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トイレつまりが起こると「使いたいときに使えない…」という焦りから、やみくもに自分で直そうとしてしまう人がいますが、初動を間違えるとかえって状況が悪化し、最悪の場合、故障や破損の原因になります。
では、どのような行動を取るべきなのか?
まず被害の拡大を予防した上で症状から原因を探り、自分で対処できるのか、それとも業者へ依頼するべきなのかを見極め、ベストな方法でトイレつまりを解消しましょう。
トイレのつまりを確認してから自分もしくは業者に依頼して直すまでの流れは、大きく6つのSTEPにわけることができます。
上記のSTEPを踏めば、トイレつまりにおける2次被害を最小限に抑えながら、自分で直せるケース・業者へ依頼すべきケースを判断でき、信頼できる業者へ修理を依頼できるようになります。
記事の最後には、トイレつまりでやってしまいがちな失敗を例に、正しい行動についても紹介。トイレつまりを放置することのリスクについてもお伝えします。
・トイレつまりが起こってすぐに取るべき行動
・症状別に考えられる原因
・原因別のトイレつまりの直し方
・業者選びの際の注意点や費用相場、信頼できる業者を選ぶポイント
・トイレつまりでやってはいけないこと
本記事を最後まで読めば、症状から原因を見極め、どのような対処をするべきかの判断ができ、自分で直せるのか、業者へ依頼すべきと判断したときに信頼できる業者を選べるようになるはずです。
トイレつまりを直したいと考えている人が、よりよい方法で解消できるよう、詳しく解説していきます。
それでは早速、【STEP1】から順番に詳しく解説していきます。
目次
トイレがつまっているもしくは、つまりかけているという状況を察知したら、まず水の流れを止めましょう。直している最中に水が流れると、「汚水があふれる」「つまりの原因が取れない位置、奥まで押し流されてしまう」などの状況を引き起こす可能性があるからです。
水の流れを止める方法は、以下の2つです。
両方の対応をする必要があります。
「水の流れが悪い」「トイレットペーパーや汚物が逆流してきた」など、何らかの原因でトイレつまりが疑われるような状況であれば、洗浄レバーをまわして無理に流そうとしないでください。
トイレットペーパーや汚物が流れないという状況になると、水を流したくなる気持ちはわかります。しかし、トイレつまりが疑われる状況で何度も水を流してしまうと、高い確率でトイレから汚水が溢れます。
便器内で収まっていたのに、水を流すことでトイレ室内全体を汚すことにもなりかねないため、トイレつまりを発見したら、まず水の流れを止めましょう。
万が一、水の流れが悪くてもう一度洗浄レバーをまわしてしまったとしても、その1回で止めれば水は溢れにくく、便器ギリギリのところで止まるケースがほとんどです。焦って2度流しをしないようにしましょう。
トイレつまりを悪化させないという点においては、止水栓や元栓を閉めて水の流れを止めるのが非常に効果的です。
止水栓は、水まわりの設備に付いている一時的に水の流れを止める水栓です。給水管と蛇口・給水口のあいだに設けられた水栓で、以下のような場所に設置されるのが一般的です。
・タンクがある場合:便器の奥側、タンク横の壁、床の中など
・タンクがない場合:便器付け根付近のパネルの内側など
止水栓には「ハンドル式」と「ドライバー式」の2種類がありますが、いずれも時計まわり(右まわり)にまわすと水の流れを一時的に止めることができます。
「長年使用していない」「サビている」といった状況の止水栓には注意が必要です。
無理にまわすと故障の原因となり、止水栓からの水漏れにもつながってしまいます。止水栓が硬くて回せないようなケースでは、家全体の元栓を閉めるようにしましょう。
止水栓が見当たらないときや固くてまわならないときには、家屋全体の元栓を閉めましょう。
家屋全体の元栓は、水道メーター近くにあるケースがほとんどです。
・戸建住宅の場合:敷地内の地面
・集合住宅の場合:玄関横のパイプシャフト(給排水管やガス管をまとめたスペース)内
元栓も止水栓同様にサビや固くてまわらないときは無理に閉めようとせず、洗浄レバーをまわすのを止めて症状を確認しましょう。
水の流れを止めたら、次は便器内の症状を確認しましょう。
症状を確認することで原因の推測や特定をしやすくなり、自分で直せない場合も業者へ今現在のトイレ状況を正確に伝えられるようになるからです。
トイレつまりが起こったときによくみられる症状としては4つあります。
詳しく見ていきましょう。
「水の流れが悪い」は、トイレつまりの前兆でよくみられる症状です。
・タンクからの水流が少ない
・流れるのに時間がかかる
・流れるものの、トイレットペーパーなどが逆流してくるので2回流した
・便器内の水が少しずつしか流れない
・水の流れが悪いと感じてから2日以上経過している
トイレが完全につまっているわけではないため、緊急性は高くはありません。水の流れ具合によっては使えることも多いですが、流すほどに症状が悪化していく可能性があるため、気が付いたタイミングでトイレの使用を控え、対処するようにしましょう。
水たまりの水位が低いケースは、トイレつまりの前兆からもう一歩進んだ状況と言えます。
・便器内のくぼみの半分程度まで水がたまっていない
・便器からニオイが漏れている
便器内の水位が下がり、下水管や排水溝のようなニオイが漏れ出ている場合は、便器の奥や排水管がつまっている可能性が考えられます。
原因によっては自分でトイレつまりを解消できる場合があるため、「便器内の水たまりが少ない」と感じたら、「3.【STEP3】症状とセルフチェックからトイレつまりの原因を探る」を参考に思い当たる原因がないかを探りましょう。
トイレつまりの典型的な症状ともいえるのが「便器内の水位が上がる」や「汚物が流れない」です。トイレつまりの重症度が高い症状といえます。
・流すごとに便器内の水位が上昇している
・1回の流水で便器内の水位が上昇した
・便器内の水は少しずつしか流れない
・流した水が逆流してくる
原因がわかっていれば自分で対処することも可能ですが、トイレに流してはいけない異物のつまりが原因の場合、状況をさらに深刻化させることもあるので、慎重な判断が求められます。
封水の水位の上昇や水の逆流を確認したら、水の流れを止めて「3.【STEP3】症状とセルフチェックからトイレつまりの原因を探る」で原因を探り、自分で対処できるのかどうかを冷静に判断しましょう。
便器の奥やタンクから聞こえる音もトイレつまりに関係していることがあります。
・便器内からゴボゴボやコポコポという音が聞こえる
・タンク内からちょろちょろ、カラカラ、シューシューなどの音が鳴る
便器の奥や排水管でつまりが発生しているときに水を流すと、異物が空気の逃げ場をふさぐため、ゴボゴボやコポコポといった音を立てます。
水が流れていると放置してしまう人もいますが、便器の奥から異音が聞こえる場合もトイレつまりの前兆として多い症状です。異音が聞こえたときは一旦使用を控え、天候や環境などの状況を整理し、異音以外の症状が見られないかをよく観察しましょう。
新築や近所で下水道工事をしているとき、大雨の日などに、便器の奥や排水管から異音が聞こえることがあります。
これらのタイミングに聞こえる異音は、トイレつまりではなく、配管に残っている空気の影響や、工事や大雨による下水管の環境の変化による異音であるケースが多い状況です。一時的な現象である可能性が高いため、異音のほかにトイレつまりの症状がみられない場合は心配はいらないでしょう。
タンク内の異音もトイレつまりに関係していることがあります。
流したあとにいつまでもちょろちょろと水の音が聞こえていたり、カラカラやシューといった音が発生している場合、タンクから便器までの経路で何らかの異常が発生し、水の流れを弱めていることがつまりの原因となることがあるからです。
異音は、何らかのサインである可能性が非常に高いため、まずは
以上の3つを把握しましょう。
症状がわかると、原因を絞り込んでいくことができます。トイレつまりの原因は、大きく分けると以下の4つです。
【STEP3】では、それぞれの原因がどの症状でよくみられるのかを解説します。以下は、各症状別に考えられる原因をまとめたものです。
各症状ごとに、詳しく見ていきましょう。
水の流れが悪い症状では、以下の3つが原因となっているケースが多くみられます。
各原因別に解説していきます。
トイレットペーパーや水に流せるおしりふき、お掃除シートなども大量に流すとつまりの原因となります。ただ、“大量”と言われても、どれくらいの量なのか、なかなか想像しづらいですよね。
一般社団法人 日本トイレ協会が行ったトイレットペーパー使用量の調査結果によると、トイレ1回あたりのトイレットペーパー使用量は、小便で約1.5m、大便で約3.5mとなっています。
3mでも結構な量ですが、それをはるかに超えるような長さのトイレットペーパーを「一度に流した」「小レバーで流してしまった」という人は、「大量に流した水に溶けるもの」が原因かもしれません。
「尿石」は、尿に含まれる物質(主にカルシウム)が石化したものです。トイレ掃除を怠ると、便器内や排水管内に蓄積します。尿石が原因のトイレつまりは男性用便器に多く、大便器では起こりにくい症状ですが、こまめに掃除をしていないケースでは原因となることがあります。
そのため、「しばらく掃除をしていないな」という人は、ひとつの可能性として考えられるでしょう。
小さなものでも、水に溶けない固形物は水路のどこかで引っかかってしまうと、そこにトイレットペーパーや汚物がつまってしまいます。
食べ残しや生ごみなども、水に溶けない固形物の一種です。「排水溝へ流すのはちょっと…」と思い、トイレに流してしまう人もいるかもしれませんが、尿石などで水路が狭まっていると食べ残しや生ごみもトイレつまりのきっかけとなります。水に流してはいけないものは、一般用の家庭ごみで適切に処理するようにしましょう。
便器内の水たまりが少ないときには、以下の2つの原因であることが多い状況です。
ひとつずつ見ていきましょう。
タンク内に充分な水が溜まっており、水流にも問題がないのであれば、水に溶けない固形物がつまっていることが原因で水たまりの水位が下がっているのかもしれません。
特に、おむつやナプキンなどは、水を吸収するような性質を持ち、つまりの原因となるため、誤って便器内に落としたときも流してしまうのは厳禁です。必ず取り出すようにしましょう。
タンクから充分な水量が流れていないために、汚物などをうまく押し流せずにトイレつまりを起こすこともあります。
例えば、節約テクとして「タンク内へペットボトルを入れる」「水量を少なくする」などの方法が紹介されることもありますが、流れる水の量が少なければ水圧がかかりません。
節約テクとしてタンク内にものを入れていたり、水量を調節したりしたことがある人は、まずその原因を解消するようにしましょう。
水を流したときに汚物が流れず、逆流や便器内の水たまりの水位が上がる場合は、次の原因が考えられます。
水に溶けない固形物は、言葉の通り、水に溶けることはないため便器内や排水管内につまって完全にふさいでしまうと、隙間がない限り水は流れていきません。
誤って流してしまいやすい固形物としては、以下のようなものがあげられます。
水に溶けない固形物は、一度流してしまうと自分で取り出すことが困難です。特に、小さなおもちゃは水流の勢いで奥まで運ばれるケースが多く、どこで引っかかっているかを確認したり、取り出したりするのにお金もかかってしまいます。
水に溶けない固形物を落としてしまったら、落としたタイミングで取り出すことが重要です。万が一、流してしまったら、その後はすぐに水の流れを止め、状況の悪化を防ぎましょう。
便器内やタンク内の異音から想定されるトイレつまりの原因は、次の2つです。
トイレつまりに対して直接の原因ではありませんが、2つに症状から原因を推測することができます。
尿石ができていると水の流れが悪くなり、排水路内に隙間が生まれることで、水を流したときに、その隙間に空気が抜けて、ゴボゴボやコポコポといった音が聞こえることがあります。放置していると完全につまってしまう可能性があるため、掃除を怠っていて尿石の蓄積が原因かもしれないと思ったら、音に気が付いたタイミングで対処することをおすすめします。
タンクから異音がする場合、何らかの故障によりトイレの水の流れを弱めてしまい、トイレつまりの原因となるケースもあります。
・カラカラ:タンクの部品が壊れているかもしれません
・シュー:空気が漏れるような音がする場合、水漏れや部品の劣化の可能性が考えられます
タンク内から異音がする場合は、まずタンクの中を開けて、異常がないかを確認しましょう。設備面で不備や不安がある場合は、早めに業者やメーカーへ問い合わせることをおすすめします。
症状から原因を絞り込むことができたら、次は自分で直せるのか、それとも業者へ依頼すべきなのかを判断していきます。
自分で直せるケースは、軽度なトイレつまりが原因の場合だけです。
トイレつまりの原因が「水に溶けない固形物」には該当しないケースで、
上記3つのいずれかに思い当たりがある場合、自分で直せるケースがほとんどです。
直し方については、「5.【STEP5】<原因別>自分でできるトイレつまりの解決方法を試す」で一般的な解消方法を詳しく紹介しているので、そちらを参考にしてください。
業者へ依頼したほうがよいケースは、自分で直そうとすることで症状の悪化が見込まれる場合です。
排水管の奥でつまってしまうと取り出すのが困難になる「水に溶けない固形物」に加え、上記の3つの状況に該当する人も業者へ依頼すべきです。
修理費用を抑えようと思っていたのに、自分で解決しようとして異物を排水管の奥へ押し込んでしまい、大がかりな工事となって結果的に費用が高くなったというケースも少なくありません。少しでも自分での解決か難しいと感じたら、業者へ依頼するようにしましょう。
ここまで、症状から原因を探り、自分で対処できるケースについて紹介しました。
この章では、実際に自分でトイレつまりを直す場合、どのような方法があるのかを詳しく紹介していきます。
自分で直す場合には、まず以下の準備をしましょう。
以上の3つは、感電や便器の故障、自動水栓で水が流れたり、汚水が飛び散ってトイレの床や壁が汚れたりするのを防ぐための準備です。
準備を終えたら、トイレつまりの原因に応じた解決方法を試していきましょう。
以下に、各原因がどのような方法で直せるのかをまとめています。
自分でトイレつまりを直すといっても直し方はさまざまです。原因によって効果的な方法も異なるため、上の表を参考に、原因に応じた解決方法を試しましょう。
まずはじめに紹介するのは、トイレットペーパーや水に流せるお掃除シートなどの水に溶けるものを大量に流したケースの解消方法です。自分で直す方法は5つあります。
この場合は、比較的軽度のトイレつまりであることが多く、自宅にあるものや数千円程度の専用アイテムを利用することで解消できるため、コストもかかりにくい方法です。
低予算でできる方法から順番に紹介していくので、順番に試してみてください。
水やぬるま湯を注ぐことで、トイレットペーパーや汚物は水に溶ける性質を利用し、つまってしまった大量のトイレットペーパーや汚物をふやかして流すことを目的とした解消方法です。
大量のトイレットペーパーもしくは汚物による軽度なトイレつまりであれば、この水やぬるま湯を使った方法でも解消できる可能性があります。
専用の道具がなくても解消できるので、まずはじめに試す方法としてもおすすめです。ただし、最後に水を流す工程があるため、何度もお伝えしているように「水に溶けない固形物」の可能性がある場合は、やらないでください。
具体的な手順は以下の通りです。
手順①:便器内の水をくみ取る |
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便器内の水位が高い状況で水は流せないため、たまった水を灯油ポンプを使ってバケツにくみ取りましょう。 |
手順②:水または50度程度のぬるま湯を用意する |
くみ取った汚水は捨て、バケツにきれいな水をくみます。トイレットペーパーや汚物は、水温が温かいほうが溶けやすいため、ぬるま湯も有効です。
ただし、ぬるま湯の温度は50度程度が目安です。お湯の温度がわからないときは、水を混ぜて調節し、手を入れても大丈夫な温かさを目安にしましょう。 |
手順③:ゆっくりと水(ぬるま湯)を注ぎ、1時間ほど放置する |
水もしくは適切な温度のぬるま湯を用意したら、ゆっくりと便器へ注いでいきます。水(ぬるま湯)を注いだら、1時間程度放置して様子をみましょう。
つまったトイレットペーパーや汚物を奥へ流し込むことが目的ではないため、一気に注ぐ必要はありません。一気に流すとかえって症状を悪化させたり、溢れたりする可能性もあるので、少しずつ注ぐようにしましょう。 |
手順④:手順①~③を2~3度くり返す |
1時間経過後の水位の変化によって対応が変わります。
<便器内の水位が変わらない、少ししか減っていない> <便器の水位が通常くらいまで減っている> |
手順⑤:止水栓(元栓)を開いて、流水レバーを1度まわして流す |
便器内の水位が正常であることを確認できたら止水栓や元栓を開き、電源プラグを差してから流水レバーをまわします。このとき、念のため洗浄レバーは「小」で流しましょう。
水を流したときの水流や流れの悪さが改善していれば、トイレつまりは解消していると言えるでしょう。 |
便器内の奥ではなく、排水口すぐのところでつまっているようなケースであれば、手を使って解消することができます。
ただし、現在主流となっているサイフォン式(節水型)トイレは、排水路自体の幅が狭くなっており、手が入らないケースもあります。その場合は、これから紹介するラバーカップやワイヤー式トイレクリーナーなどの別の方法を試しましょう。
「腕や肘までカバーできるゴム手袋がない…」
もし長さのあるゴム手袋が見つからなければ、ゴム手袋の上からごみ袋を被せて作業しましょう。45Lサイズのごみ袋なら、手を中に入れると腕まですっぽりと覆えるので、汚水で腕を汚す心配がありません。
また、ごみ袋を2重にして使用するのがおすすめです。1枚で使用しても問題ありませんが、万が一、作業中に袋が引っかかって破れても2重にしておけば汚水が入ってくるリスクを軽減できるので、手や腕を汚したくない人は、ゴム手袋+ごみ袋を2重にしたもので代用しましょう。
手を使った解消方法の具体的な手順は、以下の通りです。
手順①:便器内の水位を調節する |
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便器内の水が多い状態で手を入れると汚水が溢れるので、灯油ポンプでバケツに汚水をくみ取ります。排水口に水がかぶる程度まで減らしておけば、汚水で汚れる心配は少ないでしょう |
手順②:排水口からゴム手袋を装着した手を入れてつまっている部分を指でつまみ出す |
手の先が届く範囲につまりの原因があれば、その異物をつまみだします。指が届く範囲になければ、別の方法を検討しましょう。 |
手順③:つまりの原因を取り除いたら、バケツ1杯の水を流す |
つまりの原因を取り除いたら、ゆっくりとバケツの水を注ぎ入れましょう。バケツの水が溢れず、流れるようであれば、つまりの原因が解消されている状況と考えられます。 |
手順④:止水栓(元栓)を開いて、流水レバーを1度まわして流す |
最後に、止水栓や元栓を開き、「小」で水を流して様子を観察し、水の流れや水たまりの水位に問題がなければ作業は完了です。 |
ラバーカップは、通称「スッポン」とも言われる、便器内や排水管につまった原因を引き戻すことを目的とした解消方法です。「バケツで水もしくはぬるま湯を流す解消方法」で解決しなかったときの次に試したい、簡単な解決方法のひとつです。こちらの方法もトイレットペーパーの量や排泄物の量が多かったとき以外は使用しないでください。
後述しますが、ラバーカップを引き上げる際に汚水が飛び散りやすいため、便器を覆えるビニールシートにラバーカップの柄が通せる穴をあけて使用するのがおすすめです。ビニールシートがない場合、食品用ラップなどでも代用できます。
基本的な手順は、以下の通りです。
手順①:便器内の水の量を調節して、便器全体をカバーする |
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【便器内の水の量を調節】 ラバーカップを使用する場合、適量の水がないと効果を発揮しないため、まずは便器内の水たまり量に合わせて、水をくみ取ったり、注いだりして調節をします。 便器内の水位の目安は、使用するラバーカップを排水口をふさぐように被せたときに、先端にあるゴムの部分が完全に水中に隠れる程度です。 ゴム部分が出てしまう場合は水を足し、逆に水の量が多い場合はくみ取りましょう。 【便器全体をカバー】 「手順③:勢いをつけてラバーカップを引き上げる」工程のときに飛び散る汚水を抑えるためです。床をビニールシートなどで養生し、多少飛び散っても構わないケースであれば便器全体をカバーする必要はありませんが、できるだけトイレを汚したくないという人は便器全体を覆っておきましょう。 |
手順②:ラバーカップをやさしく押し当てて密着させる |
便器の排水口にラバーカップのゴム部分をやさしく押し当て、隙間ができないよう密着させたら、静かに押し付けます。このときのポイントは、真上からゆっくりと押し当てることです。
ラバーカップは、「スッポン」という別名を持つことからもわかる通り、“引く”という動作が重要であるため、勢いよく押し当てるのは間違った使い方です。 無理に押しても、トイレつまりは解消されません。次の手順③の工程が重要であるため、ここではしっかりとラバーカップを密着させ、真空状態にすることを意識しながら押し当てましょう。
◆こんなときはどうする?
「ラバーカップ押し当てると水位が上昇してきた…」 ラバーカップを押し込んだときに、タンクの排水弁が開いて汚水が溢れることがあります。もし水位が一時的に上昇したら、手順①のときと同じくらいの水位になるまで水量を調節してください。 |
手順③:ラバーカップを一気に引き上げる |
ラバーカップをグッと押し当てたら、勢いよく引き上げます。便器全体をカバーしていない場合は、水のはね返りに注意してください。 |
手順④:便器内の水位が下がるまで手順②・③をくり返す |
一度の動作では引き戻しきれないことが多いので、手順②と手順③を2~3度繰り返しましょう。便器内の水位が下がったら、つまりが解消されている可能性が考えられます。
◆こんなときはどうする?
「つまっていたものが便器内に戻ってきた…」 動作を繰り返していると、トイレつまりの原因となっていたトイレットペーパーや汚物などが便器内に溢れてきます。それをまた流してしまうとつまってしまう可能性があるため、固形のものはすくい上げ、ビニール袋などに入れて処分しましょう。 |
手順⑤:バケツ1杯分の水を注ぐ |
ラバーカップを取り出し、バケツに用意した水を流し入れましょう。水のはね返りに注意しながら、少し勢いをつけて流すのがポイントです。
便器内に水がたまらなければ、水たまりができるまでバケツで水を流す作業を繰り返します。バケツで水を流したといに、正常な水位の水たまりが維持できればつまりが解消されているはずです。
◆こんなときはどうする?
「バケツで水を流すと溢れそうになる…」 もしバケツで水を流し入れたときに水が溢れそうになったら、まだつまりの原因が解消されていないのかもしれません。もう一度、水位の変化がみられるまでラバーカップの上下を繰り返しましょう。 |
手順⑥:止水栓(元栓)を開いて、流水レバーを1度まわして流す |
最後に、止水栓や元栓を開き、トイレットペーパーを気持ち多めに入れて洗浄レバーをまわして水を流しましょう。いつも通りに流れれば、ラバーカップを使用した作業は終了です。 |
真空式パイプクリーナーも、ラバーカップと同様に真空状態を作って便器の奥や排水管につまった原因を引き戻してつまりを解消する方法です。
基本的な手順は「ラバーカップを使った解消方法」とほぼ同じで、真空式パイプクリーナーも「レバーを押すときはゆっくり、引き上げるときは一気に」です。
ただし、使いすぎると下水管の接続部分から水漏れする可能性があります。2~3度繰り返して、つまりの改善が見られないときは、使用を中止しましょう。
突起のついたワイヤーの先端を便器内へ挿入し、ハンドルをまわすことで便器奥につまった異物を削ったり、ひっかきだしたりして原因を解消する方法です。
トイレットペーパーや汚物のほか、嘔吐物や水で溶けるものの解消に向いています。
ワイヤー式トイレクリーナーの先端部分は、らせん状の金属製バネタイプやプラスチック製のブラシタイプなど、複数の種類があります。
例えば、トイレつまりの原因が塊となったトイレットペーパーや汚物であれば、強度と粉砕力の高いらせん状の金属製バネタイプがおすすめです。考えられる原因に合わせて使い分けましょう。
商品によってワイヤーの長さが違いますが、ご家庭でトイレつまりの原因を解消する目的で使用するのであれば、5m程度あれば充分です。
長いほうが奥まで届きやすいですが、排水管の構造がわかっていない状態だとワイヤーが長すぎると扱いづらく、ワイヤーそのものがつまってしまうこともあるため、長くても5m程度のものを選ぶことをおすすめします。
基本的な手順は以下の通りです。
手順①:ワイヤーの先端を排水溝から挿入する |
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ゆっくりとワイヤーの先端を挿入していきます。ワイヤーの先端がつまりの原因にぶつかり、それ以上入らなくなるところまで入れていきましょう。
もし水が溢れるようなら、灯油ポンプでバケツに汚水をくみ取ってから作業を行ってください。 |
手順②:柄をまわしてつまりを削る |
つまりの原因に当たったら、柄のハンドルをまわしてつまりの原因を削ったりかき出したりしていきます。 |
手順③:水位が減ったらバケツ1杯の水を注ぐ |
便器の水位が下がったら、つまりの原因が解消されたというサインです。ゆっくりとワイヤーを引き出し、雑巾で水滴をふき取りながら取り出したら、バケツ1杯の水を便器内へ少しずつ注いでいきましょう。 |
手順④:止水栓(元栓)を開いて、流水レバーを1度まわして流す |
注いだバケツの水が流れ、便器内の水たまりが正常になればトイレつまりが直っている可能性が高い状況です。
止水栓や元栓を開き、流水レバーの「小」で1度水を流し、水たまりの水位や正常に流れることが確認出来たら、作業完了です。 |
ここからは、掃除不足によってできた尿石が原因と考えられる場合の解消方法を2つ紹介します。
原因が「尿石の蓄積」だった場合も、比較的低コストで簡単につまりの原因を解消できるので、ぜひ試してみてください。
尿石を溶かす成分を含むトイレ用クリーナーを使って、こびりついた汚れを浮かし落とす解消方法です。
手順は、「バケツで水もしくはぬるま湯を流す解消方法」とほぼ同じです。
違いは、1時間放置する手順③のタイミングに、「トイレ用クリーナーを流し入れる」が加わっているだけです。漬け置きして流すだけの簡単なフローとなっているので、掃除が苦手な人でもチャレンジしやすいと思います。
バケツで水もしくはぬるま湯を流す解消方法を詳しく見たい場合はこちら
原因が「大量に流した水に溶けるもの」だった場合の解消方法として紹介した「ワイヤー式トイレクリーナーを使った解消方法」と同じ方法です。前述のトイレ用クリーナーを併用することで、汚れを落としやすくなります。
ワイヤー式トイレクリーナーの種類については、プラスチック製のブラシタイプと金属製バネタイプなどいろいろありますが、どのようなタイプを使用でも問題ありません。ただ、症状に合わせての使い分けがおすすめです。
例えば、こびりついた汚れを落とすのであれば、先端がプラスチック製のブラシタイプが使いやすいでしょう。トイレ用クリーナーで汚れを浮かせてから使用すれば、よりこびりついた汚れを落としやすくなります。
ただし、長年掃除をしていない場合は頑固な塊になってしまっているケースがほとんどです。プラスチック製のブラシでは落とせない可能性があるため、強度や粉砕力の高い金属製バネタイプのほうが使いやすいかもしれません。
ワイヤー式トイレクリーナーを使った解消方法を詳しく見たい場合はこちら
最後は、タンクの水量が原因のトイレつまりの解消方法です。
タンクの故障以外で水供給不足を起こす原因としては、
以上の2つです。これらの原因を取り除くことで、トイレつまりのきっかけを解消できます。
先述の2つのケース別に解消方法を紹介します。
①節約テクとしてタンク内にペットボトルなどを入れているケース |
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タンク内に入れているものを取り出すだけです。
ペットボトルなどが入っていると、その分たまる水の量が少なくなります。特に、節水性能に優れた視線トイレの場合、もともと少ない水量で流せるように設計されているので、ペットボトルなどを入れて水量の基準値を下げてしまうと、トイレつまりの原因になります。 ペットボトルなどを入れている人はそれを取り出すだけで水のたまる量が増え、水の流れも強くなるため、しっかりとトイレットペーパーや汚物を押し流せるようになります。 |
②水がたまる量や流す量を少なく設定しているケース |
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タンク内にある水位の調節をしているリングや浮玉の設定を見直すことで水量を増やすことができるので、自分でも対処しようと思えばできますが、直し方はメーカーの違いやタンク内の構造によって複数のパターンがあります。
素人が変に触ってしまうと故障の原因となるため、水量の設定が「少ない」になっている場合もトイレつまりの修理と一緒に業者や専門家へ依頼するのがおすすめです。 |
自分で直そうとすることでトイレつまりの症状が悪化ケースはもちろん、前章で紹介した自分で直す方法を試したものの、トイレつまりが解消されないときには、迷わず業者へ依頼しましょう。
ただし、業者にもいろいろあります。
「インターネットでみつけた業者へトイレつまりの修理を依頼したところ、思わぬ高額請求をされた」という相談は増加傾向です。実際、東京都だけで2020年度に362件ものトラブル相談が消費生活センターへ寄せられており、前年2019年度の195件と比べても約1.8倍も増加しています。
「一刻も早くトイレつまりを直したい」と気持ちが焦っていると足元をすくわれやすく、卑劣な業者から悪質な請求を受けやすい状況です。
そこでこの章では、「いろいろな業者があってどこを選べばいいの?」「業者へ依頼すると高いのでは?」といった悩みを抱える人のために、
以上の2つについて解説したいと思います。
トイレつまりの修理依頼をする業者を選ぶ際に重要なのは、数ある業者の中からポイントを押さえて冷静に厳選していくことです。
その際に指標となるチェックポイントは7つあります。
以上の7つがなぜポイントになるのか、ひとつずつ詳しく解説していきます。
修理工事に取り掛かる前に各項目が理解しやすい見積書を提示し、実際に行う修理工事の内容やその費用、どういうケースに追加費用が必要になるのかなどを詳しく説明してくれる業者を選びましょう。
・工事費用の内訳がわかりやすい見積書か
・追加費用が必要になるケースについて事前に説明されるのか
・見積もり後や工事後に料金変更となる可能性があるか
この章の冒頭でお話しした通り、全国各地の自治体が注意喚起するほど、トイレつまりに修理後に不当な高額請求をされるケースが多発しています。
特に、「見積もり後や工事後に料金変更となる可能性があるか」の確認が非常に重要です。事前に見積もり書を提示しているケースでも、工事後に追加工事費用を請求するなどの事例も少なくないからです。紹介したチェックポイントは最低限確認するようにしましょう。
トイレがつまったときにすぐに連絡が取れ、すぐに駆け付けて迅速な対応をしてくれる業者を選びましょう。
・24時間365日受け付けているか
・相談からすぐに駆けつけてくれるか
土日祝日は休みの業者を選んでしまうと週末にトイレつまりを起こしても、業者が来るのは3日後ということにもなりかねません。3日間もトイレがつまったままでは困りますよね。
24時間365日対応してくれる業者であれば、万が一、深夜にトイレつまりを起こしても相談できます。深夜料金などがかかるケースもありますが、すぐに駆けつけてスピーディーに対応してもらえるので安心です。
修理を依頼する業者の対応可能エリアや取り扱いメーカー、どのような工事内容に対応しているのかについてもしっかりと確認しましょう。
・自宅エリアは対応可能地域に該当しているのか
・対応できないもしくはしていないメーカーはないか
・トイレつまりの修理が可能か
「どの水道業者でも依頼すればトイレつまりを解決してくれる」という考えは、間違いではありませんが正解でもありません。
水道業者によっては対応できるエリアやメーカー、工事内容を限定していることもあります。また、業者が対応していないメーカーの便器の場合、「構造や取り外し・取り付け方法がわからず、修理の際に不備があって後々水漏れの原因になった」といったトラブルにも発展しかねません。そのため、取り扱いメーカーについても事前に確認しておくと安心です。
目先の安さよりも信頼性を重視しましょう。信頼性を判断するのは、やはり担当者の対応です。
・電話応対や訪問時の態度に問題はないか
・無理な契約を迫ってこないか
電話はコールセンターの対応、訪問時は料金説明などが判断基準になります。「親身に相談にのってくれるのか」「料金説明は明確か」など、しっかりと話を聞いてその内容から判断しましょう。
訪問時に無理な契約を迫られたり、簡単な見積書だけで修理をはじめようとしたりしたら、毅然とした態度で断ることも大切です。万が一、トラブルに巻き込まれた場合には、消費生活センターなどへ相談しましょう。
同じ依頼するなら、技術力の高い業者へいらいしたいもの。そのような場合には、市区町村の水道局に認められた指定水道業者かどうかや実績、専門資格の有無を客観的に業者を判断する基準にしてみてください。
・市区町村の水道局に求められた指定水道業者か
・トイレつまりの工事実績が豊富か
・有資格者(給水装置主任技術者、建築配管技能士など)がいるか
ただし、気を付けなければいけないのが、市区町村の水道局に認められた指定水道業者だから信頼できるというわけではないということです。ひとつの指標に過ぎないため、指定水道業者=安心という決めつけはやめましょう。
また、最近は、インターネットで業者を探して依頼する人が増えています。しかし、インターネットの検索結果で上位に表示された業者が、信頼や信用に直結するかというと、残念ながらそうではありません。
「インターネットを通じて依頼した業者に高額請求された」という被害も実際に起こっているので、本当に信頼・信用できるのかは、実績や有資格者の有無などの情報をもとに、総合的に判断する事が大切です。
どれだけ対応がよく、料金が安かったとしても会社の実態を確認できないようなケースは、依頼を控えましょう。
・企業の所在地が明らかか
・フリーダイヤル以外に固定電話表示があるか
水道業者だけに限った話ではありませんが、悪質業者の中にはホームページに掲載されている住所は架空のもの、実際には会社が存在していないということもあります。
ホームページなどがある場合には、会社の所在地をチェックするようにしましょう。また、固定電話番号は契約する際に住所が必要になるため、固定電話番号を持っているかも、所在が明らかかを判断するポイントになります。
契約の際には、後日トラブルが起こった場合の補償内容やそのときの費用負担は自分と業者のどちらが行うのか、定期的な無料点検はいつまで有効なのかなどのアフターフォロー体制についても確認しましょう。
・修理後にトラブルが発生した場合の対応や費用負担の割合はどの程度か
・修理後の点検などのアフターフォローサービスはあるか
水まわりのプロとはいえ、トイレのつくりの原因はさまざまで、配管なども各おうちによって変わってくるため、そのときは改善されたものの、数日経ってまたトイレがつまったり、水漏れが起こったりすることもあります。
目先のトイレつまりを直すことに意識が向きがちですが、修理後の対応についても契約の段階からしっかりと確認するようにしてください。
トイレつまりの修理を業者へ依頼した場合の総額は、8,000円前後が相場です。正確な金額は、基本料金の有無やトイレつまりの原因や修理内容によって変わってきますが、専用機器などを使用しないケースであれば1万円未満が多くなっています。
トイレつまりを業者へ依頼した場合に発生する主な費用項目としては以下の5つです。
業者によって料金体系が違います。
トイレつまりの修理にかかる作業工賃が安い業者のなかには別の工程で費用を上乗せしているケースがあります。逆に作業工賃を高めに設定しているケースでは、基本料金や見積書作成費、出張料などは一切かからない料金システムを採用しているケースが多く見られます。
そのため、修理費用の総額がいくらになるのかで判断するようにしましょう。
悪質な業者に不当な請求をされてないかを確認する際、作業内容ごとの費用相場も知っておくといいでしょう。
以下では、トイレつまりの修理で一番費用がかかる作業工賃(作業費用)についての費用相場と作業時間をまとめています。
あくまでも目安ですが、複数の業者との比較や見積もりの金額が妥当かどうかを判断する材料としてご活用ください。
1時間未満で終わる作業が多く、時間がかかる作業でも2時間前後となっており、
業者へ修理を依頼すればその日のうちにトイレつまりを解消できるケースがほとんどです。
ただし、大きな音が出るような作業は周囲に住む方への配慮から夜に行えないため、翌日以降になることがあります。
ここまで、トイレつまりについて自分で直す方法や自分で直せない場合にどのような業者を選べばよいかをお話ししてきました。しかし、自分で直す際や業者選びの際にやってはいけないことがあります。
「簡単な修理で済むはずが自分で直して破損してしまった」「大事なところを見逃して悪質な業者に依頼してしまった」といった失敗を防ぐためにも、これから紹介するやってはいけないことは避けるようにしましょう。
やってはいけないトイレつまりの直し方の具体例としては、以下の4つです。
それぞれ詳しく解説します。
「バケツで水もしくはぬるま湯を流す解消方法」で、ぬるま湯を用いたほうが水よりもトイレットペーパーや汚物が溶けやすくなるというお話をしました。しかし、使用するのはあくまでもぬるま湯です。
便器は陶器でできているのが一般的で、高温に弱く、熱湯をかけることでひび割れをおこしやすくなるためです。水温が高いほど溶けやすいのは事実ですが、熱湯である必要はありません。
水を流す方法で直そうと思っている人は、必ず50度前後までのぬるま湯を用意するようにしましょう。
炭酸ガスを発生させて汚れを落とす「重曹+酢」や食器用洗剤、キッチンや衣類用ハイターなど、トイレ用以外の薬剤や洗剤を使用するのもご法度です。
便器内の水位が多いケースでは汚水が溢れる原因にもなりますし、原因が尿石なのであれば、トイレ用以外の強力な洗剤や薬剤を使用しても、ほとんど効果がありません。
薬剤や洗剤を使用する場合は、市販されているトイレ用クリーナーを使うようにしてください。
ワイヤー式トイレクリーナーの代用として針金ハンガー、ラバーカップの代用としてペットボトルを使った直し方が紹介されていますが、専用の道具ではないものを使うと破損や故障の原因になるかもしれません。
特にワイヤーハンガーについては、ワイヤー式トイレクリーナーとはまったく使い勝手も異なるので、便器奥へ押し込む際にさまざまな個所を傷つけてしまう可能性が高い状況です。
専用道具がない場合は、用意できるまでトイレの使用を止め、すぐにドラッグストアやホームセンターへ買いに行きましょう。もし、深夜から早朝にかけての時間帯にトイレがつまってしまったというときや翌日まで待てないというときは、迷わず業者へ相談することをおすすめします。
便器の構造や設置方法について知識がないのであれば、自分で便器を外すのはやめておくべきです。
トイレつまりに限らず、故障や不具合があるときに分解をして直す方法を試す人は多いですが、便器の取り外しは複雑で手間もかかります。「作業工賃の内訳と工賃・時間の目安」にある作業工賃や目安時間をみればわかるはずです。
取り外したこともない人が見よう見まねで行うと、後々使えなくなるということも考えられます。衛生的にも自分で便器を取り外す行為はおすすめはできないため、便器を取り外さないといけないようなつまりの原因が考えられるのであれば業者へ依頼しましょう。
続いては、業者選びにおけるやってはいけないをご紹介します。「業者選びで失敗しないために知っておきたい7つのチェックポイント」では、信頼できる業者を選ぶためのチェックポイントを紹介しました。
ここでは、実際に行ってしまいがちな失敗例をあげながら、業者を選ぶ際にやってはいけないことを解説します。
具体的に見ていきましょう。
「急いでいるから」「費用やサービス内容など、魅力を感じるところがあった」という理由で、1社だけに見積もりを取ってそのまま契約すると、費用やサービスを客観的にみれていないため失敗する可能性があります。
中には悪質な業者もいるため、少なくとも2~3社は見積もりをとって担当者の対応や相場通りの費用なのかを確かめるようにしましょう。
金額や追加工事の費用は掛からないなどの重要なやり取りは、必ず書面にしてもらいましょう。特に、トイレつまりの修理工事や追加工事の際には、業者とあなたの両社が納得した上で契約を交わし、工事スタートとなるのが理想です。
どのような作業にどの程度の費用が必要なのか、追加工事になることでどの程度金額が変わるのかを確認できる見積書を事前に提示してもらいましょう。
急ぐ気持ちから、不安や納得できていないことがあるのに契約を交わしてしまったケースは、後々トラブルになる可能性が高い傾向があります。
専門的な修理工事が必要でも「わからないので業者さんへお任せします」と一任せず、
「見積もりのこの項目ってなんだろう?」
「別途追加工事の際には請求となっているけど、どのような場合に追加工事となるのだろう?」
など、疑問に思うことがあれば、理解できるまで担当者へ質問してください。
そこで面倒くさい態度を取ったり、質問に対して納得のできる回答をしてくれなかったりするなら、どれだけ口コミや評判が良くても、あなたにとってよい業者とは言えないため、依頼すべきではありません。
安心して任せられると思える業者に、トイレつまりの修理を依頼しましょう。
「少し水たまりの水位が低いな」「流れが少し悪いかな」と思うものの、完全につまっているというわけではないので、そのまま放置してしまう人は少なくありませんが、いつもと違うはトイレつまりやトラブルのサインです。
トイレつまりの場合、放置すると
以上のような深刻な問題を引き起こす可能性があります。
特に、「トイレ以外の場所への影響」については、戸建ての場合、別のトイレやキッチン、お風呂などの水まわりに、集合住宅の場合は同じフロアや上下の階のおうちにも影響を与える可能性があり、トイレや自分の家だけの問題では収まらなくなるケースもあります。
トイレつまりの原因で、しばらく様子をみても大丈夫なのは、「水に溶けるものを大量に流した」場合だけです。
それ以外の場合、放っておいても解消される見込みが少ないため、自分で直せるのか業者へ依頼すべきなのかを判断し、自分では治せないと判断したら、早めに業者へ依頼しましょう。
トイレつまりの修理なら、トイレつまり・下水詰まりなど、あらゆるトラブルに対応している「住まいる水道」へぜひ相談ください。
【「住まいる水道」の魅力】
◎トイレつまりの修理は4,000円~
◎24時間365日緊急対応
◎作業料金のみで、出張費や見積もり料金は無料
◎作業後の無料点検など、アフターサービスも充実
作業料金は4,000円からで、1円でも安くをモットーに、作業内容に応じた価格設定をしています。24時間365日緊急対応しているので、急なトイレつまりの際にも遠慮なくお任せください。
出張費や見積もりも無料で行っており、余計やコストがかからないのは当社の特徴です。
作業後も1年~3年間の補償と無料点検を実施しており、アフターサービスも充実しているので、万が一の際にも安心です。
いかがでしたでしょうか?
トイレつまりがはじめてでも、直し方についてステップ形式で紹介しているので、事前準備から対処方法まで順を追って理解できたと思います。
最後にもう一度、トイレつまりの直し方についておさらいしましょう。
◆トイレつまりを直す際の基本的なステップは6つです。
その6つの中でも特に重要なのが、【STEP1】の水の流れを止めることです。トイレつまりによる状況の悪化を防ぐ意味でも重要な部分であるため、止水栓や元栓を閉めて、水の流れを止めましょう。
◆自分で直せるか、業者へ依頼すべきかの判断基準は以下の通りです。
◆自分でトイレつまりを直す方法は7つあります。
原因によって効果的な方法が異なるので、「【STEP5】<原因別>自分でできるトイレつまりの解決方法を試す」を参考に、トイレつまりの原因に応じた解決方法を試しましょう。
◆自分で直せず業者へ依頼する場合は、以下のチェックポイントを基準に安心して任せられる業者を選んでください。
自分でトイレつまりを直せるケースも多いですが、原因がわからないときや固形物を流してしまったときは、無理に自分で直そうとすると故障や破損の要因となってしまいます。
少しでも不安があるのであれば、トイレつまりのエキスパートである修理業者へ依頼することを検討し、早期復旧を目指しましょう。