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突然起こると非常に困るのが家庭内での水道の水漏れ、水が使えなくなるのはもちろんですが他の部分にも被害が及ぶこともあります。
また水漏れの量によっては水道料金も上がってしまうので出来るだけ避けたいですね。
水道に異常が起こるには必ず原因があるのでまずはそれを知るのが肝心、さらに水漏れのチェックポイントやもしもの時の修理方法まで知っておくとより安心です。
また困った時に頼れる水道業者の適切な選び方などにも言及し、水道トラブルに関するあらゆるお役立ち情報を徹底検証しました。
目次
水漏れ対策をするにあたって、まず家庭内の水道についての基礎知識を仕入れておきましょう。
一般家庭では以下のように水が供給されています。
また、一般家庭にある蛇口のことは水栓と呼ばれ、水を使う場所に設置されています。
水栓のある部分はいわゆる水回りと呼ばれ、主に次の6つを指します。
このような場所で水道を使っていたら急に水が漏れてきた、思わずパニックになりそうな状況ですがそんな時こそ深呼吸してひとまず落ち着きましょう。
そして一番に、どこから水漏れしているかを正確に特定します。
家庭内の水漏れはほとんどの場合この水回りで起こり、それぞれ給水管、水栓、排水管が配置されています。
水が漏れるのはこの3か所のうちのどれかです。
次に給水管、水栓、排水管の各部分にフォーカスし、水が漏れる原因についてまとめました。
使用する前のきれいな水が外から入ってくる給水管の水漏れは、以下の要因が挙げられます。
給水管のトラブルは場所によって発見し難く、また洗濯機やお風呂場など大量に水を使う場所で起こると被害が大きくなるのも特徴的です。
集合住宅に住んでいて下の階に部屋がある場合は十分注意しなければなりません。
下の階へ漏水してしまうと、下階に住んでいる方に迷惑をかけることになるので迅速な対応が求められます。
対応が遅れたり、対応をしなかったりすると、余計なトラブルにもなりかねませんのでお気を付けください。
毎日レバーやハンドルを触っている水栓の場合では、次のような原因で水漏れしてしまうことが多くなります。
水栓の場合は原因の多くが部品によるものなので、交換すれば解決することも少なくありません。
また頻繁に触る場所なので、ポタポタと水滴が落ちる程度の比較的早い段階で気づくことが多いです。
排水管からの水漏れ報告も少なくありませんが、以下の要因が多くを占めています。
排水管を通る水は使用済みのため、衛生上のことを考えると最も水漏れを防ぎたい場所ですね。
しかし、排水管は台所シンク下や洗面台下にあるので、水漏れが起きても気付きにくい場所でもあります。
水漏れに気付いた時には被害が大きくなっていることもありますので、定期的に水漏れしてないかチェックをする必要があります。
水漏れが起こる前には、いずれの場所でも何らかの前触れが見られることが多いです。
どんな現象があるのかを予め知っておくと、トラブルの予防にもなります。
以下、家庭内の水道管と水栓に表れやすい実例を挙げていますので、対策のヒントとしましょう。
以下のような現象が現れると給水管の水漏れが考えられるので、気になる点があれば確認してみましょう。
給水管の水漏れで分かりやすいのは水道料金の変化です。水漏れがあるとその分使用量が増えてしまい家計にも影響がありますね。
また屋外の水道管が何らかの影響を受けている場合も見られます。
地面が湿っているのは地中に埋まっている水道管が漏水している、また冬季の凍結や災害による破損など、外的理由が多いのも給水管トラブルに特徴的です。
一日の中で何度も触れる水栓の水漏れは、給水管よりも分かりやすい点があります。
いつもと違う、こんな症状が起こっていないか等、早めにチェックしてみましょう。
ハンドルの動きや水の出への不具合は、そのほとんどの場合が内部パーツが原因なので、いずれも部品交換して改善するケースも少なくありません。
しかし同じものを長期間使い続けている場合は、水栓本体がダメになることもあります。。
水回りの掃除をする時は排水管も併せてきれいにすることがあるので、メンテナンスの一環として次の様な症状がないかも確認してみましょう。
排水管のトラブルの多くが詰まりによるものなので、管の内部に詰まり解消の処置を施すことで水漏れの予防にも期待が持てます。
ただし水場によって詰まる原因物質がそれぞれ違うので、場所や症状に合った方法を個々に取ることが求められます。
また、水栓と同様に排水管も耐用年数がありますので、長期間使っている場合は排水管自体の劣化で水漏れすることもあります。月に一度は台所シンク下、洗面台下をチェックするようにしましょう。
水漏れの場所が分かったらいざ実践です。
なお作業の前後で元栓を以下の通りに動かすことは、全ての修理方法で共通しています。
また、元栓の場所は住宅によって主に以下のところにあります。
必要な工具、道具を準備できたら始めてみましょう。
給水管の水漏れ補修の基本は、まずナットの緩みがないかを確認した後、それでも続くようであれば、接続部分のパッキンを交換する流れです。
以下の工具を用意し、修理手順を参考に行いましょう。
※水道工事に向いているモンキーレンチは、柄が短くて間口の広い物です。
修理手順
ここまでの手順でも直っていない場合は、部品交換に移ります。
水栓から水漏れしている場合、まず部品交換をしてみましょう。
使用されている主な部品は、水栓の種類によって以下のように違います。
単水栓 | 2バルブ混合水栓 | シングルレバー混合水栓 | サーモスタット混合水栓 |
---|---|---|---|
三角パッキン | 三角パッキン | バルブカートリッジ | 開閉バルブ |
Uパッキン | Uパッキン | スパウト接合部のパッキン | 壁掛タイプの場合はシールテープ |
コマパッキン | コマパッキン | - | - |
スピンドル、開閉バルブ | スピンドル、開閉バルブ | - | - |
手順についてもまた、水栓によって変わるので種類別に紹介いたします。
洗濯機や屋外で利用されることが多く、水の場合青いビスの三角ハンドルという外見的特徴を持つのが単水栓です(中には銀色ビスもあります)
水漏れ場所による部品とパーツを一覧表にまとめました。
水漏れ箇所 | 必要部品 | 部品の格納場所 |
---|---|---|
ハンドルの下 | 上部パッキン(三角パッキン) | スピンドル固定ナットを外したところ |
パイプの付け根 | パイプパッキン(Uパッキン) | パイプの付け根のナットを外したところ |
パイプの先端 | 水栓ケレップ(コマパッキン) | スピンドルを外した内部 |
2ハンドル混合水栓は2つのハンドルがついていてそれぞれ独立して水、お湯を吐水するタイプ、台所の他、洗面所やお風呂場に設置されています。
パーツの種類と位置は単水栓とほとんど同じです。
水漏れ箇所 | 必要部品 | 部品の格納場所 |
---|---|---|
ハンドルの下 | 上部パッキン(三角パッキン) | ハンドルを外したスピンドル固定ナットを外したところ |
パイプの付け根 | パイプパッキン(Uパッキン) | パイプの付け根のナットを外したところ |
パイプの先端 | 水栓ケレップ(コマパッキン) | スピンドルを外した内部 |
単水栓と異なるのはハンドルの外し方で、2ハンドル水栓の場合、ハンドルの上の蓋を外し、中のネジをドライバーで回し外します。
またハンドル内部の部品は必ず湯水の両方取り替えること、つまり部品が2つ必要になる点にも注意しましょう。
1つのハンドルを上下左右に動かして出水調節するシングルレバー混合水栓は、台所仕事には大変便利です。
システムキッチンのみならず、近年では洗面所もシングルレバー混合水栓になっている家が多くあります。
2ハンドルからシングルレバーへの交換も増え、現在は住宅水栓の中心的な物になっています。
ハンドル付きの水栓とはその構造が大きく異なり、部品も専用な物になります。
水漏れ箇所 | 必要部品 | 部品の取付箇所 |
---|---|---|
レバー下、吐水パイプ先端 | バルブカートリッジ | レバー下(本体内) |
スパウト(壁付タイプ) | Uパッキン | スパウト取付部 |
台座の接合部(台付タイプ) | Xパッキン | 本体胴体部 |
シングルレバー混合水栓はバルブカートリッジが要となり、この部品で出水量や温度を調節します。
蛇口によってカートリッジは異なりますので時間に余裕があれば直接問い合わせるのがおすすめです。
事前に蛇口の品番から使用するカートリッジの品番を調べておくと良いでしょう。
お風呂場に欠かせないサーモスタット混合水栓は、内蔵されている開閉バルブが水栓の要となります。
またシャワーでの水漏れもよく起こります。
シャワーのヘッドやつなぎ目から漏れている場合は、漏水部分を取り外した所に取付てあるOリングを交換すると直る場合もあります。
なお、開閉バルブの交換方法は少し手順が細かいです。
浴室混合水栓はお風呂場にあるため、多少の水漏れがあってもあまり気にせず使ってしまう人もいます。
症状がひどくならないうちに修理した方が良いでしょう。
排水管の水漏れが起こったらまず確認したいのが、排水パイプやトラップ(S字やP字に曲がった中央の部分)が外れていないか、装着が適切であるかを確認しましょう。
もし外れていたら正確につけ直して様子を見ます。それでも改善していなければ接続部品に不具合がないかもチェックしましょう。
排水パイプで水漏れしやすいのはトラップとのつなぎ目が多く、この部分に水漏れ防止のパッキンが使われています。
一般的な、排水トラップパイプのパッキン交換は以下の要領で行いましょう。
※樹脂パイプの場合は工具を使用しません。
また、排水管は詰まりを起こすと水漏れする場合があります。
そのため日常の水回り掃除の延長で、定期的な詰まり予防作業も行っておきましょう。
詰まり予防に市販の液体パイプクリーナーがよく使われていますが、その他にも以下に挙げる身近な道具を使うと手軽にできます。
重曹パウダーにお酢をかけると発泡し、洗浄剤とよく似た働きをします。
ペットボトルの底を切り取り、蓋の穴を親指でふさぎながら押し引きし、空気の圧力で詰まりを押し流します。
なお、ここに挙げた詰まりの予防方法は、緊急時の応急処置にも使えます。
ただし水に溶けないものを詰まらせてしまった場合は、詰まりをさらに奥へ押し込んでより悪化させる危険があるので、この方法は控えましょう。
水道の水漏れは意外に簡単な方法で、自分でも修理することが可能だと分かりました。
しかし時と場合によっては専門の技術が必要になります。
次に紹介するケースはできるだけ早く水道業者に連絡をし、適切に対処してもらうことが奨められます。
いずれの場合もDIY修理はあえて行わずにいましょう。
給水管の水漏れを直そうとする前に、以下のケースはなるべく早めに連絡しましょう。
給水管は使用前の水道水が通り、時にはその水を口に含んだり肌に直接触れたりもします。
また災害などで管が破損している場合はむやみに手を付けず、手慣れた作業員によってしっかりと修理してもらう方が安全です。
ただし、業者に連絡をする前にすることがあります。それは「元栓を閉める」ことです。
業者に電話してから業者が来るまで、早くても30分~1時間位はかかります。混み具合によっては翌日じゃないと来れないということも良くあります。
業者に依頼するべきケースでは水漏れの量が多いので、30分でも漏れ続けたら大変ですし、水漏れしている時間が長ければ長い程、2次被害も大きくなります。
給水管の水漏れを発見したら、水道業者に依頼する場合もDIYで修理する場合も、まず元栓を閉めるようにしましょう。
水栓の水漏れ修理の場合、次の原因がある時は一度専門業者に相談することがおすすめです。
水栓などの水道器具には基本的に耐用年数があります。
その平均はメーカーや素材による差異もありますが概ね10年前後と考えられています。
また次のような変化があった場合は、水道の使用頻度が増える傾向があるのでさらに注意しましょう。
水道をより多く使用することで水栓の部品の摩耗も増え、平均よりも寿命が早くくることも少なくありません。
また部品の生産も長期間行われているとは限らず、古い型のものは販売終了という事態もあります。
少し古くてもまだ使える、そのような場合でも部品が入手できない時は業者に相談してみましょう。
尚、明確に期間が決まっている訳ではありませんが、どのメーカーも5年~10年で主要水栓が新しい機種へと肩代わりします。
新しい機種が出てくれば古い物は生産しなくなるので廃番となるのです。
排水管からの漏水が起こった場合、もしこのような原因の時は業者への作業依頼の必要性を検討しましょう。
水栓のみならず配管にも耐用年数があり、その平均もまた10年~15年程度、使用頻度とともに寿命も早まる傾向も同じです。
そして排水パイプに無理な除去作業をすると詰まるだけでなくパイプの素材を傷つけ破損につながる危険性もあります。
このような場合も、業者の専門的判断において正しい方法で対処してもらうのが安全です。
まとめると、「水漏れしている対象が古い時」、または「水漏れ症状が激しい時」には無理にDIYで修理せず、水道業者に依頼しましょう。
年月が経てば経つほど水漏れの修理は難しくなります。古い物をDIYで修理しようとした結果、状況がひどくなり、より高額な修理代が必要になってしまうということも良くありますのでご注意ください。
プロの作業員に修理してもらう必要性は理解したものの、多くの人が修理料金と良い会社の選び方について大いに関心を持っています。
そのためにはまず水道業者の料金相場を掴むことが大切、相場把握は業者選びにも関係が深いのでぜひ知っておきましょう。
以下、評判の良い水道工事店5社の料金を平均して出した一覧表です。
費用項目 | 料金相場 | 内容補足 |
---|---|---|
基本料金 | 0円~5,000円 | 出張費や車両代、作業員の人件費が主。水道業者によって掛からない場合もあります。 |
部品交換 | 6000円~12,000円 | パッキンやカートリッジ等の部品交換の場合は、作業料金に部品代が別途必要になります。 |
詰まり除去作業 | 8,000円~15,000円 | 軽度のつまりの場合。専用機器を使った作業、施工範囲が広い場合や重度のつまりの場合は別途になるでしょう。 |
管内カメラ調査 | 25,000円~35,000円 | 排水管詰まりの原因究明に、ファイバーのついた専用カメラを挿入する。 |
夜間・休日割り増し | 3,000円~ | 早朝深夜や年末年始など特別な時は設定してる業者もあります。 |
本体交換についても自分で行う場合にもしっかりした工具が必要、きちんと揃えると5000円以上はします。
また使用してる設備の状態や設置状況によっても変わるので、基本的には何社か出張費や見積りが無料の業者に見てもらうのがおすすめです。
最後に、優良な業者を見つけやすくするコツを紹介しましょう。
口コミで修理に満足した人の声で共通に見られた点をまとめています。
修理料金は安いに越したことはありませんが、相場よりもあまりに低価格の場合は他の名目で費用請求される事例がよくあるので、見積り内容には細心の注意を払いましょう。
水道から水漏れした時はいったん落ち着いて、発生場所を特定させることが肝心です。
予防方法としては水漏れの原因を知り、前兆となる現象が起こっていないかを早めに掴むことです。
またいざ起こってしまった場合でも自分で直す方法を知っていれば安心、専門の掃除道具がなくても身近なもので対処できれば、夜中や年末年始でも心配いりません。
しかしDIY修理をしてもトラブルが解決しなければ、その時は業者の技術が必要です。
水漏れ箇所が古い場合も無理にDIY修理をせず、業者に依頼しましょう。そのためには良い業者に出会うこと、料金の相場を知って見積もりを比べた中で最適な会社を選んで修理してもらいましょう。
水トラブルは予防と早めの処置、そして専門の技で仕上げて毎日安全に水を使いましょう。