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そろそろ洗面台交換の時期かな?なんて思った事はありませんか?
家の中でも洗面所は、家族全員が1日に何度も使用する水まわりです。
朝起きて顔を洗い、日中の手洗い、帰宅後の手洗い、うがい、食後の歯みがき等々、1日でご家族皆さんが何度も使用するのが洗面所です。
洗面所は各ご家庭でタイプは様々ですね。
壁に洗面ボウルが取り付けられているタイプ、置き型の洗面化粧台が設置されているタイプ、備え付けのカウンター式洗面化粧台タイプ、浴室内に設置されているユニットタイプ、洗面所といってもその様相は様々ですね。
ここではそんな洗面所での水道トラブルについて、あれこれお話ししていきます。
目次
そろそろ洗面台交換の時期かしら?こんな風に考えてしまう時って、何かしら洗面台交換を考えてしまう原因があるはずですね。
ではどんな時に洗面台交換を考えるのか?
以上のような事柄が、洗面台交換を考えてしまう要因でしょう。
ただしこれら全てが水道トラブルではありません。
水まわりの経年劣化で起こる事柄もあれば、洗面台、化粧台の経年劣化で起こる事柄もあります。
それぞれ違った①~⑦の事柄ですが、主な原因もまた様々です。
水道の蛇口は半永久的に使用できるわけではありません。
ある程度の年月を使用していれば、部品が故障したりパッキンが劣化したり、蛇口自体が破損、摩耗してしまう消耗品です。
蛇口自体の耐用年数は10年前後、部品の耐用年数は5年前後とも言われています。
使用頻度にもよりますが、パッキンの劣化はもっと早いかもしれません。
この様に洗面台に取り付けられた蛇口に不具合が起きた時、ある程度洗面台自体の年数が経っていれば、洗面台交換を考えてしまう事もあるでしょう。
ただ蛇口だけの不具合であれば、洗面台交換をせずとも蛇口の交換だけで済んでしまう事もあります。
水道トラブルで蛇口の水漏れ、不具合と同様に多いのが、排水の流れが悪くなったり詰まったりして流れなくなってしまう排水のトラブルです。
詰まったり流れが悪くなったりする原因箇所は、排水管パイプ内もあれば下水管内もあるので、一概に洗面台に原因があるとは言えません。
また流れが悪くなったり詰まったりする原因は異物によるものが多く、その異物を取り除けば直ってしまう事がほとんどです。
排水管は樹脂製の物でも金属製の物でも、経年劣化により破損する事があります。
しかしほとんどのトラップパイプは取り外しが可能なので、排水管の交換を行ないます。
また給水、給湯管の場合、通常、止水栓から蛇口までを接続するフレキ管やナマシ管であれば、管自体に問題がなければ、接続パッキンの交換で水漏れは修理できます。
もし給水、給湯管自体に破損等があれば、給水、給湯管自体を交換します。
最近の蛇口では、給水、給湯管が蛇口と一体となっていて、給水、給湯管のみ交換できない場合もあります。
洗面ボウルは陶器製の物が多くありますが、洗面台によってはホーロー製や樹脂製もあります(最近の洗面台は、樹脂製が多くなっています)。
陶器製の洗面ボウルは、物を落としたりする事で割れてしまったり、ヒビが入ってしまったりする事が多いです。
壁取り付け型やカウンタータイプの陶器ボウルは、単独での交換は可能です(カウンタータイプは基本、同品番の物に交換します。
しかし製造が終了してしまっていたり、メーカー在庫が欠品してしまっていたりする場合は、交換できないケースもあります。
この様な場合は洗面台交換を考えなければいけなくなるでしょう)
長年使用した洗面台がこの様な状態になり、洗面台交換を考える方は多くいらっしゃるでしょう。
置き型の洗面化粧台では、収納部の床板が薄いベニヤ板の物が多くあります。
給水湯管や止水栓、排水管からの少量の水漏れに気が付かずそのまま放置してしまったり、結露や湿気により床板が常に湿った様態になっているのをそのままにして、床板が収納してある物の重さで全体がへこんでしまったり、穴が空いてしまったりする事があります。
また下地の木や脚の部分まで水を含んでしまうと、補修も難しくなるので、洗面台交換もやむを得ない場合もあるでしょう。
洗面台自体は特に問題はない場合でも、セットで取り付けられている化粧台に問題が出てしまう事もあります。
例えば鏡が割れてしまったり照明部が不具合を起こしてしまったりする場合もあります。
製品があれば洗面化粧台でも洗面台、化粧台(化粧鏡)の片方だけ交換する事は可能です。
しかし長年使っていると、せっかくだから新しいものに…と考える事もあるでしょう。
長年使用していると、化粧台の樹脂が変色してしまったり、化粧鏡がくすんでしまったり、洗面ボウルの陶器に付いたカビ等の汚れが落ちなくなってしまったりと、見た目が悪くなって新しく洗面台交換を考える方もいらっしゃる事でしょう。
定期的にこまめにお掃除をしていても、長年使っているとどうしても、汚れや痛みが出てしまうのは仕方がない事です。
洗面台交換を考える時、原因
洗面台交換のきっかけ | 主な原因 |
---|---|
蛇口の水漏れ、不具合 | 部品の故障、破損、パッキンの劣化 |
詰まり発生 | 排水管詰まり、下水管詰まり⇒水漏れ |
給排水管の水漏れ | 排水管破損、パッキン劣化、給水湯管パッキン劣化、止水栓パッキン劣化 |
洗面ボウル割れ、ヒビ | 物おとし等 |
収納床の劣化 | 収納内での水漏れや湿気 |
化粧台不具合 | 鏡割れ、照明不具合等 |
洗面化粧台汚れ、変色 | 経年劣化 |
洗面台交換も、古くなった洗面台なら考えない事もありませんが、汚れもひどくないし傷んでいるところもないし、まだまだ洗面台自体は使えるのに水漏れや詰まりなどの水道トラブルだけで、交換するのは少し考えてしまうという方も多いでしょう。
前でも少しふれたように基本、水道トラブルだけならその箇所だけでも直せれば、洗面台自体は交換する必要はありません。
では洗面所で水道トラブルが起こった場合、ご自分でどの様に対処したらいいのでしょうか?
洗面台の種類
洗面台の種類 | 特徴 |
---|---|
壁取り付け洗面ボウル | 陶器洗面ボウル、蛇口は単水栓 |
洗面台 | 化粧台なし洗面台のみ、蛇口は単水栓または混合水栓 |
洗面化粧台 | 洗面台と化粧台のセット、蛇口は混合水栓、最近はハンドシャワー水栓が多い |
カウンター洗面台 | 陶器洗面ボウル取り付け、蛇口はシングルレバー、コンビネーションタイプも多い、蛇口はカウンター台に取り付けもあり |
ユニットバス洗面台 | 壁取り付け洗面ボウルが多いが、古い3点式ユニットには洗面台タイプもあり、基本扉収納はない、蛇口は浴室用シャワー水栓で兼用 |
まずは蛇口からの水漏れの場合です。
蛇口から水漏れといっても色々なケースがありますが、ここでは大きく2つに分けて考えてみましょう。
この2つの水漏れの違いは、一時的に放置しても大丈夫な水漏れか、大丈夫でない水漏れかです。
まず①については、一時的に放置しても大丈夫な水漏れです。
何が大丈夫なのかというと、とりあえず水漏れした水が洗面ボウル内に流れてくれれば、排水口から排水管へ水は流れていきますので、漏れた水による2次被害には及びません。
しかし②に関しては、蛇口から漏れた水が洗面ボウル内に流れず、洗面台上に流れてしまうと、その水が床に流れ落ち床を濡らしてしまいます。
そしてその量が多ければ、階下へ漏水してしまう危険性もあるのです。
洗面所の蛇口は主に、単水栓、2ハンドル混合水栓、シングルレバー混合水栓などの種類があります。
基本的には、これら3種類のタイプが多いかと思いますが、稀にサーモスタット付きの2ハンドル混合水栓やシングルレバー混合水栓が使われてる場合もあります。
ただ形状は単純に3種類とは言えず、2ハンドル混合水栓には1つの蛇口にハンドル、スパウトが取り付けられている物もあれば、カウンター台の上に2つのハンドルと中央に、スパウトがそれぞれ独立して取り付けられているコンビネーションタイプもあります。
またシングルレバー混合水栓ではハンドシャワータイプの蛇口が増え、このタイプの蛇口はシャワーの吐水部とレバーハンドルの作動部が、それぞれ独立して取り付けられている物が多くなりました。
ただし1つ言えるのは、蛇口自体の形状は様々であっても、そのほとんどの蛇口は台付蛇口なのです。
台所や浴室では、壁に取り付けられている壁付蛇口も見られますが、洗面所ではイレギュラーなケースでない限り、ほとんどが台付タイプの蛇口が使用されています(ユニットバス内の洗面台に取り付けられている蛇口は浴室水栓なので、壁付タイプも多くありますが、ここでは洗面の蛇口としては含めません。)。
蛇口のタイプが違えば水漏れ箇所や原因も様々ですが、基本的な水漏れ箇所や原因は類似していますので、大きく以下の4つに分けました。
蛇口の種類
蛇口の種類 | 特徴 |
---|---|
単水栓 | 立水栓や立形ツル首水栓など、立水栓2ヶ所取り付けでお湯水使用する事もあり |
混合水栓(2ハンドル) | スパウト固定型が多く、コンビネーションタイプもあり |
混合水栓(シングルレバー) | スパウト固定型が多く使われていたが、最近はハンドシャワータイプが多く使われている |
混合水栓(サーモスタット) | ハンドシャワータイプが出始めた頃は、サーモスタット付きの蛇口も使用されていた。 現在でも生産されているが、高価なため需要は少ない |
吐水口とは水が出るスパウトやシャワーの先端です。
ハンドルやレバーハンドルで水を止めても、ポタポタ水が落ち続けたり、細く水が出たまま止まらなかったり、勢いよく水が出っぱなしになったりする症状の水漏れです。
蛇口のハンドル部やレバーハンドル部の下、付け根あたりからの水漏れです。
ハンドルやレバーハンドルを動かして蛇口を使用している時に漏れる事がありますが、蛇口を使用していない時でも漏れ出してくる事もあります。
スパウトが左右に振る事のできるタイプで起こる水漏れです。
洗面所では蛇口本体とスパウト部が一体になっていて、吐水位置が決まってしまっている蛇口も多くあり、それらの蛇口は基本、この水漏れには当てはまりません。
シャワーヘッドの部分を自由に動かせるタイプの蛇口の場合の水漏れです。
ハンドシャワーは短く蛇口本体の上側に直接つながっていて、ホース自体が露出しているタイプもあれば、引き伸ばし式で使用していない時はホースが露出せず、収納されているタイプもあります。
シャワーホースの破損等で起こる水漏れです。
以上の様に蛇口の形状によって若干の違いはありますが、それぞれの蛇口の種類で共通している水漏れです。
ここで初めの大きく2つに分けた水漏れのケースと、次に4つに分けた蛇口からの水漏れを当てはめて、その対処方法をご説明いたしましょう。
蛇口から水漏れした時の状況
①洗面ボウルの中に 水が流れる水漏れ |
Ⓐ吐水口からの水漏れ | スパウト固定タイプ | 洗面ボウルに流れる | |
---|---|---|---|---|
スパウト首振りタイプ | 吐水口の位置により洗面ボウルに流れる | |||
Ⓑハンドル付け根の水漏れ Ⓒスパウト付け根の水漏れ |
洗面器取り付け蛇口 | 洗面ボウルにも流れ込むが、基本カウンター上に流れる | ||
カウンター取り付け蛇口 | 洗面ボウルにも流れ込むが、基本カウンター上に流れる | |||
②洗面台まわりを 濡らしてしまう水漏れ |
Ⓐ吐水口からの水漏れ | スパウト首振りタイプ | 吐水口が洗面ボウル内に向いていなければ、カウンター上などに流れる | |
Ⓑハンドル付け根の水漏れ | カウンター取り付け蛇口 | カウンター上に水が流れてしまう(量によっては洗面ボウルにも流れ込む) | ||
Ⓒスパウト付け根の水漏れ | ||||
Ⓓハンドシャワーホースからの水漏れ | ホース露出タイプ | 洗面器取り付け蛇口 | 基本、洗面ボウルに流れ込むが、勢いによってはカウンター上に流れる | |
カウンター取り付け蛇口 | カウンター上に流れる | |||
ホース収納タイプ | 洗面台下収納内に流れ落ちる |
上記の表を見ていただきますと、おおよその状況はお分かりになると思いますが、各項目を簡単にご説明いたします。
ただその前に基本的なポイントを1つ!
〈ポイント〉
洗面器に蛇口が取り付けられている場合、洗面器は外側部分が土手の様に少し高くなっているため、蛇口まわりの水が外に流れず、洗面ボウル内に流れる様に作られています。
またカウンターに取り付けの洗面器も、カウンターの下から取り付ける事によって、カウンター台の厚みが土手になってカウンター上には流れ出ないようになっています。
①-Ⓐ
スパウトが固定タイプなら通常は、洗面ボウル内にしか水は流れませんが、首振りスパウトですと間違って吐水口がカウンター上になっていた場合、カウンターにも水が広がってしまいます。
①-Ⓑ、Ⓒ
ハンドルやスパウトの付け根から漏れる水は、よほどでもない限り吹き出すような水漏れではないので、洗面器取り付け蛇口なら洗面ボウルに流れ込みます。
しかしカウンターに取り付けられている蛇口の場合は、カウンター上に水が溜まり、量が多くなれば、カウンターから水が落ちて床まで流れてしまう場合もあります
(ただしスパウト付け根の水漏れは基本、ハンドルを閉めて蛇口を使用しなければ漏れだす事はありません。)。
②-Ⓐ
このケースは①-Ⓐと同様です。
③-ⒷⒸ
このケースも①-ⒷⒸと同様です。
②-Ⓓ
このケースはそれぞれのタイプで全く状況が変わります。
まずホース露出タイプの場合、基本は①-ⒷⒸの様な状況と同じです。
しかしホースが切れているところで水を使えば、切れた大きさで水が吹き出すので、洗面台まわりを濡らしてしまう事があります。
しかし水を止めてしまえば水漏れは止まるので、すぐに対処する事はできます。
一方ホース収納タイプの場合は少し厄介です。
このタイプはホースに穴が空いたり亀裂が入ったりした場合、ホースを引き出して使っていれば気が付く事もあるでしょうが、収納したまま使用しているとなかなか気付く事ができません。
気付いた時には洗面台の床も収納内も水浸しになってしまう事が多く、蛇口交換にとどまらず洗面台交換も考えなければならなくなる場合もあります。
対処方法の1つとしては、普段から洗面台の収納を有効に活用して、開かずの扉にしない事です。
そうすれば早い段階で水漏れに気付く事もできるでしょう。
突然の洗面台交換にならない様に、日頃から注意してみてはいかがでしょうか。
次に洗面台で詰まりが発生した場合です。詰まりの場合考える事は次の2つです。
ここでポイントです。
〈ポイント〉
基本、洗面台詰まり=洗面台交換にはあまりなりません。
詰まりはそのほとんどが排水管もしくは下水管が原因であって、洗面台自体が原因になる事はほとんどありません。
ではなぜ詰まりと洗面台交換がつながるのかというと、それは詰まりによる2次被害のためです。
詰まりはあくまで詰まりです。水漏れではありません。
しかし、この詰まりが水漏れに変わってしまうのが、何を隠そう2次被害なのです。
では2次被害はどの様なケースで起こるのでしょうか?排水管詰まりと下水管詰まりでご説明します。
排水管とは洗面ボウル下に取り付けられているSトラップ、Pトラップ、蛇腹ホース等々です。洗面ボウルの排水口から床下、壁内を通って床面、壁面まで立ち上げられた下水管と接続するまでのパイプです。
この排水管内に異物が蓄積し詰まってしまえば、排水口から水が流れなくなり洗面ボウルに水が溜まってしまいます。
この時、詰まり箇所が下水管との接続近くであれば、排水口から排水管内はたまった水でいっぱいです。
この状況で起こり得る水漏れは?
排水トラップパイプは2~4つのパイプを組み合わせている物が多く、万一接続するナット部がゆるんでいたりパッキンが劣化していたりする事があれば、そこから水漏れを起こしてしまう事もあります。
そして漏れる水量が多くても少なくても、その水が収納内の床や洗面台下床を濡らしてしまいます。
またナットのゆるみやパッキンの劣化によって排水管いっぱいに溜まった水の重みで、パイプが外れてしまう様な事もまれにあります。
多くの洗面ボウルは、排水口に栓をして水を溜められる様になっています。
その場合、水を流しっぱなしにするとあふれてしまうので、あふれ防止のための横穴が付いています。
しかしこの横穴から流れ込んだ水は排水管内に流れているので、排水管内の詰まりで洗面器に水が溜まって流れない場合、横穴も一緒に詰まりで流れなくなっている訳なので、蛇口から水を出っぱなしにしてしまえば当然横穴は役に立たず、洗面器は水でいっぱいになり外にあふれてしまいます。
この様な状況の時に故意に蛇口の水を出しっぱなしにする事はあまり考えられませんが、万一しっかりとバルブが閉まっていなかったり、蛇口が水漏れしていて少しずつ漏れていたりした場合など、この様なケースが起こってしまう事もあります。
どちらかといえば2次被害となってしまうのは、排水管での詰まりよりも下水管内での詰まりの時が多いでしょう。
このケースで多く起こるのが、下水管と排水管が接続する部分からのあふれです。
壁排水の場合よりも床排水の場合によく起こります。
それはなぜか…?ポイントになるのは、排水トラップパイプと下水管との接続部に通常、多く使用されている防臭キャップ(防臭ゴム)、サンリーゴムです。
この防臭キャップ(防臭ゴム)は字のごとく、下水から上がってくる臭気を防ぐためのものです。
通常、下水管内から屋内に流れ込んでくる臭気やコバエ等の虫は、トラップによって室内に入り込むのを防がれています。
しかしトラップまでいく手前に隙間があれば、そこから入り込んでしまします。
その隙間をふさぐ役目をしているのが、防臭キャップ、サンリーゴムです。
しかしこの防臭パッキン、サンリーゴムはあくまで臭気等を防ぐのが目的で、防水するためのものではありません。
ただしそれは全てではありません。
防臭キャップ(防臭ゴム)の中にも防水ができる物もあります。
その違いを知るためのポイントは、壁排水と床排水の違いです。
壁排水の場合は排水管と下水管との接続が横向きなので、接続する防臭ゴムが水の通りを防がないと通常、使用しているだけで水漏れしてしまいます。
昔は下水管が鉄管や鉛管を使用している時は、金属排水トラップパイプをナットで固定し水漏れを防いだり、鉛管の場合は溶接して接続していたりする事もありました。
現在多く使用されている塩ビ管の場合でも、ナットにて固定する場合もあります。
しかし、防臭ゴムやサンリーゴムで接続しているケースも多いのです。
ただしこの場合、使用される防臭ゴムはPタイプ専用の防臭ゴムです。
今では床下排水(Sトラップ)との兼用の物もありますが、何にせよ防臭ゴムなら何でもいいという訳ではありません。
床排水(床下排水)の場合は、排水トラップパイプを上から下の下水管に向けて差し込むので、普通に水を流しても、それだけで接続部から水が漏れる事はないのです。
よって防臭キャップ(防臭ゴム)、サンリーゴムであれば、パイプとのサイズに合う物であれば何を使用しても良いのです。
しかしその為に以下の様な事も起こり得たのです。
なぜこの様な事が起こるのか?壁付排水の場合はこの接続に不備があれば、洗面台を使用してすぐに水漏れが起こります。
しかし、床下排水の場合は差し込むだけなので、安易に考え作業をするとこのようなことが起こるのです(後日、臭気によってお客様からクレームが入る事も多分想定できていない)
防臭キャップは下水管にかぶせるタイプの物で、壁排水ではまず使用しません。
しかし床排水の場合は使用可能です。防臭効果もあります(現に洗面台をセットで購入すると、S字トラップパイプと一緒にこのタイプの防臭キャップが、セットで付いています。)
しかし皆さんが洗面所のお掃除をする時に、トラップパイプを故意に外したりした時にすぐ外れてしまうケースもあります。
また下水管が詰まった場合に、パイプ内に差し込むタイプの防臭ゴムよりも水が漏れやすい点もあります。
ただこの様なイレギュラーな事がなければ、防臭キャップでも全く対応出来てしまうのです。
以上を踏まえたうえで下水詰まりが発生した時にどのような事になるのか?防臭キャップ(防臭ゴム)、サンリーゴムがしっかりしていれば、排水管と下水管との接続部から水があふれ出す事はありません(多少漏れ出す事はあります。)。
しかし防臭ゴムが取り付けられていなかったり、外れてしまっていたり劣化していて役割を果たせていない場合には、
下水管で詰まり逆流した汚水がこの接続部からあふれ出しますので、その水が床に流れ出したり階下へ漏水してしまいます。
これが詰まりによって起こる水漏れの2次被害です。
洗面の詰まりやすい箇所
詰まり箇所 | 原因と特徴 |
---|---|
排水口 | ・単純な排水口での詰まりは、毛ゴミが原因になる事が多い ・特にポップアップ式の排水栓には、毛ゴミが引っかかり溜まる |
排水トラップ内 | Sトラップの場合は、U字管より床まで伸びるステッキ管内に、汚れが溜まり詰まりの原因となる (※U字管は普段、皆さんがパイプユニッシュ等でお掃除するので、綺麗になっている事が多い) |
下水管内 | 床下から屋外の下水管内で詰まる場合、パイプの曲がり箇所や屋外下水マス等が、詰まりやすい箇所となる |
次に洗面台下での水漏れです。洗面台での水漏れで考えられるのは以下の5点です。
これらの中でも多いのは、排水や給水、給湯管からの水漏れです。
排水管は金属製でも樹脂製でも、劣化すれば破損し水漏れを起こします。
またトラップパイプはナットでの接続箇所もあるため、パッキンが劣化すれば当然、水漏れを起こす事もあります。
洗面台下では通常、蛇口につながる給水と給湯の2本の管が設置されています(単水栓の場合は1本)その給水、給湯管には止水栓が取り付けられ、止水栓から蛇口までをフレキ管やナマシ管で接続します(新しい洗面台の蛇口では、蛇口と一体になっている給水、給湯管を直接止水栓につなぐため、接続管は使用しません。)。
接続管はパッキンを使用するためにパッキンが劣化すれば水漏れを起こします(蛇口一体の給水、給湯管でも接続部に関しては同じ事が言えます。)
止水栓も水栓上部に取り付けられた三角パッキンが劣化する事によって、水漏れを起こす事もあります。
以上の様な洗面台下での水漏れの場合でも、量の多い水漏れであれば床から流れ出し、すぐに気が付ける事もあるでしょうが、ジワジワ少量の漏れの場合、気が付いた時には収納内床のベニヤが水を完全に含んで、塗装がはげてしまいベコベコになっている、なんて事もあります。
ほんの少量の水漏れですぐに気が付けば簡単な修理で済んだものが、気が付いてみたら洗面台交換なんて事態になってしまう事もあるのです。
この様に洗面台交換は、直接洗面台が破損したり汚れてしまったりした時ばかりでなく、水漏れ等の2次被害によってやむを得ず交換しなければならなくなる時もあるのです。
では、その様な事態にならないようにするためにはどうしたら良いのか?先でも少しふれましたが、以下の4点がポイントになるでしょう。
この様な点を注意するだけで、水漏れは早期発見ができるはずです。
洗面台交換の時期は正直言って、ご使用になっている皆さんが決めるといっても良いでしょう。
いかに少しでも長く使用するためには、水道トラブルは早期に対処し、破損や汚れを起こさない様、大事に使ってあげる事でしょう。
そうすれば使い勝手やデザインに不満が出ない限り、かなりの長い期間使用できるはずです。蛇口、排水管、給水給湯管(床上部分)、止水栓は全て交換できる物です。応急処置で済ませるのではなく、不具合が起きた時にしっかりとそれらの部品を交換しておくことも洗面台の寿命を長くするコツです。