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トイレの2大メーカーと言えばTOTOとLIXIL(INAX)です。
この2つのメーカーはCMも多いので、誰でも一度は耳にした事があるでしょう、家のトイレもどちらかのメーカーと言う方が多いと思います。
では他のトイレメーカーはご存じですか?実は他にもまだまだあります。
例えば、ジャニス、Panasonic、アサヒ衛陶、タカラスタンダード、グローエ等々、といったメーカーがトイレを販売しています。
今回はこの中から「ジャニス」のトイレついてご紹介して行きます。
ジャニスの特徴や他メーカーとの違い、トイレの修理ができる業者や修理の費用相場など、様々な観点から解説して行きます。
目次
まずはジャニス工業の主だった歴史から見て行きましょう。
1979年 ジャニス工業株式会社設立(西浦製陶が愛知陶管工業と常磐西浦製陶を合併して設立)
1984年 サクレット発売開始(多機能型便座)
1999年 楽れっとシリーズ発売開始
2008年 イーフィットクリン発売開始(フロントスリム)
2009年 バリュークリン発売開始
2011年 スマートクリン発売開始(フロントスリム、タンクレストイレ)
ジャニス工業自体は1979年の設立ですが、前身の西浦製陶株式会社は1935に設立されており、延べ90年近く営業をしている水回りの老舗企業です。
近年のトイレシリーズは「〇〇クリン」と名付けられていることが多く、「〇〇クリンという名称のトイレ=ジャニス製」と思って良いでしょう。
それではジャニスのトイレについて具体的に見て行きましょう。
ジャニスのトイレには主に6つの売りがありますが、汚れの付きにくさ、掃除のしやすさがポイントになっているようです。
それでは特徴を一つひとつ見て行きましょう。
引用:ジャニス工業株式会社
フロントスリムは便器の最前面が薄くなっていて、片手で簡単につまめるほど薄くなっています。
これは掃除をしやすくする為にこのような形状になっています。
フチが薄くなっている為、雑巾を持って片手で便器のフチをつまむことができ、サッと簡単に汚れを拭き取れるようになっています。
また、尿の飛び散りによる汚れの付着を抑えています。
どのトイレでも便器のフチはそれなりの幅があり、そこに尿が飛び散って汚れるケースが良くあります。
便器の全周にフチが無い形状の便器になっています。
従来のトイレでは掃除がしにくく汚れが溜まりやすかったフチの裏を完全になくすことで、汚れが付きにくく掃除がしやすい便器になっています。
フチの断面は滑らかな階段のようになっていて、全く死角のない構造になっています。
Gコートは便器の表面をガラスでコーティングしています。
衛生陶器は一見ツルツルに見えますが、陶器の表面には微細な凹凸がある為、乾燥した状態では汚れが付着しやすく水では落ちにくくなります。
Gコートはガラスでコーティングすることにより表面の凹凸を無くし、付着した汚れを落ちやすくする為の技術です。
Gコートのガラスの層を更に厚くし、ムラの無いツルツルな表面を実現したのがGコート1200です。
しかもGコート1200は約1200度の高温で焼き付けており、耐薬品性があり耐久性が更に強くなっています。
引用:ジャニス工業株式会社
便器の中には常に水が溜まっています、これは封水というもので防臭防虫のトラップ機能があります。一方で常に水が溜まっている為、水際が汚れやすく掃除がしにくいという点もあります。
そこで便利なのが「便器内洗浄モード」です。
便器内洗浄モードはボタン一つで水位を一定時間下げることができる為、水際の掃除が簡単にできるようになります。
ぐるりスッキリデザインは、便器の外周に凹凸や固定ビズを極力無くし、陶器で便器全周を覆うことで側面も奥も掃除をしやすくしています。
もちろん凹凸が無いことで汚れも溜まりにくくなっています。名前の通り、見た目もスッキリとしたデザインのトイレと言うことになります。
サイクロン洗浄とは便器の中に渦巻を作りながら水が流れる洗浄方法です。
このサイクロン洗浄は節水効果もあり、少ない水量で無駄なく洗浄をします。
洗浄効果は高く、便器の側面から水が出て来て便器内をぐるりとくまなく洗浄し洗い残しを作りにくい方法です。
シン・サイクロン洗浄は便器内をより静かに洗い流す洗浄方法です。
ジャニス工業のトイレの一番の特徴は、業界最小クラスのトイレということです。
多くの家でトイレ室は狭いものです。
そのトイレ空間を出来るだけ広く演出するためにジャニス工業のトイレはコンパクトサイズにしているとのことです。
トイレはメーカー毎にそれぞれ「売り」があります。それは形状であったり、節水効果であったり、汚れの付きにくさであったりと様々です。
しかし、トイレの「売り」の部分では、名称は違っても似たような特徴のものが多くなっていて、特段、他メーカーとの違いとして挙げられるものはあまりありません。
ではメンテナンスについてはどうなのでしょう?ジャニスはメジャーメーカーであるTOTOやLIXILと比べて設置数は少ないのでマイナーなメーカーと言うくくりになってしまうかもしれません。
マイナーなメーカーの場合、付いている物や設置方法が独特で特殊になるケースが良くあります。
そしてトイレを修理する場合、部品の選定や修理方法に四苦八苦することがあります。
しかし、ジャニスはメンテナンスをしやすいメーカーなのです。
詳しくは後で解説して行きますがジャニスはTOTO、LIXILと同じ様なメンテナンスのしやすさがあります。
ジャニス工業のトイレの種類を見て行きたいと思います。
今現在、販売しているものは以下となります。
※2024年11月時点での調べ
業界最小のコンパクトなトイレ。トイレ空間を広く演出している。
ちょっとした個性とこだわりのあるトイレ。クーペスタイル便器。
使いやすさを売りにしたトイレ。
タンク付きのスタンダードモデル。シンプルなトイレで現場対応力にも優れている。
タンク付きだがコンパクトサイズを実現している
「フロントスリム」「まる見えフチなし」「Gコート1200、Gコート」は、ジャニスのトイレであれば必ず導入されています。
また「サイクロン洗浄、シン・サイクロン洗浄」は、壁排水以外の全てで導入されているので基本的にジャニスのトイレはこの洗浄方法と思って良いでしょう。
TOTOやLIXIL等、大手メーカーのトイレ故障であれば、自分で修理したことがあるという方もいると思います。
ではなぜ大手メーカーのトイレ故障は自分で修理することが出来るのでしょう。
それは「修理部品が簡単に手に入る」ことと「ネットですぐに修理方法を知ることができる」からです。
特に軽度の水漏れであればネットで調べなくても修理出来るという方も多いでしょう。
修理部品が簡単に手に入るというのは、大手メーカーのタンクに対応できる部品は品数もの豊富なのでホームセンターやネットの通販サイトで簡単に購入出来るからです。
ではジャニスのトイレが故障したら修理はどうすれば良いのでしょうか?自分で修理出来る?部品は何処で購入出来る?一般の修理業者でも修理してくれる?等々、不明な点も多いジャニスのトイレ。
ここではジャニストイレの修理に関することを見て行きましょう。
ジャニスのトイレタンクの部品故障は汎用品で修理できる場合があります。
タンクの中にはボールタップ、フロートバルブ、レバーハンドル、サイフォン管という4つの部品がありますが、そのどれも汎用品で交換修理出来るケースが多いです。
実はジャニスのトイレは、自分で修理しやすいものが多いのです。
全部とは言いませんが、ジャニスのタンクはシンプルな物が多く、SANEIやカクダイと言ったメーカーの部品からTOTOやLIXILの部品でも対応出来ます、もちろんジャニスの部品も対応できます。
これは意外と盲点になる部分で、あまり聞かないメーカーだと「きっと特殊なはずだ」「部品も汎用品では修理できないだろう」といった思い込みが生まれやすくなります。
しかしジャニスのトイレの多くはTOTOやLIXILのトイレと修理内容はさほど変わらないのです。
交換部品 | 修理の難易度 | 備考 |
---|---|---|
ボールタップ | 簡単 | ボールタップを交換する時は給水管との接続部のパッキンも交換忘れずに! |
フロートバルブ | 簡単 | タンク内は狭いのでサイフォン管に負荷を掛けないようにしましょう。 |
レバーハンドル | 簡単 | チェーンをつけ直したら張り具合はしっかりと確認しましょう。 |
サイフォン管 | 難しい | 密結タイプだとタンクを脱着する必要があり、DIYに慣れてないと作業は難しいでしょう。 |
ただし、ハイバックガードのタンクフタを外す時は注意しましょう。
ボールタップの給水ホースとタンクフタの手洗い管はフタの裏で接続している為、フタを少し持ち上げてフタの裏側から接続を外すというのが一般的ですが、ジャニスのハイバックガードの場合は手洗い管をひねって取り外してからフタを外すというやり方になります。
フタの裏から外そうとしても外せませんのでご注意ください。
ジャニスの部品交換修理は汎用品でも対応可能なので、ホームセンターやネットの通販サイトで簡単に購入出来ます。
ちなみにトイレの水漏れでよく交換される部品はフロートバルブとボールタップです。
ジャニストイレの故障の修理について見てきましたが、ジャニスだからと言って構える必要はないということですね。
もちろん一般の修理業者でも修理をしてくれます。
ただし、出来るだけ水道局指定工事店に直してもらうようにしましょう。
水道局指定工事店とは水道局に認可を受けた水道業者のことを言います。
蛇口よりもトイレの方が水漏れには気付きにくく、トイレで水漏れが起きた場合、水道料金が高くなってしまうことがあります。
何時間も何日も漏れ続ければ当然、水道料金は上がってしまうのです。
この時に水道局指定工事店であれば減免の申請をすることができる為、余分に払ったお金が戻って来ることがあります(返金幅や減免申請の範囲内かはお住まいの地域の水道局によって異なります)
トイレの故障の中にはDIYはもちろん、水道業者でもメーカー対応にせざるを得ない故障があります。
メーカーのジャニス工業でしか修理できない故障は「タンクレストイレの水漏れ、故障」と「温水洗浄便座本体の水漏れ、故障」の2つです。
水道業者でもトイレ本体の交換による修理はできますが、機能部等の修理はメーカー対応になることがほとんどです。
故障の一番の原因は経年劣化であり、長ければ取り付けから20年以上経ってから故障することもあります。
あまり年月が経ち過ぎているとジャニス工業でも部品を在庫していなくなる為、本体交換でしか対応できなくなります。
ジャニストイレの修理を業者やメーカーに頼んだ場合の費用相場を見て行きたいと思います。
ただ、ジャニスのトイレは汎用品で直ることも多い為、費用相場も他のメーカーのトイレ修理と大きく変わることはありません。
ジャニスのトイレでよく起きる修理内容と業者の費用相場は以下の通りです。
トイレの修理内容 | 費用相場(部品代含む) |
---|---|
フロートバルブ交換 | 6,000円~10,000円 |
ボールタップ交換 | 15,000円~20,000円 |
レバーハンドル交換 | 10,000円~15,000円 |
サイフォン管交換 | 15,000円~25,000円 |
タンクレストイレ調整、修理 | 8,000円~25,000円 |
温水洗浄便座調整、修理 | 8,000円~25,000円 |
今は多くの水道業者で出張料はいただいておりません。
メーカーの場合、「技術料、出張料、部品代」がかかるとのことなので、一般の業者よりも見積りは高いかもしれません。
今回はジャニスのトイレについて見てきました。ジャニスのトイレには「フロントスリム」や「まる見えフチなし」等、様々な特徴がありましたが、一番気になるのはジャニスのトイレが故障した時ではないでしょうか?
TOTOやLIXILみたいなメジャーなメーカーと違ってネットで検索しても情報は少なく、どうやって修理するのか?どこに頼んだらいいのか?など不明な点が多くあります。
しかし、ジャニスのトイレは対応力に優れた物が多く、その多くが汎用品で修理が出来ます。
なので、ジャニスのトイレが故障しても無駄に慌てる必要はありません。
出来そうなら自分で修理するのも良いですが、自分で修理するのが不安なのであれば業者に依頼すると良いでしょう。