サイト内検索
皆さんはトイレで水漏れが起こっていたら、慌ててすぐに水道業者を呼びますよね?
しかし、実は水漏れの原因によっては自分で直せるパターンもあるのです。今回は、パイプや配管、床から水漏れした時に皆さんでもできる補修方法を解説します。
水漏れしている個所を注意深く見ることで、その水漏れの原因が分かる場合が多くあります。
そして原因別の補修方法を知ることで、自分で直せるものなのか業者に依頼するべきなのかが分かってくるでしょう。
今回の記事のポイントは以下になります。
トイレの水漏れと言っても様々なパターンがあるので、水漏れ箇所によって見極める方法をまとめています。
目次
トイレで水漏れを発見した時は、まず自分で直せる水漏れなのか、専門の水道業者に頼まなければいけない状況なのかを判断しなければいけません。
水漏れが起こってるのがトイレに繋がるパイプや配管のパッキンの劣化で数百円のパッキンを交換するだけで修理できるかもしれませんし、自分でやろうと道具や部品を揃えて実際やってみたけど直らなかった・・・、元々の状況より水漏れが酷くなった・・・、ということもあります。
どちらにせよ、水漏れの症状や原因によって改善方法が変わってきますので、ひとつひとつ確認していきましょう。
改善策
床や配管が濡れている…どこからも水漏れしている跡がないのはなぜ…?
実はタンクや配管部が結露していて、床や配管にしたたって濡れているだけ…という可能性があります。
トイレの中に冷暖房があるご家庭は少ないでしょう。なので、真冬でなくてもリビングや部屋の中との温度差は大きく、トイレのタンク内や配管内の水温と気温の差で、湿気が多いときにはタンク、配管周りで結露が発生します。
雨が降る湿度の高い日だけ、気温の下がる夜中だけ結露する時もあるので見落とさないように注意しましょう。
この原因を見落とすと、いくら調べても部品を交換しても改善されないので、まず疑ってみて下さい。
結露の場合、トイレ内で発生する可能性がある場所は「タンク」か「配管」か「窓」です。
基本的に便器や天井、壁、床に結露は発生しません。結露の可能性を疑う時はタンク、配管、窓の表面を確認してみましょう。
表面が全体的に濡れていたり、細かい水滴が全体的に付いていた場合は結露の可能性が高いでしょう。
改善策
ウォシュレット周りや便器本体の床に近い方(付け根辺り)が濡れている場合、ウォシュレット内の貯水タンクの劣化、ひび割れにより水漏れしている可能性があります。
ウォシュレットから暖かいお湯が出てくる仕組みは2種類あります。
この貯湯式のウォシュレットの場合、その貯湯タンク付近の劣化によって水漏れしている可能性があります。
貯湯タンク以外にも給水バルブや給水管のパッキンなど、ウォシュレットの内部には精密な部品がたくさんあり、水漏れの可能性のある場所を特定するのは難しいかと思います。
また、故障個所が分かったとしても、分解して必要なパーツを取り寄せて交換というのは一般の方にはかなり困難かと思います。
ウォシュレットはあくまで電化製品ですので、モノによって運が悪ければ数年で故障してしまうこともあります。ウォシュレットの耐用年数は7年~10年位なので、10年を超えたらいつ故障してもおかしくありません。
ちなみに、貯湯式の方が瞬間式よりも本体の価格が安くて、多くの家庭に設置されているのが貯等式です。
また、瞬間式だから水漏れが起きない、というわけでもありません。
修理をメーカーに頼むと出張費・点検だけでそれなりの料金になることも多いです。
ウォシュレットを買ってから期間が経っていて水漏れや不具合が起きた場合は買い替えるのがいいでしょう。
保証期間は過ぎたけど購入してから3~5年も経っていないような場合、故障個所によっては専門の水道業者の修理で直せるときもあります。
またウォシュレットを購入したくても交換方法がわからない方は、同じく水道業者に交換を依頼することもできます。
※近年はウォシュレット一体型やタンクレスタイプのトイレ等も増えているので、どうしたら良いか分からない場合も水道業者へお問い合わせください。
サービス内容 | 作業工賃 | |
---|---|---|
温水洗浄便座周りの作業 | 調整作業 | 3,000円 |
フレキ管交換 | 3,000円 | |
分岐金具交換工賃 | 5,000円 | |
温水洗浄便座取付・取外 | 8,000~12,000円 |
表は左右にスライドします。
※ウォシュレットの種類や状態、設置状況によっても変わってくるケースがございます。
改善策
水を流していない時でも水漏れしてくる場合、配管の接続部分が悪くなっている可能性が高いです。
継手部分が緩んで漏れている、パッキンが経年劣化で痛んで漏れているなどの原因が考えられます。
見える位置にある配管の継手部分は修理作業もしやすいので、まずは一度自分でやってみて、どうしても難しいと感じてから修理依頼をしてもいいかと思います。
水漏れしてる箇所が分かっている場合、まずはその付近のナットが緩んでいないかを確認しましょう。
ウォーターポンププライヤーやレンチなどのナットを回す工具で、継ぎ手部分を締めてみます。
それでも水がにじんでくるなら、パッキンが痛んでないかを確認します。
継ぎ手部分を外す前に、止水栓を止めます。
このような形状の物が多いです。
この先端の部分の溝をマイナスドライバーで時計回りに回して閉めれば水の供給が止まります。
ハンドルがついていて手で回せるタイプもあれば、六角レンチで回せるタイプのものもあります。
閉め忘れると配管を外す時に勢いよく水が噴き出してきますので、絶対に忘れず閉めましょう
また、固くて回らない場合は絶対に無理をしないでください。力任せに行うと止水栓先端の溝が欠けたり、給水管が折れたりする恐れがあります。
止水栓が固くて回らない場合は元栓を閉めましょう。
配管の継ぎ手の
それぞれの箇所で交換に使うパッキンの種類は同じではない時があります。尚、化粧管は壁中給水管、止水栓と接続していますが、両方の接続共、パッキンの接続ではなくシールテープの接続です。
基本的には呼び経13と言われる規格の給水管が使われています。パッキンは基本的に黒いゴム素材で出来ていますが、中には紙パッキンという物もあって、稀に使用されていることがあります。紙パッキンが固着していると一見わからないこともありますので、ナットを外してゴムパッキンが無かった場合は接続部をよく確認して紙パッキンをしっかり取り除きましょう。
一番間違いない方法としては、いったん配管を外して出てきたパッキンをホームセンターに持っていき、売り場のパッキンと大きさを見比べながら選ぶことです。
改善策
タンクまたは壁から出ている給水管と便器の間の配管から水漏れした場合は水道業者に依頼した方が良いでしょう。特に配管が古い場合はパッキンを交換しようと取外しをしたら破損してしまって元に戻せなくなってしまう事もありえます。
タンクが壁付けで設置されていて便器と離れているタイプやタンクがなく壁から直接給水されるタイプのトイレはお店や施設などで設置されている事が多いでしょうか。もちろん一般のご家庭でも設置されているケースはあります。
もしご自身で何とかしてみようと思う場合は、ナットが緩んでいないかレンチなどで締め付けてみて確認します。
ナットの緩みが原因でなければ、パッキンが磨耗していることが考えられるので交換しましょう。
必ずナットを回す前に止水栓を締め、水を流してタンク内(給水管内)の水を空にしましょう。
止水栓を閉めず、タンク内の水を流さないでナットを緩めて配管を外したら水が大量に出て大変な事になります。
タンク側(壁の給水管)の根元の配管のネジをレンチやウォーターポンププライヤー等で回し、外します。
配管内に残った水が出てくるかもしれないので、床に雑巾やバケツなどを用意しておくと良いでしょう。
配管のサイズは何種類かありますので、中のパッキンをホームセンターに持っていき、同じものを選びましょう。
次に一般家庭のトイレに多い便器(便座)のすぐ後ろにとタンクがあるタイプで、タンクの底と便器のすき間から水漏れしてくる場合もあります。
こちらも仕組みは同じで、タンクと便器の間をつなぐ部分が露出せずに直結しているだけです。
便座のすぐ後ろにタンクがあり、配管が見えないタイプを密結タイプと言いますが、この密結タイプで接続部から水漏れする場合は「密結パッキン」の劣化がほとんどの原因です。パッキンと言うと小さく薄いゴムをイメージすると思いますが、密結パッキンは直径10cm位の大きく厚いパッキンです。この密結パッキンが経年劣化により、固くなって縮んだりひび割れたりして水漏れが起きます。
その直結している接続部から水漏れしていた場合は、タンクを一旦外す必要がありとても難しい作業となるので、よほどDIY慣れしてる方でない限りは専門の水道修理業者へ作業を依頼することを強くおすすめします。
ちなみにロータンク式の場合、密結タイプの他にはディストリビュータータイプというものもあります。ディストリビュータータイプはLIXIL(INAX)から販売されているトイレで、パッキンを使用せずに便器の接続口の上にタンクの接続口を被せることにより水漏れしない仕組みになっています。ちなみにこのタイプの場合は、便器とタンクの接続部から水漏れすることはほとんどありません。
しかし、密結パイプ、ディストリビュータータイプ共に起きることがあるのは、タンク下にある密結ボルトの緩みによる水漏れです。密結ボルトのナットの緩みはモンキーレンチで締め込めば改善します。
サービス内容 | 作業工賃 | |
---|---|---|
トイレの水漏れ修理 | 軽度の調整作業等 | 4,000円 |
水漏れが止まらない、水が出ない | タンク内部品交換 | 6,000円~8,000円 |
タンク脱着作業 | 8,000円~12,000円 |
表は左右にスライドします。
改善策
便器と床のすき間からじわりと水漏れする場合、原因はいくつかありますが、どの場合でも一般の方が補修するのは困難です。
防水のパテを水漏れ個所につけて止めれたとしても、原因を解決しないと便器の底面の見えない部分でじわりと漏れ続けている可能性があります。
あくまで応急処置にしかならないので、必ず専門の業者に修理依頼しましょう。
原因として考えられるのは次の場合です。
どの原因だとしても一度便器本体を外さないと修理できないですし、補修用の部材も一般の方が手に入れるのは難しいので、専門の業者に依頼した方が安心です。
但し、上記原因ではない場合も御座います。
いずれの場合も便器本体と床のすき間から漏れていると感じる症状となります。
それでは水道業者がどのような確認や修理をするのかを解説して行きます。
まず行うことは「便器の中側から水漏れしているのか」「便器の外側の水漏れが伝って便器本体と床のすき間が濡れているのか」のどちらかを確認します。
突然ですが、ここでクイズを一問お出しします。ぜひ、考えてみて下さい。
A. 便器の中側からの水漏れ
B. 便器の外側からの水漏れ
C. まだどちらか分からない
拭き取っても拭き取っても付け根辺りから水がにじみ出るなら、答えは「A」と思われる方も多いのではないでしょうか?
しかし、正解は「C」なのです。
「なんで?」「拭き取っても水が漏れ続けるならAでしょ!」という疑問が出てくるのは当然のことだと思いますので解説いたします。
もしBの「便器の外側からの水漏れ」で便器の淵に水が溜まった場合、多くのケースで便器の中(付け根辺り)に水が入り込んで行きます。気付かずに使い続けて更に水が入り込んでいくと数回拭き取ったくらいでは拭き取り切れない事があります。便器の中に入り込んだ水量が多い時は、5~10回拭き取ってもまだ出てくる場合もあります。
なので、この時点ではまだ原因を断定できないので正解はCとなるのです。
では、「便器の中側から水漏れしているのか」「便器の外側の水漏れが伝って便器本体と床のすき間が濡れているのか」の2つの内、どちらの原因かを確認しますが、便器を外さなくても確認できる方法があります。
この4箇所をトイレットペーパーで拭いてみることです。
拭いた時にトイレットペーパーが濡れた場所は原因の可能性が高くなります。特に①か②だった場合には9割方の原因を特定できたといっても過言ではありません。一方、全く濡れなかった場合は「便器に中側の水漏れ」の可能性がかなり高くなります。
このように、便器の淵に水が伝って行く可能性のある部分を確認することで選択肢を絞ることが出来ます。ここで気を付けたいポイントは、「目視確認」ではなく「トイレットペーパーで確認」をするということです。トイレ室の下の方は暗く、便器や床の色の関係もあり、目視では水漏れを認識しにくいことが多々あります。一方、トイレットペーパーで確認すれば、少量の水でも確実に染みが出来るので水漏れの有無を確認しやすい訳です。
トイレットペーパーで拭いても水漏れを確認出来なかった場合には便器の取り外しが必要な可能性が出てきますので、一度水道業者に相談した方が良いでしょう。
便器の中側からの水漏れの多くが接続パテ(ガスケット、Pシール)の劣化による水漏れが多いです。便器を取り外す時点で接続パテの交換は必要になるので、本当に原因がパテの劣化かどうかを確認します。パテが原因であれば古いパテを取り除き、新しいパテを取り付けて便器を元に戻せば終了です。
ちなみに古いトイレや3点ユニットバスのトイレはガスケットやPシールで床フランジと便器を接続していますが、近年のトイレはソケットアダプターで便器と接続しています。ソケットアダプターは床フランジとソケットアダプターをガスケットやPシール、固定ナットで接続していて、ソケットアダプターと便器をゴムパッキンで接続しています。ソケット上部のゴムパッキンに便器の出口を差し込むという接続方法です。余談となりますが、このパッキンは工具で締め込んだりしている訳では無いので、床下の下水管で詰まりがあった時に便器側からラバーカップなどで圧力を加えると、接続のパッキン部分から水漏れすることがありますのでご注意ください。
トイレの床に水漏れする原因はわかりましたか?パイプや配管からのちょっとした水漏れからタンクや便器を取外さないといけないような状況まで様々でしたね。
床に水漏れの形跡があった場合は、まずどこから水漏れが起こってるかを確認してみると良いでしょう。
また水回りの専門知識がある方からすれば簡単な作業でも、初めての方がパイプや配管の補修をする場合には上手くできない場合もあります。
せっかくパッキンや部品、工具を調べて購入してやったのに…と落ち込まないでください。
特に年数の経過したパイプ、配管などを補修する場合は固着していて上手く外せなかったり原因が別にあって直せない事もあったりします。
その場合はすぐに水道業者に連絡して修理してもらいましょう。