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 【慌てない】水漏れを発見する為に自分で行なう漏水調査のすべて!

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【慌てない】水漏れを発見する為に自分で行なう漏水調査のすべて!

水漏れと聞くと皆さんどんな状況を想像しますか?
「蛇口から水がポタポタ落ちている時?」
「使ってないトイレの便器にチョロチョロと水が流れている時かな。」
「台所のシンク下に原因不明の水溜りができてる事があったけど・・・・・」

では、漏水と聞くとどんな状況を想像しますか?
「水道管が破裂して水が吹き出している時?」
「床に水は大量に流れ出してくるような場合?」
「天井から水が突然落ちて来るような時じゃないかしら」

水漏れ・漏水と聞くと?

水漏れと漏水だとイメージ的に少し違った感じがあるのでしょう。
水漏れの場合はなんとなく少量のイメージがある様ですが、漏水と聞くと大量の水が濡れてくるイメージがある様です。
しかし、水漏れも漏水も基本的には同じことですので、今回のテーマである漏水調査と聞いても決して難しく考える必要はありません。
単純に家の中や外で水漏れしている箇所を見つけてみましょうと言う事なのです。

目次

漏水調査はプロの仕事じゃないの?

調査と聞くとイメージ的に専門家が行なう感じがありますか?
特に漏水調査というと専門の水道業者が特殊な機器を使用して見えない水漏れを発見してしまうなんてシーンを想像してしまうでしょう。
それも間違いではありません。
公道で漏水が起きるとその地域を管轄する水道局の職員が専用の特殊な音聴器や探知機を持って登場し、漏水箇所を特定していきます。
また、一般の水道工事業者でも漏水の有無を検査する道具を使用して漏水調査を行ないます。

漏水調査

それに対し皆さんには専用の道具はありません。

しかし、実は皆さんも水道業者が漏水調査で使用する大切な3つの道具を持っているのです。
それは「目」と「耳」と「手」です。
この3つがあれば皆さんでも家の中や外の漏水調査は容易にできてしまうのです。

なぜ、水漏れが起きるのでしょう。

水周りには様々な設備が使用されています。
給水管や排水管、シンクや洗面台に便器、そして蛇口等々・・・、これら水周りの様々な設備は半永久的に使用できるわけではなく、どれにも耐用年数はあります。
よって、長年使用していれば必ず劣化し不具合が起き水漏れを起こす可能性があるのです。
だからと言って耐用年数が過ぎれば必ず水漏れするとも限りません。

逆に耐用年数よりも前に不具合が発生し水漏れを起してしまう事もあります。
これらには使用頻度や使い方、又、製品上の問題が関係してくる事もあります。
現に、皆さんからのご依頼でお伺いすると5年未満の設備で水漏れが発生しているケースもあれば20年以上使用した設備で初めて水漏れが起きたというケースもあります。
いや、皆さんの中には30年近くなるけどまだ1度も水漏れしてないよ。
なんてお宅もある事でしょう。
ただ、実際には30年近くも使っていれば何かしらの不具合は起きてる可能性は高いでしょう。
少量の漏水で何も被害が起きない状況であればそのまま見過ごされてしまっている事もあるのかも知れません。

しかし、水漏れは放置しておけば色々な面で甚大な被害をもたらしてしまう事もありますので、できれば安易に放置しておきたくはありませんね。

その為にも早期発見する事はとても大事なのです。

水漏れ・漏水の早期発見する事はとても大事

漏水に気付くのはどんな時か。そしてどんな場所で起るのか。

漏水はある日突然皆さんの身のまわりで起ります。
目に見えて漏れ始める事もあれば目に見えない所で発生し半信半疑になる事もあるでしょう。

目に見える水漏れ

目に見える水漏れといってもあきらかに漏水箇所がわかるものもあればいったいどこから水が出てきているのかわからないものもあります。

明らかに漏水箇所が分かる水漏れ

  • 蛇口本体からの水漏れ
  • 蛇口本体からの水漏れ
    蛇口本体からの水漏れは常に目視できるので一番わかりやすく発見しやすい水漏れです。
    浴室の様に常に蛇口や蛇口周りが濡れている場合は分かりにくい時もありますが、蛇口を閉めても止まりきらない様な場合は一目瞭然ですぐにわかります。

  • 排水パイプからの水漏れ
  • 台所や洗面所では排水パイプやその近辺からの水漏れがあれば収納スペースの物を取り出す時に大抵気が付く事ができます。
    ただし、普段から収納が開かずの扉になってしまうと床に水が流れ出してきて初めて気が付くと言う事もあります。

  • トイレでの水漏れ
  • トイレタンクの中で不具合が起こると便器の中にチョロチョロと水漏れが起こります。
    またタンクや便器周りから床に水が漏れる事もあります。

    トイレでの水漏れ

漏水箇所がわからない水漏れ

  • 台所や洗面所での床から水漏れ
  • 突然、台所や洗面所で足元の床が濡れる水漏れがあります。
    排水パイプや給水管からの水漏れですと収納内が濡れていたりするので漏水箇所を見つける事も出来ますが収納内が濡れていないとなかなか分かりにくいものです。

  • 便器と床の間からの水漏れ
  • 床の上に置いてある便器と床の隙間から水漏れしますが、実は便器下からではなく他からの水漏れが溜まって便器と床の間から漏れている様に見える事もあります。

  • 壁や天井からの水漏れ
  • 上階に水周りのある部屋がある場合に起こります。
    集合住宅に限らず、戸建てでも起る可能性のある水漏れです。
    ただし、壁内や天井裏に水道管があれば上階に関係なく水漏れが起こる事もあります。

    壁や天井からの水漏れ

以上の様に見える場所や見えない場所で起る水漏れのケースをいくつかあげてみましたが、この他にもまだまだ色々な水漏れはあります。

目に見えない水漏れ

目に見えない水漏れは厄介ですね。
知らない間に水漏れしていて気が付いた時には、、、しかし、目に見えない水漏れはどんな時に知る事ができるのでしょうか。

水道料金が普段よりも高くなっていて気が付く場合

水道料金の請求書が届いてびっくりする時があります。
多少金額が前後するくらいであれば、季節的なものやその時々の使用状況で理解できる時もありますが、あまりにも金額が大きく増えている時には水漏れしている可能性も考えられます。

水道局員の指摘により気が付く場合

水道局の方が水道メーターの検針に来た時、メーターが不自然に回っていたりいつもよりも使用量が極端に多かったりした時に漏水の可能性を指摘してくれる事があります。
家中で水道を使用していないのに水道メーターが回っているのであればほぼ間違いなくどこかで水漏れしているでしょう。

水道局員の指摘により気が付く場合

雨が降っていないのに不自然に地面が濡れている場合

土中に埋められた水道管が破損した事により濡れだした水が地表を濡らす事があります。
地面の形状によっては雨水が常に溜まってしまう場合もありますが、日頃水溜りができる事が無かった場所が常に濡れていたり、土の地面の一部が常に湿っている様な場合、水漏れが発生しているかもしれません。

家の外壁に不自然なシミ跡がある場合

このケースも地面の濡れと同様に雨が続いている時期でもないのに外壁に不自然にシミ跡がついている様な場合です。
屋内の水周りで壁側に蛇口などが設置している箇所では漏水した水が壁側に吹いて常に壁が湿ってシミ跡が出る事もあり、この様なケースでも水漏れの疑いがあるかも知れません。

屋内の天井や壁、床に不自然なシミ跡がある場合

天井や壁、床などから水が出てくればすぐに水漏れに気がつく事はできますが、ある日気がつくと不自然なシミ跡が出来ていたり色が変色していたりすることがあります。
この様なケースでは雨水が天井や壁から入り込んで濡れるケースや結露など湿気により跡ができたり変色する事もありますが水漏れが原因である事も可能性はあります。

これらのケース以外にも屋外の地面が急に陥没したり、床下収納を外したら床下に水が溜まっていたりと異変に気がついて水漏れが発覚する事もあります。

屋内の天井や壁、床に不自然なシミ跡がある場合

目に見えるケース 漏水箇所が分かる ・蛇口本体
・排水パイプ
・トイレ
漏水箇所不明 ・台所や洗面の床
・便器と床の間
・壁や天井
目に見えないケース ・水道料金が高くなった
・水道局員の指摘
・不自然な濡れがある
・不自然なシミ跡がある

漏水で高額になった水道料金は減額できるの?

水道料金は水漏れによって高額になっても原則としてその水道の使用者が払う必要があります。

漏水に関して気がついていて修理せずに放置していたケースなどは対象外ですが、気がつかない状況で発生していた漏水については、その対処として各自治体の一定基準の条件のもとで、漏水分を含む水量の一部を減量し、水道料金の減額を受ける事ができる減免制度が設けられています。
ただし、この減免制度は各市区町村、自治体によって適応条件が異なりますので詳細についてはお住まいの地域の自治体、もしくは水道局に問い合わせの上ご確認下さい。

例としての一般的な流れは下記の通りです。

漏水について

適応されるケース

  1. 使用者に過失が無い場合
  2. 目に見えない場所からの漏水の場合
  3. ※基本、水道メーターから給水装置(蛇口、ボールタップ等)までの水漏れ

  4. 自然災害等の不可抗力で起きて場合等々

適応されないケース

  1. 水漏れに気付いていながら修理しなかった場合(老朽化等、水道局から指摘されていたにも関わらず修理していなかった場合も含む)
  2. 蛇口の締め忘れ等過失である場合(工事などにて破損事故を起こした様なケースも含む)
  3. 蛇口の締め忘れ等過失である場合

減免申請について

減免申請条件

減免申請については上記の漏水状況以外にも条件があります。

  1. 漏水が修理済みである事。
  2. 定められた申請期間内である事(一般的には2ヶ月~4ヶ月位です。)

申請書類

申請にあたっては、各自治体により定められた申請用紙がありますので、書類に必要事項を記載し自治体もしくは水道局に提出します。
※申請は基本、水道使用者もしくは修理業者が行ないます。
修理を水道業者に依頼した場合は申請も併せてお願いしても良いでしょう。(個人での申請も可能です)

繰り返しになりますが、上記例はあくまで一般的な参考例になりますので、減免条件に関しては必ず各自治体もしくは水道局にお問い合わせください。

水道料金の減免対象例
適応されるケース 適応されないケース
・使用者に過失がない場合
・目に見えない場所での漏水
・自然災害等の不可抗力で起きた場合
・水漏れに気付いていながら修理しなかった場合
・老朽化等により水道局より指摘されていたのに修理していなかった場合
・蛇口の閉め忘れや給水管等を故意に破損させてしまい水が流し続けてしまったような使用者の過失であった場合

修理費用は減免されないの?

修理費用に関しては、自治体や水道局で保証はしてくれません。
ただし、水漏れが水道メーターより道路側の場合は自己負担で修理する必要はありません。
この様なケースの場合は漏水に気付いたらすぐにお住まいの地域の水道局に連絡して下さい。

修理費用の補償について

火災保険による補償

火災保険による補償

戸建て、個人で所有する住宅の場合はあらかじめ火災保険に加入している必要があります。
火災保険によっては、合わせて住宅総合保険に加入していなければならない場合もあります。
また個人賠償責任保険の加入も必要になる場合もあるかも知れませんので保険加入時にあらかじめご確認下さい。

保険の適用範囲は…(例として)

  1. 火災保険が適用されるケース
  2. 給排水設備の不良、事故による漏水等

  3. 火災保険が適応されないケース
  4. 使用者の過失や不注意によって起きた漏水。これは給排水設備であっても補償されない事が多いです。

賃貸物件にお住いの場合

賃貸の戸建てや集合住宅等の物件にお住いの場合、基本設備の経年劣化による水漏れであればオーナー様や管理会社により修繕を行なってもらえますので水漏れを発見したらすぐに連絡すると良いでしょう。
ただし、通常、ご自身の過失による水漏れに関しては実費となる場合が多いのでご心配であれば予め管理会社や大家さんに確認してみて下さい。

以上の様にあらかじめ保険に加入している事によって、修理費用も金額負担しなくてもよい場合もありますので詳しく調べておくと良いでしょう。

漏水調査を行なってみましょう。

それではここからご自分で漏水調査を行なう場合のポイントをご説明いたしましょう。

トイレの漏水調査

トイレ 漏水調査 ポイント
トイレでは便器周りを中心に水が流れ続けていないか漏れだしている所はないか確認してみましょう。漏水ポイントは下記の4点です。

  1. 便器の中
  2. タンク周り
  3. 便器周りの床
  4. 給水管及び止水栓付近

便器の中

  1. 便器内の水溜り
  2. 便器内の水溜りを見て水が流れ込んでいないか確認します。
    タンク内の水が便器に漏れだしていると、水溜りが揺れていたり動いていたりします。
    水漏れが少量の場合、目を凝らしてじっくり見ないと分かりません。
    糸を引くように漏れている場合は、ライトを当てて見ると解りやすいです。

    便器内の水溜り

  3. 便器の上方からの水漏れ
  4. 上方からポタンポタンと水滴になって落ちてくる場合はウォシュレット(温水便座)のノズルからの漏れの場合がありますので手鏡を使用してみると解りやすいです。
    ※①、①共にしばらく少量の水が出続ける事があります。
    これは異常ではありませんので使用後しばらく時間が経った状態で確認して下さい。

タンク周り(密結タンク及び隅付タンクの場合)

  1. タンク内の音
  2. 周りに雑音が無い状態で確認します。
    タンクの中でポタポタ水の落ちるような音がしていないか耳で確認して下さい。
    もし音が長時間止まらずに、便器内の水溜りが揺れ続けている様な場合は高い確率で水漏れが起こっています。

  3. 密結タンク下の漏れ
  4. 便器に直接取付けてある密結タンクの場合、接合部より水漏れする場合がありますのでタンク下を手で触りタンク下を目で見て確認して下さい。

  5. 隅付きタンク下の漏れ(ハイタンクも含む)
  6. 壁に取付けられてる隅付きタンクはタンク下及びタンクと便器を結ぶ洗浄管から水漏れする場合があります。タンク下や洗浄管を手で触り、目で見て確認して下さい。

    隅付きタンク下の漏れ

    隅付きタンク下の漏れ

    ※②、③に関してはトイレを流しながら確認すると水が落ちるのが目に見えて分かる場合があります。(必要以上に流すと被害が大きくなるので十分注意して下さい)
    また結露防止剤がタンクに取付けられていないタンクの場合は、結露の漏れと水漏れの区別が付きにくい場合もありますので注意して下さい。

便器周りの床

便器周りの床

  1. 便器と床の間からの漏れ(床下排水便器の場合)
  2. 便器と床の間が濡れている場合、排水管との接合部からの水漏れが考えられます。このケースでは、トイレを流すと隙間から水が染み出してきます。

  3. 便器後方の排水管からの漏れ(床上排水便器の場合)
  4. 床上排水タイプの便器ではトイレを流した時に後方の排水管から水漏れする場合があります。

    便器後方の排水管からの漏れ(床上排水便器の場合)

    ※①、②に関しては確認時に水を流し過ぎると階下漏水等が起こり被害を広げてしまう場合がありますので、階下に部屋のあるトイレでは十分注意して下さい。

  5. 便器から離れた所の水溜り
  6. 便器から少し離れた所に水溜まりがあった場合は、ウォシュレット(温水便座)からの水漏れの可能性があります。
    特に向かって左横の操作部下の場合には、操作部のタンク下から漏れている場合がありますので確認してみましょう。
    手鏡とライトがあると確認しやすいです。

    便器から離れた所の水溜り

給水管及び止水栓付近

  1. フラッシュバルブ式トイレの場合
  2. フラッシュバルブ式トイレの場合、床や壁から出た給水管、止水栓、洗浄ハンドル(機能部)、そして便器に繋がる洗浄管まで全て確認します。

    フラッシュバルブ式トイレの場合

  3. その他のトイレの場合
  4. タンク式トイレ、タンクレストイレの場合には床や壁に取付けられているい止水栓と止水栓からタンクや便器に繋がる給水管を確認します。

    ※①、②の場合、日頃から結露により濡れている事もあり、水漏れと間違えてしまうケースも多いので注意して下さい。
    (結露は温度差や気温差で起こる時、起こらない時があります)

場所 漏水箇所 主な原因
トイレ 便器の中 ・タンク内部品不良
・温水便座故障
タンク周り タンク内 ・タンク内部品不良
・結露防止剤の劣化
タンク外 ・密結パッキンの劣化
・洗浄管等の劣化
・タンク破損
便器周り 便器と床の間 ・排水シール材の劣化
・排水フランジの劣化
・便器が動く(床板の劣化)

床全体 ・便器後方の排水管(床上排水トイレの場合)
・温水便座から(故障など)
・給水管、止水栓劣化
・フラッシュバルブ劣化

台所及び洗面所の漏水調査

台所 洗面所 漏水調査 ポイント
漏水ポイントは下記の3点です。

  1. 蛇口周り
  2. 給水管及び止水栓付近
  3. 排水管付近

蛇口周り

  1. 蛇口本体
  2. ⓐ水が止まっているか
    ハンドル式、レバー式ともに使用してない状態で水が止まっているか確認します。

    ⓑ本体部よりの漏れ

    蛇口の使用時、使用してない時に限らず本体から水が滲み出してないかを確認します。

    本体部よりの漏れ

    ①-2.ハンドシャワータイプの蛇口について
    ハンドシャワータイプの蛇口の場合、露出タイプのシャワーホースは日頃から目で見て確認できますが引き伸ばしタイプの収納シャワーホースは、ホース自体日頃、隠れていて目視出来ないので十分注意が必要です。
    確認方法は以下の3点です。

    (1)台下収納内の確認
    シンク及び洗面台下の収納庫を見て露出したシャワーホース下が濡れていないかの確認。
    シャワーホースが水受けの収納容器に入ってる場合は容器内に水が溜まっていないかを確認します。

    台下収納内の確認

    (2)台下収納内のホースからの水漏れ確認
    ハンドルもしくはレバーを開き、蛇口から水を出します。その状態でホースから水が漏れてくるか確認します。
    ※テストする時は必ず雑巾、タオル類、ペットシート、容器類を用意し行なって下さい。

    (3)台上にてホースを引き伸ばし水漏れ確認
    もし(2)で水漏れがあった場合のみ行ないます。
    台上、シンク内、洗面ボウル内にホースを引き出して、ハンドル又はレバーを開き、水を出します。
    この状態で台下に水が漏れず引き出したホースから水漏れする場合は、ホース上部もしくはヘッドとホースの接続部からの水漏れが考えられます。

  3. 給水管及び止水栓付近
  4. 蛇口が壁付タイプの場合は、基本該当しません。
    シンク上や洗面台に取付けられた蛇口に関してはシンク下、洗面台下に給水管及び止水栓が取付けられていますので確認して下さい。※台所の場合、シンク下収納庫に給水管や止水栓が見当たらない場合、収納奥に点検口があれば板を外すと中に給水管が見える場合があります。このケースでは、止水栓が設置されていない事が多いです。

    給水管及び止水栓付近

  5. 排水管付近
  6. ③-1.台所排水管
    台所の場合、シンク下をのぞき込むと下に排水栓(トラップ部)が取付けられていてその下に蛇腹ホース又は塩ビパイプが取付けられています。

    多くは排水栓上部からの水漏れや蛇腹ホースからの水漏れですので注意して確認して下さい。

    ③-2.洗面台排水管
    洗面所の場合、洗面ボウル下に床に伸びたS字トラップパイプもしくは壁に伸びたPタイプトラップパイプが取付けられています。
    パイプは樹脂製や金属製がありますが構造は基本的に同じですので、パイプの接続ナット部を中心に確認して下さい。
    ※排水管は給水管と違い常に管内全体に水がある訳ではありません。
    よって、確認時には水を流しながら行なうと良いでしょう。
    ただし、あきらかな破損部が見受けられるような場合は確実に水が流れ出しますので十分注意して下さい。

浴室の漏水調査

浴室での漏水調査は基本蛇口周りが中心となります。

蛇口周り

  1. 蛇口本体の水漏れ
  2. 蛇口は給水ハンドルを閉めた状態で止まっているのかの確認と水を出した状態で漏水箇所の有無を確認します。

  3. シャワーホースの水漏れ
  4. 蛇口を開きシャワーから水を出した状態でシャワーヘッド、シャワーホースと蛇口の取付部からの水漏れを確認します。

    シャワーホースの水漏れ

場所 漏水箇所 主な原因
台所及び洗面所 蛇口周り ・蛇口本体の劣化(パッキン及びカートリッジ等の劣化)
・ハンドシャワーホースの劣化(ヘッド部含む)

シンク下及び洗面台、洗面ボウル下 ・排水トラップの劣化
・排水管の劣化
・シンク、洗面ボウルの劣化、破損
・ハンドシャワー蛇口のホース劣化

床全体 ・目視出来ない給水管、排水管の劣化
・つまりによる排水の溢れ
浴室 蛇口周り ・蛇口本体の劣化(パッキン及び切替バルブ、開閉バルブの劣化)
・シャワーホースの劣化(ヘッド含む)

洗濯場の漏水調査

漏水ポイントは下記の4点です。

  1. 蛇口本体
  2. 蛇口と給水ホースの接続部
  3. 給水ホースと洗濯機の接続部
  4. 排水ホース

蛇口本体

洗濯場の蛇口は給水ホースが接続してありますので蛇口本体を中心に確認して下さい。

蛇口本体

蛇口と給水ホースの接続部

蛇口に接続した給水ホースはネジ止め式とワンタッチ式がありますがネジ止め式はスパウト先端が変形したりしますので必ず確認して下さい。

給水ホースと洗濯機の接続部

給水ホースと洗濯機の接続部は基本、双方ともに樹脂製の物がほとんどです。よって古くなると劣化し破損しやすくなる為、地震などの揺れによる衝撃などで水漏れが始まる事も有、確認が必要です。

又、蛇口を常に開けたままの状態にしていると少しでも破損すればすぐ水漏れする可能性があります。

給水ホースと洗濯機の接続部

排水ホース

防水洗濯パンを設置せずに直接床置きになっている洗濯場ですとホースが切れたり劣化する事で床に水が流れ出す事があります。

屋外の漏水調査

漏水ポイントは下記の5点です。

  1. 屋外に露出した給水管、排水管
  2. 屋外に設置してある蛇口
  3. 地面の水溜まり
  4. 給湯器周り
  5. 家の外回りの壁

水漏れは屋内に限らず屋外でも起ります。

できるだけ、しばらく雨の降ってない日や雨による漏れが残っていない日に確認してみて下さい。

屋外に露出した給水管、排水管

基本、給水管や排水管は極力屋外に露出しないように家は建てられてますが例外もあります。
又、古い家の場合、修繕により給水管や排水管が露出している事もありますので確認してみて下さい。

屋外に設置してある蛇口

戸建ての場合ですと、特に屋外には必ずと言って良いほど蛇口が設置してあります。
蛇口は地面より上野水栓柱に取付けてある場合と地面に設置された水栓ボックス(散水栓)に入っているタイプがあります。

屋外に設置してある蛇口

地面の水たまり

土の地面では特に分かりやすい事が多く土中の給水管から水漏れが起こると普段乾いているはずの地面が一部分だけ常に湿っている事があります。
ただし、地面の形状によっては雨水が溜まりやすかったり、常に日陰になっている為、普段から湿っていたり水気が残ってしまうところもありますので日頃からの観察も必要でしょう。

給湯器周り

給湯器に接続する給水管や給湯管は一部露出している事が多いので確認しましょう。
また給湯器内部の銅管に穴があき水漏れする事もあります。

給湯器周り

家の外回りの壁

屋内の壁の中の水漏れが外壁に染み出す事もあります。
この様な時には外壁に不自然な水のシミ跡がついていたりしますので確認しましょう。

家の外回りの壁

以上の様に水漏れは屋内、屋外、問わず起こります。
また目視できない箇所で起こる事もあります。
では水漏れを発見した場合、どの様に対処したら良いのか?引き続きご説明いたしましょう。

場所 漏水箇所 主な原因
洗濯場 蛇口本体 ・パッキンの劣化(蛇口本体の場合も有)
給水ホース ・蛇口との接続部劣化(蛇口スパウト劣化も有)
・洗濯機との接続部劣化(洗濯機給水口劣化も有)
排水ホース ・排水ホース劣化
浴室 給水管、排水管(露出部及び埋設部) ・露出管の劣化
・埋設管の劣化
・壁中隠蔽管の劣化
蛇口周り ・蛇口本体の劣化
・蛇口接続給水管の劣化
給湯器周り ・給水管、給湯管の劣化
・給湯器本体の故障

漏水を発見した時に行なう事、又その対処について

ご自分で漏水調査を行なっている時に水漏れを発見しました。さてどうしましょう。

トイレでの水漏れ

便器内への水漏れ

便器に少量見流れる水であれば慌てる事はありませんが、そのまま放置すれば確実に水道料金は増えてしまいますので必ず修理を行なって下さい。

床への水漏れ

床に水が流れ出していたり、溜まっている場合は早急に修理が必要です。
少量だからといってそのままにすると床が変色したり、木の床は腐ってしまい水漏れが修理だけでは済まなくなります。

水量が多い時は止水栓もしくは元栓を閉めて下さい。

止水栓もしくは元栓を閉めて下さい

蛇口からの水漏れ

ハンドル水栓等の場合は、ご自分でパッキン交換を行なえば直る事もありますがレバー水栓の場合は部品交換が必要になる事が多いので修理依頼する事が賢明かも知れません。
また、漏水量の多い場合や家財に被害が及ぶような時はすぐに水栓もしくは元栓を止めて下さい。

排水管から水漏れ

排水管からの水漏れは基本水道料金の増加には影響ありません。
下水道料金に関しては、通常水道の使用を基準に料金が決められます。
よって排水管からの水漏れの場合は、その排水管を使用する蛇口から一切水を流さなければそれ以上水漏れが起こる事はありません。
(その後も排水管内に残っている水が多少出る事はあります。)

目視出来ない所からの水漏れ

見えない所からの水漏れはどの位の量の水が漏れているのか、また本当に水漏れが原因なのかはっきりした事がわかりません。では、どうすれば良いのか・・・?

あきらかに何処かから水が流れ出している場合

元栓を閉めて下さい。

元栓は通常水道メーター近くにあります。

戸建の場合は地面に設置してあるメーターボックスの中、集合住宅の場合は1F地面に複数のメーターボックスが設置してあるか玄関ドア横のパイプスペース扉内かメーターボックス扉内に設置されている事が多いです。
稀に屋内に設置してある事もありますので予め確認しておきましょう。

戸建の場合は地面に設置してあるメーターボックス

玄関ドア横のパイプスペース扉内かメーターボックス扉内に設置

集合住宅の場合は1F地面に複数のメーターボックス

少量もしくは水漏れかどうかハッキリしない場合

水道メーターをチェックしましょう。
メーター表示ブのパイロット(銀丸状の場合が多い)が、水道を一切使用していないのに回り続けている場合は漏水している可能性が高いです。
状況によっては元栓を閉めて下さい。

水道メーターをチェック

以上のケースの時は早めにプロの水道業者に漏水調査を依頼して下さい。
元栓を閉めると家中の水道が使用できなくなります。
また集合住宅の場合は他の部屋に被害が及ぶことも考えられますので早急に対応していただくと良いでしょう。

最後に

漏水調査は慌てず冷静に目と手と耳を使い行なって下さい。
また水まわりの状況を日頃から把握しておくこともとても大切です。
何がどこに設置されているのか。いつもどの様な状態になっているのか。
止水栓や元栓はどこにあり、いつでも回せる(閉められる)状況になっているのか。
水漏れが起きた時に慌てて漏水調査を行なうのではなく日頃、日常の漏水調査を行なう事がとても大事な事であると考えます。
日常的にこまめにお掃除をし、変化にすぐ気付けるようにして下さい。
そして万一、原因不明の水漏れや不思議な状況が起きた時にはいつでもご相談ください。

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