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毎日使っているディスポーザーがいきなりつまると、皆さんはちょっと不安になってしまいますよね。しかし、ディスポーザーのつまりは、自分で簡単に解決できるケースもあるのです。対処に困るのは、どちらかと言うと排水管つまりの方でしょう。
ディスポーザーの先にある排水管がつまり、キッチンの排水が流れなくなることがあります。その場合は軽度のつまりならラバーカップを使って取ることが可能でしょう。
慌てて専門の業者を呼ぶ前に、自分でできることがないか探して試してみても遅くはないでしょう。
本記事では、ディスポーザー本体が詰まる原因と対処方法を一覧表でご紹介します。
またディスポーザーより先の排水管がつまったときに使うラバーカップと真空ポンプの使い方も解説します。ディスポーザーのつまり解決に、ぜひお役立てください。
目次
ディスポーザーは排水口に生ごみを入れてスイッチを入れると、刃で粉砕して水と一緒に排水管に流す生ごみ処理装置です。
投入口はシンクの排水口で、ディスポーザーの本体はシンク下に設置されています。
粉砕された生ごみは、そのまま下水に流されるのではなく、浄化槽で微生物によって分解し浄化処理されてから、下水に流れる仕組みです。
ディスポーザーの処理の流れは以下のようになっています。
排水口からディスポーザー本体に生ごみを投入しスイッチを入れると、破砕刃が回転し、底板の固定刃との間で生ごみを破砕します。
破砕中は蛇口から水を出しておくため、破砕された生ごみは水と一緒に排水管に流されるのです。
ディスポーザーからの排水管、排水桝は屋外の処理槽につながっており、微生物による処理がされた後で、公共の下水管へと流されます。
アメリカではディスポーザーは普及しているキッチン設備です。
しかし、日本では戸建てより、マンションのキッチンでの設置が多いようです。
ディスポーザーの設置には浄化槽が必要といったことや、排水管を他の汚水管と一緒にできないなど、取り付けに関してクリアしなくてはならない条件があります。そのため、戸建てより新築の分譲マンションなどに多く取り付けられる傾向にあるのでしょう。
ディスポーザーの設置には届出が必要となるので、導入しようとしてる場合は一度お住まいの地域の下水道局に確認してからにしましょう。
ディスポーザーには、「連続投入方式」と「パッチ・フィード方式(蓋スイッチ式)」という2つの方式があります。国内のマンションで設置されているディスポーザーは、ほぼ「パッチ・フィード方式」です。
連続投入方式は、壁のスィッチやスィッチペダルで操作します。ディスポーザーに、順次生ごみを入れながら連続して稼働させて、粉砕していく方式です。ディスポーザーを動かしている間は、水を流し続ける必要があります。
ディスポーザーに生ごみを入れ、ふたをすることでスィッチがはいり、中の生ごみを粉砕します。この方式も、ディスポーザーを動かしている間は、水を流し続ける必要があります。
ディスポーザーを使うときには、必ず水を流さなくてはなりません。
水を流し忘れると、つまりやディスポーザーが正しく動かない原因となります。粉砕処理が正常な状態でできないため、本体の部品の消耗や劣化が早くなる可能性も出てきます。
また蛇口と連動式のディスポーザーもあり、蓋を閉じてスイッチが入ると自動で蛇口から水が流れる物もあります。
ディスポーザーは何でも粉砕できるわけではなく、「固いもの」「繊維質のもの」は粉砕できないため、これらを入れると、停止し水漏れや故障の原因となります。
また「卵の殻」は流れにくく詰まりやすいため注意が必要です。
タケノコの皮などは意外と思う方もいらっしゃると思いますが、繊維の多い食品はディスポーザーに繊維が引っかかり正常に動作しなくなるためです。
防虫や除虫のために殺虫剤を投入したり、掃除やつまり取りのために、強い洗剤を使ったりしたくなるかもしれません。しかし、これらはディスポーザーの傷みや故障の原因となります。
また、浄化槽で正常な処理ができなくなる可能性があるため、強い洗剤は使わないよう、くれぐれも注意が必要です。
ディスポーザーでつまりが起きた場合、ディスポーザー本体で詰まったと思う方が多いでしょう。しかし、それ以外の場所で詰まっていることもあります。それでは、どこで詰まるのかを見て行きましょう。
どの場所で詰まりが発生しても、ディスポーザーが流れなくなります。
ディスポーザーが流れなくなった時は、何処で詰まりが発生しているのかを確認する必要があります。場所の特定が出来ないと効果的な対処ができません。例えば、床下排水管で詰まっていた場合にディスポーザーをいくら掃除しても意味がないのです。
ただし、ディスポーザー排水管と床下排水管の詰まりは目視確認できない事もある為、段階を追って作業をしながら場所の特定をする場合もあります。またマンションの場合は、排水桝を確認する事は必要ないでしょう。
ディスポーザーで考えられるトラブルには、動作しない、停止する、排水ができないなどのトラブルがあります。それぞれどのような原因があるかを見ていきましょう。
ディスポーザーにつまりが起きると「動かない」「止まる」といったトラブルがおこります。そして、ディスポーザー本体で詰まっている時は中を確認すれば分かります。ディスポーザー本体の詰まりはどのような状態になり原因はどこにあるのでしょうか。
一覧表にまとめましたので、つまりが起きたときは参考にしてください。
状態 | 原因と対処方法 | |
---|---|---|
投入口への水の流れが悪い | 原因 | ・生ごみを詰め込みすぎ ・生ごみの破砕が完了しているのに、ふたスイッチがオンになっている(Panasonicの場合) |
対処方法 | ・生ごみのつめ込みすぎで、水の抜ける部分がなくなっている。生ごみの投入量を減らす。 ・破砕が完了しているのに、ふたスイッチがONになっている場合はOFFに切り替える |
|
ディスポーザーに生ごみがついてつまる | 原因 | ・流す水の量が少なかったためスリットに生ごみがついている ・水を流す前にスィッチをオンにしている |
対処方法 | 電源を切り、ゴム手袋をつけて掃除をする 箸やトングでディスポーザーにつまっているものを取り除く ふたを洗い、ディスポーザー内のごみなども取り除く |
|
「噛み込み※」が起きている | 原因 | 硬いものや大きいもの、異物や繊維質の野菜ごみを噛んでつまり、刃が動かなくなっている |
対処方法 | 付属のロック解除ハンドルを使用する ①電源を切り、ゴム手袋をつけて生ごみをできるだけ取る ②ロックハンドルでディスポーザーの中心にあるナットに合わせて左右どちらかに回し、ロックハンドルを外す ③箸かトングで噛み込んでいた異物を取り出す ④過熱保護装置のリセットボタンを押す |
|
過熱保護装置の作動 | 原因 | モーターに負荷がかかると作動して運転を停止した、もしくは誤作動 |
対処方法 | ①噛み込みや詰まったゴミを取り除く ②過熱保護装置のリセットボタンを押す |
※ディスポーザー内部に生ごみなどが挟まり動かなくなる現象
このような症状の場合は、基本的に水道業者を呼ばずに自分で対処することができるでしょう。また自分で対処することによって、何がどう詰まったのかがわかります。そして、今後同じように流してはいけないということもわかる為、予防にもなります。
ディスポーザーを長く清潔に安全に使い続ける為には、定期的なメンテナンスが必要です。それでは効果的なメンテナンスの方法をご紹介いたします。
ディスポーザー内に氷を10個ほど投入し、台所用中性洗剤を数滴たらします。
その後、ディスポーザーを動作させ、破砕が終了したら掃除は完了です。
ディスポーザーのメンテナンスは、週に1回程度行いましょう。
ふたは、台所用中性洗剤とスポンジを使って洗います。ディスポーザーの中を手洗いするときには、必ず電源を切り、厚手のゴム手袋をつけてケガをしないように気をつけて洗いましょう。
排水管には、45℃~50℃のお湯を5Lくらい一気に流し込みます。排水管のぬめりに付着した流れにくい卵の殻などを流す目的があります。こちらも1週間に1回くらいの割合で行いましょう。
ディスポーザーの排水ができない場合には、ディスポーザーより先の排水管内で詰まっている可能性もあります。
【原因】
キッチンの排水管のつまりの一番大きな原因は「油」です。
排水管の周りに油がはりつき、ぬめりになります。そこにまた油が貼りつきぬめりが厚くなる現象が繰り返され、油の層になりながら排水管を狭めていきます。気が付かないうちに油で排水管がぎっしり詰まってしまい、水が流れなくなるのです。
そしてディスポーザーは生ゴミを粉砕して流す為、ドロッとした排水になります。水量が足りないと、このドロッとした排水が管内に残ってしまうこともあります。油同様、排水管内に残って固着すると詰まってしまいます。
【対処方法】
ラバーカップや真空クリーナーを使ってつまりを取りのぞきましょう
ディスポーザー本体に原因があるのではなく、ディスポーザー排水管内で詰まってしまい、シンク内から水が流れなくなるケースの対処法には、ラバーカップや真空クリーナーを使う方法が簡単です。
ラバーカップを使う前に、注意事項が一つあります。
ディスポーザーの寿命は7~10年といわれています。
寿命を過ぎている場合や、寿命が近い場合は内部パーツのゆるみや劣化のため、強力な力で引っ張ると破損の可能性がゼロではありません。このことを心にとめてラバーカップを使いましょう。
ラバーカップというとトイレをイメージしますが、皆さんが排水口や排水管のつまりを取るのにも一番役に立つアイテムでしょう。
ディスポーザーを使っている場合には、一つキッチン用に常備してもいいかもしれません。柄が短めでキッチンにおいてもかわいい デザインのラバーカップも市販されています。
●選び方
カップが排水溝を覆ってしまう大きさ、もしくはディスポーザーの口に合うサイズ
ディスポーザーの排水口は小さいので、大きさが合わないというラバーカップはほとんどありませんが、注意したいのはゴムの形状です。ゴムが接するシンク部分は平面なので、平面に密着しやすい半円形状のラバーカップを準備するようにしましょう。
わん部分がつかれば水は多少多くても大丈夫ですが、シンクが満杯だとラバーカップを引っ張るときに水が溢れる可能性があり、作業がし難いので水を汲み出して水位を調整します。
柄が斜めにならない様に真っすぐ押し込むのがポイントです。
引く時にわん部分が水から出過ぎると周りに飛び散るので気を付ける。
引いた時に軽いと感じる場合は密閉できていない可能性があるので、押し込む時にしっかりチェックする。
真空クリーナーは、先端にカップが付いており、ラバーカップに近い見た目をしています。
吸引力がラバーカップより強力なため、ラバーカップで試してみても取れなかったというケースは、真空クリーナーを使う方がよいかもしれません。
●選び方
カップの形状に注意して選びましょう。基本的にカップが半円形状のものであればほとんど大丈夫ですが、先端が三角形のようにすぼんでいるものは合わないです。ただ基本的にカップの取り換えができて、複数の大きさのカップが付属している真空クリーナーもあるので神経質になりすぎる事はないでしょう。
わん部分がつかれば水が多くても大丈夫です。しかし、シンクが満杯の場合は、真空クリーナーを引っ張るときに水があふれるため、水をくみだしましょう。
排水溝を覆って密着させる時に、ゴム内の空気も極力抜くように密着させる。
引く時は一気に引くが、ゴムの部分が排水口から離れないように!戻す時はゆっくり押し戻す。
つまり取りの手順は、ラバーカップとほぼ同じです。真空パイプクリーナーは、力の弱い人でも楽に扱えるという長所があります。少ない力で強力な効果が得られるので、より簡単に、つまりを取りたいという場合におすすめです。
ラバーカップも真空クリーナーも空気の圧力で詰まりを押し流すと思われがちですが、実際は全く逆です。
どちらも詰まりと工具の間を水で満たし、空気が無い状態で勢い良く引っ張る事で水と一緒に詰まりの原因も引っ張られます。詰まりは動くことにより形が変わり、形が変わると水の取り道が大きくなるので溜まった水が一気に流れ込み、詰まりを一緒に流してくれるのです。
この仕組みをよく理解しておいてください。これはディスポーザー詰まりだけでなく、トイレやお風呂のつまりを取る時にも全く同じです。
ではなぜ、空気圧で押すことがダメなのか。それは、漏水するリスクが大きく伝わる力も弱いからです。まずリスク面では、詰まっている所に空気を押し込むと、排水口や接続部等の至る所から水が漏れ出すというリスクがあります。
もう一点は力の強さです。空気を押す時は腕と胸の筋肉を使うのに対し、水を引く時は腕と背中の筋肉を使います。背中の筋肉は人間の体の中で一番大きな筋肉なので、加えられる力も一番大きくなります。加わる力が大きい方が詰まりを動かしやすいという訳です。
以上の理由から、ラバーカップや真空クリーナーなどの工具は引いて使う為に作られています。
ディスポーザーだけに限らす、台所で多い排水管の油汚れ汚れは水温で状態が多少変わります。油汚れは水温が高いと柔らかくなります。
ラバーカップがないときの対処方法として、今回は「お湯を使用する対処方法」をご紹介します。お湯で油汚れや詰まっている原因を柔らかくして流すという方法です。
(タオルの端はシンクの外に出しておいて下さい)
※50~60℃のお湯はかなり熱く、手を付けていられない程です。タオルの端をシンクの外に出しておくかゴム手袋などを使用して火傷しないように気をつけましょう。
つまりの状況によっては解消しないこともありますので、ちょっと流れが悪い程度の軽度のつまりに効果がある方法と言えるでしょう。
また、この対処法は詰まった時だけでなく詰まりの予防としても使えます。予防として行う場合は、月に1回位のペースで行うと効果的です。
ディスポーザーの取り扱い説明書には「強アルカリの洗剤は使わないでください」との記載があるのではないでしょうか。
パイプフィニッシュは強アルカリの洗剤で、PH値はメーカーからは公開されていません。
ディスポーザー本体を傷める可能性や、浄化槽の微生物を殺してしまう結果につながりかねませんので、強い洗剤の使用はおすすめしません。
ディスポーザーで詰まりが起きた時に、やってはいけないNGな対処法が3つありますので解説いたします。
今までにもお伝えしてきましたが、空気圧を使用する真空クリーナーやラバーカップでディスポーザーの詰まりを「押す」ことはNGです。年月の経っているディスポーザーでこれをやると、ディスポーザーが破損することもあります。これは大げさでは無く、実際に事例がいくつもあるので気を付けましょう。
排水口が詰まったらワイヤーブラシを使用するという方もいると思いますが、ディスポーザーへの使用はできません。そもそもディスポーザーの排水口は細かい穴が空いているだけなので、ワイヤーブラシは入らないでしょう。
ディスポーザーが止まってしまった時に、無理に何度も作動させるさせることはNGです。ディスポーザーは電気機器なので、無理な使い方をすると壊れてしまう恐れがあります。
ラバーカップか真空クリーナーで、つまりが解消しないときは、専門の業者に依頼してつまりを取ってもらいましょう。
キッチンの排水管のつまりの原因は、油汚れが圧倒的に多いため自力でとるのは難しい場合もあります。
詰まった油汚れの一部だけがはがれて落ち、排水管を完全につまらせてしまうこともあるからです。
ディスポーザー本体の故障はメーカーに修理を依頼する必要がありますが、排水管のつまりは水回りのトラブルを解決できる専門の水道業者に依頼します。
設備に特段問題がない、通常のキッチンの排水管のつまり取りの相場は8,000円~15,000円前後でしょうか。しかし、なかなか取れない強固なつまりの場合は、トーラー機や高圧洗浄などが必要になりますので、つまり取りの費用は20,000~40,000円程度かかる事があるでしょう。
参考までにキッチンのつまり取りの料金相場をご紹介します。
サービス(作業)内容 | 作業料金の相場 |
---|---|
キッチン排水溝の清掃 | 4,000円~8,000円 |
キッチン排水溝ローポンプ作業 | 8,000円~12,000円 |
トーラー作業 | 15,000円~25,000円 |
高圧洗浄作業 | 15,000円~30,000円 |
※あくまで料金相場の為、使用する機材や排水設備の状況などによって変わってくるでしょう。最終的な見積もり価格は水道業者に一度来てもらって作業員に確認してもらって説明を受けましょう。
もしディスポーザーを使わなくなった時は、ディスポーザーから通常の排水栓への交換作業も水道業者なら可能ですので相談して下さいね。
ただし、マンションでは、普通の排水栓に変更する場合は、管理組合や管理会社に確認が必要です。
マンションによっては、規約でディスポーザーをつけなくてはならない場合もあるためです。
ディスポーザーは、生ごみが出ず、その場で処理するため、ニオイの心配もありません。
暑い時期は、生ごみのにおいがひどい時期です。でも、ディスポーザーがあればゴミの量もぐっと少なく、においもありません。
便利なディスポーザーのつまりを予防するために、使うときに注意するポイントをチェックしておきましょう。
ディスポーザーがつまる原因と対処方法、排水管つまりを解決してくれるラバーカップや真空クリーナーの使い方について、ご紹介しました。キッチンは毎日使う場所です。便利なディスポーザーが止まった場合や、水が流れないなどのトラブルには、戸惑うことの方が多いかもしれません。
本記事を参考にしてディスポーザーのトラブルに対処してください。
自分で解決できないつまりは、専門の業者に任せましょう。
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