サイト内検索
水道の蛇口をきつく閉めているのに、蛇口の先端からポタポタと水が出て止まらない場合はいくつかの原因が考えられます。
蛇口の種類によって、原因は以下のように異なります。
これらの部品を交換すれば、ポタポタの水漏れは基本的に直ります。
部品はホームセンターやネット通販などで売られているので買って交換してみましょう。
もし長年使用している蛇口や、交換をしても直らない場合は本体が劣化している可能性があります。
本体の交換をする場合、作業に自信がないようであれば水道業者に依頼して直してもらいましょう。
交換の場合はおすすめの機種などもプロに聞けるので、相談して決めるのもおすすめです。
目次
あなたのお家の水道の蛇口はポタポタしてませんか?
台所、浴室、洗面所。
日中でも夜中でも静かになると「ポタポタ、ポタポタ」という音は気になり始めるとものすごく気になる。
音もそうですが、水道代は大丈夫ですか?
そういえば先月の料金、何となく高くなっていたような・・・。
でも、直し方も分からないし、家の中がにぎやかになるとついつい忘れてしまって、そのままに。
外の蛇口はいつも「ポタポタ」
でも、家の中にいると音も気にならないし、外だから多少濡れても大丈夫。
こんな事を考えながら日々過ごしてるうちに、
ある日突然!
「お母さん!洗面所の水道の蛇口、閉めても水が出る!」
「お~い!お風呂の蛇口、水が止まらないよ!」
もう、ポタポタじゃなくなってしまいましたね。
あの時、応急処置でも自分で修理しておけば、パッキン交換ですんだのかな?
でも、結局そのままにしておいたおかげで水道屋さんを呼んで修理代がかかってしまい、水道代も心配!
そして、数日後に水道局からきた料金を見て、やっぱり上がってる!
こんな思いをしないためにも、ご自分で出来る範囲は修理をしてみませんか?
その為の修理方法をご説明します。
その前に、修理の為の原因を理解するために、蛇口のタイプをご説明しておきます。
白や透明のハンドル。お湯、水に分かれていてグルグル回すタイプ。
また、屋外や洗濯場に多い昔ながらの水だけの蛇口。銀色の三角ハンドルタイプ。
これらは多くのものがコマパッキン(ケレップ)を使用しています。
現在、レバータイプのシングルレバー水栓は主流であり、一戸建て、分譲住宅はもちろんのこと、賃貸マンションやアパートでも多く取り入れられています。
でもこのシングルレバー水栓はどうなってるかいるのかわからないけど、 パッキンの交換で直るのでしょうか?
この蛇口は、浴室でよく使用されてるサーモスタット混合水栓です。
特徴は筒を横にした形状で、湯水の出し止め、シャワーと吐水口の切り替えをするレバー部と温度調節部が左右に分かれていて、本体内は開閉バルブを使用しています。
蛇口のポタポタ水漏れはいつ頃発生するのでしょうか?また、蛇口のタイプによって水漏れが発生する時期に違いはあるのでしょうか?
実は、明確に「いつ水漏れが発生する」というのはわかりません。
それは、蛇口の種類や材質もメーカーのよって違いがあり、使用頻度、使用環境もまた、各家庭でそれぞれだからです。
ただし、目安にできる年数はあります。それは10年です。
10年が近づいたり、10年を超えたりすると、ポタポタ水漏れが発生する可能性は高くなります。
その理由は部品の耐用年数が約10年だからです。
もちろん15年20年と水漏れなく、耐用年数を超えて使用できている蛇口もあると思いますが、それを基準には出来ません。
なので、10年を超えたら、いつポタポタ水漏れが起きてもおかしくないと心構えをしておきましょう。
自分で修理する時に必要な工具をご紹介します。
蛇口のタイプによっては使わない工具もありますので、家の蛇口を確認して準備する工具を決めましょう。
工具名 | 販売価格 | 使用蛇口タイプ |
---|---|---|
モンキーレンチ※ | 500円~1,500円 | ハンドル水栓 |
モーターレンチ | 1,500円~2,500円 | シングルレバー水栓 |
ウォーターポンププライヤー※ | 1,000円~2,000円 | 全タイプ |
ラジオペンチ | 500円~1,000円 | ハンドル水栓 シングルレバー水栓 |
プラスドライバー※ | 100円~500円 | 全タイプ |
マイナスドライバー※ | 100円~500円 | 全タイプ |
※印の工具は水漏れ修理に欠かせない工具です。
今回は使用機会が無くても、水漏れ修理を今後も行う場合は必ず準備しておきましょう。
それでは、ハンドル水栓、シングルレバー水栓、サーモスタット式水栓に関して、
ポタポタ漏れの原因と修理方法
を、細かくご説明します。
ハンドル水栓は、湯水が出る2ハンドル混合水栓と湯水のどちらかのみ出せるハンドルが1つの単水栓の2種類があります。
しかし、形や見た目が違っていても基本的な構造や原理は同じです。
要は、ハンドルを閉めていくとコマパッキンのゴムが穴の部分のフタになるわけです。水漏れの原因はこの小さなゴムです。
このゴムも毎日毎日何回もぎゅ!ぎゅっ!と押し付けられれば変形もするし、すり減ってもきます。
年月が経てばゴムの柔軟性も無くなる為、尚のことです。
そしてひどくなると切れてしまう事もあります。
切れてしまえばポタポタどころではなく、ハンドルを閉めても普通に水が出っ放しになってしまいます。
よってそうなる前にご自分で修理しておけば安心です。
(元栓は基本、メーターの横についてます。止水栓はお家によってあったりなかったり、隠れてる事もあります。)
元栓・止水栓は時計回りに回すと締まります。
どこかの蛇口を開いてみて、水が止まっていればOKです。
・単水栓
a.プライヤーでインデックスとハンドルを外します(インデックスはハンドルを固定している青色のビスです)
必ず反対の手でハンドルを固定した状態でインデックスを反時計回りに回すようにしましょう。
ハンドルを固定しないでインデックスを取り外そうとすると、蛇口自体や給水管との接続部に過剰な力が加わり、水漏れを起こす恐れがあります。
インデックスを外したらハンドルを上に引き抜きます。
b.袋ナットを反時計回りに回して緩め、取り外します。
袋ナットが固い場合はハンドルの取り外し同様、反対の手で蛇口本体を固定した状態で回すようにしましょう。
c.袋ナットが外れたらもう一度ハンドルを差し込み、ハンドルを反時計回りに回していくと蛇口からハンドルとネジの部分(スピンドル)が完全に外れます。
この時にコマパッキンが蛇口の中に残っている場合は、ラジオペンチかピンセットで取り除きましょう。
スピンドルに固着している場合は、ウォーターポンププライヤーでコマパッキンを挟んで取り外しましょう。
・2ハンドル水栓
a.両ハンドルの赤と青のキャップを外します。
外れにくい場合はマイナスドライバーを間に差し込むと簡単に取外せます。
※隙間があまり無くてマイナスドライバーで外せない時はカッターの先端を引っ掛けると取り外せます。
b.プラス又はマイナスドライバーで止めネジを外し、ハンドルを外します。ネジは反時計回りに回します。
ネジのサイズにあったドライバーを使いましょう。ドライバーを差し込んだ時に合っているかどうかは目視出来ないので、感覚で引っ掛かりがあるかどうかを確認します。しっかり引っかかっていないのに、力任せに回すとネジ山をなめてしまうことがありますので気を付けましょう。
ネジ山がなめてしまうと電動工具で切断したり、水栓本体を交換しなければいけなくなったりします。
c.袋ナットをモンキーレンチ又はプライヤーで反時計回りに回して緩め外します。
六角形の袋ナットはモンキーレンチで、円形で周りがギザギザしている袋ナットはウォーターポンププライヤーで外しましょう。
d.ハンドルを戻して反時計回りにグルグル回していくと蛇口からハンドル部分が完全に外れます。
この時に水漏れしないようにとナットを締めすぎてしまうとハンドルが固くて使い難くなってしまう場合があります。
ハンドルの開け閉めをしてポタポタ漏れが無ければ修理完了です。
万一、直らない場合はコマパッキンが原因ではなく、その他の原因が考えられますので、
専門の水道業者に相談して下さい。
シングルレバー水栓のポタポタ漏れは、パッキンの交換では直りません。
シングルレバー水栓はレバーの下の部分にカートリッジと言う部品が入っています。このカートリッジが湯水の出し止めと湯水の混合のすべてを行なっています。
カートリッジと聞くと、浄水器のフィルターの様に感じる方もいると思いますが、全くの別物です。
シングルレバー水栓はどのメーカー、どの型番の物でもコマパッキンを使っていません。コマパッキンではなく「カートリッジ」です。まずはこの点をしっかり知っておきましょう。
シングルレバー水栓のポタポタ漏れは、このカートリッジの劣化、不良、破損が原因です。
カートリッジは消耗品です。応急処置で直すことは出来ません。カートリッジ自体を修理することは出来ないので通常はカートリッジを交換します。
台所や洗面所の下に設置されてる事の多い止水栓ですが、長い間動かしてないと固着して回らない事が多々あります。
無理に回そうとすると配管を破損させてしまう恐れがあるので、そんな時は元栓を閉めて作業しましょう。
レバーハンドルは引き上げると外れるものと、ネジ留してるものがあります。
ネジ留めの場合は赤、青の表示のところのキャップを外すとネジがある場合とレバーキャップを持ち上げるとネジがある 場合があります。
レバーを外すと中が見えます。
ガイドが回らないようにストッパーが入っている場合はストッパーを外してからガイドを反時計回りに回します。ガイドは手回しで外すものと、工具を使用してまわすものがあります。工具はモーターレンチを使用します。
台付きシングルレバーの場合はガイドを外す時、本体が一緒に回ってしまうと危険です。
メーカーによっては本体が回らないように抑える為の専用工具が用意されています。
固着して固くなっている場合は無理をしないようにしましょう。力任せに行うと水栓を壊してしまうこともありますので、気を付けてください。
古いカートリッジを取り外す時に破損することがあります。破損した欠片が水栓内に残らないよう、取り外した後にチェックしましょう。
※カートリッジのパッキンが水栓側に残ってる場合があるのでしっかり確認しましょう。残ってた場合は必ず取り除きましょう。
カートリッジを用意する時は、必ず使用してるシングルレバー混合水栓に適合するカートリッジを用意して下さい。カートリッジは色々種類があり、どれでも合うわけではないので、よく確認してから購入しましょう。
又、年数の古いシングルレバー水栓ではカートリッジ自体も廃盤になっている場合があります。
その場合は蛇口本体を交換するしかありません。その場合は専門の水道業者にご相談下さい。
開閉バルブを使用している浴室サーモスタッド水栓。基本この蛇口は開閉バルブと温調(温度調節)バルブの2つの部品で構成されています。
ポタポタ漏れは開閉バルブ部品の劣化、不良、破損によって起こります。
この開閉バルブについてもシングルレバーカートリッジと同様、開閉バルブ自体を修理することは出来ませんので開閉バルブ自体を交換します。
ネジ留め式はキャップを外しプラス又はマイナスドライバーでネジを外します。
お風呂場でネジを無くしてしまうと怪我の元にもなりますので、取り扱いには充分注意しましょう。
固定ガイドはモンキーレンチ又はウォーターポンププライヤーで外して下さい。
固着して簡単に回らない場合があります。壁に取り付けてある蛇口の場合、そのまま無理に力を入れて回そうとすると壁内の配管接続部を破損する場合があります。
その場合壁に取り付けてある取付脚(偏心管)はそのままで、本体の部品だけ取り外して床に置いた状態にし、再度工具で開閉バルブガイドを緩めてください。
取付には大体の物に決まった向きがありますので必ず部品に同包されている施工説明書で確認してから行ってください。
続いてレバーを動かしシャワー、カランへの可動が正常になっているか確認します。可動域にズレがある場合はもう一度レバーを取付直してください。
ポタポタ漏れが止まれば修理完了です。
蛇口のポタポタ水漏れ、見ている分には軽度の水漏れであり、「水道料金にそれ程の影響はないでしょ」と思われている方もいるのではないでしょうか。
しかし、それは間違いです。
水漏れは、一度発生すると止まることなく24時間漏れ続けます。
見た目は軽度に見えても、ずっと漏れ続けると確実に水道料金は高くなります。
漏れている時間が長ければ長い程です。
水漏れを放置するのはお金を垂れ流しにしているのと同じです。
そう考えると早く対処した方が良いですよね。
例え話ではなく、実際にそうなので迅速に対処するようにしましょう。
また、「減免申請があるから大丈夫」と思っている方がいるかも知れませんが、気付いてる状況で直さずに放置していた蛇口の水漏れの場合は減免対象にならないのでご注意ください。
また減免については自治体の水道局によって違うので必ず確認しないといけません。
蛇口ポタポタ水漏れの原因であるコマパッキン、カートリッジ、開閉バルブの交換を水道業者に頼んだ場合の修理代と自分で直した場合の金額を見て行きましょう。
部品 | 業者による修理代相場 | 自分で直した場合の金額 |
---|---|---|
コマパッキン | 3,000円~5,000円 | 3,000円前後 |
カートリッジ | 15,000円~25,000円 | 12,000円前後 |
開閉バルブ | 18,000円~28,000円 | 15,000円前後 |
※自分で直した場合の金額には最低限の工具代が加算されています。
賃貸物件に住んでいて蛇口のポタポタ水漏れが起きた場合、どうしたら良いのでしょうか?自分で直して良いのか?不動産屋に直してもらうのか?その費用はどうなるのか?等を見て行きましょう。
まず、賃貸物件の場合、蛇口の持ち主はその物件のオーナーになります。
人の持ち物に無許可で手を加えてはいけませんので、基本的に自分で直すのはNGです。
ただし、オーナー、もしくは不動産屋がOKを出した場合は自分で直すことも可能です。
なので、蛇口のポタポタ水漏れが起きた時に、最初にすることは「不動産屋に電話する」ということです。
賃貸契約も様々なので、不動産が手配した水道業者が直す場合、オーナーが自分で直す場合、入居者が水道業者に依頼して直す場合、いろいろあります。
基本的に料金はオーナーの負担なることがほとんどです。
しかし、賃貸契約によっては消耗品の交換修理は入居者負担ということもあるようです。
どちらの場合であっても、最初に行うことは「不動産屋に電話する」ということです。
忘れない様にしましょう。
各タイプの水栓の水漏れ原因と修理説明をさせて頂きましたが、外れるはずの部品が外れない事は多々あります。
この様な場合は絶対無理に作業を続けないでください。ここであきらめて発生する修理代と、無理して他の部分を破損してしまって発生する修理代とで大きな料金の差がでます。
どうか皆さんこれ以上無理だと判断した時はすぐ専門の水道業者にご相談ください。