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漏水トラブルの原因調査や修理方法を現役水道職人が教えます!

漏水トラブルの原因や修理方法がすぐ分かれば、非常に便利だと思いませんか?
というのも家庭で水を使用する限り、老朽化や故障で水漏れを起こすことは珍しいことではありません。
漏水は水道業者に依頼すれば漏水調査をしてくれますが、ほとんどが有料になります。
そのため自分で漏水をチェックする方法を、プロの目線で紹介しますので役立ててください。
水漏れする箇所は蛇口だけとは限りませんので、以下の様々な部分の水漏れチェック法と、簡単な修理方法をお教えします。

  • 様々な蛇口や水栓の水漏れ
  • トイレタンクの水漏れ
  • 給水管や給湯管の水漏れ
  • キッチンや洗面台の排水管の水漏れ

簡単なパッキン交換で直るケースもあるので、コストを抑えたい場合は自分で修理を試してみましょう。

目次

漏水のパターンとは・・・漏水トラブルの原因、修理方法

「漏水、水漏れ」
家の中や外に水回りがあるかぎり、いつかは起こる事です。

住まいる水道
住まいる水道
必ずしも古い家だから起こるとは限らず、新しい家でも起こる事はあるのです。

基本、水漏れ・故障などのトラブルの原因は水道の蛇口や、便器、ウォシュレット、キッチンの流し台、お風呂の浴槽、洗面台等々の経年劣化からなる物が多く各メーカーでは蛇口等の設備や部品の耐用年数は7〜8年位又、10年前後と言われています。
皆さんの中には水道の蛇口は消耗品という感覚が無く、半永久的に使用できると思われている方も多くいらっしゃるようです。
蛇口以外にも給湯設備(給湯器、電気温水器等)も耐用年数は10年位と言われています。
また、給水管、給湯管についても管の素材にもよりますが、経年劣化や外圧による破損等もあります。
ちなみに、耐用年数は寿命ではなく、その年数が経ったら水漏れや不具合が起こってもおかしくないという年数です。中には15年20年と水漏れがないケースもあります。耐用年数付近の水回り、及び耐用年数を過ぎている水回りは、水のトラブルが起きてもおかしくないという心構えでいることが大事です。

住まいる水道
住まいる水道
この様に蛇口を含めた給水設備、給湯設備は様々な原因やトラブルにより故障、不具合が起きます。

これらを日常、部品交換等で修理、修繕を行なったり、蛇口やその他設備を交換したりするなどして、日々使い続けていきます。

では、水漏れとは、
どんな場所でどのように起こるのか?
また、それらの水漏れの原因はどうしてなのか?
修理、修繕するにはどのような方法があるのか?を、お話ししていきます。

水漏れ箇所はどこ?

  1. 蛇口廻り
  2. トイレ廻り
  3. 給水管、給湯管、給湯設備
  4. 排水管

まずは、蛇口廻りの水漏れについてご説明します。
一口に蛇口廻りといってもそれぞれ皆さんのお宅には色々な蛇口が取り付けられています。
その蛇口にはどんなものがあるのでしょうか。

蛇口の種類 ※代表的な物

台所

  1. 単水栓(壁付、台付)
  2. 2ハンドル混合水栓(壁付、台付)
  3. シングルレバー混合水栓(壁付、台付)

浴室

  1. 単水栓(壁付)
  2. 2ハンドルシャワー混合水栓(壁付、台付)
  3. シングルレバーシャワー混合水栓(壁付)
  4. サーモスタットシャワー混合水栓(壁付、台付)
  5. 2ハンドルバス混合水栓(壁付)
  6. バランス釜

洗面所

  1. 単水栓(台付)
  2. 2ハンドル混合水栓(台付)
  3. シングルレバー混合水栓(台付)
  4. シングルレバーシャワー混合水栓(台付)
  5. サーモスタットシャワー混合水栓(台付)
  6. コンビネーション2ハンドル混合水栓(台付)

洗濯場

  1. 単水栓(壁付)
  2. 2ハンドル混合水栓(壁付)

屋外

  1. 水栓柱単水栓
  2. 散水栓

以上、各所に様々なタイプの蛇口が取付られています。
場所によっては上記以外の蛇口も取り付けられている場合もありますが、今回は代表的な物を上げさせていただきました。

大きく分けると、

  • 1.ハンドル型水栓(単水栓、2ハンドル混合水栓)
  • 2.シングルレバー混合水栓
  • 3.サーモスタットシャワー混合水栓

これらの3タイプが、現在皆様のお宅で使われている蛇口で最も多いものです。

ここからは、この3タイプの蛇口でおこる水漏れの原因と修理方法についてご説明します。
修理に際して、無理をすると別の場所を破損し被害を拡げてしまう場所もあります。
無理と判断した場合は直ちに作業を中止して、専門の水道業者にご相談ください。

ハンドル型水栓(単水栓、2ハンドル混合水栓)


ハンドルを回して出し止めをするハンドル型水栓、水漏れの原因と修理方法は以下の通りです。

ハンドルを閉めても、水がポタポタと落ち続ける【原因】

  1. コマパッキンの劣化による水漏れ
  2. スピンドルの劣化による水漏れ

修理方法

2ハンドル混合水栓のハンドル部の交換方法

いずれの修理も元栓を閉めてから行います

コマパッキンの劣化による水漏れ

※コマパッキンを交換します。

  1. 混合水栓の場合はハンドルキャップを外します。
  2. プラスドライバーでネジを外して、ハンドルを外します。単水栓の場合は止めビスを外して、ハンドルを外します。

  3. キャップナットをモンキーレンチで外します。
  4. スピンドルを外します。
  5. 古いコマパッキンを取り出し、新しいコマパッキンを取り付けます。
  6. スピンドルを取り付けます。
  7. キャップナットをモンキーレンチで締めます。
  8. ハンドルを取り付けて終了です。

スピンドルの劣化による水漏れ

※スピンドルとコマパッキンを交換します。

  1. 単水栓の場合は、止めビスをプライヤーで緩め外します。
  2. 混合水栓の場合は、ハンドルキャップを外します。
    プラスドライバーでネジを外します。ハンドルを外します。

  3. キャップナットをモンキーレンチで外します。
  4. スピンドルを外します。
  5. 古いコマパッキンを取り出し、新しいコマパッキンを取り付けます。
  6. 新しいスピンドルを取り付けます。
  7. キャップナットをモンキーレンチで締めます。
  8. ハンドルを取り付けます。単水栓の場合は止めビスを取り付けて終了です。
  9. 混合水栓の場合は、止めビスをプラスドライバーで締めます。
    ハンドルキャップを取り付けて終了です。

ハンドル部から水が漏れてくる【原因】

  1. 上部パッキンの劣化による水漏れ
  2. 水栓上部の劣化による水漏れ

修理方法

いずれの修理も元栓を閉めてから行います

上部パッキンの劣化による水漏れ

※上部パッキンを交換します。

  1. 混合水栓の場合はハンドルキャップを外します。
  2. プラスドライバーでネジを外します。ハンドルを外します。
    単水栓の場合は止めビスを外して、ハンドルを外します。

  3. キャップナットをモンキーレンチで外します。
  4. 古い上部パッキン(三角パッキン)を取り外します。
  5. 新しい上部パッキンを取り付けます。
  6. キャップナットを取り付けモンキーレンチで締めます。
  7. ハンドルを取り付けます。単水栓の場合は止めビスを取り付けて終了です。
  8. 混合水栓の場合は、止めビスをプラスドライバーで締めます。ハンドルキャップを取り付けて終了です。

水栓上部劣化による水漏れ

  1. 混合水栓の場合は、ハンドルキャップを外します。
  2. プラスドライバーでネジを外します。ハンドルを外します。
    単水栓の場合は止めビスを外して、ハンドルを外します。

  3. キャップナットをモンキーレンチで外します。
  4. スピンドルを外します。
  5. 古いコマパッキンを取り出し、新しいコマパッキンを取り付けます。
  6. 単水栓の場合は新しい水栓上部を取り付けます。混合水栓の場合は新しいスピンドルを取り付けます。
  7. キャップナットをモンキーレンチで締めます。単水栓はここで終了です。
  8. 混合水栓は新しいハンドルを取り付けます。止めビスをプラスドライバーで締めます。
  9. ハンドルキャップを取り付けて終了です。

スパウト(水が出てくるパイプ)の付け根から水が漏れてくる【原因】

  1. スパウト付け根のパイプパッキンの劣化による水漏れ
  2. スパウト付け根の劣化による水漏れ

修理方法

住まいる水道
住まいる水道
ハンドルを閉めていれば元栓を閉める必要はありません

スパウト付け根のパイプパッキンの劣化による水漏れ

※パイプパッキンを交換します。

  1. スパウト付け根のナットをモンキーレンチで外します。
  2. スパウトを取り外し古いパイプパッキンを取り外します。
  3. (スパウトを取り外した時、パイプパッキンはパイプ側についてくる場合もあれば、本体側についてくる場合もあります。)

  4. 新しいパイプパッキンを本体側に取り付けます。
  5. 住まいる水道
    住まいる水道
    大体のパイプパッキンは向きがあります。

    U字になっている物は、U字の切れている方を本体側にして取り付けて下さい。
    逆に取り付けると水漏れする場合があります。

  6. パイプを取り付けます。
  7. 取り付けナットをモンキーレンチで締めて終了です。

スパウト付け根の劣化による水漏れ

※スパウトを交換します。
スパウトを用意する場合、太さや長さが色々ありますので、古いパイプを外してから、同じ物、またそれに近い物を用意すると良いでしょう。

  1. スパウト付け根のナットをモンキーレンチで外します。
  2. スパウトを取り外し古いパイプパッキンを取り外します。
  3. (スパウトを取り外した時、パイプパッキンはパイプ側についてくる場合もあれば、本体側についてくる場合もあります。)

  4. 新しいパイプパッキンを本体側に取り付けます。
  5. 大体のパイプパッキンは向きがあります。
    U字になっている物は、U字の切れている方を本体側にして取り付けて下さい。
    逆に取り付けると水漏れする場合があります。

  6. 新しいパイプを取り付けます。
  7. 取り付けナットをモンキーレンチで締めて終了です。

偏心管からの水漏れ(壁付混合水栓の場合に限る)【原因】

偏心管からの水漏れ

偏心管パッキンの劣化による水漏れ
※壁に取り付けられている2本の脚と本体の取り付けナット部内のパッキンの劣化

偏心管からの水漏れ修理方法

修理方法

※偏心管パッキンの交換
必ず、元栓を閉めてから行います。

  1. 偏心管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  2. 水側、湯側のナットを交互に少しずつ緩めていきます。
    壁に対し斜めに取り付けられている偏心管の角度が変わると壁の取り付け部から漏水します。
    くれぐれもご注意下さい。

  3. 本体を外し、古いパッキンをきれいに取り除いて下さい。
  4. 古いパッキンが残っていると漏水しますのでご注意下さい。

  5. 新しいパッキンを使用し、本体を取り付けます。
  6. ナットは左右交互に手締めで取り付けていき、最後にモンキーレンチで締めて下さい。

以上、パッキン交換や部品交換の修理でも直らない場合は、本体部の劣化など他の原因が考えられますので、専門の水道業者にご相談ください。

動画で解説!蛇口の偏心管パッキンの交換方法

シングルレバー混合水栓


レバーを上げ下げして水の出し止めをするタイプの混合水栓。水漏れの原因と修理方法は以下の通りです。

レバーハンドルを閉めても、水がポタポタと落ち続ける【原因】

カートリッジの劣化による水漏れ

修理方法

※カートリッジを交換します。
必ず、元栓を閉めてから行います。
カートリッジには色々種類があり、蛇口によって取り付ける物が決まっています。
蛇口の品番から適合するカートリッジを調べてご用意下さい。

  1. レバーハンドルを外します。
  2. ハンドルはネジ止め式の物とはめ込み式の物があります。
    ネジ止め式の物は、化粧キャップを外して止めビスをプラス又はマイナスドライバーで外して下さい。

    住まいる水道
    住まいる水道
    はめ込み式の物はハンドルを上に引き上げて外します。
  3. カートリッジガイドをモーターレンチで緩め外します。
  4. 固着して回らない場合は無理に行なわないで下さい。
    台付水栓の場合、本体が一緒に回ると給水給湯管部で漏水する危険性があります。
    くれぐれもご注意下さい。

  5. カートリッジガイドが外れたら、古いカートリッジを外します。
  6. 新しいカートリッジを取り付けます。
  7. 取り付け向きにご注意下さい。

  8. カートリッジガイドを取り付けます。
  9. 手締めで取り付け、最後にモーターレンチで締めて下さい。

  10. レバーハンドルを取り付け終了です。

以上、カートリッジ交換の修理でも直らない場合は、本体部の劣化など他の原因が考えられますので、専門の水道業者にご相談ください。

サーモスタット混合水栓


ハンドルをシャワー又はカランに切り替えて水の出し止めをし、温度調節が出来るタイプの混合水栓。
水漏れの原因と修理方法は以下の通りです。

ハンドルを閉めても、水がポタポタと落ち続ける【原因】

  1. 開閉バルブの劣化による水漏れ
  2. スパウト付け根の劣化による水漏れ

修理方法

開閉バルブの劣化による水漏れ

※開閉バルブを交換します。
必ず、元栓を閉めてから行います。
開閉バルブには色々種類があり、蛇口によって取り付ける物が決まっています。
蛇口の品番から適合する開閉バルブを調べてご用意下さい。

  1. ハンドルを外します。
  2. ハンドルはネジ止め式の物とはめ込み式の物があります。
    ネジ止め式の物は、化粧キャップを外して止めビスをプラス又はマイナスドライバーで外して下さい。
    はめ込み式の物はハンドルを横又は上に引き外します。

  3. 開閉バルブガイドをモーターレンチ又はモンキーレンチで緩め外します。
  4. 固着して回らない場合は無理に行なわないで下さい。
    壁付の場合は壁付近で漏水する危険性があります。
    又は、あまり力を入れすぎると壁内で給水給湯管が破損する場合もありますので、くれぐれもご注意下さい。

  5. 開閉バルブガイドが外れたら、古い開閉バルブを外します。
  6. 新しい開閉バルブを取り付けます。
  7. 取り付け向きにご注意下さい。

  8. 開閉バルブガイドを取り付けます。
  9. 手締めで取り付け、最後にモーターレンチで締めて下さい。

  10. ハンドルを取り付け終了です。

スパウト付け根の劣化による水漏れ

※スパウトを交換します。
スパウトを用意する場合、太さや長さが色々ありますので、古いパイプを外してから、同じ物、またそれに近い物を用意すると良いでしょう

  1. スパウト付け根のナットをモンキーレンチで外します。
  2. スパウトを取り外し古いパイプパッキンを取り外します。
  3. (スパウトを取り外した時、パイプパッキンはパイプ側についてくる場合もあれば、本体側についてくる場合もあります。)

  4. 新しいパイプパッキンを本体側に取り付けます。
  5. 大体のパイプパッキンは向きがあります。
    U字になっている物は、U字の切れている方を本体側にして取り付けて下さい。
    逆に取り付けると水漏れする場合があります。

  6. 新しいパイプを取り付けます。
  7. 取り付けナットをモンキーレンチで締めて終了です。

偏心管からの水漏れ(壁付混合水栓の場合に限る)【原因】

偏心管パッキンの劣化による水漏れ
※壁に取り付けられている2本の脚と本体の取り付けナット部内のパッキンの劣化

修理方法

※偏心管パッキンの交換
必ず、元栓を閉めてから行います。

  1. 偏心管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  2. 水側、湯側のナットを交互に少しずつ緩めていきます。
    壁に対し斜めに取り付けられている偏心管の角度が変わると壁の取り付け部から漏水します。
    くれぐれもご注意下さい。

  3. 本体を外し、古いパッキンをきれいに取り除いて下さい。
  4. 古いパッキンが残っていると漏水しますのでご注意下さい。

  5. 新しいパッキンを使用し、本体を取り付けます。
  6. ナットは左右交互に手締めで取り付けていき、最後にモンキーレンチで締めて下さい。

以上、パッキン交換の修理でも直らない場合は、本体部の劣化など他の原因が考えられますので、専門の水道業者にご相談ください。

シャワーホース、シャワーヘッドからの水漏れ【原因】

シャワーホース、シャワーヘッドからの水漏れ

  1. シャワーホース取り付け部パッキンの劣化、シャワーヘッド取り付け部のパッキンの劣化による水漏れ
  2. シャワーホース、シャワーヘッドの破損による水漏れ

シャワーホースからの水漏れ修理方法

修理方法

いずれの修理も元栓を閉める必要はありません

シャワーホース取り付け部パッキンの劣化、シャワーヘッド取り付け部のパッキンの劣化による水漏れ

シャワーホース、シャワーヘッドの破損による水漏れ

※シャワーホース、シャワーヘッドに関しては、いずれの症状の場合もシャワーヘッドホースをセットで交換するのが良いでしょう。

  1. モンキーレンチでホース取り付けナットを緩めます。シャワーホースを外します。
  2. 新しいシャワーホースとシャワーヘッドを組み合わせ、ホースを本体に取り付けます。
  3. メーカーによってナットのサイズが合わないため、通常の製品には、アダプターが4〜5個付いています。
    取り付けアダプターを間違わないように取り付けます。

  4. ナットは手締めで取り付け、最後にモンキーレンチで締めます。
  5. 水漏れ確認をして終了です。

    住まいる水道
    住まいる水道
    水漏れがある場合は、アダプターが違っているかもしれないので、再度アダプターを確認して取り付けなおして下さい。

以上、シャワーホース、シャワーヘッド交換の修理でも直らない場合は、本体部の劣化など他の原因が考えられますので、専門の水道業者にご相談ください。

続いては、トイレ廻りの水漏れについてです。

お客様
お客様
トイレの中ではどんな水漏れがあるのでしょうか?

※一般的に密結タイプと言われる便器の上にタンクが取り付けられているタイプ。
皆さんのお宅で一番多く見られるタイプです。
今回は普通便座でこのタイプのトイレを参考にご説明します。

トイレ内での水漏れは?

  1. タンクの中でポタポタ水が止まらない。
  2. 便器の中にチョロチョロ水が流れ続けている。
  3. タンクの下から床に水が漏れてる。
  4. タンク横の給水管から水が漏れてる。
  5. 止水栓から水が漏れている。
住まいる水道
住まいる水道
通常のトイレでよくある水漏れです。

では、これらの水漏れの原因と修理方法をご説明します。

タンクの中でポタポタ水が止まらない【原因】

タンクの中でポタポタ水が止まらないのは、通常、ボールタップ(給水弁)の不良が原因です。
一定量になると水が止まるはずのボールタップ(給水弁)が不具合、故障して水が止まらなくなります。
水は、ずっと出続けるとタンク内でオーバーフローして、便器にチョロチョロ流れてきます。

フロートバルブの交換方法(TOTO型の場合)

修理方法

※ボールタップを交換します

必ず、止水栓又は元栓を閉めてから行います

  1. レバーをひねりタンクの中の水を流します。
  2. タンクのフタを外します。
  3. 給水管ナットをモンキーレンチで外します。
  4. ボールタップ固定ナットをモンキーレンチで外し、ボールタップ本体を外します。
  5. 新しいボールタップを取り付けます。
  6. ボールタップ取り付けナットをモンキーレンチで締めます。

  7. 給水管を取り付けます。
  8. 取り付けパッキンは必ず交換して下さい。

  9. タンクのフタを取り付け終了です。

便器の中にチョロチョロ水が流れ続けている【原因】

フロートバルブの劣化による水漏れ
フロートバルブは、タンク内に水を貯めるためのゴム栓です。このゴムが劣化することによって水漏れします。

修理方法

フロートバルブの劣化による水漏れ。

※フロートバルブを交換します。
必ず、止水栓又は元栓を閉めてから行います

  1. レバーをひねりタンクの中の水を流します。
  2. タンクのフタを外します。
  3. レバーからフロートバルブチェーンを外します。
  4. 古いフロートバルブを外します。
  5. フロートバルブは、TOTOタイプとINAXタイプがあります。
    必ずタンク内を確認してご用意下さい。

     

  6. 新しいフロートバルブを取り付けます。
  7. フロートバルブチェーンをレバーに取り付けます。チェーンの長さを調整して取り付けて下さい。
  8. タンクのフタを取り付けて終了です。

サイフォン管の亀裂による水漏れ

INAXタイプのトイレに起こる事が多い症状です。
サイフォン管(オーバーフロー管)の付け根に亀裂が入り水漏れします。

住まいる水道
住まいる水道
修理方法はサイフォン管の交換を行いますが、サイフォン管の交換はタンクを外して行う為、交換については専門の水道業者にご連絡下さい。

タンクの下から水が漏れている【原因】

この水漏れは大半がタンクと便器の接続部の密結パッキン、密結ボルトの劣化による水漏れです。

修理方法

※密結パッキン、密結ボルトの交換をしますが、密結パッキン、密結ボルトの交換はサイフォン管交換と同様にタンクを外して行う為、交換については専門の水道業者にご連絡下さい。

タンク横の給水管から水が漏れている【原因】

給水管はタンクと止水栓をつないでいますが二ヶ所の取り付けナット内のパッキンが劣化して水漏れします。

修理方法

*給水管接続パッキンを交換します。
必ず、止水栓又は元栓を閉めてから行います

  1. レバーをひねりタンクの中の水を流します。
  2. タンクのフタを外します。
  3. タンク側の給水管ナットをモンキーレンチで外します。
  4. 次に止水栓側の給水管ナットをモンキーレンチで外します。
  5. 古いパッキンを取り出し、新しいパッキンを取り付けます。
  6. 給水管ナットを止水栓側から取り付けます。
  7. タンク側の給水管ナットを締める時は必ず片手でボールタップを押さえながら、モンキーレンチで締めて下さい。

  8. タンクのフタを取り付けて終了です。

止水栓から水が漏れている【原因】

止水栓からの水漏れは上部パッキンからの水漏れが多く起こります。

修理方法

※止水栓上部パッキンを交換します。
必ず、止水栓又は元栓を閉めてから行います

  1. 上部ナットをモンキーレンチで外します。
  2. 古いパッキンを取り外し、新しいパッキンを取り付けます。
  3. 上部ナットをモンキーレンチで取り付け直して終了です。

以上、トイレ内でよく起こる水漏れをご紹介しました。
作業にあたり、取り外すナットが固着して動かない場合もありますが、無理はせずに2次被害を起こさないように、慎重に行なって下さい。

住まいる水道
住まいる水道
無理な場合は専門の水道業者にご相談下さい。

動画で解説!トイレ給水ナマシ管パッキン交換方法!!

住まいる水道
住まいる水道
続いては、給水管・給湯管の水漏れについてです。

俗に、水道管と呼ばれる給水管と給湯管。
給水管とは道路地中の本管より皆さんのお宅のメーターBoxを通り、各給水栓(蛇口やトイレタンク)までつながる配管をいい、給湯管とは、給湯器、温水器で沸かされたお湯を給湯器、温水器から各混合の給湯栓(蛇口、浴槽)に送る配管をいいます。

給水管、給湯管には、色々な種類の管が使われています。

給水管、給湯管の種類

※主に使用されているもの

  1. 塩ビ管(塩化ビニール管)
  2. 銅管
  3. 鋼管(鉄管)
  4. 鉛管
  5. ポリ管(架橋ポリエチレン管、ポリブデン管)

※また、蛇口下の給水やトイレタンク横の給水管などで、黄銅管やステンレス管が使われています。

これらの給水管、給湯管は家の中でも見える所と、見えない所に配管されています。

お客様
お客様
実際にどんな所で水が漏れているのでしょうか?

給水管、給湯管の水漏れ場所

目視できる所

  1. 台所、洗面所収納内の配管
  2. 屋内、屋外に露出している配管
  3. 屋内、屋外に設置されてる給湯器、電気温水器廻りの配管

目視できない所

  1. 壁の中
  2. 床下
  3. 天井裏
  4. 土中
住まいる水道
住まいる水道
この様に、給水管や給湯管はすぐに見える所と見えない所があります。

家の中で水を使っていないのに、あきらかにメーターが回っている時、先にご説明した、蛇口やトイレ以外で探してみて下さい。
上記の目視できる場所で水が漏れていればその状況によってはご自分で修理する事も可能です。

皆さんがご自分で修理できる場所としていくつかのケースをご紹介します。

台所、洗面所収納内の配管からの水漏れの原因と修理方法

給水・給湯管接続パッキン交換方法

蛇口下の給水、給湯フレキ管からの水漏れ【原因】

蛇口下の給水、給湯フレキ管からの水漏れ

給水、給湯フレキ管はステンレスの蛇腹状の配管で、蛇口と止水栓をつなぐ接続管です。
(トイレのタンクと止水栓をつなぐ給水管と同じです。)
給水、給湯フレキ管の接続ナット部のパッキンの劣化により水漏れが起こります。

蛇口下の給水、給湯フレキ管からの水漏れ【修理方法】

※給水、給湯管接続パッキンを交換します。
収納内は暗いので必ず明るい環境を作ってから作業して下さい。
手元が見えにくい中作業をするのは大変危険です。ご注意下さい。

必ず、止水栓又は元栓を閉め、蛇口のハンドルやレバーを開いて水が止まっているか確認してから行います。
止水栓が固着して回らない場合があります。
回らない場合、無理に回そうとすると壁や床下の給水管が破損する場合もあります。
回らない場合は無理をせずに元栓を閉めて止水してください。

  1. 止水栓側の給水管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  2. 次に蛇口側の給水管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  3. 両方のナットを手回しで外します。
  4. 古いパッキンを取り外します。
  5. 新しいパッキンを取り付けナットを手締めで取り付けます。
  6. ナットをモンキーレンチで蛇口側、止水栓側の順で締めます。
  7. 止水栓側の給水管ナットを締める時は必ず片手で止水栓を押さえながら、モンキーレンチで締めて下さい。
    蛇口側は専用のレンチがないと締められない場合がありますのでご注意下さい。

  8. 止水栓又は元栓を開き、蛇口から水が出るか、給水管から水が漏れていないか確認します。
  9. 水漏れが無ければ終了です。
    水漏れが直らない場合は、パッキンの取り付けに不備がないか、ナットがしっかり閉まっているか、を確認してください。
    それでも水漏れが直らない場合は給水管自体の破損が考えられますので、給水管を交換します。
    給水管の交換は同じサイズの給水フレキ管を用意し、パッキン交換の手順と同様に行って下さい。

蛇口下の給水、給湯ナマシ管からの水漏れ【原因】

給水、給湯ナマシ管は蛇腹ではないストレートの銀メッキか銅色の黄銅管で、蛇口と止水栓をつなぐ接続管です。

住まいる水道
住まいる水道
トイレのタンクと止水栓をつなぐ給水管と同じです。

給水、給湯ナマシ管の接続ナット部のパッキンの劣化により水漏れが起こります。
基本、ナマシ管は止水栓側には止水栓に差込接続で、蛇口側はフレキ管と同じでつば付きの管になります。
それぞれパッキンが違うタイプになりますので、用意する時にご注意下さい。

蛇口下の給水、給湯ナマシ管からの水漏れ【修理方法】

※給水、給湯管接続パッキンを交換します。
収納内は暗いので必ず明るい環境を作ってから作業して下さい。
手元が見えにくい中作業をするのは大変危険です。ご注意下さい。
必ず、止水栓又は元栓を閉め、蛇口のハンドルやレバーを開いて水が止まっているか確認してから行います。
止水栓が固着して回らない場合があります。
回らない場合、無理に回そうとすると壁や床下の給水管が破損する場合もあります。
回らない場合は無理をせずに元栓を閉めて止水してください。

  1. 止水栓側の給水管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  2. 次に蛇口側の給水管ナットをモンキーレンチで緩めます。
  3. 蛇口側のナットから手回しで外します。
  4. 次に止水栓側のナットを手回しで外します。
  5. 給水管を外します。
  6. 通常のナマシ管はクランクがある為、少々動かしていると、蛇口側がずれます。
    ずれたら、止水栓側を引き抜いて外して下さい。

  7. 古いパッキンを外して新しいパッキンを取り付け給水管を取り付けます。
  8. ナットを手回しで締め、最後にモンキーレンチで蛇口側、止水栓側の順で締めます。
  9. 止水栓側の給水管ナットを締める時は必ず片手で止水栓を押さえながら、モンキーレンチで締めて下さい。
    蛇口側は専用のレンチがないと締められない場合がありますのでご注意下さい。

  10. 止水栓又は元栓を開き、蛇口から水が出るか、給水管から水が漏れていないか確認します。
  11. 水漏れが無ければ終了です。
    水漏れが直らない場合は、パッキンの取り付けに不備がないか、ナットがしっかり閉まっているか、を確認してください。
    それでも水漏れが直らない場合は給水管自体の破損が考えられますので、給水管を交換します。
    給水管の交換は同じナマシ管ではなく、フレキ管で交換します。

    住まいる水道
    住まいる水道
    給水フレキ管を用意したら、パッキン交換の手順と同様に行って下さい。

屋内、屋外に設置されてる給湯器、電気温水器廻りの配管水漏れ

給湯器下のフレキ管からの水漏れ【原因】

給水管および給湯管で使用される、フレキ管の接続部からの水漏れ。
接続部パッキンの劣化又はフレキ管の劣化、破損によるものが主の原因です。

給湯器下のフレキ管からの水漏れ【修理方法】

台所、洗面所収納内と同様にパッキン及びフレキ管を交換します。
フレキ管以外の管から漏れている場合は無理にご自分で対応しないで下さい。
続いて、目視できない場所での水漏れの場合

  1. 壁の中
  2. 蛇口や止水栓に近い場所で漏れている場合は「シューッ」という音が聞こえてくる事が多いです。
    静かなときに音に対する違和感を感じた時は要注意です。

  3. 床下
  4. 基本、水は下に落ちていくものですので床下の水が床上に上がってくる事はあまりありません。
    比較的には上階の場合は階下より漏水を伝えられ気がつくことが多いです。
    しかし、床下がコンクリートの場合、階下にも落ちますが、床下に水が溜まり床から浸み出して気がつく場合もあります。

  5. 天井裏
  6. 天井から水が落ちてきた場合、大半は上階での水漏れが原因ですが、中にはご自分の部屋の配管が天井裏にあってそこから水漏れする場合もあります。

  7. 土中
  8. 屋外で雨が降った後でもなく、日陰でもなく、他の土は乾いているのにいつも一部の土だけ湿っている場合、土中の給水管から水漏れしてる事が考えられます。
    そこの土を掘っていくと掘った穴にどんどん水が溜まってきたら間違いないでしょう。

住まいる水道
住まいる水道
原因は全て給水、給湯管の劣化から起こるものがほとんどです。

修理には皆さんがご自分で直すにはなかなか難しいと思いますので、急ぎ専門の水道業者へ連絡し調査してもらって下さい。
決してご自分で無理に対応しない方が良いでしょう。

皆さんは保険対応で必要になる写真を忘れずに取られると良いでしょう。
賃貸マンション、アパートにお住まいの方は、保険について不動産会社に確認しておくことも重要です。
昔はタウンページで水道業者を探していましたが、今はネットで探すことが当たり前な時代になりました。
専門の水道業者であれば排水管内をカメラで調査したり、漏水探知機などを使用したりする業者もありますが、特殊な機材がない場合でも経験などからその他の方法で漏水の調査をしてくれると思いますので、いざという時は専門の水道業者にご相談下さい。

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