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雨樋(あまどい)は何の為にあるのでしょうか?
雨樋は家の設備として当たり前に設置されているのでこう問われると明確に答えられないという方もいるのではないでしょうか。
今回は雨樋掃除について掃除用具や掃除グッズから掃除のポイントや業者に依頼した場合の料金相場まで雨樋掃除に関することを徹底解説して行きます。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
雨樋とは家の屋根や屋上のベランダなどに降ってきた雨水を排水する為の管で雨水が溜まるのを防ぐ役割があります。
また雨樋があることによって溜まった雨水が一気に落ちてくる時の騒音を回避するという点もあります。
雨樋が無いと建物を傷めてしまったり溜まった雨水によってカビや虫が発生したりというリスクがあるので設置されているのです。
雨樋は屋根の縁や軒下などに設置されています。
雨樋は基本的に半円の管で雨水は雨樋の中を流れて排水されます。
それでは家の排水の種類である「雨水」と「汚水・雑排水」について解説いたします。
まず「汚水・雑排水」とは生活排水のことであって生活する上で出てくる排水のことを言います。
その中でも台所・洗面所・浴室・洗濯場の排水を「雑排水」と言いトイレの排水を「汚水」と言います。
台所・洗面所・浴室・洗濯場の床部から家の外周の地中にある排水メイン管までの排水管を雑排水管、トイレの床部から排水メイン管までの排水管を汚水管と言います。
トイレの汚水管は管の口径が一番大きいのでトイレの排水管がメインであり所々で台所や洗面所の排水が合流してくるという感じです。
それなので排水メイン管へは台所・洗面所・浴室・洗濯場・トイレという全部の排水が流れてきます。
一方「雨水(うすい)」は読んで字の如く雨の水であり雨樋を流れてきます。
雨が流れる排水管は「雨水管」と言われます。
家の外の地中には汚水管と雨水管が本来はあるのですが敷地の問題などで雨水管を作っておらず雨樋の水を汚水管に流すという家もある様です。
雨樋の種類(形状)は大きく分けて3種類ありますのでそれぞれの特徴を見て行きましょう。
雨樋の種類 | 形 状 | 特 徴 |
---|---|---|
半円型 | 半円の形状をしている | 昔からあるタイプで最も一般的な物。設置数も一番多い代表的な雨樋。 |
角型 | 四角い形状をしている | 比較的に新しいタイプ。流水量が多い。近年は線状降水帯による大雨が増えている事もあり大雨の対策として設置されている。 |
特殊型 | 雨樋の上に屋根がある | 北海道や東北地方等の積雪の多い地域に設置されている。雪かき等をした時に雪が雨樋に引っかからないように設計されている。複雑な形状をしている事もあり価格は一番高いでしょう。 |
それでは次に雨樋の素材を見て行きましょう。
雨樋の素材はいろいろな物があります。
一番基本的なタイプ。一般家庭によく使われる。
正面に紫外線に強い加工がされている。塩化ビニールより耐久性に優れている。
金属で加工のしやすい鋼板。サビにくく耐久性に優れている。
サビにくく耐久性に優れている。一般家庭に使われることはあまり無い。
一般家庭に使われることはあまり無く神社仏閣などに使われる。
皆さんが目にする多くの雨樋は、塩化ビニール製かその他の合成樹脂製の雨樋です。
家周りの地中にある雨水管・汚水管には所々に「桝」と言われるマンホールが付いています。
桝には点検口の役割があり「雨水桝」と「汚水桝」という2種類があります。
汚水桝は排水管の分岐部や集合部や曲がり角に設置されています。
排水管に距離がある場合は分岐・集合や曲がり角が無くても中間点辺りに設置されることもあります。
それに対し雨水桝は排水管に接続するタイプもあれば浸透桝とも呼ばれる排水管に接続してない形状の物もあり浸透桝は雨水を溜められる形状になっていて溜まった雨水を地面に浸透させて排水します。
雨樋に詰まる物は主に落ち葉・枝や砂・土です。風が強い日などに巻き上げられた砂埃や土埃が雨樋に沈殿したり風に乗って飛んできた葉っぱが雨樋に入ったりします。
雨が降ると雨樋にある砂・土や落ち葉などが雨水と一緒に流されて行き排水口などに留まって詰まりとなるのです。
特に土埃は厄介になることがあります。
溜まった土埃は雨に濡れて乾燥すると粘度のような泥の塊りになりやすいです。
排水口に溜まっているならまだ良いですが先の管内で泥の塊りになると取り除くのがかなり大変になります。
雨樋を掃除する上で効果的な掃除用具や掃除グッズを紹介して行きます。
購入できる場所も併せて紹介して行きたいと思います。
皆さんが掃除用具や掃除グッズを購入出来る場所は「インターネット通販」と「ホームセンター」でしょう。
それでは両者のメリットとデメリットを見て行きましょう。
購入出来る場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
インターネット通販 | ・何時でも何処ででも購入できる ・品数や品種が多い |
・想像していた物と違う物が届くこともある |
ホームセンター | ・販売員に相談しながら品を選べる ・手に取って確認しながら品を選べる |
・ホームセンターまで足を運ばなくてはいけない ・店舗によっては取り扱ってない品もある ・品数・品種が限定的 |
これは雨樋の掃除道具に限ったものではなくその他の工具などを探す時にも同じ事が言えますね。
掃除用具だけでは安全にきれいに掃除ができません。掃除をする上で必要になる道具を見て行きましょう。
軍手では手が汚れてしまうのでゴム手袋がベストです。
雨樋から落とした落ち葉やゴミを集めます。
雨樋から取り除いた落ち葉やゴミを入れます。
水を溜めて置き掃除用具の水洗いなどに使います。
掃除後に水を流す為に使います。
足場が必要であれば使用します。
掃除用事を使用した時に上から砂埃や落ち葉が落ちてくる時に使います。
ベランダ排水口の金具を取り外す時に使います。
雨樋の掃除方法について「1階屋根の縁の雨樋」「ベランダの雨樋(排水溝・排水口)」「ベランダ下の雨樋(雨水パイプ)」の3パターンの掃除方法とポイントを解説して行きます。
・先端のブラシ部分が雨樋に届くようにセットします。
・排水口に向って掃くと取り切れない落ち葉やゴミが排水口に溜まってしまうので逆方向に掃き曲がり角の当たりから下に掃き落とします。
・上方から落ち葉や砂埃が落ちてくるのでゴーグルやマスクをして掃除を行いましょう。
・雨樋にブラシの柄の部分がガンガンと当たらないように注意しましょう。
・2階、3階建ての家で1階屋根の雨樋が目視できる場合はブラシで掃いた後にゴミが取れているかを確認するようにしましょう。
目視出来ない場合は感覚になりますのである程度掃いたらOKでしょう。
・雨樋内の細かいゴミや砂埃や土埃を水で流しましょう。
・雨樋は排水口に向かって傾斜しているので排水口に遠い位置から水を撒いて段々と排水口の方に近づけて行きましょう
・5分位水を撒けばOKです。
スムーズにいけば清掃時間は20分程度で終わるでしょう。清掃に使用したブラシに付いた葉っぱやゴミもキレイに取り除きましょう。
ベランダの排水溝は雨樋と同じ役割もあります。
・掃除の邪魔になりそうな物は事前に避けておきましょう。
・ほうきとちり取りでベランダ床面を掃き掃除します。
ベランダ床面のゴミや砂埃は最終的に排水口に流れて行きますので掃除のタイミングで取り除いておきましょう。
・掃除クリーナーは排水口から奥に向かってゴミをすくい取ります。
排水口に向かって動かすと排水口に泥やゴミが行ってしまう事もあるので注意しましょう。
・取り除いた落ち葉、泥、ゴミはゴミ袋に入れておきます。
・排水口の目皿が乗せてあるだけなら手で取り外します。
排水口のタイプによっては目皿がビス止めされている物もありますのでドライバーでビスを外して取り外します(プラス、マイナス両方のタイプのビスがありますので合うものを使いましょう)
※ビスは小さいので無くさないように気を付けましょう。
・ゴミなどが取り除けたら、ホースやバケツで水を撒きます。
・排水溝・排水口だけでなくベランダ床面も水を撒き、細かいゴミや砂埃、土埃を水で流しましょう。
・目皿もキレイに水洗いします。
・目皿は排水口にピッタリとはまる様になっていますので斜めに取り付けないようにしましょう。
・ビス止めされていた物はビスも取り付けます。
・置いてあったものを戻してビニール袋に入れたゴミの処理をして掃除終了です
・ベランダの雨樋掃除方法の4)と同じ
・パイプクリーナーのワイヤーを排水口に入れて行き入らない所まで入れたらワイヤーを固定します
(この時に数回ハンドルを回してから再度ワイヤーを押し込んでみましょう。曲がり角で止まってしまっただけの場合はすっと入って行きます)
・2分~3分ハンドルを回したら一度ワイヤーを引き抜きます。
・バケツに水を溜め引き抜いたワイヤーを水洗いします。
・これを数回繰り返します。
※雨樋は雨風にさらされているので経年と共に耐久性が弱くなります。
築年数が10年以上経っている場合はパイプクリーナーの作業を慎重に行うようにしましょう。
力任せに押し込んだりすると雨樋を破損させてしまったりワイヤーが抜けなくなってしまう場合があります。
・排水口から縦管までの距離を目算しておきその距離以上にワイヤーを入れないよう注意しましょう。
・縦管の奥まで入れ過ぎてしまうとワイヤーを引き抜くことが大変になる場合もあります。
・ホースなら5分位、バケツなら2~3杯分の水を排水口の直接流します。
・目皿もキレイに水洗いします。
清掃時間は30分~40分程度です。パイプクリーナーのワイヤーはキレイに水洗いしましょう。
一戸建ての家の場合は2階屋根の雨樋の高さは5m~6m位が一般的です。
柄の長いタイプの掃除用具であれば2階屋根の雨樋まで届くこともあります。
しかし先端にブラシが付いた長い棒を持って作業するのはとても大変です。
また脚立に乗って屋根の雨樋掃除をする場合は転落の危険がありますのでくれぐれも一人で作業しないようにして下さい。
作業が難しい場合は決して無理をせずに専門業者に依頼するようにしましょう。
雨樋の掃除を業者にお願いする場合にどのような業者に頼めば良いのでしょうか?対応可能な業種をいくつかご紹介します。
主にこのような所で対応してくれます。
ただし依頼する時は電話の時点で自分の家の状況を詳しく説明しましょう。
雨樋は家によって高さや形状などが違いますので電話で対応可能かを聞いてから見積もりに来てもらうようにしましょう。
そうしないと「来てもらったのは良いけど対応出来ないと言われた」ということになりかねませんのでご注意ください。
それでは雨樋掃除や詰まり除去を業者に頼んだ場合の料金相場を見て行きましょう。
作業内容 | 料金相場 |
---|---|
雨樋掃除作業 | 10,000円~20,000円 |
雨樋(雨水パイプ)軽度の詰まり除去 | 15,000円~25,000円 |
トーラー機・高圧洗浄作業 | 各20,000円~ |
※作業箇所によっては足場が必要になる場合や高所作業の場合は別途料金が掛かる事が多いでしょう。
またトーラー機や高圧洗浄での作業は行えるかどうかもお家の状況によって変わってきます。
その為、設置や詰まりの状況によっては料金が変わってくる事もあるので事前の見積りを良く確認する必要があります。
雨樋の清掃や詰まり除去の場合は緊急ということは少ないと思いますので相見積もりを2社~3社は取るようにして信頼できる業者に依頼しましょう。
今回は雨樋の掃除について見てきました。
雨樋は雨を流す為の物であり雨樋があることによって屋根に雨が溜まるのを防いでいます。
雑排水や汚水のように自分の使い方次第で詰まりやすくもなるのとは違い雨樋は外的な要因によって詰まります。
その要因の主なものが落ち葉、砂埃・土埃、ゴミなどです。天候や気候によって自分の行動とは関係なく雨樋に汚れやゴミが溜まります。
だからこそ雨樋の掃除が定期的に必要になるのです。定期的に掃除をすれば1回の掃除が楽になるということです。
また雨樋は環境によって掃除の頻度が大きく変わります。
例えば屋根の周りに高い木が多い場合は落ち葉が多くなりますし学校のグラウンドなどが近くにある場合は砂埃や土埃が多くなります。
自分の家の雨樋はどのような環境なのかを把握して定期清掃を行うようにしましょう。
もしご自身で掃除をしていても雨樋が流れなくなってしまった場合は専門業者に相談して下さいね。