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現在、一般住宅の多くに設置されているのが混合栓です。
混合栓とは、一つの吐水口から水と湯の両方が吐水される蛇口のことで、用途によって様々な種類が用意されています。
昭和に普及したハンドルをひねって操作するもの、料理中でもレバーの上げ下げで簡単に操作できるもの、いつも快適な温度で吐水されるタイプのものなどをご家庭の水回りに設置されている方も多いでしょう。
混合栓は使っているうちに内部の部品が劣化し、水漏れが起きる場合があります。
蛇口の水漏れの多くは、時間が経つほどにその量が増えていくのが特徴的です。
少し前まではほんの少しの水漏れだったのに、放置していたら一晩でバケツ一杯に溜まるほどの水漏れになってしまった!一体どうしたらいいの?と不安に思い、こちらの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
でも、ご安心ください。
蛇口の水漏れの多くは、自分で修理をして直すことができるのです。
今回は、混合栓の蛇口の水漏れ修理方法について詳しく解説します。
部品を調達する間位に一時的に水漏れを止める応急処置の仕方、水漏れの原因となっているパーツの特定方法や購入方法についてもお伝えしていきます。
水漏れ修理の依頼先や修理費用の目安についてもご紹介したしますので、自分で修理できない!という方も、是非最後までご覧ください。
目次
蛇口からの水漏れは、その症状や原因が軽度のものであれば自己修理可能です。
しかし、修理を行うまでに部品や道具の調達、手順の確認などに時間がかかる場合もあるでしょう。
水漏れの量が多ければ、その間の水道料金は上がるばかり。
接続部分から急に水が噴き出して、水漏れによる被害が広がる可能性もあります。
水漏れによる二次被害を防ぐため、応急処置を施しておくことをおすすめします。
ここでは、今すぐ蛇口の水漏れを止めたい時の応急処置の仕方2つについてご紹介します。
蛇口の水漏れを止める応急処置として最も手っ取り早いのは、問題のある水栓の止水栓を閉めることです。
止水栓とは、供給される水をコントロールする蛇口の様なものです。
止水栓を閉めれば、その水栓器具の水だけを止めることが可能となります。
一般的に水を止める方法といえば元栓を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
こちらも止水栓の一つではありますが、元栓は公共の水道管から各家庭へ流れてくる水をコントロールするもの。
元栓を閉めてしまうと、住宅内に一切の水が流れてこなくなってしまうため、トラブルが生じている水回り以外の水も止まってしまいます。
水漏れの応急処置として一部の水を止めたい場合は、問題のある水栓の止水栓を閉めると良いでしょう。
各水回りの止水栓は、誰でも扱える場所に設置されています。(尚、止水栓は必ず設置されてるわけではありません)
キッチンや洗面台の蛇口の止水栓は、シンク下のカウンターや扉の中にある給水管付近にあり、開閉する部分はハンドル式かD式(-状の溝がある)である場合が多いです。
浴室の蛇口の止水栓はクランク式であることが多く、水栓器具の脚部についています。
ハンドル式の場合は手で、D式とクランク式(偏心管)はマイナスドライバーで操作します。
水を止めたい場合は、時計回りに回して閉めましょう。
止水栓は流量をコントロールする役割も持っていますので、閉める場合は回転数を覚えておき、開ける際には同じくらいにまで開けることが重要です。(基本は全開です。)
部品を調達するまでに時間がかかりそう、でもそれまでに蛇口を使えないのはちょっと不便…
そんな方におすすめなのが、水漏れ部分に水止めテープを巻く方法です。
水漏れが少量の場合の応急処置として有効な方法となりますが、水止めテープは正しく巻き付けなければ十分な効果は得られませんので、巻き方の手順をよく確認しましょう。
水漏れの量が多い場合や緩く巻き付けてしまった場合は水漏れを止めることはできません。
また、あくまでも一時的な処置となりますので、早めの修理を行ってください。
混合栓の蛇口から水漏れする原因は、混合栓の種類や水漏れしている場所によって異なります。
水漏れの修理は水栓器具を分解して不具合のある部品を交換する作業です。
正しく原因を特定できなければ水漏れを解決することができません。
まずは、水漏れの症状から原因部品を見極める方法についてみていきましょう。
現在、一般住宅に多く設置されている混合栓は下記3つです。
それぞれの混合栓の特徴と水漏れの症状から見る原因部品の特定方法についてご紹介します。
2ハンドル混合栓は、2つのハンドルと1つの吐水口がある水栓器具のことです。
ハンドルは水と湯が別々になっており、それぞれを操作して吐水温度を調節します。
このタイプの混合栓からの水漏れが起きたとき、不具合が起きていると考えられる部品は下記の通りです。
水漏れ箇所 | 原因と考えられる部品 |
---|---|
蛇口の先端 | コマ(コマパッキン) |
ハンドルの付け根 | 三角パッキン |
スパウトの根元 | Uパッキン |
シングルレバー混合栓とは1つの操作レバーと1つの吐水口がある水栓器具のことです。
一つのレバーを操作するだけで、水と湯両方の温度と吐水量を調節することができます。
このタイプの混合栓からの水漏れが起きたとき、不具合が起きていると考えられる部品は下記の通りです。
水漏れ箇所 | 原因と考えられる部品 |
---|---|
蛇口の先端 | バルブカートリッジ |
レバーハンドルの下 | バルブカートリッジ |
本体の胴体や根元 | バルブカートリッジ又はUパッキン/Xパッキン等 |
サーモスタット式混合栓とは、自動温度調節機能がついた水栓器具のことです。
水栓向かって左側にある温度調節ハンドルで設定した温度が吐水されます。
向かって右側には切替ハンドルがあり、こちらで吐水量の調節、シャワーと蛇口の切り替えを行います。(蛇口によっては左右逆の場合もあります)
このタイプの混合栓からの水漏れが起きたとき、不具合が起きていると考えられる部品は、切替ハンドル内にある切替弁ユニットと呼ばれる部品です。
2ハンドル混合栓の水漏れ修理は、コマ・三角パッキン・Uパッキンを交換することで解消するでしょう。
蛇口の先端やハンドルの付け根の水漏れ修理はハンドル部分を、スパウトの付け根の水漏れ修理はスパウトの接続部分を分解して修理をします。
蛇口の先端からの水漏れはコマを、ハンドルの付け根からの水漏れは三角パッキンを交換します。
2ハンドル混合栓に使用されている部品は互換性があるため、ホームセンター等で購入可能です。
部品の購入に不安のある方は、水栓器具に貼られているシールで製品番号を確認し、メーカー公式HPにて同じものを購入しましょう。
修理を行う前には必ず止水栓を閉めましょう。
閉めないまま作業を行うと、ハンドルを分解した際に水が噴出してしまいます。
止水栓の閉め方、場所については本記事前半の水漏れ応急処置をご覧ください。
作業には下記の工具が必要となりますので、必ず準備してから行いましょう。
それでは、部品の交換修理の手順についてみていきます。
各部品を外す際、固着して回しにくい場合があるでしょう。
その場合はレンチ等を使用しますが、力を入れすぎると本体や部品を破損させてしまうおそれがありますので、部品とレンチの間にタオルなどを挟めることをおすすめします。
スパウト付け根からの水漏れ修理では本体との接続部分にあるUパッキンを交換します。
こちらの部品もホームセンター又はメーカー公式HPにて購入可能です。
作業前には止水栓を閉め、レンチと交換用部品をご用意ください。
それでは、部品交換修理の手順をみていきます。
シングルレバー混合栓の水漏れは、バルブカートリッジ・UVパッキン・OXパッキンを交換することで解決可能です。
シングルレバー混合栓の場合、レバーを外した内部に全ての部品が内蔵されていますので、本体を分解して作業することになります。
バルブカートリッジは互換性がなく、パッキンについても製品によってサイズが異なりますので、お使いの蛇口に合うものを購入する必要があります。
水栓器具本体に貼られているシールで製品番号を確認し、メーカー公式HPにて同じものを購入しましょう。
修理前には必ず止水栓を閉めましょう。
閉め方と場所については、記事前半の水漏れ応急処置の項目をご覧ください。
また、作業を始める前に下記の工具を準備してください。
シングルレバーカートリッジ専用固定器具とは、一部の製品で必要になる道具です。
この工具を使って修理することで、給水管まで捻じれてしまったり、水栓器具を故障させてしまったりするのを防げます。
特に台付きシングルレバー混合栓で必要になる道具となりますので、交換用部品を購入する場合に専用工具の必要有無を確認しましょう。
それでは、シングルレバー混合栓のバルブカートリッジ、各種パッキンの交換方法についてみていきます。
バルブカートリッジはただはめ込まれているだけで、カートリッジ押さえによって固定されているのですが、これが固着して外れにくい可能性があります。
無理に回そうとすると給水管が捻じれたり、本体を破損したりするおそれがあります。
カートリッジ押さえが外れない場合は作業を中断し、水道業者に相談しましょう。
サーモスタット混合栓の水漏れ原因の多くは、切替ハンドル内にある切替弁ユニットと呼ばれる部品にあります。
こちらの部品を交換することで水漏れを解決できるでしょう。
切替弁ユニットには互換性がありませんので、ホームセンターで購入できません。
交換用の部品を購入する場合は水栓器具本体に貼られているシールで製品番号を確認し、メーカー公式HPにて同じものを購入するかネット通販で探して購入しましょう。
修理を行う前には必ず止水栓を閉めましょう。
浴室に設置されることの多いサーモスタット式混合栓の止水栓は水栓器具の偏心管に設置されていることがほとんどですが、なかには止水栓が無いタイプのものもあります。
その場合は水道メーターと同じ場所にある元栓を閉めてから作業を始めてください。
また、作業前には下記の工具を用意してください。
それでは、サーモスタット式混合栓の切替弁ユニット交換手順をみていきます。
スペーサーと切替弁ユニットを取り付ける際は、切替弁ユニットとスペーサーを合わせてから差し込みます。
2つのパーツを合わせる際も、本体に差し込む際も、凹凸を合わせて入れることを忘れないでください。
蛇口の水漏れが起きたとき、誰もが自分で直せるわけはありません。
工具や部品を調達できない、水漏れの量が多くすぐに修理しないと大変!とお困りの方も多いでしょう。
しかし、これまで水漏れトラブルが起きたことが無い場合、どこに頼めばよいのか、探し方が分からない方も多いはず。
この項目では、蛇口の水漏れが起きたときの依頼先、業者の探し方についてご紹介します。
賃貸住宅で水漏れが起きた場合は、管理会社又は大家に連絡しましょう。
ほとんどの場合は無料で修理してくれます。
ちなみに、修理は無料ですが水漏れで増えた水道料金は入居者の負担です。水漏れで増えた水道料金も管理会社や大家が払ってくれると思っていると、後で痛い目を見ますのでご注意ください。
蛇口からの水漏れは次第に症状が酷くなっていくのが特徴的です。
放置しておくと留守の間に水漏れが酷くなり、階下など他の住人にまで影響が出てしまうかもしれませんし、水道料金も増えるので、例え症状が軽度であっても早めに連絡することが大切です。
管理会社を通じて依頼した修理業者が到着するまでに被害が拡大しそうな場合は、記事前半でお伝えした応急処置を行ったり、水滴をバケツで受け止めたりし、水漏れによる浸水を防ぐようにしましょう。
持ち家で蛇口の水漏れが起きた場合は、ご自身で選んだ業者に修理を依頼できます。
修理の依頼先としては、水道業者やお使いの水栓器具のメーカーが一般的です。
この場合、メーカーの無料保証期間を除いては有償修理となります。
保証期間内であればメーカーが最も適切ですが、エリアによっては到着までに時間がかかる可能性があります。
早急に対処したい場合は水道業者が良いでしょう。
お近くの水道業者を探す場合は、業者の情報と口コミをチェックできるネットで探すのがおすすめです。
出張エリアだけでなく、
出張エリアだけでなく、他社との料金比較、口コミでの評価を踏まえて検討しましょう。
水漏れ修理を業者に依頼するとき、多くの人はやはり修理費用が気にかかるでしょう。
なかには高額な修理費用を請求する悪徳業者がいるという声を耳にしたことのある方もいらっしゃるはず。
そうした業者につかまらないためにも、ユーザー自身が費用についての知識を持っておくことが大切です。
この項目では、蛇口の水漏れを業者に依頼した場合の費用目安についてお伝えします。
水道業者の多くは、修理費用を下記のような内訳にしています。
修理費用総額=基本料金+作業料金+部品代+出張費+(特殊料金+見積り料等)
トイレの水漏れは○○円、キッチンの混合栓は○○円のように料金が決まっているのではなく、水漏れ範囲の広さや修理の難易度、製品によって費用が大きく変わることを意味します。
下記の表は、水道修理にかかる費用の目安をまとめたものです。
修理内容 | 費用目安(総額) |
---|---|
混合栓の調整・パッキン交換 | 7,000円~ |
混合栓の部品交換(パッキン以外) | 15,000円~ |
浴室混合栓の部品交換 | 17,000円~ |
蛇口交換 | 30,000円~ |
調整や部品の交換は軽作業に分類されるため、作業料金は3000円~5000円程度となるでしょう。
部品代が総額を左右します。
耐用年数を過ぎたものや大きな破損が見られる場合は蛇口の交換を勧められます。
混合栓の蛇口の交換作業料金は1万5000円~2万5000円程度が相場です。
こちらも、交換用の部品が総額を左右する形となります。
また蛇口に関しては修理と同時に部品交換するケースも少なくありません。
ですので、見積りをとる際には修理や技術料金だけではなく部品代金も視野に入れる必要があります。
対象部品によってはかなり金額も変わってきますので、交換前に確認することをオススメします。
ここまで、蛇口の水漏れ修理方法と業者の選び方についてお伝えしてまいりました。
蛇口の水漏れが軽度である場合、自己修理による解決が可能です。
しかし、部品を調達できるまでの間、水道料金が気になる方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、問題のある蛇口の止水栓を閉めたりして、応急処置を施しましょう。
止水栓を閉めてる間、蛇口は使用できません。
あくまでも一時的な方法となりますので、早いうちに修理を行ってください。
蛇口の水漏れが起こる原因は、混合栓の種類や水漏れ箇所によって異なります。
2ハンドル混合栓はコマ・三角パッキン・Uパッキン、シングルレバー混合栓はバルブカートリッジ・Uパッキン・Xパッキン、サーモスタット式混合栓は切替弁ユニットが原因だと考えられます。
各パーツの購入方法、交換手順についてご紹介しましたので、工具の準備と手順をご確認の上、交換修理を行ってみてください。
自己修理が出来ない場合は業者に依頼することとなります。
賃貸住宅にお住まいの方は応急処置で二次被害リスクを減らしつつ、早急に管理会社へ連絡しましょう。
持ち家にお住まいの方で水栓器具の無料保証期間内にある場合はメーカーへ、それ以外であれば水道業者がおすすめです。
水道業者に修理を依頼した場合の修理費用目安表を記載しましたので、業者の比較検討の際にご活用ください。