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今ではシングルレバー混合水栓を使った事がないという方は、ほとんどいないでしょう。
ご自宅の混合水栓は2ハンドルの蛇口であっても、外に出て会社やお店のトイレに入ると、手洗い場の蛇口はほとんどがシングルレバータイプの蛇口になっていますね。
以前では、使い方が分からなくて困った方もいらっしゃったようですが、今では古い衛生水栓の使い方が分からない若者のほうが多いのではないでしょうか?
シングルレバー混合水栓のパッキンはどうやって交換するの?こんな疑問を持たれた方も、多くいる事でしょう。
シングルレバー混合水栓で水漏れが起こった場合、そのほとんどの修理はパッキン交換ではなく、カートリッジ交換になるでしょう。
カートリッジは、シングルレバー混合水栓の心臓部でもあり、とても重要な機能部であります。
ここでは、このカートリッジの交換方法を含めたシングルレバー混合水栓についてご説明いたしましょう。
目次
一般にご家庭で使用する蛇口は、混合水栓か単水栓のどちらかでしょう。
ガス給湯器が普及し当たり前のように設置される前には、ご家庭の蛇口の主流は単水栓でした。
しかし今では、屋内の蛇口がすべて混合水栓である事も珍しくなくなりました。
単水栓とは、水かお湯のどちらかしか出ない蛇口です。
今では洗濯場か屋外水栓くらいでしか使われなくなりましたが、昔は洗面所が水の単水栓のみで、台所や浴室は水の単水栓にプラス瞬間湯沸かし器やガス風呂釜を使用していたご家庭も多かった事でしょう。
また飲食店の厨房などでは、今でも水の単水栓とお湯の単水栓が設置されているところも少なくありません。
その他には台所等で使用する浄水器専用水栓は、浄水した水だけを出すので給水管のみに接続されているため、これも単水栓になります。
混合栓は、混合水栓とも言いますが、これは1つの蛇口から水とお湯の両方が出る水栓の事を言います。
今までは1つのカランから水かお湯のどちらかしか出なかったものが、一水とお湯を混ぜて出せて蛇口という事で一般家庭に普及したころはとても画期的でした。
蛇口には2ハンドルタイプの混合水栓と、シングルレバータイプの混合水栓、そしてサーモスタットタイプの混合水栓があります。
その中でも台所や洗面所で、当たり前の様に使用されているのが、シングルレバー混合水栓です。
シングルレバー混合水栓は、1つのレバーを左右上下に動かす事によって、水を出したりお湯を出したり、また出し止めが簡単に行なえる蛇口です。
以前はレバーハンドルを下げて吐水する蛇口が主流でしたが、ある時期から物が落ちてハンドルに当たり、水が出っぱなしになったり(実際に大きな地震が起こった時に、ご不在の家で水が出っぱなしになっていた事もあったそうです)、家の中で飼っている猫がレバーに手や足を乗せてしまい、出っぱなしになる事もあったという事例が多くなった事から、各メーカーでは下吐水タイプの蛇口の製造を終了し、それと並行して販売し始めていた上吐水タイプの蛇口に、全て移行してしまいました。
こうして今ではほとんどのご家庭で、レバーを上げて吐水するタイプの蛇口が主流になったのです。2ハンドル混合水栓と比べると、様々な点で便利になったのですね。
水まわりで使用する蛇口には、台付タイプと壁付タイプがあります。
これはシングルレバー混合水栓に限らず、2ハンドル混合水栓と単水栓でも同様です。
シングルレバー混合水栓の水漏れでは、台付タイプと壁付タイプとでは若干ですが違いがあります。
壁付タイプの場合は独立したスパウト(カラン部)が、本体に取り付けられているために、取り付け部の破損、劣化や接続パッキンの劣化により水漏れが起こります。
この偏心管も、壁付タイプにしか使用されていません。
壁と蛇口本体をつなぐこの偏心管は、本体との接続パッキンが劣化すると水漏れします。
また壁側接続部の継手が劣化する事によって、水漏れする場合もあります。
蛇口を止めたはずなのに、ポタポタと止まらない水漏れや、レバーを下げて止まらなければならないのに、普通に出っぱなしになってしまう水漏れは、台付、壁付にかかわらずそのほとんどは、カートリッジ不良が原因の水漏れです。
ハンドル式の蛇口の場合は、コマパッキンを交換すれば直りましたが、シングルレバー混合水栓の場合はカートリッジを交換して直します。
これらの水漏れも台付、壁付にかかわらず、主に原因はカートリッジである事が多いですが、
台付タイプの場合には、スパウト可動部に取り付けられている、Xパッキンが原因の場合もありますので、カートリッジの交換の際に一緒に交換する場合もあります。
台付シングルレバー混合水栓の本体根元から、水が漏れてくる水漏れの原因は、ほとんどがこの症状です。
シングルレバー混合水栓のトラブルで、水漏れに次いで多いのはレバーハンドル不良です。
使い始めにレバーハンドルはスムーズに動きますが、長年使用していると引っ掛かりができたり、固くなって動きがスムーズでなくなったりします。
症状は水漏れではありませんが、レバーが固いのでしっかり止まっておらず、水がポタポタ出っぱなしになってしまう様な事もあります。
また引っ掛かりができた状態のレバーをそのまま使用していると、カートリッジの破損につながります。
何故ならレバーハンドルが固い状態になる原因は、ほとんどがカートリッジ不良によって起こるからなのです。
蛇口のレバーハンドルは基本、カートリッジと接続しています。
レバーの動きによってカートリッジが操作され、水やお湯が出たり止まったりします。
よってレバーが固いのは、カートリッジ不良が起き始めた時なのです。
カートリッジの動きが悪くなると、レバーの動きもスムーズではなくなるのです。
レバーを無理に動かし使い続けると、その負担によりカートリッジが破損してしまいます。
メーカーにもよりますが、カートリッジ本体はセラミック素材を使用したりして、傷がつきにくく耐久性のある素材で作られている物もあります。
しかし年数が経ち劣化する事により破損します。
固くなったレバーをそのまま使い続けた時に破損するのは、カートリッジだけではありません。
レバーハンドルが樹脂製の場合は、レバー自体も破損します。
白やグレー色のレバーは一目して樹脂製だと分かりますが、本体と同じ銀色をしたレバーにも、樹脂製のものは多くあります。
銀メッキをしたレバーは全体が樹脂製の物が多く、無理に動かし続けるとカートリッジとの接続部分に力が加わり破損します。
シングルレバー混合水栓不良
症状 | 場所 | 原因 | 詳細 |
---|---|---|---|
水漏れ | スパウト付け根 | パッキン | 壁付シングルレバー |
偏心管 | |||
スパウトから水とまらない | カートリッジ | 壁付、台付、シングルレバーともに | |
蛇口胴体 | 台付シングルレバー、Xパッキンも交換 | ||
レバー固い | レバーハンドル | ほとんどはカートリッジ不良による。 壁付、台付、シングルレバーともに |
以上のようにレバーが正常に動かなくなった時は注意が必要です。
混合栓で使用してるカートリッジは、シングルレバー混合水栓出の心臓部となる大事な部品です。
このカートリッジが正常に動く事によって、水とお湯の出し止めが正常に出るのです。
一般的にカートリッジという名称で呼ばれる事が多いのですが、メーカーによってはシングルバルブ部やヘッドパーツ部などと呼ばれる事もあり、必ずしもカートリッジという名称でない場合もあります。
もし交換する場合は、お使いのシングルレバー混合水栓のメーカー名を確認し、該当する部品を探してみてください。
主なメーカーのカートリッジ名称
メーカー | 名称 |
---|---|
TOTO |
シングルバルブ部 |
LIXIL(INAX) | ヘッドパーツ部 |
KVK | カートリッジ |
サンエイ | シングルレバー用カートリッジ |
カクダイ | シングルレバー用カートリッジ |
カートリッジは互換性のない部品です。
蛇口毎に決まった部品があるので間違えずに用意しなければなりません。
また、同じメーカーでもカートリッジには複数のタイプがあるので購入時は注意が必要です。
シングルレバー混合水栓のカートリッジ交換を自分で行なえないメーカーのもあります。
何故かというと一般には部品供給がないためです。この場合、水道業者でもメーカーからの部品供給を受ける事が出来ず修理、部品交換は不可能なのです。
ではどうすれば良いのか?この場合、方法としてはメーカーメンテナンスに依頼するしかありません。
蛇口取り付け、交換の際に確認しておくと良いでしょう。
先述した通り各メーカーのカートリッジには種類があります。
一見、同じ様に見えても一部が全く違うものがあります。
シングルレバー混合水栓には、上げ吐水タイプと下げ吐水タイプがありますが、最近は上げ吐水タイプが主流となってます。
下げ吐水タイプの蛇口は生産していなく、下げ吐水タイプ用のカートリッジも生産終了品が多くなっています。
ただネット等では在庫品が出回っていますので、間違って購入しないように注意しましょう。
簡単に言えば、単水栓のハンドル部がレバータイプになっている蛇口です。
見た目は混合水栓と見間違えてしまうかもしれませんが、レバーを動かしてみても水しか出ません。
(給湯管につなげば、お湯のみ出る蛇口になります。)
最近では台所や手洗い場でも、この様なタイプのシングルレバー単水栓が見られる様になりました。
またキッチン等では、台付タイプで浄水器専用水栓として使用される蛇口もあります。
一般のご家庭で台付シングルレバータイプの蛇口が、2台シンクに取り付けられている場合、片方はシングルレバー混合水栓でもう片方は浄水器専用シングルレバー単水栓を取り付けてあるケースが多いです。
浄水器専用単水栓では、レバーが横に取り付けられていて、開閉方式のため内部にはカートリッジではなく開閉バルブが内蔵されています。
そして浄水器本体はビルトインでシンク下に収納されていて、分岐金具にて給水管と接続されています。
この様にシングルレバータイプの蛇口は単水栓の場合もあるのです。
ビルトインタイプの浄水器が主流だったころは、台所に蛇口を2つ取り付ける事が多かったのですが、最近ではシングルレバー混合水栓のスパウト部に浄水カートリッジを取り付けられるタイプの蛇口が多くなった事から、
シンクに蛇口を2つ取り付けなくても、1つの蛇口で浄水器兼用として使えるようになりました。
最近、各メーカーが浄水機能付き混合水栓として、このタイプの蛇口が主流になりつつあります。
スパウト部に収納された浄水カートリッジは、約3~4ヶ月程度での交換になりますが、交換方法はいたって簡単で皆さんでも手軽に行なえるようになっていますので、予備カートリッジを購入しておけば、使用期間に合わせご自分ですぐに交換する事ができます。
以前はこのタイプも使用されていました。
現在もまだ販売されていますが需要は少なく、メーカーがプッシュしている浄水収納タイプより、使用は少なくなっている様です。
蛇口には、浄水の切り替えハンドルが取り付けられている物もあり、使い勝手が収納タイプのほうが良いのでしょうか。
このタイプの蛇口は、浄水器本体をシンク上に設置し、蛇口に取り付けた分岐栓に接続します。
分岐口付専用蛇口を取り付けると、お湯側に分岐口に食洗器をつなぎ、水側の分岐口に浄水器をつなぐことができます。
ただし価格とスペースの問題により、需要はそれほど多くはないようです。
様々なシングルレバー水栓
種類 | 用途 |
---|---|
シングルレバー混合水栓 | 台所、洗面所、浴室等で使用 |
浄水器兼用シングルレバー混合水栓 | 主に台所で使用 浄水カートリッジ収納、ビルトインタイプ、浄水器台上置型に使用 |
浄水器専用シングルレバー単水栓 | 主に台所で使用 ビルトインタイプにて使用 |
シングルレバー単水栓 | 多目的にて使用 水専用、お湯専用蛇口として使い分け |
シングルレバー混合水栓のカートリッジは、ホームセンターやネットでも購入可能ですので、部品さえ間違えなければ皆さんでも交換は可能です。
しかし、必ず交換できるか?と問われますと絶対できますとは言えないところがポイントなのです。
蛇口は長年使用していると、部品同士の接続箇所等が固着してしまい、容易に外す事ができなくなります。
シングルレバー混合水栓のほとんどは、銀メッキタイプの蛇口です。
表面の銀メッキがはがれ、蛇口表面に傷を付けてしまっても良ければ、工具を蛇口に取り付け無理矢理外してしまう事もできますが、なかなかそこまではできないでしょう。
カートリッジの交換については、どこのメーカーの蛇口でも必ず同じ方法で行なうとは限りませんが、一般的に多くの蛇口で同じような方法で交換を行ないます。
まずは大まかに交換の際の手順をご説明いたしましょう。
カートリッジの交換の際にまず行なうのは、水を元栓もしくは止水栓で止める事です。
屋外の元栓を閉めると、水とお湯の両方が止まります。
止水栓が取り付けられていない場合や、止水円が固着して回らない場合も元栓を締めてください。
その場合、家中全ての水が使えなくなりますのでご注意ください。
止水栓は台付蛇口の場合には、シンク下や洗面台下の収納内に取り付けられています。
ハンドル式の場合は手で回して閉められますが、ドライバー式の止水栓の場合はマイナスドライバーを使用して締めてください。
また壁付蛇口の場合は、蛇口本体と壁をつなぐ偏心管部に止水栓があります。
この場合もマイナスドライバーを使用して締めてください。
レバーハンドルはネジ止めタイプとワンタッチタイプがあります。
ネジ止めタイプの場合、ネジが直接見える物は少なく、ほとんどが化粧カバーを外すと中にネジがあります。
化粧カバーは赤と青のお湯水の色分け部に多く、レバー上部が外れるタイプや横にネジ穴があるタイプがあります。
ハンドルを止めるネジはプラスネジか六角ネジが多く、古いタイプでまれにマイナスネジもあります。
上部にネジがある場合は通常のドライバーでも良いですが、サイドの穴で取り付けられているネジはサイズの小さなプラスネジが多く、1サイズ小さめのマイナスドライバーが必要な時もあります。
上部にネジがついているタイプは、完全にネジをゆるめるとハンドルが外れます。
一方、横ネジタイプの場合はネジを完全にゆるめてしまうと、落としてなくす場合がありますので、片手でレバーを軽く持ち上げながら、ネジをゆるめてください。
通常はカートリッジ上部に当て止めしているので、多少ゆるめればレバーは外れますので、ネジはネジ穴から完全に外さず無くさないようにしてください。
(新品のカートリッジによっては、新しいネジが付いている場合もありますので、確認してください。六角ネジ、プラスネジともに同様です。)
レバーハンドルの中には、一部のメーカーでワンタッチのはめ込み式レバーがあります。
このレバーはカートリッジ上部にはめ込みで止まっているので、取り外す場合はレバー全体をしっかりとつかみ、上に引きあげて外して下さい。
ただし固くなって、軽く引き上げるくらいでは外れない場合もあります。
この様な時、無理をすると樹脂製のレバーは破損してしまう場合がありますので注意してください。
シングルレバー混合水栓のカートリッジの交換で一番ポイントになるのが、このカートリッジカバーの取り外しです。
一般的にはネジ止め(カバー自体を回して外す)のタイプが多く、このネジが固着してしまいカバーが容易に回らない事が多いのです。
カートリッジカバーをモーターレンチ等の工具で外す場合、ネジが固着していると蛇口全体が回ってしまいます。
この様な場合、蛇口全体が回らないように、本体下部を固定しなければなりません。
固定をせずにそのまま回してしまうと、シンクや洗面台下につながった給水管と給湯管が、ねじれて折れてしまったり外れてしまう事があります。
もしこの様な事が起こった場合、蛇口下で漏水する事があります。
元栓を締めていれば残り水が出る程度で済みますが、もし元栓を締め忘れていたら大惨事になってしまいます。
また破損に気がつかないまま元栓を開いてしまっても、同じ様に大惨事になってしまいますので、作業を行なう際は必ず、蛇口下もこまめに確認しながら行なってください。
※専用固定具の使用※
蛇口の下部を固定するには、TOTO、KVKの蛇口の場合、一部の蛇口に使用できる固定具があります。
この専用固定具が使用できる蛇口には、本体(胴体部)下部、後側に小さな穴があります。
この穴に専用固定具の突起を差し込み、カートリッジカバーを外す方向(通常、時計と逆回り、左回し)と逆の方向に固定し、カートリッジカバーを外して下さい。
その他の蛇口の場合はウォータープライヤー等で固定するか、ゴムバンドを使用する工具で固定してください。
ただし通常のプライヤーですと、蛇口に傷がついたり銀メッキがはがれたりするので、保護具のついたウォータープライヤーを使用すると良いでしょう。
ツーホールシングルレバー混合水栓は、台付蛇口でも台座が横広で大きく、2つの穴により取り付けられています。
このタイプの蛇口はカートリッジカバーを回しても、蛇口本体が回ってしまう事はありませんので、本体固定の必要はないのです。
ただし陶器の洗面ボウルやタイル地に取り付けられた蛇口の場合、あまり無理に力を加えると陶器やタイルが割れてしまう事もありますので、注意は必要です。
壁に取り付けてあるシングルレバー混合水栓の場合は、カートリッジカバーを工具で無理に回すと、壁中の給水管を折ってしまう可能性があります。
特に給水管が古い塩ビ管の場合は、管が劣化し弾力が無くなっているので、無理な力を加えると簡単に折れてしまうので要注意です。
できる事なら本体部を偏心管から外して(偏心管→壁に取り付けてあるハの字の金具→この金具はそのまま外さない)、床にマットやバスタオル等を敷き、傷がつかないようにしたところで、カートリッジカバーを外して下さい。
より安全に作業する事をおすすめします(元栓を閉めていれば、壁中の給水管が折れても水が吹き出す事はありませんが、それに気が付かず元栓を開栓すれば、そのとたん壁中で水が吹き出します)上階であれば高い確率で、階下に漏水します。
カートリッジ交換、必要工具
工具 | 使用目的 |
---|---|
マイナスドライバー | 止水栓開閉 カートリッジ取り付け取り外し |
プラスドライバー | レバーハンドル取り付け取り外し |
六角レンチ棒 | レバーハンドル取り外し取り付け |
モーターレンチ | カートリッジカバー取り外し取り付け |
ウォータープライヤー | カートリッジ取り外し |
シングルレバー専用固定具 | TOTO、KVK製品にて使用 本体固定用 |
ゴムバンド固定具 | 本体固定用 |
ラジオペンチ | ストッパー取り外し |
ピンセット | パッキン取り外し取り付け |
ここではTOTO製シングルレバー混合水栓を例に、カートリッジの交換方法をご説明いたします。
シングルレバー混合水栓の中でも、特に皆さんのご家庭で多く使用されているのは、TOTO製の蛇口でしょう。
現行品はTKSを代表とするシリーズですが、上げ吐水タイプに統一されてからここ20年ほどで、大まかに3タイプほどモデルチェンジしています(キッチン蛇口中心にして)この3タイプはGシリーズ、HI-Gシリーズ、GGシリーズですが、蛇口によっては全く違うカートリッジを使用しています。
またこれ以前のシングルレバー混合水栓に関しては、下げ吐水タイプを中心にほとんどの蛇口のカートリッジは生産が終了しています。
この混合栓で使用されているカートリッジはTHY582Nです。
蛇口本体はおおよそ1997年~2005年くらいに生産され取り付けられていました。
水が止まっているか必ず確認します。
このタイプのレバーハンドルの多くは、ネジ止めではなくワンタッチ止めのハンドルです。
ハンドルを取り外す際には、ハンドルの根元をしっかりと持ち、上に引きあげ外して下さい。
穴あきで樹脂製のものが多く、手前を持って無理に引きあげると、破損しますので注意してください。
ハンドルを取り外すと中心に白い樹脂のストッパーが取り付けてありますので、ラジオペンチ等でつまんで取り外してください。
蛇口の種類によっては、ストッパーの上に止めバネとスペーサー(ともに金属製)が取り付けられている場合がありますので、止めばね、スペーサー、ストッパーの順で取外してください。
金属製のカバーで工具用の切り込みがあるカバーについては、モーターレンチを使用し左回しで緩めてから取り外してください。
※樹脂製のカバーの場合は基本的に手回しで外しますので工具を使用しません。
カートリッジを取り外す際には、マイナスドライバーを用意し2つの切れ目にマイナスドライバーを交互に差し込み少しずつ持ち上げます。
次にカートリッジ上部をウォータープライヤーでつまんでから引き上げてください。
カートリッジ取り外し後、本体内に残った筒状のパッキンとバネをピンセット等で取り出し、新しいバネとパッキンを交換します(パッキンはカートリッジの下部にくっついて外れる場合もあります。)。
バネは台型で向きがありますので、間違えずに取り付けて下さい。
バネとパッキンを納めたら指で上から軽く押さえてください。
新しいカートリッジを取り付けますが、
向きを間違えない様に(切れ込みに突起を合わせる)取り付け、最後に指で上からしっかり押してください。
カートリッジカバーを右回しで取り付けて下さい。
工具専用タイプは手締めし、最後に軽くモーターレンチで増し締めします。
ストッパーを取り付けます。
基本、道具は使用せず手で納めます。
ギザギザの溝に合わせにくい場合は、カートリッジカバーを少し左右に回しながら合わせて入れると良いでしょう。
レバーハンドルは真上から押さえ、軽く力を入れ取り付けます。通常はカチッと音がして取り付けられますが、古い蛇口の場合レバー側が摩耗していて音がしない事もあります。
また接合部がゆるくなりレバーがすぐに外れてしまう場合は、レバーハンドルの交換が必要となります。
必ず交換後、水漏れの確認をしてください。
TOTOシングルレバー用カートリッジ
シリーズ | 主な水栓 | 生産期間 | カートリッジ |
---|---|---|---|
Gシリーズ | TKG型 TLF型他 |
1997~2005年頃 | THY582N |
HI-Gシリーズ | TKHG型 TLHG型他 |
2005~2011年頃 | THYF7R |
(旧)GGシリーズ | TKGG型他 | 2011~2018年頃 | THF29R |
※現GGシリーズはTKS型(2018年~)です。
カートリッジ交換は蛇口によって手順が違います。
基本の流れは一緒ですが、構造自体に若干の違いがありますので、交換を行なう際には必ずカートリッジに付属されている説明を、よく読んでから行なってください。
TOTO製蛇口のその他のシリーズのカートリッジ交換方法は、またの機会にご説明いたしましょう。
また交換の際、ご自分での修理が難しい場合は、無理をせずにすぐご相談ください。