サイト内検索
お庭のある家の多くには水道が設置されていると思います。
家の庭に水道が設置されていて古くなったりトラブルが起こった際にいっそのこと水道を変えたいと思ったことがある方もいるのではないでしょうか?
今回はDIYで出来るお庭の水道のリフォームについてのやり方やDIYでかかる費用相場、ご自身で行なうには難しいお庭の水道リフォーム、水道業者に頼むメリット等を解説して行きます。ぜひ最後までご覧ください。
目次
庭の水道の用途は草木に水を撒いたり車の洗車をしたり家の窓や外壁を洗ったりと多岐に渡ると思います。
まずは「庭の水道」というものについて家の中にある水栓とは違いがあるのか?庭に水道を作る為に必要な設備とは何なのか等を見て行きましょう。
庭の水栓の大きな特徴は「単水栓」であるということですね。
単水栓は「水かお湯しか出ない水栓」のことです。
家の中の水栓は台所や洗面所など水もお湯も出る混合水栓が一般的ですが庭の水道は基本的に水のみになります。
また設置してから同じ年月が経っていたとしてもお庭の水栓の方が確実に劣化は早くなりがちです。
その理由は「屋外」にあるからです。庭の水栓は雨風に晒されているので家の中の水栓と比べるとどうしても劣化が早くなってしまうのです。特に表面部分の見た目に関しては違いが顕著に出ますね。
庭の水道は大きく分けると4種類に分けられます。
庭の水道の形状 | 特徴 |
---|---|
水栓柱タイプ | 水栓柱という柱が立っていて上部に単水栓が付いている |
散水栓タイプ | 地中に散水栓BOXがありその中に水栓が付いている |
レンガタイプ | レンガで構築されていて上部に単水栓が付いている(柱形状や壁形状等) |
水道管タイプ | 水道管が上に立ち上がっていて、先端に単水栓が付いている。家の外壁に沿って設置されている。 |
この中で設置数が多いのは「水栓柱タイプ」と「散水栓タイプ」でしょうか。
庭にある水道管タイプは水道管が露出していると凍結する危険性があるので凍結防止の保温材やカバーが取り付けられています。
冬の寒い時期になると「水道管が凍結した」「水道管が破裂して水が噴き出した」ということがニュースでも見た事があるのではないでしょうか?
家の外壁を通っている水道管には基本的に保温材やカバーなどが取り付けられています。
しかし経年劣化などで一部が露出したりしっかり対策されてない場合には外気温が氷点下になった場合に水道管が凍結してしまう可能性があります。
庭に水道を作る為にはいくつか必要な設備があります。
設備名 | 必要な理由 |
---|---|
給水管 | 水を引いてくる為に必要 |
単水栓 | 水の出し止めに必要 |
土台(水栓柱やレンガなど) | 水栓を固定する為に必要 |
水受け | 出した水を排水管に流す為に必要 |
排水管 | 排水する為に必要 |
水受けと排水管に関しては無いケースもありますがお家の状況にもよります。
その場合は出した水を雨と同じ様に地面に浸み込ませるという感じになります。
リフォームの内容によって必要な工具や部材は違いますが必要な物を一通り見て行きましょう。
DIYに必要になりそうな工具などは以下の通りです。
作業内容によっては必要が無い工具もありますので「DIYで行う庭のリフォーム方法」のところで必要の有無を説明いたします。
DIYの際に必要な部材は以下の通りです。
庭の水道周りの単水栓、水栓柱、水栓パンに関してはおしゃれな物からノーマルな物まで様々な種類があります。
その中から自分の好みの物を探しましょう。
それではDIYで出来る庭の水回りリフォームとして、蛇口交換、水栓パン交換、水栓柱交換について詳しく解説して行きます。
庭の水道の蛇口交換をDIYで行うために必要な工具、道具、部材は以下の通りです。
それでは作業手順について見て行きましょう。
・水道メーターBOX内にあるメーターバルブを時計回りに回して閉めます。
※メーターBOXの上には荷物を置かないようにしましょう。
緊急時で元栓を閉めなければいけない時に水道メーターの上に荷物があると退かすのに時間がかかり被害が大きくする危険性もあります。
・元栓を閉めたら単水栓のハンドルを動かしてちゃんと水が止まっているかを確認します。
・モンキーレンチかウォーターポンププライヤーで単水栓を取り外します。
水栓の下から工具で挟み反時計回りに回して外しましょう。
・水栓柱や水道管がグラグラしている場合は反対の手で固定して行うようにしてください。
固定出来ていないと力を加えた時に水道管が破損をしてしまう危険性もあります。
・取り外したら給水管メスネジの部分をタオルできれいに拭きましょう。
シールテープの残りカスが固着している場合もありますので取り除きましょう。
ネジ山の溝にはまって取れない時はカッターの先端など先の鋭い物で引っかけるようにしましょう。
シールテープのカスが残っていると新しい単水栓を取り付けた時に水漏れする危険性がありますのでご注意ください。
・まず新しい単水栓にシールテープを巻き付けます。
単水栓のオスネジの部分に巻き付けますが巻く方向が重要です。
単水栓は時計回りに回して給水部と接続しますのでシールテープも時計回りに巻き付けるようにします。
反時計回りに巻き付けてしまうと給水管との接続で単水栓を時計回りに締め込む時にシールテープをめくるように動かすことになるので高い確率で水漏れします。
巻く回数は5回から6回ほどで緩く巻いても空回りしてしまうことがあるので少し引っ張りながら巻き付けます。
・シールテープを巻いたら単水栓を取り付けます。
給水管メスネジ部に時計回りに回して取り付けて行きます。
しっかりとシールテープが効いている時は回す毎に段々と重くなっていきます。
もし回している途中で急に軽くなった場合は空回りしてる可能性が高いですので一度取り外して再度シールテープから取り付け直しましょう。
・ハンドルの位置が上に来るところで止めます。
もし位置が右斜めになってしまったとしても反時計回りの方向に動かしての調節は絶対にしないでください。
水漏れする危険性が高まります。
・水道メーターBOX内にあるメーターバルブを反時計回りに回して開きます。
一度全開まで回し最後はバルブの固着防止の為に全開の所から半回転だけ戻してあそびを作りましょう。
・新しく取付けた単水栓で水の出し止めを行い水漏れが無ければ作業完了です。
※庭の水栓だけを交換する場合は壊れているのであればノーマルタイプの単水栓から同じタイプの物に交換することが多いですがリフォームによる交換の場合はおしゃれな単水栓に変えたり二股蛇口に変えたりということが多いと思います。
どちらであっても今回紹介した作業手順で交換出来ますので参考にしてみてください。
庭の水栓は基本的に一口ですがもう一つ蛇口が欲しいと思うこともあるのではないでしょうか。
その時に効果的なのが「双口蛇口」です。
双口蛇口とは二股になっている蛇口のことです。
上で説明した様に単水栓の交換と同じ作業内容で出来ますし新しく単水栓・水栓パン・水栓柱を増設するよりも大幅に費用が抑えられます。
・水栓パンのみ
水栓パンの交換には基本的に工具を使いません。
何故かと言うと水栓パンは「置いてあるだけ」だからです。
交換する時のポイントは「水栓パンの排水口と排水管の位置をしっかり合わせる」ということです。
この点だけちゃんとできれば大丈夫でしょう。
交換するのに工具もいらず交換作業も簡単ですが商品の選定が大事になります。
特に大事なのが排水口の位置と排水管の位置が合っているかどうかです。
合わない場合は取り付けできず排水口と排水管の位置を移動させる工事をしなければなりません。
庭の水栓柱交換をDIYで行うために必要な工具や部材は以下の通りです。
それでは作業手順について見て行きましょう。
※庭の水栓交換の1)と同じです。
・取り外した水栓パンは作業の邪魔にならないところに置くようにしましょう。
・水栓柱付近の水道管が埋まっている深さは庭の環境や設置状態によって違いはありますが深さはだいたい30㎝位です。
給水管が見えるまでスコップで掘り進めます。
この時に給水管を傷つけたり折ったりしないように気を付けましょう。
・給水管が見え始めたら小さなスコップで給水管の周りを掘りましょう。
給水管の下も掘り作業のスペースをしっかりと確保しましょう。
・掘った土は埋め戻す時に使いますので一カ所にまとめておきます。
・露出した給水管をできるだけタオルでキレイに拭きます。
・切替場所付近の給水管を塩ビカッターで切断します。
・給水管を切断したらメーター側の給水管の切り口に養生テープを貼り土が入らない様に蓋をしましょう。
切り口付近の給水管が濡れたり土が付いていたりすると養生テープは上手く貼れませんのでご注意ください。
・水栓柱を取り外します。
必ずメーター側の給水管に養生テープを貼ってから水栓柱の取り外しを行うようにしてください。
逆の順序で行うと給水管の中に土が入りやすくなります。
・※庭の水栓交換の3)と同じです。
・水栓柱を設置する前に単水栓を取り付けておいた方が良いでしょう。
・新しい水栓柱を仮置きしてメジャーで必要な給水管の長さを測ります。
長さを計測したら新しい給水管を塩ビカッターで切断します。
この時に計測した長さよりも最低10cm位は長い距離で切断しましょう(長めに切って後で調整する為)
・真っすぐにメーター側の給水管と接続出来ない場合は「エルボ」と言われる給水管継手を使用して繋げるようにしましょう。
ちなみにエルボは90℃に曲がった継手です。
・経路が決まったら新しい給水管を加工していきます。給水管の長さを合わせて行き余分な部分は塩ビカッターで切断します。
給水管を継手に差し込む時はしっかりと奥まで差し込みましょう(最低20mmは差し込む)差し込みが甘いと水圧に負けて外れてしまうことがあるので気を付けてください。
・給水管の接続は「エスロン(接着剤)」を使って行います。エスロンは接続する両方の部位に塗ります。
エスロンを付けて接続した後は15秒~20秒位を目安に手で固定しておきましょう。
・給水管の経路部分が完成したら水栓柱と給水管を接続します。
・水栓柱と給水管を繋いだら最後にメーター側の給水管と接続します。
・しっかりと接着させる為に30分位は待ちましょう。
・新しい水栓柱と給水管の接続が出来たら元栓を開いて通水します。
通水する時は単水栓のハンドルが閉まっているかを確認してから行いましょう。
※元栓の開き方は、庭の水栓交換の4)と同じです。
・通水後に各接続部を確認して水漏れが無ければOKです。
元栓を閉めて単水栓を開き水道管内の水を抜きましょう。
穴を掘ったところに水を出すのではなくバケツに出しましょう(穴を掘ったところに水を出してしまうと水漏れしているかどうかがわからなくなってしまう為)
※元栓をもう一度閉めるのは残りの作業行程中に給水管が折れたりひびが入ったりした時の二次被害を抑える為です。
・土を埋め戻していきますが空間が出来ない様に敷きつめて行きましょう。
・土を戻しただけでは固定が出来ていないので土を踏みながら押し固めて行きます。
・押し固める時は下の給水管を折らない様に気を付けましょう。
・もし土が足りなくなったら他の場所から補填しましょう。
・水栓パンの排水口と排水管が合うように取り付けます。
※庭の水栓交換の4)と同じです。
排水管がある場合はその付近に給水管があるので作業しづらい場合もあります。
難しそうだと思ったら無理をせずに作業を途中で止めて水道業者にお願いしましょう。
庭の水道周りの単水栓・水栓パン・水栓柱などを交換する時は水道ホースも新しくしましょう。
せっかく蛇口や水栓柱が新しくなってもホースが古いままだとリフォームした感じが半減してしまいます。
水栓や水栓柱に負荷がかかる様な水道ホースの引っ張り方はしないようにしましょう。
年月が経っていると水栓が破損したり水栓と水栓柱の接続部から水漏れが発生するということが起きやすいので気を付けましょう。
●リフォーム内容ごとの「DIY費用相場」と「水道業者費用相場」の概算比較になります。
あくまで概算となりますので使用する部材などやお家の状況によっては作業内容も変わってくるので注意しましょう。
リフォーム内容 | 単水栓の交換 | 水栓パン交換 | 水栓柱交換のリフォーム |
---|---|---|---|
DIYで実施 | 3,000円くらい~ | 7,000円くらい~ | 10,000円くらい~ |
水道業者に依頼 | 8,000円~15,000円 | 10,000円~20,000円 | 30,000円~60,000円 |
ご自分でDIYする場合はリフォームできれば工具や部品代だけですむので安く済みますがトラブルが起こった時も自己責任となってしまいます。
また交換する水道の種類などによってはもっと費用が必要になってしまう場合もあるでしょう。
単水栓や水栓パンだけの交換であれば皆さんでも挑戦しやすいでしょうが、設備が古かったりお庭などに水道を新設する場合は水道業者に依頼した方が良いでしょう。
水道業者に頼む必要があるケースとはどのようなケースなのでしょうか。
水道業者に頼むメリットも併せて解説して行きます。
それでは水道業者に頼む必要があるケースを具体的に説明して行きます。
水道業者に頼む必要があるケース | 理由 |
---|---|
庭に水道を新しく設置したい | 給水のメイン管を分岐させて配管する必要があります。排水管も新設する場合もあるので基本的に水道業者に依頼しましょう。 |
レンガ造りの水回りにしたい | 給水管・排水管の加工や新設が必要となります。庭の水道周りをレンガで囲うことなどはDIYでも可能。 |
地面が固くて掘ることが出来ない。木の根が邪魔をして掘ることが出来ない | スコップで掘れない場合や木の根を取り除きながら穴を掘って作業するのは難しいです。 |
希望している単水栓・水栓パン・水栓柱などが庭の水道に取り付け出来るか分からない | 商品の選定に不安がある場合は無理に買うのはNGです。 |
DIYで行うメリットは費用が安くて済むという事と部品や工具があれば自分のタイミングで作業ができますが水道業者に頼むメリットは何なのでしょうか?
それでは水道業者に頼むとどんなメリットがあるのかを見て行きましょう。
以上のようなメリットがあります。DIYに慣れてない方やちょっと不安に感じる場合は業者に任せるのが確実だと思います。
庭の水道のリフォームは修理と違って「見た目を自分の好みに変えたい」「もっと便利に使えるように機能を増やしたい」と言うことが基本の考えだと思います。
なので「仕上がり」というのがとても大事になります。せっかくDIYで水回りのリフォームをしたのに仕上がりが不格好になってしまうのはリフォームした甲斐がありませんよね。
DIYで行う場合は見た目の仕上がりも意識して行うようにしましょう。
また仕上がりを第一優先に考えるなら業者に頼むのが確実ですね。
DIYでリフォームしたのは良いけど仕上がりに納得できないままと言う状況にもなりかねません。
もしお庭の水道リフォームを考えられてる時は一度専門の水道業者に相談してみるのはいかがでしょうか?