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まずは「オーバーフロー管」という部材について見て行きましょう。
オーバーフローは「あふれ(る)」「あふれ出たもの」という意味の英単語です。
役割もその名の通り、トイレタンク内にあるボールタップが壊れて、タンク内の給水が止まらなくなった場合でも、タンク外に水が溢れ出ることの無いように取り付けられている部材です。
タンク内の水が止まらなくなってもオーバーフロー管から便器に水を逃がします。
ちなみに、オーバーフロー管はタンクレストイレ以外のタンクがあるトイレには必ず付いています。
結論から言うと、オーバーフロー管とサイフォン管は同じ物です。
どちらで呼んでも同じ商品を示しています。
形状やサイズなどで呼び方が変わる訳ではなく、どちらの言葉を使うかは使う人の好み次第なので、あまり深く考える必要はありません。
オーバーフロー管の接続の種類やサイズを説明する前に、オーバーフロー管を使用しているトイレタンクのタイプについてご説明します。
壁にタンクがかかっている
便器の上にタンクが乗っている
基本的にこの2つのタイプのトイレタンクにオーバーフロー管が付いています。
それでは、オーバーフロー管の接続の種類、サイズを以下にまとめてみましたので見て行きましょう。
呼び径 | 32mm | 38mm (47.5Φ) |
51mm (59.5Φ) |
58mm (66Φ) |
---|---|---|---|---|
タンク | ・隅付き、平付きタンク | ・隅付き、平付きタンク ・ロータンク |
・ロータンク | ・ロータンク |
便器との接続 | ・洗浄管 | ・洗浄管 ・密結パッキン |
・密結パッキン | ・ディストリビューター |
便器・タンクのメーカー | TOTO等、INAX以外の メーカー |
TOTO、INAX等 多くのメーカー |
TOTO、INAX等 多くのメーカー |
INAXのみ |
※「呼び経」とはオーバーフロー管下部、便器側と接続する部分の口径のことを言います。
便器との接続にある「洗浄管」「密結パッキン」「ディストリビューター」という名称、よくわからないという方も多いと思いますので、ご説明いたします。
タンクが壁に付いているトイレで、便器とタンクが離れていてる為、その間を接続している管のことを「洗浄管」と言います。
洗浄管の形状は様々で短い物から長い物まであります。
オーバーフロー管のサイズに32mm、38mmがある様に、洗浄管のサイズにも32mm、38mmとがあり、違うサイズの物は正しく取り付け出来ません。
便器の上にタンクが乗っているロータンクタイプで、便器とタンクの間を密閉しているパッキンのことを「密結パッキン」と言います。
密結パッキンはタンク下に出ているオーバーフロー管の外周に取りつけられるので大きく、厚みのあるパッキンなのが特徴的です。
オーバーフロー管のサイズに38mm、51mmがある様に密結パッキンにも38mm用、51mm用とがあり違うサイズの物は正しく取り付け出来ません。
「ディストリビューター」とは、真ん中と左右に口が空いている筒のような形状をしている部材で、真ん中開口部は上向きに付いていて、タンクから開口部に流れてきた水を左右の口から便器内に流しています。
便器側の接続部にディストリビューターは取り付けられていて、接続にパッキンは使わず、タンク下に出ているオーバーフロー管がディストリビューターの開口部上に覆いかぶさることで接続しています。
その為、オーバーフロー管の呼び径も大きな物でなくてはいけないので、58mm(66Φ)が付いています。
尚、INAX限定の接続で汎用性はありません。
それなので、ディストリビューターに接続するオーバーフロー管は、INAXの表記である「66Φ」という数字で広く認識されています。
オーバーフロー管の交換をする場合、ここで紹介した「接続の種類やサイズ」が把握できていないと正しいオーバーフロー管を選択することは難しくなります。
正しい選択が出来なければ、もちろん交換も出来ませんのでしっかり確認しておきましょう。
オーバーフロー管の故障には大きく分けると2つのタイプがあります。
タイプ毎のトラブル症状も併せて確認して行きましょう。
オーバーフロー管の根元に亀裂が入り、亀裂部から水漏れを起こします。
タンク内を確認してもオーバーフロー管は立ち上がっているので、一見不具合はわかりにくいという特徴があります。
・トラブル症状
便器内にチョロチョロ水が漏れ続けます。
便器への水漏れの仕方は、ボールタップやフロートバルブの故障と症状が似ているので、便器の症状を見ただけでは原因を特定出来ません。
オーバーフロー管に亀裂が入ってる場合、タンク内のオーバーフロー管の先端を人差し指で軽く触るとグラグラします。
オーバーフロー管の根元からポッキリと折れて、折れた部分から水漏れを起こします。タンク内を確認するとオーバーフロー管が折れて外れているので、すぐに分かります。
・トラブル症状
便器内へ大量に水漏れし、タンクに全く水が溜まらないという状態になります。
便器内に大量の水漏れが起きている場合は、高確率でオーバーフロー管の折れです。
また、あまり多くは無いですが「ボールタップの故障で止水機能が効かない」「フロートバルブの間に何かが挟まって閉じない」等の不具合でも便器内へ大量に水漏れしますので、タンクの中を確認しないと特定はできません。
※水漏れ原因の確認でタンクの蓋を開ける時は、必ず止水栓を閉めてから行いましょう。
オーバーフロー管が折れる原因は一体何なのでしょうか?考えられる原因は4つあります。
オーバーフロー管は樹脂製の管で、常に水の中にあるので年月が経つと脆くなります。
タンクレバーで水を流すと、タンク内は入ってくる水、出て行く水で水流が起きます。
オーバーフロー管が脆くなっていると水流の負荷で亀裂が入ることもあり、一度亀裂が入ると更なる水流の負荷で折れてしまうのです。
フロートバルブの交換をする時に、管の部分に手が当たるなどして衝撃が加わると折れてしまうことがあります。
フロートバルブは、直接オーバーフロー管に接続しているので起こりやすいですが、タンク内にあるボールタップやレバーの交換の時も気を付けないと、当たって折れてしまうことがあります。
タンク内の掃除をした時もオーバーフロー管は折れることがあります。手が当たるなどして衝撃が加わったり、オーバーフロー管の先端を掃除したりすると折れてしまうことがあるのです。
タンク内は湿度の高いのでカビが発生しやすい場所ですがオーバーフロー管などの部品自体の掃除はあまり行わないことをお勧めします。
タンク内にペットボトルを入れて節水しているケースです。
水流により、オーバーフロー管にペットボトルが当たったり寄りかかったりすると亀裂が入り、折れてしまうことがあります。
タンク内の水を減らすのはトイレ詰まりを起こす危険性も高くなり、オーバーフロー管の断裂やボールタップ・フロートバルブ・レバー等、他の部品へ不具合を起こすことも考えられます。
節水の為とタンク内に何か物を入れるのは絶対にやめましょう。
またどの原因も経年劣化に起因することですが、2.3.4.は気をつけられる内容でしょう。3.と4.は行わなければ済むことですが、フロートバルブの交換はDIYで行う方も多くいると思います。10年以上経っているトイレでフロートバルブの交換を行う時は、オーバーフロー管が折れるリスクを忘れず、管に負荷がかからないように作業する事を心掛けましょう。
オーバーフロー管が折れた時に最初にすることは何でしょう?水道業者を探して電話する、自分で修理する等、いろいろな選択肢がありますね。
そんな中で皆さんが最初に行なって欲しい事があります。
それはトイレの止水栓を閉めるということです。
オーバーフロー管が折れた場合は大量の水が流れ続けます。
蛇口を流しっぱなしにしているのと同じ状態です。
水道業者を探して電話するより、自分で修理するよりも先に水を止めなければいけませんね。
大量の水漏れが何時間も続けば、水道料金はかなり高額になりますし、焦って冷静な判断ができない場合もあります。
そのため最初に止水栓を閉めるようにしましょう。
止水栓は「ハンドルタイプ」と「ドライバータイプ」があります。
ハンドルタイプは手で回し、ドライバータイプはマイナスドライバーの先端を差し込んで回します。
どちらも時計回りに回すと閉まり、反時計回りに回すと開きます。
また、止水栓を閉める時は、閉める手と反対の手で止水栓をしっかりと固定しながら行いましょう。
固定せずに行うと止水栓と給水管の接続が折れて、水が噴き出すということもあります。
止水栓がない場合や固くて動かない時は元栓を閉めましょう。
オーバーフロー管が折れて、止水栓を閉めたのは良いけど修理するまでトイレが使えないのは困りますよね。
その後にできる応急処置方法をご紹介します。
止水栓を閉めていると水が流れないので、トイレを使用することが出来なくなります。
トイレを使った後、水を流す為に止水栓を開いても、オーバーフロー管が折れるとタンクに水が溜まらない為、トイレを流すことは出来ません。
トイレ使用後の効果的な応急処置方法は「バケツで水を流す」ということです。
台所や浴室からバケツに水を汲み、便器内へ一気に流します。
「バケツの大きさは6ℓ~8ℓ位の物」がお勧めです。
これより小さいと水量が少ない為に詰まることがあり、これより大きいと重くて扱いにくいので大変です。
トイレや台所などで使える水回り用の接着剤もありますが、折れたオーバーフロー管を接着剤で付けようとしても上手く付きません。
もし応急処置で一時的にでも使えるようにするのであればオーバーフロー管より若干ほそめの塩ビパイプを用意し、管内に入れて接続にして接着剤で付けるやり方もあります。
ただし応急処置と言え作業は簡単ではないので、DIYに慣れてない方にはあまりお勧めができるものでは無いでしょう。
オーバーフロー管の交換は正直、作業難易度が高いです。
しかし、資格がなければ出来ないという作業でもありません。
オーバーフロー管の交換をDIYでする場合のメリットとデメリットをご紹介します。
ご自分で修理をやってみるかどうかの参考にしてみてください。
工具や部品があるならご自分のタイミングで修理に取り掛かれます。
水道業者を探したり依頼の電話をしたりする手間が無く、修理に来るまで待つという必要もありません。
DIY最大のメリットは修理費用が安く済むということですね。
部品代のみで修理できれば水道業者に依頼するより格段に安く済みますね。
トイレの種類にもよりますが、オーバーフロー管の交換はタンクの脱着作業が必要になるケースが多いです。
タンクは陶器製の物が多く、重く持ちにくいです。
手を滑らせてしまった場合はタンクを割ってしまうリスクもあります。
それ以外にも、途中で想定外のことが起きる等して業者に頼まなければいけなくなった場合、「最初から業者に頼んだ方が良かった」となることもあります。
オーバーフロー管の交換にはいくつかの工具が必要になり、無い場合は揃えないと作業できません。
しかも、水回りの不具合は頻繁に起こる事では無いので、1回限りでもう使うことは無いということがあるかもしれません。
「オーバーフロー管の接続の種類やサイズ」の所でも解説しましたが、どれが合うオーバーフロー管なのか選定が難しいです。
ロータンクの場合、便器との接続部が見えないからです。
タンク上から見てフロートバルブの大きさやオーバーフロー管土台部の大きさから判断するしかありませんが、それにも経験が必要です。
サイズが分からない場合は、「タンクを外してサイズを確認し、タンクを取り付けて部品を発注、商品が届いたらまたタンクを外して交換する」という事をしないといけない
メリット、デメリットを見た上でDIYにするかどうかを判断していただければと思いますが、
水道修理のDIYを初めてやるという方はやめておいた方が良いでしょう。
オーバーフロー管を交換する為にタンクの取り外しを行ったが、手が滑って便器にぶつけてしまった。
タンクはひび割れてしまった。
ディストリビュータータイプのオーバーフロー管を交換した。
オーバーフロー管の交換は上手く行き、タンクを便器に取り付ける段階でタンクを便器に固定するネジをきつく締めたら接続部が割れてしまった。
ディストリビュータータイプのトイレで、オーバーフロー管の交換が出来たので水を流して確認すると、便器とタンクの間から大量に水が漏れ、床が水浸しになってしまった。
すぐに止水栓を閉めたが、漏れた水は下の階にまで行ってしまった。
水道業者を呼んで確認してもらうと、ディストリビューターにオーバーフロー管の口がしっかりとはまっていなかったことが原因だった。
実際に起きたトラブル事例を見ると、注意しなければいけないポイントが明確になりますね。
ぜひ、参考にしてみてください。
それでは、実際にオーバーフロー管を交換する場合、どのようなやり方でどんな工具が必要なのか、オーバーフロー管交換の施工方法、必要な工具と道具を見て行きましょう。
オーバーフロー管交換に必要な工具をご紹介して行きますが、同じ工具の中でも水道修理に適した工具をご紹介します。
長さ200mm以下(短い)
口幅40mm以上の物(広い)
グリップに滑り止めが付いている
長さ250mm位
挟む部分がギザギザしている
グリップに滑り止めが付いている
全長200mm位
先端幅6mm
グリップが大きめで滑り止めが付いている
モンキーレンチ・ウォーターポンププライヤー・マイナスドライバーは、もちろん他のタイプでも交換作業は可能ですが、使いやすいのは今回ご紹介した形状の工具です。
次に必要な道具をご紹介します。
タオルは1枚だと足りませんので、最低3枚は用意しましょう。
ブルーシートはタンクを置いてオーバーフロー管を交換する時に必要になります。大きいタオルで代用できない事もありませんがブルーシートの方が最適でしょう。
よくオーバーフロー折れによる交換が起きる、INAXトイレのオーバーフロー管交換の施工方法をご紹介します。
取り外し方、取り付け方のポイントも詳しく解説いたします(INAXオーバーフロー管、サイズ66Φ、ディストリビュータータイプ)
・ハンドルタイプ、ドライバータイプ共、時計回りに回して閉めます。止水栓が固い場合は無理をせず元栓を閉めましょう。無理をすると止水栓を壊してしまう危険性があります。
・トイレ室の前にブルーシートを敷いておきます。
・タンク内の水を流して空にしますが、レバーを「大」で5秒間位は上げたままにして流しましょう
(普通にレバーを一回流すだけではタンクの下部にある程度の水が残ります)
※レバーでしっかり流してもタンク底には一定の水が残りますので、残った水はタンクの底にタオルを入れ、水をしみ込ませて取り除きます。
・タンクの蓋を取り外します(手洗い管がある場合は手洗い管のホース接続を外します)
・外した蓋はブルーシートの上に置いておきます。
・フレキ管のナットをモンキーレンチで緩めて外しますが、ボールタップが共廻りしないように反対の手で押さえて外すようにしましょう。
モンキーレンチは反時計回りに回して外します。
外す時に残り水が垂れてきますので、下にタオルを敷いてから行うようにしましょう。
・タンクと便器を固定している密結ボルトの六角ナット(2ヶ所)をモンキーレンチで緩めて取り外します。モンキーレンチは反時計回りに回して外します。
・スペースが狭く、作業しにくいと思いますので、難しい場合は無理をしないようにしましょう。
・密結ボルトの六角ナットは2ヶ所目を外す時、タンクが不安定になりますので特に注意しましょう。
・六角ナットを外したらタンクが取り外せます。取り外したタンクはブルーシートの上の寝かせて置きます。
・タンクの移動には細心の注意を払いましょう。タンクをぶつけてしまったり落としてしまったりと、「タンクが割れる」というトラブルが一番起きやすい作業です。
・取り外したタンクは、「便器の上に置く」「壁に立てかける」等をしないようにしましょう。タンクを割ってしまうリスクが高くなります。
・作業はブルーシートの上で行いましょう。
・タンク裏底にあるオーバーフロー管の固定ナットを取り外します。ウォーターポンププライヤーで反時計回り回して外しましょう。
・ディストリビュータータイプのオーバーフロー管は口径が大きいので、稼動幅の狭いウォーターポンププライヤーでは取り外しできない事があります。
・固定ナットが取れたらタンクの内側からオーバーフロー管を取り外します。
・新しいオーバーフローを取り付け、固定ナットを締めます。固定ナットを締める時は、反対の手でタンクの中からオーバーフロー管を固定して固定ナットを取り付けます。
・管の位置は元々設置されていた場所と同じ場所に合わせましょう。
場所を変えてしまうとボールタップやフロートの鎖に干渉してしまい、正常に動作しないことがあります。
また、最後に固定ナットを締め込む時、共廻りして位置がズレてしまうことがありますので良く位置を確認しながら締め込みましょう。
・固定ナットもネジ山も樹脂製なので、斜めに付けてネジ山を切ることの無いようにしましょう。ネジ山が切れてしまうと、取り付けすることは出来ません。
・便器の上にタンクを乗せ、密結ボルトの六角ナットを(2ヶ所)をモンキーレンチで締めて取り付けします。モンキーレンチは時計回りに回して取り付けます。
・ディストリビュータータイプの便器とタンクの接続部はパッキンが無く、陶器と陶器で接しています。
六角ナットを締め過ぎると陶器が割れてしまうことがありますので、ご注意ください。
・ディストリビューターの開口部にオーバーフロー管の接続口が覆いかぶさるように取り付けをします。
しっかり覆いかぶせないと水漏れを起こしますので慎重に行いましょう。
・取り付けの時、タンクが斜めにならないように注意しましょう。
・タンクの固定が出来たら、フロートのチェーンフックとレバーを接続します。
・フレキ管のナットをモンキーレンチで締めて取り付けますが、ボールタップが共廻りしないように反対の手で押さえて取り付けるようにしましょう。モンキーレンチは時計回りに回して取り付けます。
・フレキ管の接続が出来たら、タンクの蓋を取り付けます(手洗い管がある場合は手洗い管のホースも接続します)
・反時計回りに回して開きます。
・一気に開くと汚れやサビが動き、目詰まりを起こしたりボールタップを壊したりしてしまう危険性がありますので、止水栓はゆっくり開きましょう。
・レバーで水を流して、水漏れが無いか、動作に変なところは無いかを確認します。問題が無ければ交換作業完了です。
DIYで上手く行かないところがあった場合は作業をすぐに中止し、水道業者を呼びましょう。
オーバーフロー管の交換に限らず、水漏れ修理で無理をすると被害が大きくなることも多々ありますので、お気を付けください。
トイレタンクのオーバーフロー管の交換を水道業者に依頼した場合、費用の相場は20,000円~25,000円位が多いのではないでしょうか。
オーバーフロー管の交換はトイレタンクの部品交換のなかでは高い作業です。
理由としてはだいたいのケースでタンクの脱着をしないとオーバーフロー管の交換が出来ないからです。
トイレの修理内容 | 修理費用の概算相場 |
---|---|
応急処置 | 6,000~10,000円 |
タンクの脱着 | 8,000~12,000円 |
洗浄管脱着 | 8,000~12,000円 |
オーバーフロー管交換作業 | 8,000~13,000円 |
賃貸の場合、物件の所有者はオーナーや不動産屋になります。
そのためDIYで修理出来るとしても、所有者の断りなしに勝手に部品を変える等の修理をすることは出来ません。
それでは、オーバーフロー管が折れるというトラブルが発生したらどうすれば良いのでしょうか?
オーバーフロー管が折れた場合、大量に水が漏れています。
最初に行う応急処置は「止水栓を閉める」ということです。
トイレはオーナーや不動産会社の物ですが、使用した水の請求は入居者に来ます。
水漏れを放置していると高額の請求が来ることもありますので、大量に水漏れしていたら一刻も早く止水栓を閉めましょう。
止水が出来たら、次に行うことはオーナーや不動産屋に連絡することです。
この連絡も遅れれば、修理も遅くなってしまいますね。
また不動産屋によっては年末年始、ゴールデンウイーク、お盆などで、まとまった日数休みになることがあります。
このような場合はどこへ連絡をしたら良いかを事前に確認しておくことも大切です。
オーバーフロー管の交換は作業だけでなく、部品の選定が難しいという特徴があります。
洗浄管タイプ、密結パッキンタイプ、ディストリビュータータイプがあり、サイズも32mm、38mm、51mm、58mm(66Φ)と様々な種類があります。
洗浄管タイプは32mmか38mm、密結パッキンタイプは38mmか51mm、ディストリビュータータイプは66Φです。
まずは正しい部品を選ぶことが第一です。
またオーバーフロー管の交換作業には多くのポイントがあります。
その中でも細心の注意を払っていただきたいのが「タンク脱着作業」です。
タンクの脱着は割れてしまうリスクを伴っています。
そのことを充分に頭に入れて作業をするようにしましょう。
そして、難しいと感じたらすぐに水道業者に見てもらいましょう。