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ある日突然、詰まりが起こった時にあなたならどうしますか?
自分で直す?それとも…水道業者に連絡する?
家に詰まりを直す道具があったり、ご自身でつまりを直した経験があったりする方なら、考える事なくご自身で修理しようと思われるでしょう。
しかし、詰まりなんて経験もなければ、見るのも初めてなんて方には、驚きのあまりすぐ水道業者に連絡してしまうのではないでしょうか?
詰まりといえば水まわりの排水口で発生します。
どんなお宅でも、発生する可能性があり、いつ詰まりが起こってもおかしくありません(絶対ではありませんが…)
その為、水まわりのある家で生活していれば、決して珍しい事ではありませんので覚えておいてくださいね!
目次
先述したように詰りが突然起こるのは珍しい事ではありません。
でも、つまりが発生した時にビックリしない時もありますね?皆さんが驚かない時、それは予期していた詰まりですね。
流れが段々悪くなり、なんとなく詰まりそうだな~と思いながら日々水道を使い続けていたら、ある日ついに詰まった場合は、とうとう流れなくなったか…と驚きませんよね。
この様に詰まりには2つのパターンがあります。
普段、生活していて使用する水まわりですが、何事もなく使えていたのに突然流れなくなってビックリするような詰まりです。
このような詰まりの場合、その大半が普段流さない異物を流してしまった時に起こる事が多いです。
その流してしまった異物が管内に引っかかり止まる事によって、排水の流れが妨げられ詰まりが発生します。
日頃から排水の流れが悪くなっているのに気がついていたけど使い続けて、ある日とうとう流れなくなってしまった詰まりです。
このような詰りの場合、その大半は日頃からの汚れが管内に蓄積する事で徐々に流れが悪くなり起こります。
管内に付着した汚れで配管内の水路が細くなり、最終的にはふさがってしまい詰まりが発生します。
この様に2つの詰まりは、同じ詰まりであってもその性質は全く違ったものです。
あえて、この2つを違った言い方で表現するなら前者は事故で後者は過失とでも言うでしょうか。
前者の場合は、突然何が起きたのか全く分からず動揺してしまうでしょうが、後者の場合は分かっていたにもかかわらず、何もせずに放置してしまった事に後悔してしまうでしょう。
しかし、いずれにしても、詰まりが発生してしまった状況に変わりはありません。
まず皆さんが行なわなければならない事は、慌てず落ち着いて早急に、問題を解決する対処方法を考える事ですね。
ただし、この時に何が原因で起こった詰まりなのかが、何となくでも分かっていなければ、自分で直せるのか、それとも水道業者を呼ぶべきかの判断も付けられないと思います。
ですから、事前に詰まりがどんな箇所で何が原因になって起こるのかを多少なりとも知っておくことは大切です。
水まわりの排水には、純粋に水だけを流す雑排水と、水で物(汚物)を流す汚水の2種類があります。
雑排水は台所や洗面所、浴室等の排水で基本、水だけを流す目的で設置されています。
排水管の太さ(直径)は3~4cm程度で接続する下水管は4~5cm程度です。
雑排水管は固形物を流す目的ではありませんので、このくらいの太さがあれば充分に排水能力は保てます。
逆に汚水はトイレ等の排水で基本、排泄物とトイレットペーパーを流す目的で設置されています。
便器内の水路の容量は大きく、便器と接続する下水管の太さ(直径)はだいたい7.5cm~10cmほどになります。
汚水は固形物が流れるので雑排水管より太くなります。
またトイレの数が多い施設や集合住宅では、合流地点以降はそれより太い排水管を使用しますが、一般住宅部では7.5~10cm程度の太さがあれば充分に排水能力は保てます。
しかし、このように充分な排水能力がある排水管が設置されているにもかかわらず、詰まりが発生してしまうのはなぜでしょうか?
雑排水と汚水
設備 | 排水 | ||
---|---|---|---|
雑排水 ※下水管経 主に40~50mm |
台所 | シンクトラップ+蛇腹ホース | |
S字及びドラムトラップ+蛇腹ホース | |||
洗面所 | Sトラップパイプ(床下排水) | ||
Pトラップパイプ(床上排水) | |||
浴室 | 床排水口ベルトラップ | ||
洗濯場 | 床排水口ベルトラップ | ||
汚水 ※下水管経 主に75~100mm |
トイレ |
便器(衛生器具トラップ、床下排水、床上排水用) |
詰まりの原因は水まわりの箇所によって違ってきます。
どんなものが詰まりの原因になるのかを知っておく事は、詰まりを予防するためにも解決するためにも、とても大事であると考えます。
・トイレ詰まりの主な原因となるもの
トイレで詰まりが発生した時、最も多く原因となるのは排泄物とトイレットペーパーです。
トイレは排泄物とトイレットペーパーを水によって流す場所ですが、1回で流す量が多かったりすると、途中で止まってしまい完全に流れきらずに詰まりになってしまいます。
また管内や下水マス等に異常があった場合に、これらが蓄積して詰まりになってしまう場合もあります。
流せる商品とは最終的には水に溶ける材質で製造されているので、トイレに流しても良いと言われる商品です。
ただし水の中に入れてすぐに溶ける訳ではありません。
最終的に溶けるので汚水処理場まで流れても大丈夫という事です。
しかし、排泄物やトイレットペーパーと一緒に流せば、詰まる可能性は高くなりますし、一気にまとめて流そうとすれば詰まる事もあります。
使用上の注意を必ず読んで使用しなければなりません。
一般的には単独で1枚か2枚くらいで流す物です。
水に溶けやすいトイレットペーパーでさえ、大量に流せば溶けきらずに詰まってしまうのに、これらの商品をルールも守らずに使用すれば、詰まっても当然でしょう。
ぜひ注意してお使いください。
トイレはゴミ箱ではありません。
しかし、分かっていてもこのくらいならと流してしまい詰まりが発生します。
ティッシュペーパー(ポケットティッシュ)やペーパータオルなど、水に溶けないと分かっていてもトイレットペーパーがない時にしょうがないと使って流してしまうのでしょう。
ご自宅でこれを行なうならまだしも、お店や仕事場、公共のトイレなどで行なう方も稀にいらっしゃるようです。
またもっと悪質なのは、トイレをゴミ箱代わりに使用する方ですね。
それに加え残飯くらいならと流してしまう方もいらっしゃるようですが、これも詰まりの原因となりますので絶対におやめください。
その他にトイレ詰まりで意外に多いのは、身に着けていた物を便器の中に落としてしまい、気が付かずに流してしまう事です。
また物を落としてしまい汚いからと拾わないで、そのまま流すのも良くありません。
よほど小さな物でない限り詰まると考えましょう。
自宅のトイレなら絶対拾うのに外のトイレでは流してしまおうなんて考えないでくださいね。
トイレの所有者の方が迷惑しますので絶対にやめましょう。
詰まりの原因になる物(トイレの場合)
原因 | 詳細 |
---|---|
排泄物とトイレットペーパー | 便やトイレットペーパーの量による、また便の硬さや大きさも詰り原因の影響あり |
流せる商品 | お掃除用ウェットシート、おしりふき、お掃除ブラシ、猫砂、便座シート等 |
流してはいけない物 | ティッシュペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー、ウェットティッシュ、生理用品、紙類(新聞紙など)等 |
身に着けていて間違って落としてしまう物 | ボールペン、カード類、鍵、メガネ、携帯電話等 |
台所詰まりの主な原因となるもの
台所の詰まりで1番の原因になるのは、油分、脂分です。
調理や洗い物などをして出た油・脂が排水溝に流れ込み、その直後に即詰る事はありませんが、毎日どうしても流れてしまう油・脂が管内に付着し、蓄積して白く硬くなる事で排水管内が狭まり詰まりの原因となるのです。
ただし、蛇腹ホース等の細いパイプの中では、白く硬くなる前の茶色っぽいゼラチン状の固まりのうちに、詰まりの原因となります。
食器洗い等で使用するスポンジ等も詰まりの原因となる1つです。
大きいスポンジが排水口に落ちても、排水管まで流れてしまう事は少ないですが、切って使うスポンジや使い続け古く小さくなったスポンジ、切れてしまった小さなかけらが管内に流れ込み、それが詰まりの原因となる事があります。
あまり多くは無いですが箸やスプーン、フォーク等を管内に落としてしまうケースです。
ただそれだけで詰まってしまう事は少ないですが、そのままにしておく事によって落とした物に汚れや油、食材カスが付着して詰まりの原因になります。
野菜くず等は小さなものであれば、多少流れてしまっても詰まりの原因になる事は少ないのですが、排水管内が油分の付着で細くなっていたりすると、小さな野菜くずでもそれに絡まって詰まりの原因になるので安心はできません。
意外と起こらない様で起こるのが、ビニール袋やゴミ類、容器のフタ等による詰まりです。
そんなものなら気が付いた時に、すぐに拾ってゴミ箱に捨てると思いがちですが、調理中や後片づけ、洗いものの際に知らず知らずと流れてしまう事もあるのです。
※台所詰まりの場合、油・脂分を流さないようにしていても、洗いものや調理などで意図せず自然と油・脂分が流れてしまい、それらが蓄積し詰りを引き起こしてしまう事もあります。
(排水口に直接残り油を捨てるなんて大胆かつ無謀な事をしなくても、、、)
また、②~⑤に関しては、排水口のゴミ受けカゴとフタが正しく取り付けられていれば、基本的に起こる事はありません。
※何故、例にあげたかというと排水口の流れが悪くなって、ゴミ受けカゴ、トラップのかぶせのフタ等を取り外して使ってしまう方がいらっしゃるからです。
一時的に流れが良くなるかも知れませんが、排水溝がなんでもどうぞの開放状態になってしまい、後でもっと大変な事になってしまいます。
流れが悪くなった場合は根本の解決を考えてくださいね。
洗面所詰まりの主な原因となるもの
毛髪は洗面所に限らず、排水管内の詰まりの原因になる要因の1つです。
ただ毛髪だけであれば、かなりの量が一気に流れない限り、詰まりになる事は少ないでしょう。
では何故?それはこの後でご説明いたしましょう。
汚れも原因の1つになります。
蛇口や排水口、オーバーフロー口の中など、お掃除をしないと水あかはどんどん溜まります。
また手洗い時やうがい時に流す汚れもヌメリの原因となり、特に口からの吐しゃ物、たん等も汚れの原因となります。
洗面所で流す油分も忘れてはなりません。
石鹸かすやハンドソープの油は言うまでもなく、化粧品や整髪料の油分などは製品によっては、粘度が高くパイプ内で固着してしまうものもあります。
よって使用する場合は、安易にそのまま流したりはしないほうが良いのです。
小物やアクセサリー類は日常的に流すものではありませんが、何かのタイミングで排水口に落としてしまったり流してしまったりするので注意が必要です。
特にアクセサリー類のイヤリングや指輪等は、水流でそのまま下水まで流れてしまいます。
詰まりの原因になりやすいのは、歯間ブラシや楊枝、輪ゴムやヘアピン等、細くて長いものはパイプ内にとどまってしまう事が多いです。
以上のように洗面所での詰まりの原因になり得るものは様々で、条件が重なって発生する事が多いでしょう。
※ここで、毛髪だけでは詰まりになる事が少ないのは何故か?が解けますね。
毛髪と水垢等の汚れ、油分の汚れ、固形物が合わさって詰まりになる事が多いのです。
細いパイプ内には汚れが固着しゼラチン状となり管内を狭めますが、この固着に毛髪も絡まって更に悪化する事があります。
浴室詰まりの主な原因となるもの
毛髪類は洗面所と同様に詰まりの原因となる最も大きな要因の1つです。
排水溝の目皿等に絡まったり、ネット等を取り付けこまめに取り除いていれば多少は防げますが、浴槽からはどうしても流れてしまい、完全に防ぐ事は難しいので、どうしても詰まりの原因になってしまいます。
浴室では石鹸やボディソープ、シャンプー、コンディショナー等の油分も大きな原因となります。
特に外国の製品では粘度の高いものが多く、排水口や排水管に付着し毛髪がそれに絡まり、詰まりの原因となる事があります。
また使用しなくなったシャンプーやコンディショナーをそのまま排水口に流す事は、行なわないほうが良いでしょう。
できれば大量のお湯で溶かしてから流してください。
体を洗った時に流れる皮脂も原因の1つです。
これはお風呂に入る以上は自然と流れてしまいます。
毛髪と一緒で詰まりの原因になる事を忘れずに細かめなお掃除が大切です。
浴室内でお子さんが遊ぶ小さな玩具も、詰まりの原因になる危険性があります。
浴槽内に残っているのに気が付かず、ゴム栓を抜いて流してしまうと小さな排水口内に吸い込まれ詰まってしまいます。
お子さんのいらっしゃるご家庭では要注意です。
またそれ以外にもシャンプーや化粧品等の容器やキャップ等、小さなものには注意が必要です。排水口に間違って流してしまう事も多く、特にユニットバスの浴槽から流してしまうと排水管が細く取り出すのも難しいので注意してください。
洗濯場詰まりの主な原因となるもの
洗濯場の詰まりで最も多いのは、繊維のゴミです。
衣類に付いた毛髪も流れますが、圧倒的に繊維ゴミが多いでしょう。
繊維ゴミにまとわりついてしまうのが、洗剤の油分です。
特に最近では粉洗剤より液体洗剤が主流になっていますので、油分は汚れや繊維と絡まり、ドロドロの汚れにより詰まりが発生します。
ちょっとした小物がポケットなどに入っていて、一緒に洗い流れてしまう事もあります。
ただコイン等の多少の重さがあって凹凸の少ないものに関しては、排水口に沈んで流れていかない場合が多いので詰まりの原因になる事は少ないでしょう。
また最近の洗濯機は排水の途中にフィルターが付いている機種もあり、異物は排水口に入る以前にフィルターで止まる事も多くなりました。
(フィルターを細かめにお掃除していないと、排水で詰まりが起こる前にフィルターが詰まり、洗濯機自体にエラー表示が出て動かなくなってしまいます)
屋外詰まりの主な原因となるもの
屋外に洗い場を設けているご家庭では屋外の排水でも詰まりが発生します。
この中でも原因として特に多いのは土砂です。
一般的には水栓柱に研き出し流しを設置しますが、ここで泥に汚れた靴を洗ったり、庭の手入れで使ったスコップやシャベル等を洗ったりするので、排水口の中に土砂が流れ込みます。
これが完全に流れきらず、管内に溜まって詰まりになります。
また、たまにしか使わないと、管内に残っていた土砂の水分がなくなり、余計に固まってしまう事もあります。
土砂がたまった排水管内に、木の葉や枝、実などが流れ込む事によって、さらに詰まりやすい状況になります。
木の葉などに以外にも、そのまま放置したゴミも詰まり原因の1つですので、注意してください。
※屋外の下水マス内で詰まりが発生した場合は、屋内から流した排水が下水マス内でいっぱいとなりすぐ溢れでるでしょう。
主な雑排水での詰まりの原因
場所 | 原因 |
---|---|
台所 | 油・脂 → 冷えて固着する |
スポンジ等・野菜くず類 → 油・脂の固着で細くなった場所で止まる | |
箸・スプーン・フォーク → 油・脂、汚れ、ゴミが溜まる障害物になる | |
洗面所 | 毛髪類・垢や油分 → 両方が合わさって固形になる |
浴室 | 毛髪類・垢や油分 → 両方が合わさって固形になる ※毛髪がトラップ内に溜る |
洗濯場 | 繊維くず・油分 → 両方が合わさって固形になる ※繊維くずがトラップ内に留る |
基本、詰まりが発生するのは排水が流れる管内ですが、場所によっては必ず管内であるとは限りません。
トイレで1番詰まりが発生しやすいのは便器の中です。
便器の出口付近で流した排泄物やトイレットペーパーが止まってしまい詰まります。
また例外はありますが、下水管内で詰まるのはあまり多くないでしょう。
それよりも下水マス内で詰まりが発生し、流れなくなる事があります。
台所での詰まりで多いのが、蛇腹ホース内での詰まりです。
また下水管内で詰まる場合は、エルボ継手箇所など管内の曲がりの部分に油・脂分が固着して詰まりを起こします。
これはホース内の詰まり以上に多く、築10年経っていないお宅でも普通に起こる詰まりです。
特に排水管の距離が長く曲がり箇所が多いと、余計に詰まりが起こりやすくなります。
下水管は距離が長ければ長い程、曲がり角が多ければ多い程、流れが遅くなって、汚れ成分が排水管内に付着して行くのです。
洗面所で詰まりが起こりやすい箇所は、排水トラップパイプ内です。
特に多いのは水のたまるU字管以降のストレートパイプ(ステッキ管:床排水)部分です。
水の溜まるU字管も汚れは溜まりやすいのですが、日頃からパイプユニッシュのような洗浄剤を使用していれば、意外と綺麗に保てます。
しかし、水の溜まらないストレートパイプにはあまり効果がないため、どうしても汚れが蓄積しやすく、詰まりやすくなります。
もう1つはポップアップ式の排水口です。
取り外しができるポップアップの排水フタの場合には問題ありませんが、取り外しのできないポップアップの排水フタの場合(金属排水トラップに多い)ですと、フタの下のヘアーキャッチャーに毛ゴミが引っかかり、そこに油分等のドロドロの汚れが付着して詰まりの原因となります。
これらの箇所はなかなかご自分でお掃除しにくいので、厄介な箇所でもあります。
浴室の詰まりで多い箇所は、排水トラップ内の排水溝です。
トラップのタイプによっては容易に取り外して掃除ができるので、細かめに点検していれば詰りを予防しやすい箇所ではあります。
ただしトラップによってはトラップ部分が一体になっていて、ゴミを取り除く事が容易にできないタイプ(鋳物タイプのトラップに多い)もあります。
詰まりが発生する主な箇所
場所 | 箇所 |
---|---|
トイレ | 便器内(主に出口付近) 下水管及び下水マス内 |
台所 | 蛇腹ホース内 下水管内(特に曲りのある箇所) |
洗面所 | 排水トラップパイプ内 ポップアップ排水口の入り口付近(外せないフタ下のヘアキャッチャー部) |
浴室 | 排水トラップ内 浴槽排水管内(ユニットが多い) 浴槽下排水口(在来風呂が多い) |
洗濯場 | 排水トラップ内(防水パン、床取付けトラップ共に) ※洗濯機フィルター |
説明したように排水詰まりといっても症状は様々なので、道具さえあれば皆さんでも簡単に直せる場合もあります。
また道具がなくても解消ポイントが分かっていれば、簡単に直せる詰まりもありますね。
ただし、簡単に直せない詰まりもあります。
そこで無理をすると詰まりが水漏れや設備破損等の2次被害に広がってしまいます。
また水道業者が行なえば簡単に直ったであろう詰まりが、水道業者でも簡単に直せなくなってしまう場合もあります。
ここからは皆さんが自分で行なえる詰まりの修理方法をご説明いたしますが、
実際に行なう場合は、絶対に無理をしないでくださいね。
〈症状①〉
トイレを流したら、便器いっぱいに水が溜まって水が流れていかない。
〈思い当たる原因〉
A.排泄物の量が多かった、固かった。
B.トイレットペーパーを普段より多く流してしまった。
〈用意する道具〉
ラバーカップ(バケツ、雑巾、新聞紙)
〈作業手順〉
(ラバーカップはゴム部分が全て水の中に入らないと、効果がありませんので水位が低い場合には逆に水を足してください)
(リズムは、1,2、3で押して、1で戻して下さい)
※ラバーカップを行なう事で、便器内の詰まりの原因を動かしたり、向きを変えたり、固まりがばらばらになる事で詰まりが解消します。
決して押し流すわけではありません。
空気が入ると圧がかかりませんので、密着した状態から引くようにしましょう。引く前の状態が密着していないと、効果は半減してしまいます。
(直ってない場合は溢れる可能性があるので、レバーを使って水を流さないでください)
正常な流れ方ならトイレットペーパーをこぶし大に丸めて流します。
2~3回流して問題無く流れれば修理完了です。
後片付けをしましょう。
〈症状②〉
トイレを流すとゴボゴボと音がする
※通常流した時に起こるゴボゴボ音と違って、流した後も繰り返しゴボゴボと音がします。
〈思い当たる原因〉
A.排泄物がいつもより、かなり硬く大きかった。
B.排泄物、トイレットペーパー以外の異物を流してしまった、流してしまったかもしれない。
〈Aの場合に用意する道具〉
ラバーカップ(バケツ、雑巾、新聞紙)
〈作業手順〉
〈上記の作業で直らない時やBの場合〉
すぐに水道業者に連絡し連絡してください。
戸建ての場合は、念の為に屋外の下水マスが詰まっていないか確認しましょう。
〈症状①〉
今まで正常に流れていたのに、急に水が溜まって流れなくなった。
〈原因〉
A.異物を流したかもしれない、流した
B.心当たりなし
※排水口に手を入れて、異物がないか確認します。
異物がなければ、シンク下の蛇腹ホースを外してみます。
〈用意する道具〉
バケツ、雑巾、灯油手動ポンプ、タッパー等の容器
〈作業手順〉
タッパー等の容器でバケツに移し、トイレに流してください。
大きなゴミは必ず取り除きましょう。
※細かい野菜くずが混ざっている事があるので、洗面所等に流すと詰まる危険性があります。
最後は灯油手動ポンプでくみ上げます。
通常は上部ナットを外し、下部は下水管から引き抜き外します。
※多少、残りの水が出るので注意してください。
異物を除去する際に、蛇腹ホースに穴を開けたりヒビを入れたりしないよう注意してください。
詰まりが解消されていたら、あわせて水漏れが無いかも確認してください。
問題が無ければ修理完了です。
※詰まりが解消されない場合は下水管内で詰まっていると思われるので、水道業者に依頼してください。
〈症状②〉
以前から徐々に流れが悪くなっていて、ついに流れなくなった。
※下水管内での詰まりの可能性が高いですが、念のため蛇腹ホースを外してホース内を確認してください。
〈症状③〉
シンク下で下水管が直接つながっているキッチンの場合(蛇腹ホースやトラップパイプを使用していない)
〈症状〉
シンクに水が溜まって流れない
〈原因〉
以前、もしくは数日前に排水口から異物を流して(落として)しまった。
※ラバーカップを使用して、一時的に流れる様にできるかもしれませんが、異物が箸やスプーン、フォークのように長い棒状の物でない場合は、異物が奥に行って取れなくなる危険性があります(既に取れない位置にあるかもしれません)
〈症状②と③の場合〉
水道業者に依頼して、②であれば排水管の清掃、③であれば異物の除去してください。
〈症状〉
以前から流れが悪かったが、いよいよ流れなくなった。
〈原因〉
特にない
〈用意する道具〉
雑巾、洗面器またはタッパー容器、パイプ用お掃除ブラシ
※トラップパイプが樹脂製の場合です
〈作業手順〉
※ナットを緩めると水が出ますので、必ず洗面器やタッパーの容器類で水受けしてください。
※パイプ内に異物、汚れが溜まっていたら除去してください。
こちらも異物、汚れがあれば除去してください。
ナットは工具を使用せずに、手で締めて取り付けます(外す際も基本、工具は使用しません。)
※ステッキ管と下水管の接合部に取り付けられている防臭ゴムは、必ず密閉するように取り付けて下さい。
正しく取り付けを行なわないと、下水臭が漏れて悪臭の原因になりますので、ご注意ください。
問題無ければ修理完了です。
※取り付け部から水漏れする場合は、再度ナットを緩めてパッキンの確認をしてから取り付け直してください。
ナットの締める時に力が入らない場合は、滑り止めマット(シート)等を使用してみてください。
また詰まりが直らない場合は、下水管内での詰まりの可能性が高いので、できれば水道業者に連絡し、専用機材で修理してもらってください。
〈症状〉
洗い場の排水口の流れが悪く足元まで水が溜まってしまう。
〈思い当たる原因〉
特にない
〈道具〉
ピンセットまたはラジオペンチ、ラバーカップ
※ユニットバスの場合
〈作業手順〉
両方とも通常は、左回しに少し回すとロックが外れるので取り外しができます。
樹脂製のものが固くて回らない(外れない)場合、
工具等を使用して無理に回すと破損してしまうのでご注意ください。
※通常、排水口には水が溜まる様になっていて、オーバーフローするように上部の隙間から流れるので、上部の隙間にピンセットを差し込んで、毛ゴミをつまみゆっくり少しずつ引き出します。
※万一、流れが悪い場合には、洗い場にカランで水を流しながらラバーカップを使用します。
この時必ず浴槽に栓をして、水を1/3程度溜めた状態で行なってください。
ただし、直らない場合は無理をせずに、水道業者に修理を依頼してください。
〈症状〉
洗濯機を使用すると、洗濯防水パンに水が溜まってしまう。
〈思い当たる原因〉
特になし
〈用意する道具〉
ピンセットまたはラジオペンチ
〈作業手順〉
※洗濯機が邪魔をして排水口が外せない場合は、洗濯機を移動してから行なってください。
詰まり除去で使用する物
場所 | 使用道具 |
---|---|
トイレ | ラバーカップ、バケツ、雑巾、新聞紙等 |
台所 | バケツ、雑巾、灯油手動ポンプ、タッパー等の容器、ライト等 |
洗面所 | バケツ、雑巾、洗面器又はタッパー等の容器、ライト、パイプ用のお掃除ブラシ等 |
浴室 | ピンセット又はラジオペンチ等、ラバーカップ |
洗濯場 | ピンセット又はラジオペンチ等、ラバーカップ ※床取付トラップの場合は雑巾も |
最後に、ここで紹介した詰まりの修理方法は、ラバーカップとご家庭にある身近な道具を使用して行なう簡単な詰まり直しです。
実際に作業を行なってみると、自分で直すには難しい状況でも躍起になって修理しようとして2次被害を起してしまう事も多々ある様です。
特に階下に部屋がある場合や、集合住宅の場合は2次被害が自分だけでなく他の方の被害にもなってしまいますので無理をせず慎重に対応して下さい。
そして直せない場合は作業を中断し、すぐ専門の水道業者にご相談ください。