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水道管は凍結や老朽化が原因で破裂してしまうことがあります。
破裂する場所は露出している所だけとは限らず、土の中や建物の中など見えない場所での破裂も起こり得ます。
水道管の破裂の原因は大きく分けると2つあります。
水道管も老朽化することで、破損や破裂を起こすことがあります。
また寒い地域に住んでいる人なら知っている人も多いですが、凍結による水道管の破裂があるため、予防の知識について知っておきましょう。
また凍結してしまった時にできる対策法についても記載しています。
長年住んでいる人なら分かりますが、最近越してきた人や転勤などで新たに住む人は事前に水道管の凍結について把握しておくと便利です。
目次
「水道管が破裂!!」
できればこんな経験はしたくないですね。
しかし、お家も歳をとってくれば色々な所に老朽化、劣化による破損、不具合が起こってきます。
水道管もその中の一つです。給水管、給湯管共に古くなってくれば破損し破裂、水漏れなんて事も起こりえる事です。
そして、破裂する場所も様々です。露出している見える場所で吹き出す事もあれば、土の中、壁の中、床下等々、見えない場所で起こる事もあります。
突然水道料金が異常に上がったり、水道メーターが使ってもいないのにグルグル回っていたり、家の周りの壁や土の上が雨も降ってないのにいつでも濡れていたりとか、時と場所を選ばずですね。
また原因も老朽化に限らず、水道管破裂漏水は色々なケースで起こります。
その原因について、大きく分けた代表的な2つをご紹介します。
ある程度年数の経っているお宅ですと、給水管、給湯管は鋼管(鉄管)、鉛管、塩ビ管、耐熱塩ビ管、銅管等の配管を使用しています。
この配管が古くなると耐久性が弱くなって経年劣化により、折れたり、亀裂が入ったりしてしまいます。
ちなみに、近年は水、お湯両方に対応できる、架橋ポリエチレン管やポリブデン管が主流になっています。
ちなみに、鋼管(鉄管)、鉛管、塩ビ管、耐熱塩ビ管、銅管等の配管は直線の管で角度を変える為には継手部品が必要になりますが、架橋ポリエチレン管やポリブデン管はある程度なら手で曲げることが出来るほど柔軟性に優れている為、多少の角度変化なら継手部材の必要はありません。この柔軟性の高さが今までの様々な配管と一番大きく違う点です。
1.鋼管(鉄管)は水の通る管内が錆びる事によってもろくなり、当初の弾力が無くなり亀裂が入り破裂します。
また、管内の錆がひどくなると配管内を水が通りにくくなり、更にひどくなると「水が出ない!」と言うような水漏れとは逆の症状が出たりします。
水が出ない症状の時にもう一つよく起きるのが、集合住宅の水道メーターが入っているパイプスペース(PS)中の給水管に取り付けられている減圧弁が原因の場合もあります。
減圧弁は名前の如く水の圧力を調整するものですが、この減圧弁に不具合が出ると段々と水量が少なくなり、しまいにはまったく出なくなる場合もあります。
この様に水漏れだけではなく、水が出なくなる症状も起こりえるのです。
2.鉛管、塩ビ管は水圧(内圧)や外圧によって、亀裂が入ったり、折れたりし破裂します。
塩ビ管は昔からのねずみ色のものから、近年では管が肉厚で耐久性の良くなった紺色の管(HI管)に代わってきています。
1.銅管は、給湯管(お湯)の配管として多く用いられていますが、この銅管に関しては、他とちょっと違って全て老朽化と言う訳ではありません。
銅管の漏水で多いのは、ピンホールと呼ばれるもので、配管に針で刺した様な穴が開き漏水します。
しかしこれに関しては一概に原因が老朽化ばかりとは言えず、築10年未満のお宅でも起こったケースは多々あります。
これらは、様々な要因にて起こると言われていますが、その原因の一つとして別の金属(主に言われるのは鉄)との間に起こる電食(電蝕)によって発生すると言われてます。
特に鉄(ネジ、クギなども)の場合、絶縁状態なっていないと、鉄の錆の進行が早まり銅に穴が開くとも言われています。
この様に決して古いとは言えないお宅でも、目視出来ない様な場所で漏水が起こる事もあります。
2つ目の原因は近年、ニュースやワイドショーでも取り上げられているのでご存じの方も多いと思います。それは大雪や大寒波によるものです。
2018年に起きた大雪では、都心でもあちらこちらで水道管の破裂に凍結騒ぎ。管材屋さんの在庫材料が底をつき、水道屋さんも大忙し。破裂してるのに直してもらうまでに、1週間待ち。なんて事もあったそうです。
この様に老朽化だけではなく、気候や気温、その場所の環境によっても水道管は破裂します。
水道管内の水が寒さで凍ってしまい、凍結します。そして凍った水の圧力に水道管が負けてしまい、破裂するのです。
詳しく説明すると、水は氷になると膨張するという性質を持っています。
寒さで水道管内の水が氷ると膨張し、その膨張力に耐え切れなくなった水道管が破裂するのです。
特に古くなった塩ビ管は硬化し弾力が無くなっているので、割れやすくなっており、凍結するとよく破裂します。
しかし、それだけではなく塩ビ管より硬い銅管でさえも中のお湯が凍ってしまいその力でパックリ口を開けてしまいます。
そのくらい凍結の力は凄いのです。
でも、毎年必ず気温が氷点下になり必ず大雪が降る、北海道、東北、北陸ではその状況に対応すべく対策がとられています。
この辺は後ほど、対処方法としてご説明いたします。
また、凍結は大寒波の時だけ起こるものではない事も知っておいてください。
これは、水道の設置されている場所や環境でも起こると言う事です。
大雪や大寒波が来なくても屋外で露出している給水管や、給湯管が家の北側で一日中日が当たらなく風の吹き抜ける場所にあったり、室外機の風が常に配管に当たる位置にあったり、その上朝早く出かけて、夜遅くに帰るので水の動きが短時間で少なかったり、給水管、給湯管に保温材が巻かれていない、又は巻いてあったがボロボロになって水道管がむき出しになっていたりと、これら様々な条件が重なれば、大雪や寒波の力が無くても、水道管は凍結してしまうのです。
特に、家の裏側にある給湯器は、保温材は巻いてあっても露出しているので、凍結しやすいですね。
さて、この様な様々な状況の中、少しでも凍結をふせぐために何をしたらいいのか、また、凍結してしまったら、水道管が破裂してしまったけど、どうしたらいいのかをご説明します。
まずは、凍結させない為に何か行える事はないのか?そこから考えてみましょう。
いつ大雪や大寒波が来るかわかりません。その前に・・
保温材は水道管に取り付けてテープ止めしますが、テープの付いたワンタッチ式のものもありますので使用すると良いでしょう。
日頃から凍結しやすい所であれば2重に巻くか、寒冷地仕様の厚いもので取り付けると良いでしょう。
尚、給水管、給湯管には大きさがあり、それに合わせて保温剤にも大きさがあります。
主なサイズは13mm、20mmの口径ですが、13mmの水道管に20mmの保温材を取り付けてもブカブカになり、20mmの水道管に13mmの保温材では包み込むことができません。
サイズ違いの物だと保温材の効果が半減してしまいますので、水道管に合ったサイズの物を準備することが大切です。
※万が一、メーターガラスが割れた場合、直ぐに水道局へ連絡してください。
※ポタポタでは少ないので、水の線が一本出来るくらい出します。しかし、この方法は水道代がかかってしまうので、もし行う場合は、水を溜めてお風呂や洗濯などで使用すると良いでしょう。
※寒冷地では凍結防止対策として、予め夜に水道管の水抜きをしたり、水道管に電熱線ヒーター(凍結防止帯)が巻き付けてあったりと、凍結防止の為の対策がとられています。
蛇口も通常のものとは違い、寒冷地仕様になっていて、水抜き弁が付いてる為、水抜きもスムーズに出来ます。
毎年必ず凍結するような所はこれらを参考にするのも良いでしょう。
ただし、熱湯は禁止です。早く解凍させようと、熱湯をかけた事によって、熱膨張が起きて逆に破裂させてしまう事もありますので、くれぐれもご注意下さい。
お湯をかける時はかける所にタオルを巻き、50度くらいのお湯をゆっくりかけてあげて下さい。
それを繰り返し行ないます
また、動かなくなった蛇口のハンドルを無理に回す事はおやめください。
蛇口や水道管の破損につながります。
日中になると気温が上がるので自然解凍されて、水がでるようになったケースは多々あります。
やってはいけないNG行為もまとめましたので参考にしてください。
熱湯よりも極端なケースですね。
早く溶かしたいからといってガスバーナーで水道管を直接、熱するのは絶対にNGです。
熱膨張だけでなく、水道管自体が変形して破損します。
手や工具で凍った水道管を叩いたり、衝撃を加えたりすることもNGです。
叩いても流れるようにはなりません。
それどころか、凍結した水道管は衝撃に弱くなっています。
衝撃を加えたら簡単に折れますので、このような行為は絶対にやめましょう。
あきらかに凍結によるものであれば、2でご説明した通り凍結をなおす事が対処方法です。
ただ、冬でもないのに、寒くもないのにという時は、水道管、蛇口、止水栓、減圧弁等々、原因は色々考えられますが、皆さんが自力で対処するのはなかなか難しいと思いますので、専門の水道業者に調査、修理を依頼されると良いでしょう。
近年わが国の気候にも今までと違う変化が起こっています。
いつ大雪、大寒波がやって来るかわかりません。
そんな時にこれを読んで頂いた皆さんは「出来る事」をまず行なって下さい。
雪が積もった時にメーターの場所がわからない、なんて事にならないように事前の準備、確認を行って、起こってしまった時は、落ち着いて対処してください。
ご自分での対処が難しい時は無理をせずに専門の水道業者に連絡して下さい。