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シャワーを使うときに水圧が弱いと、お風呂の爽快感が半減するかもしれません。
昨日までは肌にあたったときの圧が強かったのに、急にシャワーの勢いが弱くなったと思う場合は原因があります。
自分で確認できることをご紹介しますので、水の勢いをとりもどしましょう。
また、急に水圧が弱くなる場合だけでなく、「シャワーの水圧が弱いとずっと感じていた」「引っ越したら水圧が弱い」などのケースと対策も取り上げています。
自分で水圧を取り戻せるケースもありますので、ぜひ原因の確認をして、シャワーの勢いをアップさせましょう。
目次
「シャワーの水圧が弱い」と一言で言っても、弱いと感じる現象はさまざまな起こり方をします。
いつから弱いのか、シャワーだけなのか、水も勢いが弱いのかなどの状態を確認して原因を考える参考にしましょう。
下記は例を記載しています。このように、水圧が弱いと感じる場所やよわくなったのはいつからかを考えてみましょう。
シャワーの水圧が弱くなった時期や他の蛇口の状態から、考えられる原因を表にまとめました。
起こる現象 | 原因 |
---|---|
【急に】シャワーだけ水圧が弱い | 浴室の水栓の止水栓を閉めた後、開けるときに以前と同じ位置まで回されていない |
シャワーだけ水圧が弱い | シャワーヘッドかストレーナーのつまり |
【急に】シャワーだけ水圧が弱い | シャワーホースの破損で水漏れ |
【急に】家中の蛇口の水圧が弱い | 元栓で調節 |
使っている最中に時々弱くなるなどムラがある | 宅内の他の水栓でお湯を使っている 給湯器の能力が低い |
お湯の出が悪い | 湯沸かし器のサイズが小さい |
マンションの高層階・引っ越し後 | 「重力給水方式」の影響 地域の水圧が弱い |
【急に】シャワーだけ水圧が弱い | 浴室の給水管の水漏れ |
それぞれの現象に対して、水圧を戻す方法を見ていきましょう。
昨日よりシャワーの水圧が弱くなったと感じる場合、まず考えたいのが浴室の止水栓を閉めていないかです。
水栓を取り換える工事をした後などは、水圧が今までと異なっている可能性があります。
浴室の止水栓が閉まっている場合、弱くなったのはシャワーだけではなく、水栓の蛇口から出る水の勢いも弱くなっているはずです。
シャワーは直接肌に当たるため、強弱を感じやすいのかもしれません。
シャワーは浴室の水栓から分岐してホースが取り付けられているケースが多いでしょう。
そのため、水栓の止水栓がシャワーのお湯と水の量を調整しています。
浴室の水栓は「サーモスタットシャワー混合水栓」「2ハンドルシャワー混合水栓」などです。
お湯と水が水栓の中で合わさり蛇口やシャワーから出てきます。
止水栓はお湯(左側)と水(右側)にそれぞれついていますので、マイナスドライバーで止水栓のネジを回してお湯と水の流れる量を調節します。
水量を多くしたい時 | 左回り(反時計回り)に回す |
---|---|
水量を少なくしたい時 | 右回り(時計回り)に回す |
止水栓はマイナスドライバーで操作できる大きさです。
ネジが外側と内側に2重になっている水栓の場合中の小さなネジが止水栓になります。
水栓により止水栓の位置が異なります。
わからない場合は、説明書かメーカーのサイトで確認しましょう。
水栓の内部のストレーナーに異物が付着すると、水流が妨げられシャワーの水圧が下がります。
また、水垢でシャワーヘッドの散水板の穴が詰まっている場合は、お湯が出る穴が減り物足りなさを感じます。
ストレーナーは、水栓の中にあるフィルターです。
給水管より送られてきた水やお湯に含まれている異物を取り除く役割を果たしています。
急にシャワーの水量が弱くなったときはストレーナーに異物がつまっている可能性があります。
水栓からストレーナーを外し、掃除をして戻しましょう。
ストレーナーの位置は水栓により異なりますので、水栓ドライバーなど適切な工具が必要です。
ストレーナーの位置が不明な場合は説明書などで確認しましょう。
水垢などで穴が詰まり、お湯が出ている穴が減っているため、シャワーの水圧が弱くなったように感じる場合があります。
歯間ブラシの超極細タイプ(3Sか4S)で、シャワーの散水板(シャワーヘッドのシャワーが出る部分)の穴を掃除します。
無理に差し込んでシャワーを傷つけないよう注意して掃除しましょう。
シャワーヘッドを解体して散水板を外せる場合は、取り外して古歯ブラシなどでこすり洗いをしてもいいでしょう。
穴がつまってしまっている場合は、シャワーヘッドを取り換えてもいいでしょう。
シャワーヘッドは、工具の必要もなく簡単に取り換えられます。
今使っているシャワーヘッドと異なるメーカーのものにするときは、接続アダプターが必要になる場合がありますので、購入時に注意が必要です。
急に水圧が下がる原因に、ホースに穴が開いて水が漏れているケースがあります。
シャワーを使用中にホースを伝って漏れていたら気づかない場合もありますので、ホースを確認してみましょう。
穴が開きやすい場所は、ホースとシャワーヘッドの接続金具の付近です。
また、長く使っているホースの場合は、亀裂が入っているかもしれません。
修理をするかホースを取り換えましょう。
穴が開いている部分をカットしてシャワーヘッドをつなぎなおす修理になります。
難しくはありませんが、ホースを止め付けている金具の脱着や、ホースの中に取り付ける金具の脱着に力が必要です。
シャワーを出して、水漏れがないかを確認する
ホースの取り替え時期は5年といわれています。
長く使っている場合は、取り換えましょう。
取り換え時に接続アダプターが必要になる場合があります。
手で回らない場合はモンキーレンチを使って回す
※水栓側のナットは、シャワーヘッド側の取り付け金具より小さいので逆につけないよう注意
※アダプターが必要な場合は先に取り付けておく
※アダプターが必要な場合は先に取り付けておく
元栓の開き方が少ない場合は、給湯器に供給される水道水が少くなり、お湯の量も少なくなります。
給湯器からの水が少ない場合は、シャワーの水圧が弱くなり物足りなさを感じるでしょう。
元栓が閉められている場合は、宅内の給水管に供給される水の量が少ないため、浴室以外の蛇口から出る水の勢いも弱くなっています。
宅内の水道工事などで元栓を閉めた後に、以前より給水量が少ない位置までしか開けられていないのが原因です。
水道の元栓は下記表の位置にありますので、水道メーターの横にあるハンドルを回して開け、水流を多くします。
住宅タイプ | 水道の元栓の場所 |
---|---|
戸建て | 道路から敷地内に入るあたりの地面、玄関脇、駐車場などにある「量水器」と書かれたフタの中。 フタは鉄製・樹脂製の黒・青などがある |
マンション | 玄関扉横のメーターボックスの中 |
アパートなどの集合住宅 | アパートなどの集合住宅では、水道メーターが一か所にまとめて設置されていることがある ・各部屋前の廊下やベランダ付近に並んで設置 ・建物の通路の地面に並んで設置 ※よその部屋の止水栓を開け閉めすると迷惑がかかるため、自分の部屋の止水栓であることをよく確認の上操作が必要 |
シャワーのお湯は給湯器から供給されています。
同じタイミングで、複数個所でお湯を使った場合、お湯の量が不足し水圧が下がります。
この現象はガス給湯器で起こることが多いでしょう。
ガス給湯器が一度に供給できる能力は「号数」であらわされます。
16号の給湯器の場合、シャワーだけを使う場合は問題なく使えますが、キッチンで洗いものをするとシャワーの水圧が下がるケースがあります。
浴室でシャワーを使っているときは他の場所で使わないようにしましょう。
家族の人数が多いと、あちこちで一度にお湯を使うケースも増えてきます。
給湯器の能力が見合っていない場合は、ガス給湯器を20号や24号に交換するという選択肢もあります。
エコキュートは電気代の安い夜間にお湯を沸かして貯水タンクにため、必要に応じて給湯する貯湯式です。
貯湯式は水圧が弱いため、今までガス給湯器(直圧式)を使っていた場合、エコキュートに替えてからシャワーの水圧が弱くなったと感じるケースがあります。
貯湯式と直圧式は、給湯器が水を温める方式です。
給湯器内の水道管を水が通るときに温めるのが「直圧式」。
タンクにためた水道水を温めて保温し給水するのが「貯湯式」です。
貯湯式は直圧式に比べ水圧が弱くなります。
低水圧のシャワーヘッドは、通常のシャワーヘッドより水が出る散水板が小さく作られています。
そのためシャワーヘッドが小さく、穴も小さいため少ない水量でもシャワーの勢いが高くなります。
エコキュートには「高圧タイプ」や「水道直圧タイプ」もあります。
交換するとなると費用も掛かります。
シャワーだけの問題であれば、低水圧用のシャワーヘッドに替えて、エコキュートを買い替えるときに水圧の高いものを選ぶのが現実的な対策かもしれません。
引っ越し後に、水圧が低いと感じる場合は、公共の水道管から供給される水圧が十分ではない場合があります。
住宅密集地では時間帯により多くの家が水を使うため、水が不足して水が不足して水圧が下がります。
また、高台の家では水道管から水栓までの高低差で水圧が十分にかからない場合があります。
このような場合は、その地域全体の水圧が低い状態です。
マンションなど高層の建物で、「重力給水方式」と呼ばれる方法で各部屋に給水している場合、下層階は水圧が高くなりますが、上層階は水圧が弱い場合があります。
これらの場合は、自力では給水管の水圧を高くすることができません。
対策としては、シャワーヘッドを低水圧用に交換する方法があります。
賃貸の住宅の場合、持ち家の場合より制約があります。対策時の参考になるように注意点をまとめました。
浴室の水栓につながる給水管の水漏れの場合にも、シャワーの水圧が弱くなります。
水圧が弱くなるだけでなく、水道代がかかりますし、お湯の給水管の場合はガス代や電気代もかかるため早く対策を取りましょう。
貯湯式の給湯器の場合はお湯が足りなくなるケースもあります。
水道やガスをいつもと同じように使っているのに、急に請求額が高くなった場合などは、給水管の水漏れを疑ってみましょう。
壁の中の水漏れは自分では対応できません、調査や修理は専門の業者に依頼します。
その際、自治体が指定している「指定給水装置工事事業者」に依頼しましょう。
シャワーの水圧が急に弱くなる場合や水圧が物足りないときに、できる対策をご紹介しました。
掃除や止水栓などの調節、シャワーヘッドの取り換えなど自分で簡単にできる対策から、対策が難しいケースまでさまざまあります。
原因がわかれば対策も見えてきますので、シャワーを使う際の水圧が弱くなったのはいつからか、どういう時に弱くなるかなどをチェックしましょう。
さまざまな確認や対策を自分でするのが難しい場合や、対策をしても水圧が戻らない時は専門の業者に相談して原因を突き止めてもらいましょう。
忙しくて対策できない場合も業者に依頼すれば、早くスムーズに解決できます。
シャワーは毎日使うものです。
水圧が低くてなんだかいやだと思いながら使うのは、ストレスがたまるかもしれません。
気持ちよくお風呂で過ごせるように、シャワーの水圧を取り戻しましょう。