原因・状況
キッチンシンクの下で水漏れが発生しているとのご依頼がありました。お客様宅に伺い、水漏れ状態を確認すると排水栓の接続ナット付近から水滴が垂れていました。シンクのご利用年数を伺うと築年数と同じだから30年は経っているとのこと。排水栓の接続ナットの緩みによる水漏れかと思いましたが、接続ナットを確認しても緩みは無し。こうなると原因は2つに絞られます。1つは排水栓パッキンの劣化による水漏れです。排水栓とシンクの接続部には大きなパッキンが取り付けれられていて、このパッキンがダメになると水漏れが起きます。もう1つはシンクに穴が空いて起きる水漏れです。シンクに錆が発生すると小さな穴が空くことは良くあります。そして錆が起きやすいのは排水栓の接続部付近です。シンクの穴の確認方法はシンク側からライトで光を当てて、シンク下から確認するという方法です。穴が空いていれば光が見えますので穴を発見することが出来ます。今回もこの方法で確認したところ、穴を発見することが出来ました。その穴から下に水が垂れていました。
作業・施工内容
シンクに穴が空いているので、根本的な改善はシンクを交換するしかありません。ただし、シンクの交換となると結構な金額になってしまいます。お客様に現状と改善方法をご説明しましたが、予算も厳しいのでシンク交換はできない、なんとか応急処置をしてほしいとのご要望がありました。穴も小さく、水漏れしている量もあまり多く無かった為、コーキングによる応急処置作業と見積もりを提案(コーキングは固まるとシリコンゴムになる補修材です)。ぜひそれでやってほしいとのお返事をいただいたので見積書を作成し、承認のサインをいただいてから作業を開始しました。
まず、乾いたタオルでシンクの表面裏面を拭きます。タオルで拭き切れない接続部辺りはティッシュペーパーを挟んで水分を抜きます。次にコーキングを塗布しますが穴の部分、シンクと排水栓の接続部をコーキングで埋めました。隙間なくコーキングを塗布し、時間を空けて水を流して水漏れが収まったことを確認し、終了となりました。
今回使用したコーキングは、ガンタイプのセメダイン、シリコーンシーラントです。
ポイント(予防策・注意点)
今回のポイントは以下の通りです。
① コーキングを塗ったら固まるまで触らない
② 応急処置はあくまでも応急処置で、修理ではない
コーキングを塗布した後の大原則は「触らない」ということです。触ってしまった場合、形が崩れたまま固まってしまうので注意しましょう。
また、あくまで応急処置ですので、いつまでシンクが持つかは不明です。応急処置がダメになってまた水漏れする前にシンク交換を検討しましょう。
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