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蛇口や水栓からの水漏れが起きた時、水道本体を交換する方法もありますが、中にはパッキンの交換だけで直る場合があります。
パッキンはホームセンター等で売られているため、型番や品番さえわかれば自分で購入してDIYすることもできます。
蛇口は単水栓と混合水栓があり、それぞれで交換方法も費用も異なるため、蛇口の種類を知っておきましょう。
また水漏れ時にどんな症状が起こるのかを知っておかないと、どこを修理すれば良いのかが分かりません。
今回の記事のポイントは、蛇口に関する仕組みと、交換方法のノウハウです。
蛇口のパッキン交換について、水道の専門が方法や注意点を解説します。
目次
普段毎日使う水周り(蛇口)ですが、不具合や水漏れは日常茶飯事で水道業界では、毎日ご依頼頂くほど頻繁に起きるトラブル内容です。
長年この仕事をしていると、お客様からはやはり、
などと言ったご要望を頂くケースが多々あります。
そこで今回は長年経験を積んだ私から、水栓の「パッキン交換」にスポットを当て、かかる費用やご自身でも出来るパッキンの交換方法等をお伝えしていきたいと思います。
良くある症状、トラブルですし、経験された方も多いはず!是非ご参考にして頂ければと思います。
蛇口には水かお湯、どちらか一方しか出せない単水栓と、お湯、水を1つの水栓から出すことのできる混合水栓という2つに分けられます。
混合水栓は現在、台所、お風呂場、洗面の基本となっております。
一方、単水栓は今でも洗濯場の水栓や庭の水栓柱などに使われていることが多いかと思われます。
昔ながらのお家であれば洗面所や台所水栓で単水栓使われているお宅も御座いますね。
わざわざ説明するような事ではないかもしれませんが、このハンドル式とレバー式とは、蛇口を使用する際の開栓、閉栓をする持ち手の部分の違いです。
ハンドル式は右回り、左回りにクルクル回して使用するタイプ。
レバー式は上下で開栓、閉栓。左右で水・お湯の切り替えするタイプになります。
どのハンドル式水栓にも共通しますが、ハンドル内部のスピンドル、コマパッキンが劣化してくると、ハンドルをきつく締めても吐水口(スパウト部分)からポタポタ水漏れが止まらないと言った症状が起こります。
あとはハンドル内のスピンドルナット部分にあるパッキンが劣化すると、ハンドルの付け根辺りから漏れてきますし、スパウトと本体を繋いでいるナット部分からもパッキン劣化で水漏れが発生するパターンも御座います。
レバー式の場合はハンドルタイプよりもパッキンは少なめです。
というのもハンドル式で出てきた「スピンドル」これがレバー式には存在しません、代わりにカートリッジというプラスチック製の部品が組みこまれているのですが。
このカートリッジが劣化すると、同じ様に吐水口からポタポタ止まらない、レバーの付け根辺りから漏れてくると言った水漏れが発生するのです。
ただそんなレバー式水栓にも、もちろんパッキンは使われております。
見た目がコマに似ているのがコマパッキン(スピンドル内部にあるパッキン)です。
まずはハンドルを外しましょう。
ハンドル上部のカラーキャップを外し、ビスネジをプラスドライバーで緩めハンドルを取り外します。
するとスピンドルがむき出しになりますので、それを固定しているスピンドルナットをモンキーレンチ等で反時計回りに回し緩め、もう一度ハンドルを被せて反時計回りに回せばスピンドル自体が本体から抜けてきます。
スピンドルが外せたら、その水栓側、内部にコマパッキンがあるのですが、場合によっては劣化等で固着しスピンドル底にくっついている場合も御座います。
水栓側に残っている場合はピンセットやラジオペンチ等の細い芯先の摘まめる工具で古いコマパッキンを取り除きましょう。スピンドルに固着している場合はコマパッキンをプライヤーで挟み、左右に動かすと取り除けます。
あとは新しいコマパッキンを蛇口の中に入れ、その上からスピンドル→スピンドルナット締め込み→ハンドル被せ→ビスネジの締め込み→カラーキャップ取付で完了でございます。
上記作業過程に出てきました「スピンドルナット」
三角パッキンはここに付いております。
横から見た時に三角形っぽい形をしたこのパッキン、スピンドルナットを外した際に出てきます。
パッキンを摘まんで、そのまま上に持ち上げると簡単に取り外し可能で、あとは新しいパッキンを上から被せナットを締め込み完了です。
このU字パッキンは、スパウトと本体を繋いでいるナット部分に付けられております。
こちらも交換方法はいたって簡単。
モンキーレンチ等でスパウトナット部分を反時計回りに回せば本体から取り外せます。
この時もパッキンが水栓側に残っていたり、スパウト部分に付いたままだったりするので良く確認しましょう。
パッキン自体は工具や素手でも取れますが、綺麗に取り除きましょう。
(劣化状態が酷い時だとパッキンが触っただけでもボロボロになってしまって上手く取れない状態になる場合があります。綺麗に取らないと水漏れの原因になってしまいますのでご注意ください)
パッキン交換時はツルっとした方をスパウト側に向け、水栓空洞部分に取付け、その上からスパウトを差し込み、ナットを締め込めば完了です。
この時差し込みが中途半端だったり、噛み合ってなかったりすると水漏れするので注意が必要です。
この「偏芯管」というワードは聞き慣れないかも知れませんが、壁付の水栓で、壁から2本お湯と水の管が出ていて、それが本体に繋がっているかと思われますが、その壁から本体に繋がる2本の管、それが「偏芯管」です。
壁付の水栓の部品で、台所水栓や浴室水栓に良くあります。
パッキン交換自体はこちらも難しくはありません、まずは偏芯管と本体を繋ぐナットをモンキーレンチ等で緩めます。
お湯側と水側2ヶ所両方同時に緩め、手できちんと支えながら偏芯管から水栓本体自体を外してしまいましょう。
ゴロッと外せたら、ナット内側に薄く丸いパッキンがあるので、綺麗に古いパッキンを取り除きましょう。
こちらも劣化が激しいとボロボロになっていたりするので注意しましょう。
パッキンが取れたら、新しいパッキンをナット内側に付いていた時と同じように入れ込み、外していた本体を偏芯管ナットにしっかりかませて、締め込めば完了です。
作業方法自体は同じ感じなのですが、レバー式の場合、ハンドルタイプとスパウトが水栓本体の上から出ているか、下から出ているかなど、向きが違ったりするので、交換の際はパッキンの向きに注意し交換するようにしましょう。
スパウトパッキン(U字パッキン)はツルっとした方をスパウト側に向けて取り付けましょう。
レバー式水栓の場合、全然パッキンが使われていないタイプも御座います。
ただ、正確な事をお伝えすると、カートリッジ自体にもパッキンが使われていたりするのでパッキンが全く、一切使われていない水栓など存在しておりません!
レバー式の場合、台から出てきている台付きのワンホール水栓の様に、スパウトナットも偏芯管も無い水栓をお使いの方も多いはず。
このタイプだとパッキン交換ではなく、カートリッジ交換での対応になるケースがほとんどですので、同じようなタイプの水漏れでお困りの方はこちらをご参考にして頂ければと思います。
いまや沢山の水道業者が存在し、各々ホームページで金額のご紹介しておりますが、皆様やはりこの金額内では収まらないとお考えの方も多く、実際に現場を回って修理した際に伺うと大半を占めております。ただ今回ご紹介した内容のパッキン交換程度であれば、大体が4000~6000円程度で収まるケースが多く、実際に修理でお伺いしたお客様に、
と言われることが多々あります!
中にはパッキン交換しても直らなかったり、部品代がかかり金額が上がったりと、症状によって様々ですので一概には言えませんが、パッキン交換であれば大体相場内での作業が多いですね。
個人で作業するにあたりまして、作業前必ず忘れずに、まずは水の元栓を閉めて下さい!!
・・・いやいや危険です!
劣化具合で何が起こるか分かりません、最悪の事態を招く前に、まずは止水をお願い致します!
パッキン交換する際なのですが、漏れないようにとスピンドルナットやスパウトナットを力いっぱいギチギチに締めこんでしまう方がいらっしゃったのですが、それはNGです!
何事もやりすぎは良くないのです。
締め込み過ぎるとハンドルやスパウトの動きが鈍ったり、パッキンがちぎれて水漏れしたり、色々余計なトラブルが起こります。
コツと致しましてはスピンドルナット・スパウトナット共に、手締めで限界まで行い工具でそこからスピンドルナットは90度、スパウトナットは45度程度締め込みます。(動きが鈍くなる場合は前後で調整して下さい)
今回、ご紹介した水漏れはお客様個人でも対応可能な内容も多々存在しており、お金をかけず、ご自身で直される方も多くいらっしゃいます。しかし、長年水道屋を経験している私自身でも簡単な内容だと思ってお伺いしても、突発的なトラブルで急遽助けを求めなければいけない、大きな事故に発展してしまう場合も稀にあるのです。
もし少しでも不安がある様でしたら、早めに専門の業者を呼ばれた方が間違いないでしょう!