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洗面台下の排水管には必ずトラップと言う機能が付いています。
トラップとは害虫の侵入や下水臭を水で蓋をする事で防ぐ機能のことで、トラップ部分の接続にはパッキンが使用されています。
このパッキンの劣化や接続ナットの緩みなどで水漏れすることがあります。
排水トラップパッキンの交換や増し締め方法などは、作業手順やポイントを知っていれば簡単に出来る修理が多くあります。
今回は、排水トラップパッキンの交換方法、そして接続ナットの増し締め方法をわかりやすくご紹介いたします。
目次
症状によって原因を判断することが必要です。
洗面排水管の水漏れ症状、原因、修理に必要な部材と工具を見て行きましょう。
水漏れの症状 | 主な原因 | 業者依頼度 |
---|---|---|
①排水トラップのナット部分から水漏れしている(ナットの緩みあり) | 接続ナットの緩み | 10% |
必要な部材・工具:部材、工具は不要 | ||
②排水トラップのナット部分から水漏れしている(ナットの緩みなし) | トラップパッキンの劣化・破損 | 20% |
必要な部材・工具: トラップパッキン(必要に応じてウォーターポンププライヤー) |
||
③排水管が割れて水漏れしている(金属管) | 緑青、白錆による管の劣化・破損 | 70% |
必要な部材・工具: ウォーターポンププライヤー(またはワイドモンキーレンチ)、洗面排水管(金属管) |
※業者依頼度は高ければ高いほど作業が難しくなるので、業者に依頼した方が良いという指標です。
洗面の排水トラップにはいくつかの種類があります。その中でも代表的な物が「Sトラップ」と「Pトラップ」です。
Sトラップは床下の排水管に接続しているトラップで、アルファベットの「S」のような形状をしています。
Pトラップは壁中の排水管に接続しているトラップで、アルファベットの「P」のような形状をしています。
排水トラップの接続部は基本的に2つ(掃除口がある場合は3つ)あり、一つが「排水口側接続部」でもう一つが「排水管側接続部」です。
この部分で水漏れが良く起きます。
この水漏れの原因は主に2つあり、「接続ナットの緩み」か「接続パッキンの劣化・破損」です。
見分けるには実際にナットを締めてみましょう。
それでも水漏れが収まらない場合はパッキンの不具合と考えるのが簡単でしょう。
金属製の洗面排水管は年月が経つと緑青や白錆などが発生しやすくなります。
この緑青や白錆は排水管表面のコーティングを破壊して管を脆くする為、少しの衝撃でも割れてしまうことがあります。
こうなると排水管自体を交換する必要があり、作業難易度も上がるので業者に相談した方が賢明でしょう。
排水トラップのパッキンは汎用品なので、基本的には口径が合えばどの排水トラップにも取り付け出来ます。
ただし、樹脂製の排水トラップと金属製の排水トラップでは使うパッキンが違うので、間違えないようにしましょう。
交換部品表
洗面排水管の種類 | 部品の種類 | 品番 |
---|---|---|
樹脂製排水管(Φ38) | トラップ用アジャストパッキン | SANEI PP40-41S-38 |
樹脂製排水管(Φ32) | トラップ用アジャストパッキン | SANEI PP40-41S-32 SANEI PP40-42S-32 |
金属製排水管(Φ38) | トラップ用平パッキン | SANEI PP40-54S-38 KVK PZVR54-38 |
金属製排水管(Φ32) | トラップ用平パッキン | TOTO THY91003 KVK PZVR54 |
金属製排水管(Φ25) | トラップ用平パッキン | TOTO THY91069 KVK PZVR54-25 |
※2024年4月1日時点での調べ。メーカーの仕様変更等がある場合もございます。
洗面排水管には3種類のサイズがあります。
それはΦ38とΦ32とΦ25です。
この内で、洗面台の多く使用されているのはΦ38とΦ32で、Φ25はトイレ室内手洗い場の排水管によく使用されてる事が多いでしょう。
トラップ用アジャストパッキンは主に樹脂管に使用されていて、トラップ用平パッキンは金属管で使用されています。
付け間違えると取り付け出来なかったり、水漏れしたりしますのでご注意ください。
洗面トラップ排水管の接続ナットの増し締め方法とトラップパッキンの交換方法を紹介いたします。
まずは、増し締め方法から見て行きましょう。
流す前に水分をしっかり拭き取らないと、残り水なのか水漏れが直っていないのかの判断がしにくくなりますのでご注意ください。
水漏れが収まっていれば修理完了です。
工具も使わないので、最も簡単な修理方法の一つです。
次に、トラップパッキンの交換方法を見て行きましょう。
トラップ部には水が溜まっているのでバケツに移すか浴室などに排水しましょう。
排水口側のパッキンは深めに取り付けましょう。
排水口側はしっかりと奥まで差し込みましょう。
この差し込みが甘いと「トラップが外れる」というトラブルが起きやすくなりますのでご注意ください。
水を流してチェックし、水漏れが収まっていれば修理完了です。
洗面トラップの樹脂管は基本的に手で脱着出来ますが、ナットが固い場合は無理をせずにウォーターポンププライヤーを使用して外しましょう。
ただし、樹脂管は工具を使う時に力を入れ過ぎてしまうと、表面が傷ついてしまいますので気を付けましょう。
古い金属製のトラップの場合は、無理に行なうと破損してしまう恐れがあるので水漏れが起こった場合は使用を止めて水道業者にご相談ください。