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具合が悪い時やお酒を飲みすぎて嘔吐しそうな時は、ビニール袋やトイレで吐く事が多いですよね。
しかし、我慢できなくて洗面台で吐いて排水トラップが詰まったなんて経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
台所や洗面台の排水トラップパイプはトイレよりも排水パイプが細いためち吐瀉物を流すと詰まってしまう場所なのです。
そして洗面台には異物が流れていかないよう排水口にキャッチャーがついていますが、お家によって設置してる洗面台の種類、排水口の特徴、排水パイプの構造等が違います。今回は、そんな種類のある洗面台が嘔吐でつまってしまった時のつまりの解消方法を知っておきましょう。
知っておきたい内容のポイントは以下になります。
トラップパイプの脱着の手順を細かく解説していますので、もし交換する際は参考にしてください。
目次
ご主人がお酒を飲んで帰ってきたら、いきなり洗面所で嘔吐しまった・・・!!
なんて時はありませんか?
そのまま何事も起こらなければ良いのですが、吐いた後に詰まって流れなくなったりすると大変ですね。
もしかしたらご主人じゃなくてあなたも経験者!?
嘔吐による排水口つまりにならないようトイレで済ませられたら良いのですが、どうしても我慢出来ずに洗面所で吐いてしまい、詰まってしまった時はどうしますか?
そうですね。そのままにしておくわけにいかないし、衛生的にも良くないし、出来ればすぐに直したいですね。
そんな皆さんのために今回は、嘔吐で洗面所の排水口や排水トラップパイプがつまってしまった時の対処方法をご説明いたしましょう。
さて、嘔吐した時にその異物はどこで詰まってしまうのでしょうか?
詰まるポイントはいくつかあります。
そのポイントさえ分かっていれば、いざという時にご自分でつまりを直す事も可能になります。
ただ、例外がある事も知っておいて下さい。
洗面台の設備によっては、ご自分で直すよりも専門の水道業者に任せた方が、安全に早く直す事が出来て、2次被害の可能性が少なくなる場合もありますので、あくまでご自分で対応出来る範囲内でと考えておいた方が良いでしょう。
洗面台はトイレと違い、排水口が狭く排水トラップパイプが細い為、異物が流れてしまうとつまりやすいと言えます。
これは台所のシンクでも同じ事が言えますね。
洗面台の洗面ボウル(洗面器)の排水口には、いくつか種類があります。
皆さんのお宅の排水口は、どれに当てはまるでしょうか。
ゴム栓を取り付けて、水を溜めるタイプの洗面ボウルですが、これにも2種類のタイプがあります。
排水口をのぞき込むと十字になっていて、その十字が取り外し出来ないタイプです。
昔ながらの洗面ボウルに多い、一般的なタイプです。
十字部分が動かない為、大きな異物はそこで止まって排水トラップパイプまでは流れ込みません。
嘔吐物の中に大き目の異物があった場合は、排水口の十字部分で止まってつまり、その他の異物も排水トラップパイプ内に入りにくくなるでしょう。
もし洗面ボウルに嘔吐物が大量に残っていたら、単純に排水口部分のつまりと考えて良いかもしれません。
ゴム栓タイプの洗面ボウルでも最近の洗面台では、脱着可能なヘアーキャッチャーが取り付けられている物が多くなっています。
ヘアーキャッチャーは通常樹脂製で網目が細かく、大きな異物でなくても受け止めてくれるので、嘔吐物はここで止まってくれる可能性が高いです。
また日頃から細めにヘアーキャッチャーのお掃除をしていないと、たまった髪の毛によりつまる確率は非常に高くなります。異物はこのヘアーキャッチャーで止まってくれるので、多くは排水トラップパイプまで流れ込まず、つまりが起こっても直すのは非常に簡単な方でしょう。
日頃、お掃除するのが面倒で放置していると少しでも髪の毛がたまるとすぐに排水の流れが悪くなってしまいます。また外したままで使用されているご家庭では、異物が流れた時、あっという間に排水トラップパイプの中まで流れ込んでしまいます。
この様なヘアーキャッチャーは外すと十字がない為に、化粧品容器のフタや歯ブラシ等の大きな物でも落とすと、排水トラップパイプ内に入ってしまいますので大変危険です。
ぜひ細めにお掃除をして、取り外さずに使用して下さい。
洗面台や蛇口の後ろ側に引き棒が取り付けられていて、排水口には金具のフタがあり、引き棒を引き上げると排水口のフタが閉まり、引き棒を押し上げると排水口のフタが開くタイプです。このポップアップタイプの排水口にも2種類のタイプがあります。
昔からポップアップ排水口で多いのがこのタイプです。
排水口フタの取り外しが出来ない為に、大きな物を落としても排水トラップの中に入ってしまう事が少なく、小さな物でなければ物を落としても安心です。
その他ゴム栓との見栄えの違いや、引き棒の上げ下げで貯めた水の水量の調節が簡単に出来ます。
しかしその反面、フタ下のヘアーキャッチャーに髪の毛が引っかかっても取り除くのが難しく、そのままにしておくとすぐつまりが発生してしまう為、最近ではポップアップ式の洗面台はあまり製造されなくなり、交換用のポップアップ式の排水トラップパイプを、製造しなくなってしまったメーカーもあるくらいです。
ただ嘔吐の様な場合には、異物が一気に排水管の中に流れ込まない為に、詰まって流れなくなったとしても、排水口付近が原因となるので、直すのには幾分楽かもしれません。
ポップアップの排水口でも、フタが取り外せるタイプもあります。
全てではありませんが、金属製の排水管より、樹脂製の排水管に見られます。
フタの下には樹脂製のヘアーキャッチャーが付いていますが、取り外してしまうと排水口に全く障害物が無くなってしまう為に、取り外したまま使用していると、いざ嘔吐してしまった場合でも、排水トラップパイプに全て流れ込んでしまいます。
ただ取り外していなければ、大部分はフタ下のヘアーキャッチャーで止まるので、排水口近くのつまりになり、直しやすいかもしれません。
このワンプッシュタイプの排水口が、今ではポップアップに撮り替わって、主流になっている排水口です。
洗面台にボタンや引き棒の様なプッシュボタンが付いていて、押して閉じてもう一度押すと、開くようになっています。
引き棒の様なプッシュボタンは、蛇口の後ろに付いている場合もありますので、ポップアップに馴染んだ方には引き棒と間違えてしまう方もいらっしゃるようです。
排水口のフタはポップアップの取り外せるタイプと同様で、フタの下に2段のヘアーキャッチャーが付いている物が多く見られます。
よって嘔吐物で排水管内のつまりになる事は少ないと思います。
ただし普段から、排水口フタをきちんと取り付けて使用している事が前提です。
これらそれぞれの排水口の特徴をご自分の家の排水口と比べて頂き、いざという時にその仕組みと構造を、理解して頂いた上で対応されると良いでしょう。
洗面の排水は、排水口が排水栓と呼ばれ、その排水栓から下で床もしくは壁の下水管までを繋ぐパイプが排水管と呼ばれます。
またこの排水管を通常はトラップパイプと呼びます。
このトラップパイプには基本、2種類のタイプがあります。
このSトラップパイプは通常、下水管が床にある場合使用されます。
嘔吐した場合、異物が詰まってしまうのは、最初のカーブであるU字管の部分です。
U字管通常水を流していない時でも、水が溜まっている所ですが、異物が管内に流れ込んだ時に、その多くはこの部分に溜まってしまいます。
また異物の量が多い場合は、そこから先の逆U字部分(ステッキパイプ)まで入り込み、詰まってしまいます。
このPトラップパイプは通常、下水管が壁にある場合に使用されます。
嘔吐した場合異物が溜まってしまうのは、Sトラップパイプと同様に、最初のカーブのパイプであるU字管の部分です。
また、異物の量が多い場合は、そこから先のパイプ(Pパイプ、キセルパイプ)まで入り込み、詰まってしまいます。
ステッキパイプは下に向かって伸びているので、量が多いと下に落ちてしまいますが、Pパイプは横に伸びているので、そのままパイプ内に止まりやすくなります。
この様に嘔吐物が排水トラップパイプ内に流れ込んだ場合、その多くは排水トラップパイプ内でつまりが発生してしまいます。
さほど多くはありませんが、嘔吐物の量が多かった場合、まれに下水管内でのつまりになる事もあります。
下水管内ではあまりつまりにならないのは何故かというと、排水トラップパイプは通常約3cmちょっとの太さのパイプですが、下水管は通常4~5cmの太さのパイプを使用する為、一時的な嘔吐の様な異物では、簡単に詰まる事はありません(まれに排水管と同様の太さの下水管を使用している所もあります)。
ただ絶対ではないのは、下水管も古くなれば長年の汚れや異物が付着し、蓄積している事もあります。
その様な状態ですと、下水管の中で嘔吐した異物が流れきらず、止まってしまい、つまりになる場合もあります。
それでは実際に、そのつまりの原因となった異物を取り除く方法をご説明しましょう。
除去する方法は前にご説明した、それぞれの排水口や排水トラップパイプに合わせた、やり方で行なって頂きたいのですが、基本、出来れば異物(固形物)ですので、流さずに取り出す事を考えて下さい。
異物をそのまま流してしまった場合、その先で再度詰まってしまう2次被害を防ぐためです。
まずは用意する物です。
コップや歯ブラシは、使用後に廃棄して良い物を使用すると良いでしょう。
処理するのが嘔吐物なので、念の為に感染症対策で手袋やマスクを使用して行なって下さい。
最初に洗面ボウルに水が溜まっている場合は、コップや容器を使用して、なるべく静かに水を取り除きます。
水分がある程度なくなったら、固形物、異物をキッチンペーパー等でキレイに取り除いて下さい。
異物はゴミ袋に入れてその他のゴミと一緒に、可燃ごみで廃棄できるようにしておくと良いでしょう。
排水口に入り込んだ異物を、指や歯ブラシで手前にかき出します。
ある程度異物を取り切ったら、割りばしを軽く差し込んでみて、その下の汚物の入り具合を確認します。
もし割りばしが軽く入ってしまう状態なら、蛇口から少量の水を流して、流れの確認をして下さい。
流れない場合は、排水トラップパイプの脱着にすすみます。
上記、ゴム栓タイプと同様に、洗面ボウルにたまった水と異物を、全て綺麗に取り除いて下さい。
フタが外れませんので、隙間からかき出せるだけ異物を取り出します。
ある程度取り除けたら蛇口から少量の水を流し、流れを確認して下さい。
流れない場合はラバーカップでの除去にすすみます。
上記、ゴム栓タイプと同様に洗面ボウルにたまった水と異物を、全て綺麗に取り除いて下さい。
洗面ボウルが綺麗になったら、フタを手でつかみ水を流さないで、静かに持ち上げ取り外します。
外したヘアーキャッチャー付きのフタは、異物をある程度取り除き、バケツに溜めておいた水の中で洗います。
フタを取り外した排水口の中を懐中電灯で照らしてみて、異物の入り込み具合を確認して下さい。
異物が中にたくさん見えたら、指や歯ブラシで手前に取り除けるだけ取り除いて下さい。
ある程度取り除けたら、蛇口から水を流して、確認して下さい。
いずれも流れない場合は排水トラップパイプの脱着にすすみます。
以上の様に排水口でのつまりであれば、排水口入り口付近にたまった異物を除去すれば、ある程度のつまりは除去できるでしょう。
しかし排水トラップ内に多く入り込んでしまった場合は、さらに次の除去対処をしなければなりません。
つまりが排水口から先、排水トラップパイプ内の場合の除去方法の一つが、排水トラップパイプを脱着してのつまり除去です。
ただしこの方法については、樹脂製の排水トラップパイプに限ります。
トラップパイプが金属製の場合は、取り外しの際に排水トラップパイプを破損する場合がありますので、無理に行なわないで下さい。
※特に古い場合
洗面所収納内の物を全て出して新聞紙やタオルを敷きます。
排水トラップパイプの下にバケツや洗面器を置きます。
排水トラップパイプのU字管に水抜き栓が取り付けられている場合は、水抜き栓のキャップを外して水を抜いて下さい。
異物の量が多く水が出てこない場合は、指や割りばしを差し込んで、異物を崩しながら水を抜いてみて下さい。
排水トラップパイプのU字管を取り外します。
U字管は2つのナットで固定されていますので、そのナットを2つ交互にゆるめていきます。
ナットの取り付け、取り外しは工具は使用しません。
必ず手締めが基本です。
もし固くてまわらない場合は、ビンのフタ開け用のすべり止めゴム等を使用するか、男性の方に行なってもらって下さい。
工具を使用するとナットやパイプが割れる場合がありますので、行なわないで下さい。
ナットを緩めるとU字管にたまった水が出てきますので、水受けをしっかり行なって下さい。
外したU字管内の異物を取り除いて下さい。
ある程度取り除けたら、バケツに溜めておいた水の中でU字管を洗います。
U字管より先のステッキ管(床排水)、キセル管(壁排水)のパイプの入り口を確認します。
異物が入り込んでいる場合は、歯ブラシ等でなるべく押し込まない様に取り除いて下さい。
万一入り込んでいる量が多い場合は、下水管への差込口から、ステッキ管、キセル管を取り外し中を洗浄する必要があります。
注意点はステッキ管、キセル管ともに下水管との差込口が固定してあったりしますが(防臭ゴムでの固定が基本)、取り外しが難しい場合は無理に外すと、後で戻せなくなりますので、無理な取り外しはしないで下さい。
その場合はラバーカップを使用しての除去にすすみます。
U字パイプ内の異物が除去できたら、パイプを取り付け直します。
U字パイプを差し込む時は、奥までしっかりと差し込んで下さい。
差し込みが弱いとU字管内にたまった水の重さで、パイプが抜け落ちる場合がありますのでご注意下さい。
U字管取り付けナットは外した時と同様に、必ず手締めで固定して下さい。
水抜きキャップの取り付けも同様です。
パイプの取り付けが完了したら蛇口から水を流して、排水の流れを確認して下さい。
もしこれでもつまりが直らない場合は、ラバーカップでの除去にすすみましょう。
水を流した際に、必ず取り付けたパイプ辺りから水漏れがないかをよく確認して下さい。
取り付け後の水漏れは少し時間が経ってから漏れてくる場合もありますので、バケツ、洗面器、新聞紙、タオルはそのままにしておいて、数時間後に何度か確認してみて下さい。
この作業を行なう場合、ラバーカップ(すっぽん)とガムテープ、ハンドタオルを用意して下さい。
洗面ボウルの上部にあるオーバーフロー用の穴を、ガムテープもしくはハンドタオルで空気が漏れない様にしっかりと塞いでください。
洗面ボウルに、ラバーカップのゴムが全て水の中に入るくらいの量の水をためます。
ラバーカップの中心を排水口にあててゆっくり押して一気に引く。
この動作を繰り返し行なって下さい。
水が少しずつ少なくなってきたら蛇口から水を入れ、水量を調整しながら行ないます。
洗面器の外に水がこぼれる事がありますので、注意して行ないましょう。
水の引きが早くなってきたらラバーカップを取り外して、水の流れを確認してみて下さい。
ある程度普通に流れるようになったら、洗面ボウルに栓をして水を溜め、栓を抜き一気に水を流します。
これを数回繰り返し行なって下さい。
この時、収納内の排水トラップパイプから、水漏れがないか必ず確認して下さい。
つまりが直った後は除菌用スプレーや消毒用アルコールを使用して、洗面台や使用したバケツ、洗面器等をお掃除して下さい。
その他の使用品はそれぞれ、可燃ごみ、不燃ごみに分けて処分して下さい。
ゴム栓タイプでヘアキャッチャーがない洗面台は髪の毛や細かいものが良く流れてしまうので、100円均一やホームセンターでヘアキャッチャーを購入して設置することが有効です。
もともと洗面台についていることも多いですが、付いていない場合には付けておくようにしましょう。
髪の毛などが引っかかってくれるので、排水口へ流れてしまう事をある程度防くことが出来ます。
もちろん設置するというだけではなく、日々汚れや髪の毛がついていたら取り除く事が必要です。
洗面台つまりの何よりの予防法としては、こまめに掃除をする事が大事でしょう。
排水口についてももちろんなのですが、洗面ボウルに付いた汚れやゴミが流れてしまうという事も多いので、その部分も汚れやゴミをためないということが重要なのです。
日頃から洗面台を綺麗に掃除しておき、水垢などが付くことを防ぐことも大切ですし、洗面台にゴミが散らないように、使用後は拾っておくことも必要です。
以上の様に嘔吐による洗面所でのつまりの場合、比較的簡単に直せる場合もあれば直すのに少々手間がかかる場合もあります。
また排水口や排水トラップパイプのつまりではなかった場合は、下水管でのつまりが考えられますが、その場合は専門の水道業者に依頼すれば、専門の高圧洗浄機や電動ワイヤー等の作業工具で、速やかに直してもらう事が出来るでしょう。
集合住宅等では作業時、作業後の階下への漏水にも気を配らなくてはいけません。修理した後の水漏れ等の確認は、し過ぎる位で結構ですので、必ずしっかりと行なって下さい。