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トイレの水トラブルが起きると業者でないと直せないと思いがちですが、実は簡単に直せるケースもあります。
最近ではホームセンターで何でも売っており、またDIYが流行っているため、自分で直してみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
トイレタンクを自分で直したいと考えている人に、以下の内容で基礎的な知識を紹介します。
トイレタンクの交換は簡単ですが、ポイントごとに慎重に作業しなければならない部分もあります。
自分では無理だと判断したら、途中でも良いので水道業者にヘルプを依頼しましょう。
目次
トイレのタンクが割れるなんて考えたことありますか?
ない? ですよね。
そんなこと想像もした事ないという方がほとんどだと思います。
突然割れるなんてそうはありません。
しかし、皆さんのお宅のトイレタンクを見て下さい。
ひびが入っていませんか?
ある拍子にタンクにひびが入ってしまい、それを放置しておくと、あるとき何かの力が加わり割れてしまうなんて事もあるかも知れません。
万が一割れてしまったら…どうしますか?
ほとんどの方は水道業者を呼んで新しい物に交換してもらうでしょう。
えっ?そんなに簡単なの?と思われた方、
簡単です!とははっきり言いませんが
仕組みや構造が理解できていて、手順がわかっていれば出来てしまう方もいるのでは?
最近では、ホームセンター等で色々な部品が売られているのと、ネットで修理方法が細かく解説されていたり、動画でも修理の行い方が見れたりするので、ご自分で修理を行ってしまう、プロ顔負けの方もいらっしゃる様です。
トイレタンクの交換。本当に行うかどうかは別として、ちょっと興味を持った、と言う方へ交換やトイレの仕組みを解説します。
通常個室のトイレでは陶器の物が多く、ユニットバスタイプのトイレでは樹脂製のタンクが多く使われています。
便器は大部分が陶器で出来ていますが、タンクは陶器の物と樹脂の物があるのです。
密結タイプか平付タイプか隅付タイプです。
トイレタンクの型 | ||
---|---|---|
密結タイプ | タンクが便器の上に乗っているタイプ | |
平付タイプ | タンクがトイレの正面の壁に取り付けてあるタイプ | |
隅付タイプ | タンクがトイレの角(隅)に取付てある タイプ |
表は左右にスライドします。
タンクが便器の上に乗っているタイプのトイレタンクです。
タンクを便器に2本のボルトで固定してあります。タンクの形は上から見ると長方形です。
タンクが、トイレの正面の壁に取り付けてあるタイプのトイレタンクです。
便器とタンクは離れいるので洗浄管と言うパイプが便器とタンクを繋ぎ、タンクの水はそのパイプを通って便器に流れ込みます。
ユニットバスのトイレで多く見られます。
タンクの形は上から見ると長方形ですが、密結タイプよりも細長い長方形です。
タンクがトイレの角(隅)に取付てあるタイプのトイレタンクです。
並行タイプと同様に便器とタンクをつないだパイプを通り水が便器に流れ込みます。
古い、公団やマンション、又、戸建の個室トイレで多く見られます。
タンクの形は上から見ると三角形です。
トイレタンクを交換しなければならない時とはどんなケースがあるのでしょうか。
タンクは陶器製でも樹脂製でもひびが入ったり割れたりしてしまう事もあります。
トイレのトラブルとしては、けっして多いトラブルではありませんが、まったくないわけではありません。
お皿やお茶碗とちがって、陶器製といっても見た目はとても頑丈そうに見えますが、しょせん陶器であって、無理な力が加われば、ひびが入ったり割れたりしてしまうのです。
物をぶつけたりすれば当然割れてしまいますが、よくあるケースでは、体の大きな方がタンクに寄りかかる事で、タンクと便器を止めているボルトの所に力が加わり割れてしまうというケースがあります。
特に居酒屋さんのトイレで酔ったお客さんが、勢いよくタンクによりかかった力で、ボルトで止めてあるタンクの底が割れてしまうなんて事も有るのです。
公団や都営、市営住宅の便座のフタが無いタイプのトイレでは要注意です。
樹脂製のタンクにはあまり見られませんが、陶器製のタンクにはタンク内表面に結露しないよう結露防止材が張り付けられている物が多くあります。
古くなると必ず起る事ではないのですが、トイレの室温や様々な条件が重なった時に少しずつタンクの内側で膨らみ、タンク内の部品に干渉して正常に作動できなくなってしまいます。
この様なことが起きた場合は、タンクを交換しなければなりません。
時間がたてばふくらみが少しもどる事もありますが、ほとんどはそのまま戻らなくなってしまう事の方が多いのです。
タンクを交換する時、部品を用意する時、大事な事がいくつかあります。確認してみましょう。
一般的に陶器のトイレタンクではTOTO製かINAX製の物が主になります。
INAXは現在LIXILに名前が変わってますが、基本タンクにINAXの表示があればLIXILの製品でINAXの表示のタンクを用意します。
便器とタンクはセット品で相互作用がある為に、同じTOTOだから、同じINAXだから何でもいいわけではありません。
必ず、同じ物でなければ取付ける事は出来ません。
タンクのみであれば価格は5万円前後が通常タンクの価格ですが、ネット等で売られている物があればもう少し安く手に入るかもしれません。
いずれにしても、交換しなければならないタンクが用意できなければタンクの交換は出来ません。
また、たまにトイレの修理をした時にINAXのタンクにTOTOのレバーハンドルを付けた様なケースの場合、どちらのメーカーの物かわからなくなってしまったら、必ずタンクに記されているメーカー名が正しいのでお間違いにならない様に気を付けてください。
交換する手順は、それぞれのタンクによって異なります。
ここでは、密結タイプのトイレタンクの交換方法をご説明しましょう。
密結タイプのトイレタンクは便器に取付けられていますので便器からタンクを取り外します。
まずは止水栓を閉めて給水をストップさせましょう。
止水栓が動かない、回らない、止まらない時は屋外の元栓を閉めて水を止めます。
レバーをひねってタンクの水を流し、水が止まっているか確認をします。
タンクのフタは重さがあるので落さない様に注意して外して下さい。
外したら必ずシートを敷いた床に置いておきましょう。壁に立てかけたり便器の上に置いたりするのはNGです。
タンクにつながっている給水管を外します。
モンキーレンチでナットをゆるめ、給水管を外します。
ナット部から取出した古いパッキンは必ず新しい物に交換してください。
古いパッキンは必ず捨てて下さい。そのまま使用すると、取付けた後漏水する可能性があります。
レバーをひねってタンクの水を流した後でも、タンクの底には少量の水が残ります。
タンクを外す前に必ず雑巾等で水を吸ってタンクの底に水が無い状態にして下さい。
密結ボルトとは、タンクを便器に固定しているボルトです。
基本2本ですが、INAX製品の中には3本で固定しているタンクもあります。
密結ボルトのネジはモンキーレンチでゆるめて外します。
タンクの下側をのぞき込むと長めのボルトが見られます。
位置が分からない場合はタンクの中からボルトの位置を確認して下さい。
タンクは重さがあるので十分に注意ししっかりとタンク中央を両手で持って外して下さい。
持ち上げる時は必ず真上にまっすぐ持ち上げてから移動します。
タンクの底(外側)を見ると中央の穴の所にゴムの大きなパッキンが付いています。
このパッキンを取外し必ず新しいパッキンに交換してください。
できれば密結ボルトも外して新しい物に交換できれば良いです。
INAX製のタンクの中には密結パッキンを使っていない物もあります。
タンクを元に戻しますが、便器に置く時に密結ボルトのボルトが便器の穴に通る様にゆっくりと慎重に置いて下さい。
ナットを締めるのはモンキーレンチですが、モンキーレンチを使用するのは最後の最後の本当に最後だけです。
基本最後の最後まで全て手締めでナットを回します。
まずボルトにナット取付けます。
回らなくなったら、左右どちらかのタンクの上を押しナットを回します。
次に反対側のタンクの上を押してナットを回します。
これを左右交互にくり返して行ないます。絶対片締めはしないで下さい。
片締めをすると、そんなに力を入れなくてもタンクは割れます。
しょせん陶器です。けっこう簡単に割れます。「ピシッ」と音がしたら注意です。
これでもかと左右少しずつ手締めし、もうタンクを上から押しても下がらない様であれば本当の最後でモンキーレンチを使いナットを締めます。
この時、ナットを回す前に回す方を必ず確認してください。逆回しをちょっとでもしたら、最初からやり直しです。
モンキーレンチを伝って回す時、十分注意します。
絶対に片締めしないで下さい。
片締めをするとおもしろい様に簡単にタンクは割れます。
女性の力でも割れます。
必ず新しいパッキンを使いナットを取付ます。
ナットを手締めでしっかり回してから最後にモンキーレンチを使い、ナットを締めます。
最初に締めた止水栓もしくは元栓を開きます。
この時、ボールタップの手洗いにつながるホースは下向きにしておきます。
タンクフタの手洗につながるホースを必ずしっかりと取付けて下さい。
水を流したら、ボルトの所やタンクの下を手でさわり、水が漏れてこないか確認をしましょう。
2~3回水を流し確認をし、時間をおいて何度か確認をします。
水漏れがなければ終了です。
時間を気にしてあわてて行うと必ず失敗します。ご注意ください。
部品は、タンクと一緒に用意しておきましょう。
工具はモンキーレンチが1本あれば行えます。
部品は密結パッキンだけではなく密結ボルトと給水管(フレキ管)もあわせて交換すると良いでしょう。
部品も年数が経っていれば劣化しています。
安全のためです。
トイレタンクの交換は手順的には単純なものですが、ポイント的に、何点かはプロの水道業者でも慎重に行います。
皆さんが行なう場合、慣れてない分、より慎重に行わなければなりません。
自分ではちょっと無理かな?無理だ!と思われたのなら、迷わず専門の水道業者にご相談ください。