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給水管の水漏れが起こると、キッチンの床が水浸しになる場合があります。
シンクで水を使用していないのに水が漏れる場合、シンク下の給水管が原因の可能性があります。
水漏れを放置していると、マンションの場合下階へ被害を拡大させますし、一戸建てでも床がダメになってしまうことがあるので早めの対処を行いましょう。
いち早く水漏れ箇所を特定するための方法が、今回の記事のポイントになります。
水漏れしやすい箇所は配管の接合部にあるパッキンやナットからです。
そのため部品のある場所や役割を知って、そこから水漏れしているか確認しましょう。
ナットを閉め、それでも直らない場合はパッキンや止水栓を交換してみてください。
目次
朝起きたらキッチンの床が水浸しになっていることがあります。
こういう時は意外とシンクの下にある給水管に問題があるケースがおおいのです。
このようなケースではまず水回りのチェックが第一の確認事項になります。
蛇口やキッチンの周囲を確認してください。
キッチンで水を使っていないのに周りの床が濡れているという状況で、特に蛇口にも問題がない場合にはシンク下からの水漏れが考えられます。
まずは止水栓を締めることでいったんは水漏れをとめられますが、キッチンで水を使わないというのは生活上かなり厳しいです。
少しずつの水漏れだからと、修理せずに放置してしまうとのちのち大変な状況に発展することがあります。
床に水が絶えず流れていると、マンションで2階以上の場合には階下にまで水漏れが進行してしまうのです。
自宅内のエリアだけ済んでも、湿っている状態が続くとカビや腐食が発生しやすく、進行するとキッチンを取り替えることになることになり、もしもシステムキッチンなどであればかなり大掛かりな工事が必要となってしまいます。
簡単に修理できる時点で対応しなかったことから、大規模な改修につながる可能性があるのです。
まずはキッチン下のシンクにはどのような配管があるのか、そして配管にどんな部品があるのかを理解しておき、水漏れしている箇所を見つけましょう。
シンクの下を流れるパイプは給水管と給湯管、排水管の3種類です。
給水管とはキッチンに新しい水を送るパイプで給水管はカーブをえがいておらず直線的な形になっているものが主です。
給水管には温水と冷水の2種類がついている場合があり、それぞれ赤色と青色になっていることもあります。
排水管は使ったあとの水を流す、最終的に下水につながるパイプです。
ここでは給水管の修理方法について解説しますが、排水管ではないかどうかも一度確認してみましょう。
シンク下の漏水トラブルは給水管もそうですが、排水管から漏水しているケースも多いです。
また排水管は給水管とは形状が異なるので、細かい修理手順は異なります。
通常、住宅に送る水道全体の止水栓である元栓があり、そこから住宅内でキッチンや洗面所など場所ごとで枝分かれした止水栓がいくつかあります。
キッチンの給水管にも止水栓がついていることが一般的で、止水栓の部品の劣化が原因で水漏れが発生するケースもあります。
止水栓の調整は主に2種類あり、ハンドルで調整するタイプとマイナスドライバーで回すタイプです。
また、止水栓の形状にも2種類あり、壁の給水管の接続しているアングル止水栓と床の給水管に接続しているストレート止水栓があります。
ナットはリング状の硬い性質でできています。
通常給水管は一本のみではなく、複数の形の配管を組み合わせています。
この組み合わせのときにそれぞれの配管を押さえる役割をしているのがナットで、ナットの締めがゆるくなってしまうと配管同士の間に隙間ができ、水が漏れてしまいます。
金具と金具の接続部分は、お互いに完全には噛み合わずわずかな隙間ができ、水はそんな小さな隙間をもつたって外にでてしまいます。
この金具同士の隙間にゴム製のパッキンを入れることで、金具と金具の間をしっかりと噛み合わせ、わずかな隙間も埋める役割をします。
しかしゴムである以上、いずれ劣化してしまいます。
劣化でできた小さな隙間から水が漏れてしまうのがゴムパッキン劣化による漏水です。
修理をする前にまずはシンクの下を開けて水漏れ箇所を特定しましょう。
いったん家全体の元栓を止めて、漏れている水をひととおり拭いたら止水栓を戻してみると、どこから水がでているかが判明しやすいです。
シンク下の給水管から水漏れをしている場合の原因で多いのは、止水栓と蛇口をつなぐ配管のナットのゆるみとナット内のゴムパッキンの劣化です。
水漏れの箇所を特定した場合に接続部から水が漏れていたら、ほぼナットかゴムパッキンが原因と考えてよいです。
実際に締めてみないとナットのゆるみかゴムパッキンのどちらかはわかりませんので、まずはナットを締めてみて判断します。
ナットを締めても改善されない場合にはゴムパッキンや止水栓の劣化が考えられるのですが、ゴムパッキンや止水栓を交換するには止水栓と給水管のナットを外す必要があります。
工具は以下のものを用意します。
他にはバケツと雑巾、またシンクの中のものをすべて出す必要があるので、量が多い場合にはシンク下のものを一時的に保管する防水の入れ物を用意しましょう。
もしもシンク内のものを床に置いた状態で水が漏れてしまうと、すべてダメになってしまうこともあります。
物がたくさんあると面倒ですが、狭い場所での作業となるのでかならずシンクの下に入れていた物はすべて出しましょう。
また、シンク下は暗いので置き型ライトなどを準備すると作業しやすくなります。
まずはキッチンの止水栓をマイナスドライバーかハンドルで時計回りにまわして締めます。
次に家の元栓を締めます。マンションであれば玄関横のパイプスペースに、戸建てであれば外の地面についていることが多いです。
壁や地面につながっているパイプ部分をパイプレンチで固定します。
これはパイプが一緒にまわらないようにするためです。
固定しておかないと、ナットをまわすときに一緒にまわってしまい、パイプの破損につながります。
パイプレンチで固定したまま、水漏れしていたナットをモンキーレンチで時計回りにまわして締めます。
ただし、設置されている状態なので緩んでいた場合でも少ししか動かないはずです。
また、緩みが原因でない場合はほとんど動きません。
このとき、固くてまわらない場合には絶対に無理にまわさず、自分での修理はやめてください。
無理やりまわしてしまとパイプやナットが破損する可能性があります。
締めたときと同様に、まず家の元栓を反時計回りにまわして開きます。
キッチンの止水栓も同様に反時計回りにまわして開きます。
キッチンの止水栓を開いたら修理前と同様の状態になるので、水漏れした箇所がどうなっているかを確認します。
無事に水漏れが改善されたら、避けていたものを元の場所に戻します。
止水栓の交換や取り外しは、、専門工具が無いとできません。
必ず以下の工具と道具を準備してから作業をするようにしてください。
見切り発車で、工具や道具がそろっていない内に作業を始めると、作業中に進めなくなったり無理な使い方をして状況を悪化させてしまったりすることがありますので、ご注意ください。
工具はナットを締める場合と同様のものを用意します。
上記以外には、バケツと雑巾、必要に応じてシンク内のものを入れておく箱なども用意します。
加えて交換する止水栓、及びパッキンを購入して用意します。
作業の場所確保と、万が一の水漏れのことを考えてシンク内のものを移動しましょう。
また、シンク下は暗いので置き型ライトなどを準備すると作業しやすくなります。
※ナットを締める時と同様です。
給水管内の残り水を抜く為に蛇口を開けます。
この水抜き作業を行わないと、止水栓を外す時に配管内の残り水が溢れ出てきます。
環境にもよりますが多い場合はコップ2、3杯位の量の残り水が出ることもありますので、必ず蛇口を開けて水抜き作業を行いましょう。
接続管のナットを反時計回りに回してゆるめ、接続を外します。
古いパッキンも必ず取り外しましょう。
ナットの中に固着している場合はマイナスドライバーなどで引っかけて取りましょう。
そのまま古いパッキンを使用すると水漏れする危険性がありますので、ご注意ください。
ナットを締めるだけのときと同様ですが、かたくてまわらない場合には破損防止のため絶対に無理にまわさないでください。
フレキ管を残したままだと止水栓交換作業がしにくいので、フレキ管を取り外します。
こちらもパッキンは必ず取り外しましょう。蛇口のホースが接続している場合は横に避けておきましょう。
パイプレンチでパイプ(化粧管)を固定します。
パイプレンチをしっかり咬ませないと、止水栓を取り外す時に滑って外れるので気を付けましょう。
パイプレンチで固定する位置は、出来るだけ止水栓に近い位置にしましょう。
止水栓から遠くになると止水栓が外しにくくなります。
モンキーレンチで反時計回りに回して止水栓を取り外します。
モンキーレンチで取り外せない場合は無理をしないようにしましょう。
パイプレンチが2本あればパイプレンチで取り外せると思いますが、もう一本パイプレンチを準備する工具代や作業リスクを考えると水道業者に任せた方が効果的です。
パイプレンチで反時計回りに回してパイプを取り外します。出来るだけ壁や床の給水管に近い位置にパイプレンチをセットしましょう。
※壁や床の給水管がグラグラと動く場合は作業を中止してください。
そのまま作業を行うと給水管が折れてしまう危険性があります。
壁中や床下の給水管が折れてしまうと大きなリスクが生じます。
まず金額面では、壁や床を壊して給水管を一部交換する工事が必要になり、それなりの修理代金がかかります。
状況にもよりますが5万円~10万円位かかることもあります。
もし一部交換出来ない様な壁中、床下の状況であれば、給水管を全て引き直さなければいけなくなります。
そして水道業者も現場の状況等によって、すぐに来てすぐ修理が出来るとは限りません。
取り外した化粧管のネジ山にはシールテープが残っていると思います。
古いシールテープをそのままにして新しいシールテープを巻くと水漏れする危険性がありますので、必ずキレイに取り除きましょう。
ネジ山の溝に入って取れない場合は、カッターの先端で引っかけて取り除きましょう。
シールテープを取り外したら乾いた雑巾でネジ山を拭き、水分を取り除きましょう。
給水管のメネジ部にシールテープが残っている場合もキレイに取り除きましょう。
シールテープは時計回りに巻き付けます。
シールテープが緩んでいると水漏れしてしまうので、少し引っ張りながら巻くのがコツです。
巻く回数は6周~7周程度で、巻き終わった後は指で押し付けて馴染ませましょう。
※注意点は止水栓を取り外す時と同様です。
新しい止水栓を時計回りに回して取り付けます。
最初は手で回して行き、固くなったらモンキーレンチで回して行きます。
正常だと回して行くほど重くなります。
もし、途中で軽くなった場合はシールテープが噛まなくなってしまった状況でしょう。
止水栓を一度取り外してシールテープも取り外し、またシールテープを巻き直すところからやり直しましょう。
※シールテープの巻き方は止水栓を取り付ける時と同様です。
化粧座金を先に取り付けることを忘れないようにしましょう。
※注意点は止水栓を取り付ける時と同様です。
最後は止水栓の向きに注意しましょう。
回し切って動かなくなった所が裏向きや斜めになってしまうと、見た目も悪いですし止水栓として使えなくなることもあります。
取り付けの時に重くなってきたら、正面で止められる様に調整して行きましょう。
4回転以上であれば基本的にどこで止めても大丈夫です。
尚、止水栓は閉めた状態にしておきましょう。
新しいパッキンを取り付けてナットを締めます。時計回りに回して締めましょう。
両方共新しいパッキンにしましょう。
反時計回りに回して開きます。
止水栓も反時計回りに回して開きます。
元栓も止水栓も様子を見ながらゆっくり開きましょう。
元栓、止水栓を開いたら水漏れの症状がどうなっているかを確認します。
チェックする部分は給水管とパイプの繋ぎ目、止水栓とパイプの繋ぎ目、止水栓と止水栓上のナット部分(フレキ管の場合は上のナット部も)を確認しましょう。
微細に水漏れしている場合は目視だとわかりにくいので、ティッシュペーパーで接続部を拭き、水漏れしていないかを確認しましょう。
ティッシュペーパーに少しでも水の跡が付いた場合はやり直しが必要です。
水漏れの症状がなくなっていたら、移動していたものを元の場所に戻して完了です。
あまり給水管の止水栓から水漏れするというケースは多くないですが、ナットやゴムパッキンが原因であればこの作業で解決できます。
ゴムパッキンのはめ込みが悪いだけであれば、再度調整すれば改善されますし、排水管が原因であれば排水管の修理や交換で解決することができます。
しかし、部品などの損傷や、壁や地面からの漏水、原因の場所が特定できない場合、そして修理作業自体が難しいと感じた際には専用の水道業者へご相談ください。