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今回はグローエ製の水栓について、特徴や水漏れ時の対応方法、修理を依頼するにはどうしたら良いか?等を詳しく解説して行きます。
目次
グローエ(GROHE)は1936年にドイツで誕生した水栓メーカーで、世界最大級のシェアを持っています。
日本で使用されているグローエ水栓は基本的にグローエジャパンで販売されている製品で、グローエジャパンではドイツのグローエ社から輸入したグローエ製品を日本国内で使用できるように調整を行い、販売しています。
グローエ水栓の一番の特徴はデザイン性の高さです、簡単に言うとおしゃれな水栓ということですね。
デザインは特徴的なので一目見ただけでグローエ製品と分かる様な形状をしています。
機能も高機能でレバーの動きがなめらかであったり、サーモスタット水栓では瞬時に設定温度でお湯を出すことが出来たり、こまめに止水が出来る一時停止機能がついていたりしています。
水栓が故障して水漏れした場合、業者に修理依頼をするか自分で直すかの2択になります。
しかし、業者に修理依頼しても、業者によってはグローエ水栓の水漏れは対応していないと断られるケースがあるようです。
自分で直す場合、国内メーカーの水栓であればネット記事やYoutube動画などで容易に修理方法を知ることができますが、海外メーカーのグローエ水栓は情報も少なく、修理方法を知るまでが大変です。
水栓の型式によっては修理方法の情報が無い場合もあります。
このように、グローエ水栓を使っていて困るデメリットは故障時の対応と言えます。
グローエと他メーカーの違いとして主なのは修理(部品調達)に時間がかかることです。
国内メーカーの水栓であれば故障してもすぐに部品の調達ができる為、修理もすぐに行えます。
例えばTOTO水栓の場合はメーカーだけに限らず、ネット通販、ホームセンターなど様々な場所で購入できる為、すぐに部品を準備することができます。
しかしグローエ水栓の場合はメーカー(グローエジャパン)への部品調達なので時間がかかる為、結果的に修理が遅くなります。
グローエ水栓の水漏れを発見したら、業者に修理依頼をする前にしなければいけないことがあります。
まずは以下をご覧ください。
では、一つひとつ見て行きましょう。
グローエ水栓に限りませんが水栓から水漏れしていた場合の応急処置として、まずは止水栓を閉めましょう。
止水栓は基本的にシンクの下にあり、壁付水栓の場合は水栓の根元(偏心管)にあります。
止水栓のタイプは手で回すタイプとマイナスドライバーで回すタイプがあり、どちらも時計回りに回して閉めます。
止水栓が無い場合や固くて回せない場合は元栓を閉めます。
元栓は水道メーターの横に付いているので時計回りに回して閉めます。
止水が出来ればそれ以上、被害が拡大することはありませんので落ち着いて次の行動に移せます。
新品水栓にはメーカー保証というものが付いています。
グローエ水栓の保証期間は基本的に取り付け日から2年間となります。
水漏れが起きた場合、保証期間内であれば無償で修理してくれますので保証書に記載されている電話番号に連絡しましょう。
ただし過失による水漏れは保証の対象外となりますのでお気を付けください。
過失かどうか分からない場合は保証書の連絡先へ問い合わせをしましょう。
賃貸や借家の場合、水漏れを発見したら賃貸契約書を確認してから管理会社に連絡しましょう。
設備の水漏れ修理は、法律で原則大家さんが負担するように定められています。
大家さんには借主に快適な住まいを提供する責任があり、設備の維持管理や修理を行う義務があります。
但し、賃貸契約書の特約として入居者負担となっているケースもありますので賃貸契約書を確認してから連絡した方が良いでしょう。
自己判断で勝手に修理をすると大家さんや管理会社とトラブルになる恐れがありますのでご注意ください。
また、賃貸であっても止水作業は行いましょう、修理代は大家さんの負担でも水道代は入居者負担となります。
キッチンで使われている水栓の内、K7・ゼドラ・ミンタ・ユーロディスク・コスタと言う水栓の良くある水漏れ症状、該当部品、部品代を見て行きましょう。
まずは以下の表をご覧ください。
水栓型番 | 水漏れ症状 | 該当部品 | 部品代 |
---|---|---|---|
JP301202 (K7) |
シャワーホースから水漏れ | 46732DC0 (32950用シャワーホース) |
12,900円 |
32294DCJ (ゼドラ) |
吐水口先端から水漏れ | 46374000 (セラミックカートリッジ) |
11,300円 |
32321DC2J (ミンタ) |
吐水口先端から水漏れ | 46048000 (セラミックカートリッジ) |
11,500円 |
JP351300-2 (ユーロディスク) |
レバー下から水漏れ | 46048000 (セラミックカートリッジ) |
11,500円 |
JP258002 (コスタ) |
吐水口根元水漏れ、破損 | 13213000 (コスタ用自在吐水口) |
6,900円 |
K7はシャワーホースが特徴的な水栓ですが、シャワーホースの劣化で水漏れが起きた場合はシャワーホースの交換が必要になります。
ゼドラ・ミンタ・ユーロディスク、それぞれ形状は違いますが、吐水口からの水漏れ、レバー下からの水漏れはいずれもセラミックカートリッジの故障によるものです。
尚、ミンタとユーロディスクは見た目が全く違う水栓ですが、使用しているセラミックカートリッジは同じです。
コスタは2ハンドル水栓で、吐水口根元からの水漏れは破損によって起こることがあり、コスタ用自在吐水口の交換が必要になります。
洗面所で使われている水栓の内、リネア・エッセンス・ユーロディスクコスモポリタン・ユーロスタイル・コスタと言う水栓の良くある水漏れ症状、該当部品、部品代を見て行きましょう。
まずは以下の表をご覧ください。
水栓型番 | 水漏れ症状 | 該当部品 | 部品代 |
---|---|---|---|
2438000J (リネア) |
吐水口先端から水漏れ | 46580000 (32251用セラミックカートリッジ) |
11,300円 |
JP304001 (エッセンス) |
レバー下から水漏れ | 46580000 (32251用セラミックカートリッジ) |
11,300円 |
JP368103 (ユーロディスクコスモポリタン) |
吐水口先端から水漏れ | 46374000 (セラミックカートリッジ洗面混合水栓用゙) |
11,300円 |
JP305301 (ユーロスタイル) |
レバー下から水漏れ | 46374000 (セラミックカートリッジ洗面混合水栓用゙) |
11,300円 |
JP258402 (コスタ) |
吐水口先端から水漏れ | 07146000 (ヘッドパーツショートスピンドルタイプ) |
2,000円 |
コスタ以外のシングルレバー混合水栓は吐水口が動かない為、水漏れのほとんどがセラミックカートリッジの故障です。
代表的な水漏れの症状としては吐水口先端からの水漏れ、レバー下からの水漏れなどがあります。
洗面水栓はキッチン水栓と比べて比較的に形状の似ている水栓が多いですが、リネア・エッセンスで使われているセラミックカートリッジとユーロディスクコスモポリタン・ユーロスタイルで使われているセラミックカートリッジは違うので間違えない様、ご注意ください。
コスタは2ハンドル水栓なのでカートリッジではなく、ヘッドパーツショートスピンドルタイプが使われています。
浴室で使われている水栓の内、スマートコントロール・グローサーモ・グローサーモコンフォート・グローサーモ2000・グローサーモ800と言う水栓の良くある水漏れ症状、該当部品、部品代を見て行きましょう。
まずは以下の表をご覧ください。
水栓型番 | 水漏れ症状 | 該当部品 | 部品代 |
---|---|---|---|
29119DC0J (スマートコントロール) |
シャワー先端から水漏れ | 48359000 (スマートコントロールプッシュボタンカートリッジ゙) |
17,400円 |
2407800J(グローサーモ) | シャワー先端から水漏れ | 49028000 (スマートボックス用サーモカートリッジ3/4″) |
10,700円 |
GBGA147TAX-2 (グローサーモコンフォート) |
吐水口先端から水漏れ | A-10043-11 (切換弁) |
4,900円 |
JP272506 (グローサーモ2000) |
吐水口先端から水漏れ | 12433000 (34144用アクアディマ―) |
11,300円 |
JP273601 (グローサーモ800) |
水栓後方ナット部から水漏れ | 47189000 (逆止弁付袋ナットセット) |
10,200円 |
浴室水栓は大きく2つのタイプに分けられていて、壁面パネルのシャワー水栓とシャワーとスパウトの切り替えがある2WAYタイプの水栓があります。
スマートコントロール・グローサーモという壁面パネルの水栓はプッシュボタンカートリッジ・サーモカートリッジ等の故障で水漏れが発生します。
グローサーモコンフォート・グローサーモ2000・グローサーモ800という2WAYタイプの水栓は使用されている部品数が多く、似たような部品もある為、部品の選定は慎重に行った方が良いでしょう。
グローエに限らず、水栓から水漏れが起きた時は業者に依頼して直してもらうか自分で修理するかになるでしょう。
その時、業者に依頼する場合、自分で修理する場合の注意点がいくつかあります。
修理業者に頼むか自分で修理するかの判断ポイントは4つあります。
以上のポイントをクリアしていれば自分での修理ができるかもしれません。
また修理を進めてみて途中で難しいと感じたら無理せず業者を頼って下さい。
国内メーカーの水栓と違い、海外メーカーであるグローエ水栓の修理を業者に依頼する時にはいくつか注意しておきたいポイントがありますので、解説していきます。
グローエ水栓の水漏れ修理で業者を呼んだが、見てもらった時に「グローエは海外製品なのでうちでは対応出来ません」と断られたという事例は意外とあったりします。
修理業者の中にはグローエ水栓の対応が出来ない業者もいるということです。
それを回避するには業者を選び、呼ぶ時に確認する事です。
業者を選ぶ時は以下のポイントを押さえておきましょう。
依頼する際にグローエ水栓であることを伝えれば、対応が出来ない業者は断ってくるでしょう。
業者にしてみても、対応が出来ない内容なのに家まで行って見ることは時間と経費の無駄になります。
業者によってはホームページに過去の実績や作業事例を載せているところもあります。
それらを確認して、グローエ水栓の修理実績があれば対応できる可能性が高いので訪問予約を取りましょう。
この2点を押さえておけば、効率良く業者探しを行うことができます。
グローエ水栓の水漏れ修理を業者に頼んだ場合、どの位修理費用がかかるのでしょうか?
修理費用の相場を知っておくことでトラブルを回避することができます。
それでは、キッチン水栓・洗面水栓・浴室水栓の修理費用相場を見て行きましょう。
水栓 | 作業内容 | 費用相場(材料費含む) |
---|---|---|
キッチン水栓 | シャワーホース交換 | 20,000円~30,000円位 |
セラミックカートリッジ交換 | 15,000円~25,000円位 | |
自在吐水口交換 | 10,000円~15,000円位 | |
洗面水栓 | セラミックカートリッジ交換 | 15,000円~25,000円位 |
ヘッドパーツ交換 | 8,000円~10,000円位 | |
浴室水栓 | プッシュボタンカートリッジ交換 | 30,000円~40,000円位 |
アクアディマ―交換 | 15,000円~25,000円位 | |
逆止弁付袋ナット交換 | 15,000円~25,000円位 |
※業者によって、経費やその他の費用が掛かる場合もあるでしょう。
グローエ水栓水漏れの修理費用相場は国内メーカーと比べて高い傾向があります。
ちなみに部品の納期で見ると、国内メーカーの場合は業者が在庫で持っている、また持っていなくても当日や翌日には準備できる場合が数多くあります。
それに対し、グローエの場合は多くが受注発注で、メーカーに在庫があれば1週間程度、メーカーにも在庫が無ければ海外からの取り寄せとなる為、2~3ヶ月以上かかることもあるようです。
水栓の水漏れがあった時は何年位、蛇口を使用していたかを確認しておきましょう。
グローエ水栓に限らず、水栓の対応年数は約10年と言われています、長くても15年を超えていたら本体交換の方が良いケースもあります。
経年劣化が進んでいくと1ヶ所直しても他の箇所から水漏れが発生し、結局本体交換をすることになるケースも。
蛇口を長く使用していれば、必ずどこかで本体交換をしなければならない故障が起きます。
安く済ませようとし過ぎて修理を繰り返し、結果、余計に費用がかかってしまうことの無い様にご注意ください。
業者でもグローエ水栓の水漏れが直せないケースはあります。
それは対象部品が廃番になっていて後継品も無い場合です。
本体交換という改善はできますが、部品がない以上、修理は出来ません。
年数が経つとメーカーでも部品が廃番になる為、古くなればなるほど起こることがあるケースです。
また、部品の劣化で起きた水漏れでは無く、本体部分の破損によって起きた水漏れも本体交換の改善はできますが修理は出来ないことが多いです。
DIYで修理ができれば、業者に依頼するよりも格段に安く済ませることが出来るのでお得です。
但し、修理に必要な工具を準備できてない状態で始めたり、手順等を理解してないまま作業を始める事はしないようにしましょう。
余計に酷くなってしまうリスクがあります。
それではグローエ水栓の修理に必要な工具と修理方法をご紹介して行きます。
DIYで使用する工具は以下の通りです。
工具 | 使用目的 | 水道修理に向いてい工具の特徴 | 価格帯 |
---|---|---|---|
モンキーレンチ | 各種ナット、部品固定部の取外し取付け等 | 持ち手の柄が短く、開口幅が30mm以上の物 | 500円~1,500円位 |
ウォーターポンププライヤー | 部品固定部、及び内部部品の取外し取付け等 | 持ち手に滑り止めが付いている物 | 500円~1,500円位 |
+ドライバー | ネジ止め部の取外し取付け等 | ある程度長さがあり、グリップに力が入る物 | 300円~500円位 |
-ドライバー | 止水栓の開閉、カバーキャップの取外し等 | ある程度長さがあり、グリップに力が入る物 | 300円~500円位 |
ラジオペンチ | 細かい部品、指で取れない部品の取外し取付け等 | 特になし | 500円~1,500円位 |
六角レンチ | 水栓レバー固定ネジの取外し取付け | 3mmの物 | 300円~500円位 |
修理内容によっては使用しない工具もありますが、この5つの工具は水道修理のマストアイテムなので準備をしておきましょう。
工具が無い場合はホームセンターやインターネット通販で購入する事が出来ますので、価格帯を参考に選んでみてください。
グローエ水栓の場合は特に部品の選定を間違えないようにしましょう。
例えば、キッチン水栓のセラミックカートリッジを交換していた時に「部品が合わない、間違った物を準備してしまった」ということがわかったとします。
この場合、DIYを続けるにしても業者に依頼するにしても、国内メーカーの水栓部品であれば割とすぐに用意でき、数日以内に修理を完了することができるでしょう。
しかし、グローエの場合は部品の準備に時間がかかる為、最低でも1週間以上かかる恐れがあります。
故障しているカートリッジを脱着した場合、水漏れが酷くなることもあるので水漏れが悪化していたら修理が終わるまでキッチンが使えなくなります。
この辺りはDIYのリスクと言えますので、部品の選定はよく確認して行いましょう。
シングルレバー混合水栓、セラミックカートリッジの交換修理方法をご紹介いたします。
シングルレバー混合水栓はキッチン、洗面所で使用されていますが、基本的な手順は上記のものとなります。
尚、キッチン水栓の「ユーロディスク」「ミンタ」などはセラミックカートリッジを2本のネジで固定していますので、⑤のセラミックカートリッジを取り外す時にはネジを取り外してからカートリッジを取り外します。
サーモスタット混合水栓(グローサーモコンフォート、GBGA147TAX-2)、切替弁の交換修理方法をご紹介いたします。
ここではグローサーモコンフォート、GBGA147TAX-2の切替弁交換の手順をご紹介しましたが。
グローエの浴室水栓は機種によって使用している部品や名称が違ってきます。
DIYする場合は説明書を良く確認してから行うようにしましょう。
シングルレバー混合水栓もサーモスタット混合水栓もDIYで修理をしていて、上手く出来ない時は無理をせず、業者に依頼しましょう。
無理をすると部品交換で済むはずが本体交換をすることになり、痛い出費になってしまいます、特にグローエ水栓の本体は高いのでご注意ください。
グローエ水栓の水漏れについて様々な点から見てきました。
業者の中にはグローエ水栓の水漏れに対応出来ない業者もいます。
なので特に注意したいのは業者の選び方、依頼の仕方です。
必ず依頼の段階でグローエ水栓であることを伝え、対応可能かを確認してから訪問見積もりに来てもらいましょう。