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蛇口からポタポタと水が漏れている場合、蛇口本体やハンドル部分の劣化が考えられます。
しかしパッキンだけを交換すれば、まだまだ使用可能な場合もあります。
まずはパッキン交換で直せる可能性がある蛇口を知っておきましょう。
蛇口にはおおまかに以下のような種類があります。
これらの蛇口について、パッキンの交換ができるかできないか、またポタポタ漏れの解決方法を紹介します。
さらに自分でコマパッキンを交換できる蛇口に関しては、交換方法を詳しくアドバイスします。
蛇口本体を長年使用している場合は、本体を交換した方が良い場合もあるので、確認してから対処を行ってください。
目次
皆さん!こんな思いをしながら毎日を過ごしていませんか?
でも、水漏れは放置していても良くなりません。そのままにしていると知らず知らずのうちに、どんどん酷くなるかもしれないです。最悪の場合は、勢いよく水が出っぱなしになって止める事も出来ないような事態になるかもしれません。
ポタポタでも水漏れが起きているということは「蛇口が壊れている」ということです。
使ってる蛇口の種類、設置状況や水漏れの症状によっては、皆さんでも直す事が可能かも知れません。
今回は、水道の蛇口からポタポタ水漏れしている時の対処方法をご説明いたしましょう。
水道の蛇口の耐用年数は、一般的に7~8年、又10年位が目安といわれています。その辺りは電化製品と似ているかもしれません。
しかし、中には3~4年で水漏れが起こってしまう場合もあれば、15年、20年使用していて初めて起こる場合もあります。
また中には、今まで通りにバルブを止めてもポタポタするようになったので、バルブをより強く閉めてたが、それでもまた、ポタポタしはじめると、またさらにバルブを強く閉め、これを何年も繰り返し、いよいよ、強く閉めてもポタポタ漏れが止まらなくなり、15年経ってはじめて、というようなケースもあります。
蛇口で使用されているパッキンは色々あります。
Uパッキン | パイプの付け根に取り付けられている 断面がU字のようなパッキン |
---|---|
三角(上部)パッキン | ハンドル部から水が漏れないようなにしている 横から見ると平たい三角形のような形をしているパッキン |
コマパッキン(ケレップ) | スパウト(吐水口)の先端からポタポタ水が落ちない様にしている (水の出し止めで重要な役割をしている) 独楽(コマ)に似ている形で金属とゴムで形成されている |
単水栓や2ハンドル混合蛇口のポタポタ水漏れの大半は、このコマパッキン(ケレップ)のゴム部分が劣化して起こります。
ハンドル型水栓は、ハンドル部の軸棒となるスピンドルという部品も大きな役割をしています。
バルブを閉めると水が止まるのは、このスピンドルが正常に機能し、下に入っているコマパッキンをしっかり押さえる事で水を止める事が出来ます。
スピンドル(軸棒)はネジ状の形状をした部品ですので、
蛇口本体もスピンドルを受けるため同じようにネジ状の形状になっています。
パッキンやスピンドル等の部品交換してもポタポタ漏れが直らない場合は、本体内部のネジ溝の摩耗や劣化、コマパッキンが押える入口部分の摩耗や劣化が考えられます。
使用してる年数が経過する事により、蛇口本体にこの様な症状が起こる為、使用年数が経った古い蛇口はパッキンや部品交換ではなく、蛇口本体を交換するのです。
パッキンを交換してその時は水漏れが止まっても、パッキンで押さえる部分が破損していればパッキンのゴムはすぐに傷ついてしまい、近いうちにまた水漏れが発生してしまうのです。
近年、ハンドル式の水栓は少なくなってきました。
単水栓 | 水だけ又は、お湯だけを出すハンドルが一つ |
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2ハンドル混合水栓 | ハンドルが二つ 右側が水、左側がお湯というように、2つのハンドルで湯水を出す |
これらの蛇口は皆さんに古い蛇口と思われてるかもしれませんが、そんな事はありません。現行品のある現役の蛇口です。
しかし、近年の室内蛇口はシングルレバーやサーモスタット混合水栓(温度調節水栓)が主流となって、戸建てや新築マンションでは、2ハンドル混合水栓はなかなか取り付けられなくなりました。
また、アパートでは、通常ハンドル式水栓が主流でしたが、こちらも最近では、新築アパートにシングルレバー混合栓が取り付けられているのも、めずらしくなくなりました。
単水栓は、水道の蛇口としては、一番ポピュラーな蛇口ですが、最近の若い人たちにとっては、家で見るよりも、学校や公共施設に取り付けられている水道の蛇口というイメージがある様です。
ハンドルは、蛇口の本体と同じ金属の三角ハンドルで、ハンドルの下のスピンドルのさらに下にコマパッキンが入っています。
コマパッキン自体は、単水栓で使用されている物と同じです。
2ハンドル混合水栓は、築30年以上の戸建住宅やマンション、またアパートでは新築でも使用されていることの多い蛇口です。
ご家庭によっては台所、洗面所、浴室以外でも洗濯場で使用されている場合もあります。
シングルレバー混合水栓は主に、台所や洗面所で近年一般的になった水道の蛇口です。まれに、浴室でも使用されている事もあります。
このシングルレバー混合水栓には、コマパッキンは使用されていません。
このカートリッジというユニット部品一つで水を出したり、止めたりお湯を出したり止めたりを全て行います。
よって、ポタポタ漏れだけではなく、湯水が出なくなってしまった時も、お湯にならずに水しか出なくなってしまった時も、一番に原因として考えられる部品なのです。
もし、ご自分で直したいという方はネット通販、又はホームセンター等でカートリッジを購入しましょう。買う時はカートリッジの品番を絶対に間違わないようにしてください。
シングルレバー混合水栓のカートリッジは何でも取り付けられるわけではありません。必ずその蛇口に取付け可能なカートリッジが決まっています。
間違って類似したカートリッジを用意しちゃって勿体ないから取り付けてみたら取り付けられた・・・という場合であっても、本来の品番と違うカートリッジを付けてると、必ず水漏れやその他の不具合につながりますので、ご注意ください。
※そもそも取付け出来ないはずですが…
サーモスタット混合水栓は主に、浴室で使用されている蛇口です。
洗面台でシャンプードレッサーが出始めた頃は、洗面台の水栓としても使用されていた事もあったようです。
このサーモスタット混合水栓もコマパッキンは使用されていません。
この切替バルブユニットの部品一つで、シャワーとカランの切替や湯水の出し止めを行います。
よって、ポタポタ漏れだけではなく、湯水が出なくなってしまった時も、シャワーとカランの切替が正常に出来なくなってしまった時も一番に原因として考えられる部品なのです。
こちらもご自分で直したいという方は、必ず蛇口の品番を特定して蛇口に合った部品(切替バルブユニット)を用意してください。
カートリッジと違い、ホームセンターでも一部の物しか手に入りませんので、基本ネット通販で購入する事になるでしょう。
ただし、部品を間違えた場合はネットでは返品などが難しい場合も多いので、間違えて無駄な出費をしたくない方は、専門の水道業者にご相談ください。
ご自分で水道のハンドル式蛇口に取り付けられているコマパッキンを交換する時の対処方法です。
基本、単水栓も2ハンドル混合水栓も対処方法は同じですが、若干の違いがある為、それぞれご説明します。
まず、ホームセンター等でコマパッキンを購入し用意します。コマパッキンは基本的に「13」の規格が多いですが、まれに「20」の物もありますので間違えないようにしましょう。
次に工具も用意します。
必要になる工具は、以下の通りです。
必要になる工具 | ||
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モンキーレンチ | ||
ラジオペンチ(又はピンセット) | ||
プライヤー | ||
カッターナイフ | ||
プラスドライバー |
また多少、水がこぼれますので、水受け用の雑巾やタオルも準備しておくと良いでしょう。
屋外の水道の元栓を閉めます。
元栓を閉めたあとは、必ず蛇口のバルブを回して水が止まっているか確認をして下さい。これには止水の確認だけでなく、水抜きの意味もあります。水抜きをしないで作業をすると作業中に水が垂れてきて「止水出来ていないのでは?」とパニックになるかもしれません。
モンキーレンチは反時計回りに回してゆるめます。
ナットが固くて回らない場合、無理に回さないでください。
六角ナットを回す時、片手は蛇口をしっかりと押さえて行ってください。
無理に回そうとすると壁の中の給水管を破損します。くれぐれもご注意下さい。
ハンドル上部を外すと、スピンドル部の下にコマパッキンが、くっついてくる場合があります。
蛇口の中にコマパッキンが無い場合 | スピンドル下に付いてますので、取外してください。まれに固着して取れない場合があるので、その時はプライヤーでコマパッキンを挟み、左右に回すと取れます。 |
---|---|
蛇口の中にコマパッキンがある場合 | ラジオペンチ等でつまんで取出して下さい。 |
基本的にコマパッキンのゴムはそこまでボロボロになりませんが、劣化が酷いとゴム部が切れていることもあります。その様な場合は、本体の中も確認し、パッキンカスが残っていないかをチェックしましょう。
古いコマパッキンを取出したら、新しいコマパッキンを蛇口の中に入れてください。
新しいコマパッキンを蛇口の中に入れたらハンドル上部をはめます。
外した時と逆の時計回りに回して取付けます。
この時に、ハンドルが動かないところまできつく締め込まないよう注意してください。この段階であまり締め込むと、ハンドルが正常に動かなくなることもあります。
六角ナットを取付けます。
手で回して取付、まずは手の力で締めます。
次にモンキーレンチを使用してさらに締めましょう。
ナットはモンキーレンチで強く締めすぎないで下さい。
ある程度締め、元栓を開いたあとにハンドルの付根から、水がにじんでこなければ問題ありません。
元栓を開いたら、蛇口のハンドルを開閉し、きちんと水が止まるか確認してください。
※元栓を開ける前、給水管の中は空洞になっています。給水の圧力は非常に強いので、一気に元栓を開くと水の勢いで汚れや錆が動き、ストレーナーで目詰まりを起こすこともありますので、こうならない為にも元栓はゆっくり開きましょう。
屋外の水道の元栓を閉めます。
洗面所等は、下の収納内に2本のパイプと止水バルブが付いていることが多いです。
もし、止水バルブがあった場合は、洗面所の水道だけ止める事が出来るので屋外の元栓を閉める必要はありません。
ただし、止水バルブのハンドルが固着して回らない場合は、無理に回そうとせず屋外の元栓で止水を行います。
2ハンドル混合水栓は基本、アクリルハンドルを使用しています。
ハンドルを一度取り外さないとスピンドルのナットが外せません。
まずは、ハンドルの上側の青と赤(又はピンク)の化粧キャップをカッターナイフ等で取外します。
化粧キャップが外れたら、中のネジをプラスドライバーで反時計回りに回してゆるめ、ネジを取り外したらハンドルを上に引き抜いて外します。
(まれにマイナスドライバーを使用する場合もあります)
アクリルハンドルが外れたら、次はスピンドルを外します。
2ハンドル混合水栓の場合、スピンドルの止めナットが六角の場合と、円形で周囲がギザギザになっている場合があります。
六角ナットの場合は、モンキーレンチを使用し、円形で周囲がギザギザになっている場合は、プライヤーを使用し、ナットをゆるめます。共に反時計回りに回してゆるめます。
蛇口の中にコマパッキンがある場合 | ラジオペンチ等でつまんで取出して下さい |
---|---|
蛇口の中にコマパッキンが無い場合 | スピンドルを外すと、スピンドル部の下にコマパッキンがくっついてくる場合があります。 蛇口の中にコマパッキンが無ければ、スピンドル下に付いてきますので取外してください。固い場合はプライヤーで外しましょう。 |
単水栓も同様に本体の中も確認しパッキンカスが残っていないかをチェックしましょう。
古いコマパッキンを取出したら、新しいコマパッキンを蛇口の中に入れて下さい。
新しいコマパッキンを蛇口の中に入れたら、スピンドルをはめます。
外した時と逆に時計回りに回して取付けます。
この時もアクリルハンドルを取付て行うと取付けやすいでしょう。
スピンドル止めナットを手で取付けます。
手締めで取付けたら、最後にモンキーレンチがプライヤーでさらに締めて下さい。
ナットは工具で強く締めすぎないで下さい。
強く締めすぎるとハンドルの開け閉めが固くなります。
アクリルハンドルを取付、ネジで固定してください。
ネジを締め込む時の注意点は、ハンドルを締め切った状態で行わないことです。
ハンドルを締めきった状態でネジを締め込むと、連動しているスピンドルが一緒に動いて更に締め込むことになってしまいます。
ネジを締める時にはハンドルをゆるめた状態にして反対の手で固定し、ネジを締め込むようにしましょう。
ハンドルにぐらつきがなければ、化粧キャップを取付けます。
元栓をゆっくり開いたら、蛇口のハンドルを開閉して、きちんと水が止まるか確認して下さい。
以上、単水栓と2ハンドル混合水栓のコマパッキンの交換対処方法についてご説明しました。
水道の蛇口のポタポタ漏れは、必ずしもコマパッキンを交換すれば直るわけではありません。またシングルレバーやサーモスタット混合水栓はパッキンではなくそれぞれカートリッジや開閉バルブの交換が必要となるでしょう。
単水栓や2ハンドル混合水栓の場合でもコマパッキン以外にスピンドルの劣化、破損、蛇口本体に劣化、破損が原因の場合もありますね。
しかし、直せないと思った時は、早めに専門の水道修理業者に相談してみると良いでしょう。